機関紙「自治労府職」
2000年5月11日号
大阪地方メーデー
労組の力と行動で次代つくる
大阪城公園・太陽の広場に15万人が集う
50万連合大阪の総力をあげ「衆議院選勝利、ニッポンの世直し、くらしの元気総行動に起ちあがろう」
5月1日、好天の大阪城公園・太陽の広場には約15万人の参加者が会場を埋めつくし第71回大阪地方メーデーが開かれた。自治労府職も各職場から組合員とその家族が参加した。
主催者あいさつで連合大阪の前田会長は「今春闘は予想以上に厳しい結果で終わろうとしている。一部に業績回復の兆しがあるが、それはリストラなど働く者の犠牲の上に成り立ったもの。今春闘の総括で次年度以降の闘い方を十分に議論し、組合員に信頼される労働組合としての方針を明確にすべき」と訴えた。また、政治情勢に触れ「来るべき衆議院議員選挙では、民主党を支持し全選挙区の候補者必勝のため『攻めの選挙闘争』に取り組む決意をこの場で確認したい」と訴え、最後に「激動する社会の中で、連合大阪の結集力を高め、自らの力と行動で輝く21世紀をめざして、果敢に挑戦することを誓い合おう」と締めくくった。
会場には太田知事、磯村市長も駆けつけ、ともにあいさつで「連合大阪は本メーデーを契機に、ゆとり、豊かさが実現できる社会の創造に向けた牽引車の役割を」と訴えた。また、次期衆院選に立候補予定の稲見さんをはじめ予定候補が顔をそろえ、必勝に向けた絶大なる支援を訴えた。
式典終盤には「組合潰しの暴挙=チェックオフ禁止は絶対に許さない」特別決議、メーデー宣言などを満場一致で採択した。
会場内には各組合からフリーマーケットも出店され、参加者でにぎわった。
切実な相談に熱心な対応
自治労府職年金闘争委メーデー会場に年金相談コーナー開設
5月1日のメーデー会場では、自治労府職年金闘争委員会のメンバーが年金相談窓口を開設して、メーデー参加者からの質問に対応した。
昨年7月の地方分権一括法の成立で、本年4月から社会保険や職業安定行政の国費職員が国家公務員に身分が切り替えられた。しかし、この間の職場からの身分移管闘争の取り組みで「医療保険、年金制度の改革時に職員のあり方も検討する」との附則252条を勝ち取った。今回の取り組みは、この附則252条に基づく新たな身分移管闘争の出発点としての位置付けで行われた。
具体的には、社会保険支部の年金闘争委員を中心に、メーデー会場でのビラ配布76人、相談員23人を配置して21人の相談者に年金改悪の中身を訴えるとともに、具体の相談を受けた。
相談員として実際に相談を受けた吹田分会の南さんは「『年金がいくらもらえるか。障害年金の請求方法は?』など具体的な相談が多く取り組んで良かった。来年もぜひ取り組みたい」と決意を語った。
沖縄平和行進スタート
青年部中心に8人を派遣
5月11日、沖縄平和行進に向けて自治労府職青年部を中心に8人の仲間が関空から飛び立った。
行進は5月12日から14日の3日間で3コースに分かれて行われる。
自治労府職の仲間は最長の西コース(名護市から宜野湾市までの69・2キロ)に参加して、「5・15平和とくらしを守る県民大会」に合流する。
今回の平和行進は、7月に開かれる沖縄サミットの直前ということもあり、島の平和と安全を訴える重要な行動になる。
自治労府職は、沖縄平和行進に合わせて平和連帯カンパにも取り組み、各支部・分会・職場から温かい支援の輪が拡がっている。
参加者は、目と耳と肌で感じる沖縄の現状を体感して、基地の固定化や普天間基地の県内代替移設などを進める政府に抗議しながら長距離を行進する。
真の平和を考え、訴える重要な行動を大阪の地から支援しながら、今後の取り組みにもつなげていくことが、沖縄平和行進の成功につながっていく。
新庁舎建設 交渉経過確認し
今後の取り組み強める
自治労府職
新庁舎の建設に関し、この間の経過の整理を含め5月10日に自治労府職本部、総務支部は庁舎周辺整備課から「PFI方式」の制度内容について説明を受けた。
新行政棟の建設計画は府の財政状況から凍結されているが、昨年PFI手法による建設検討が開始された。折々の報道内容は不正確な部分が多く、PFI実施に向けたコンペが行われるとの報道もその一例で、実際は「PFI導入可能性の研究に当たってのアドバイザーの選定競技(コンペ)」。総務支部ではその都度、確認や訂正を求めてきた。
PFIは公共事業・サービスの領域に民間資金の流入、先導を認める方式で、イギリスなどでは90年代初頭から実例があり、刑務所の運営までPFIとした先行国では、すでに反省の時期を迎えている例もある。日本ではPFI推進法が昨年、成立し施行されたばかりで未整理の問題が多い。
府民に開かれ、労働条件の優れた庁舎を実現し、現業合理化を許さないなど労組がチェックする課題も多く、現在の新庁舎計画がまとまるまでの支部・本部・府労連の交渉経過と確認事項を踏まえ今後、取り組みを強めていく。
府労連 新たな人事制度導入で折衝
「性質」欄様式変更約束・検証も意見交換 当局
評価の客観性・双方向性の確保には
評価結果の本人開示と下からの評価が不可欠 府労連 再検討求める
試験的実施に関する意見などは
所属長・各部人事担当者以外にも 電子メールで直接、人事室に
府労連は、昨年12月に人事当局から新人事評価制度と新たな自己申告制度を柱とした「新たな人事制度の導入について(案)」が示されて以降、成績主義導入反対の立場で折衝を重ねてきた。4月28日の三役折衝では人事室企画課長、教職員室教職員企画課長らと4月5日に府労連が示した26項目の「解明要求」のうち、再検討を強く求めた7点について集中した議論を行った(当局の見解と主なやりとりは以下のとおり)。
【府労連の主張】
1.評価の客観性・双方向性を制度の基本とするなら、評価書の本人開示を行うべき。
2.不当な評価への苦情処理方法の確立
3.下からの評価のシステム確立
4.評価者研修の内容と評価基準について明らかにし、組合の意見を聞くこと。
5.示されている評価書=「勤務成績報告書(案)」の「性質」欄は人格評価につながる。評価項目ではないなら様式を変更するべき。
6.職種が多様で職場実態も違う中で、複数の「評価書」の作成を前回確認したが、その内容を明らかにすること。
7.試験的実施の後、検証を行うとしているが、検証の内容・方法を明らかにするとともに、検証に当たっては府労連と協議の場を持つこと。
1 「評価書」の本人開示
【当局】新人事評価制度は職員の資質・能力の向上が目的。職員の指導・育成上必要な事柄については、所属長等との面談時に評価結果を説明するとしている。評価書そのものを本人に開示することは、評価者と被評価者の信頼関係が損われたり、かえって公正な評価に支障を来す恐れがあり現時点ではデメリットが大きすぎると考えている。
【府労連】面談時に評価結果を説明するだけでは信頼関係が保てない恐れがある。希望するものには評価書を開示すること。
【当局】社会的な情報公開の流れの中で、評価書の本人開示については組織の土壌や職員の意識を踏まえながら、将来の課題として研究していきたい。
2 不当な評価への苦情処理方法の確立
【当局】新たな人事制度の試験的実施に関する意見・相談・苦情等があった場合は、各部局の人事担当と人事室が連携しながら適切に対応する仕組みを整備するほか、電子メールを活用して職員が直接、人事室に意見を言える方法も導入していきたい。
【府労連】苦情処理と本人開示は関連する。意見・苦情を述べる方法を全員に分かる形で明示すること。
【当局】人事室の電子メールアドレスを職員に公表したい。
3 下からの評価のシステム確立
【当局】上司が部下の評価を行うことは本来の職務だが、反対に部下は上司の人事管理に責任を持ち得ないことから、部下からの評価を人事評価制度に取り入れることはできない。しかしながら、所属長が所属職員の意識を把握することは組織を円滑に運営していく上で有益であると考えられるので、風通しのよい職場づくりの1つの方策として研究したい。
【府労連】一般職員から幹部職員への評価は、課長や部長に対するメッセージであり職場の活性化のためにも必要。「研究」ということではなく試験的実施の中で並行して試すべき。
【当局】下からの「評価」を取り入れることは困難だが、所属長に対するさまざまな意見を聞くことは大切なこと。下からの意見を吸収する仕組み・方法は今後、検討したい。ただし、現時点で具体化に向けたスケジュールを示すことは困難。
4 評価者研修の内容と評価基準を明らかにし、組合の意見を聞くこと
【当局】評価者研修は、テキストや記入の手引きなどを作成し、その後、研修を実施する。テキストや評価基準・記入の手引きなどはすべて明らかにしたい。そのことで客観性が担保されると考えている。試験的実施の中で検証し府労連と十分話し合っていきたい。
5 「性質」欄は人格評価につながる。評価項目でないなら様式の変更を
【当局】「性質」は人格評価を行うためではなく、人事異動等に不可欠な基礎資料として把握するもの。従来から、職場で表れた職員の性質は適材適所の人事配置の参考資料としている。しかしながら、新人事評価制度を円滑に実施するために、職員から人格評価と誤解されることがないよう、様式を変更するなどの工夫をしていきたい。
【府労連】様式の変更だけではすまない。「性質」と評価がドッキングしないような内容にすべき。3段階になっているチェック欄を削除し顕著なものに○をつけ特記事項を記述するなど配慮ある様式にすべき。
【当局】指摘の点も踏まえ検討し、5月中旬に示したい。
6 複数の「評価書」内容を明らかにすること
【当局】評価様式の区分は、@一般行政事務・技術の課長級以上、A課長補佐級以下役付、B主事・技師級、C医師の医務局長以上、D医師の科部長、Eその他の医師、F医療技術職の看護部長・薬局長、G医療技術職の課長補佐級・主査級、Hその他の医療技術職、I研究職の総画研究員級・主任研究員級ライン職、Jその他の研究職、K現業職の12区分を検討、評価項目はそれぞれ基本項目より多いものも少ないものもある。5月中旬には内容を明らかにしたい。
【府労連】行政事務と技術が同一様式では、なじまない職場も出てくるのでは。すべての評価基準を明らかにすること。
【当局】同じ行政を行っているものであり、同一の評価書で行えると考えている。このことも検証したい。評価基準についても今後、示したい。
【府労連】それぞれの職ごとの一次評価者と二次評価者を明らかにすること。
【当局】具体の評価者モデルについても今後、明らかにしたい。
7 検証の内容・方法を明らかに。検証には府労連と協議の場を持つこと
【当局】新たな人事制度の検証については、職員や各部局の人事担当者からの意見、試験的実施の結果などを踏まえ、制度を円滑・適切に処理していくために評価項目やその手続きなどを検討していきたい。また、検証の結果については府労連と十分、意見交換していきたい。
さらに問題点を追及
府労連は、評価書の様式変更や評価基準の公表などを約束させたが、本人開示・苦情処理や下からの評価などを引き続き検討するよう求めて折衝を終えた。
調整手当見直し問題
全組合員・はがき要請行動
組合員一人ひとりの直筆要請を人事院へ
現支給率確保へ最大限の取り組み実施
調整手当の見直し問題が人事院段階で最終局面を迎えている。
4月24日に人事院が示した見直し地域には、府内の7市が見直し対象(堺・岸和田・池田・八尾・寝屋川・東大阪の各市が10%↓6%、柏原市が3%↓0%)になるなど、断じて容認できない内容となっている。
調整手当の見直しについては昨年来、人事院への要請行動や職場決議・要請署名などの取り組みを行い、公務員連絡会と人事院との粘り強い交渉を行ってきた。特に、府域として人事院に対して「大阪は通勤圏・生活圏・経済圏が一体であり、隣接市町村で支給率に差をつけることは無理がある」ことを強く訴え、取り組みを強めてきた。
自治労府職は、府労連・連合大阪官公連の取り組みに積極的に結集しながら、今回の具体的な見直し地域をはじめとする府域の実情を最大限反映し、一方的見直しを阻止するため人事院への要請行動を最大限取り組んでいく。
調整手当見直し問題が最終局面を迎えている今日、組合員一人ひとりの職場からの積極的な取り組み・行動参加をお願いする。
能勢の棚田で米づくり 5月21日(日)
今年も能勢・みくさ山棚田府民農園で「米づくり」を体験しませんか−−
恒例になったこの取り組みも3年目。自然に育まれた棚田で採れる、おいしい新米の味を求めて、次の日程で田植えを行う。
当日は、田植え作業の疲れをいやすため、近隣の「能勢の郷」でお風呂に入ろうというお楽しみ企画付き。
休日の1日、家族とともに、泥にまみれる田植えはいかが−−
【日時】 5月21日(日)午前10時集合
【場所】 能勢町長谷公民館前
【日程】 午前10時30分〜12時まで田植え作業、現地で昼食(各自で用意してください)。
昼食後、能勢の郷へ移動しスポーツ・テニス・散策など自由行動。お風呂の入場料(大人500円)は自治労府職が負担します。
【参加申込】 希望の方は5月18日(木)までに、自治労府職まで電話で申し込んでください。
【交通手段】 自家用車の場合は現地で指定の駐車場所へ。電車での場合は能勢電鉄山下駅下車、駅前から午前9時、9時30分発のバスに乗車。
問い合わせ、申し込みは自治労府職書記局TEL06―6945―4056まで。
情報
新制作座創立50周年記念公演
泥かぶら
上演回数1万回を超える名作
「民衆の中で 民衆と共に 演劇をつくる」ことを合言葉に、全国を舞台にして多彩な演劇活動を繰り広げる真山美保さん率いる新制作座は、劇団創立50周年を記念して『泥かぶら』を次の日程で上演する。
同作品は1952年の初演以来、上演回数が1万回を超える名作。各地の公演で感動を与え続けている。
主人公は孤児で家もなく橋の下に寝る。髪はボウボウ、着物はボロボロ、体は泥だらけ。村の子どもたちから「醜い、汚い、泥かぶら」とイジメられ続ける。でも『泥かぶら』は強い子で、心がやさしく、みんなと遊びたくて、寂しくて仕方がない。
そんな『泥かぶら』が、人買いに連れて行かれる村の娘の身代わりを申し出て村人を驚かせる。それから恐ろしい人買いと『泥かぶら』の不思議な旅がはじまった││
【開演時間】
6月20日(火)5時30分
6月21日(水)5時30分
6月22日(木)5時30分
6月23日(金)1時00分
5時30分
【会場】大阪厚生年金会館芸術ホール
【主催】新制作座文化センター
【後援】大阪府・大阪府教育委員会・大阪市・大阪市教育委員会・連合大阪ほか
【前売券】
一等席 13000円
二等席 12000円
三等席 10000円
学生席 5000円
JFTC 2000年初ツーリング・伊賀上野へ
今年もバイクの季節がやってきた。JFTC(自治労府職ツーリングクラブ)のメンバーも活動が活発になり、休日が待ち遠しくなってきている。
そんな中、4月22日に本年初ツーリングに出発。行き先は三重県上野市で伊賀上野の忍者屋敷まで国道を使ってのツーリング。午前9時、府庁前に並んだバイクは16台で参加者17人の大部隊になった。
国道1号線を北上して枚方市へ。そこから国道307号線を経由して国道422号線で上野市に到着した。国道307号線の大渋滞にはまり2時間遅れの到着となったが、その後の国道422号線は渋滞もなく遅咲きの桜も沿道にちらほらで、快適なツーリングに参加者は大満足の様子。
初参加の小池さん(府立病院)は「久しぶりの単車だったけど、みんなで走ることが気持ちよかった」とちょっと疲れながらも笑顔を見せてくれた。
上野市に到着後、忍者屋敷で忍者ショーを見物し手裏剣投げに興じるメンバーもいて、楽しく過ごすことができた。帰りは国道163号線で大阪まで一直線。トータル150キロの楽しいツーリングとなった。
JFTCは次回9月頃に1泊のツーリングを予定しています。クラブ入部希望者も募っていますので、本部青年部まで。