機関紙「自治労府職」

 2000年6月1日号 

 

府労連夏季要求・切実な生活改善の要求に応えよ
知事と第1回団体交渉

府労連は6月1日、太田房江知事と第1回団体交渉を行った。席上、田渕委員長は、労使慣行の尊重と労使協議の促進などの確認事項が他からの介入で、ほごにされないよう使用者責任を求め「財政状況の厳しさは承知しているが、定期昇給延伸・特別昇給停止が2年目に入り、一時金の0・3月削減もあり組合員の生活状況は厳しさを増している。9万5千人の職・従業員が働きがい、やる気の起こる労働条件の改善を求める」と強く申し入れた。
 植本府労連書記長は28項目にわたる今季要求の内容を説明。調整手当の府域一律10%支給堅持、成績主義の導入反対、現業吏員任用改善、新規採用の継続と学校事務職員の採用再開を強く求めた。また、定期昇給が延伸されている中で改めて時短の要求が切実な組合員の声であることを述べるとともに、スクーリング休暇の新設、家族休暇の一層の拡充、男女共同参画社会に向けた実効策、新再任用制度の検討にあたって現行特嘱維持の上での本人希望尊重、選択肢の広がる制度化などを強く求めた。
 太田知事は、日頃の府政運営に対する府労連への感謝を述べた上で「府労連とのよき労使関係を維持し発展させて参りたい」と答え、要求内容については「いずれの事項も重要なもの。本府財政は危機的な状況にあるが要求内容について十分検討していきたい」と答え「誠意ある検討」を約束した。
 府労連は団交終了後、府人事委員会に対しても要求実現のための努力を要請。
 今後、切実な要求実現に向け折衝・交渉を強め全力で闘っていく。

府労連第50回定期大会開催「歴史と伝統を引き継ぎ諸課題の要求実現に全力」

5月26日、府労連は新別館多目的ホールで第50回定期大会を開いた。
 田渕委員長は「府労連の歴史と伝統を引き継ぐ決意と、50年の節目の年に大職安が地方分権法の施行によって、国一元化され府労連を離れることになるという事態になった。この間の府労連への結集に感謝したい。また、主な課題として調整手当の人事院における見直し攻撃の問題、成績主義導入を企図した新人事評価システムの試験的実施への対応、新再任用の制度化など様々な課題に対して厳しい情勢ではあるが要求を掲げ、一致団結して要求実現をめざし最後までがんばろう」と力強くあいさつ。
 経過報告・決算報告は、全会一致で承認され、2000年度運動方針及び当面の闘争方針案では、調整手当問題、通勤手当の全額支給、獣医師の初任給改善、現業職員の吏員任用改善、時間外規制と人員問題、研究職の任期付任用問題、セクハラ防止策の実効性確保などの意見が出され、満場一致で確認された。
 第4号議案で「大職安の退会」が承認され、角倉大職安委員長と磯部書記長は、「1951年の秋季闘争から府労連に参加して50年、これまでの国費職員の労働条件向上と待遇改善に向け多大なご尽力を頂いたことに心より感謝します。府労連を離れても同じ連合大阪に結集する仲間として、公務員共通の課題の解決に向けてこれまで同様にお付き合い下さい」とあいさつ。満場の拍手で大職安の労をねぎらい今後の連帯を誓い合った。

連合大阪、大阪市労連、愛知・神奈川県労連の仲間とOB、組合員が集い府労連の歴史と伝統を確認、決意新たに

 同日、午後6時30分より「府労連結成50年記念レセプション」を行った。
 田渕委員長のあいさつの後、太田房江知事、続いて、連合大阪の前田修会長、公明党府議会議員団西村幹事長、民主府民ネットワーク土師幹事長、3府県労連を代表して神奈川県労連岡本事務局長のあいさつの後、府労連元書記長で元衆議院議員の和田貞夫さんの乾杯の発声と続き、知事と組合員、各単組、OBの和やかな交流の輪が広がった。
 大職安の角倉委員長、自治労府職社会保険支部の立石支部長がそれぞれ感謝と今後の決意を述べ、清水府労連書記次長の閉会のあいさつで明日からの新しい前進を確認しあって幕を閉じた。
 府労連は、結成50年を記念して「記念誌」を発行している。ぜひご一読を。

自治労第121回中央委員会・総選挙闘争など当面する課題の前進に向け

自治労は5月25日・26日の両日長崎市で中央委員・傍聴者など約800人を集め、第121回中央委員会を開いた。
 中央委員会の冒頭、あいさつに立った榎本中央執行委員長は、2000春闘について「3月15日のJC集中回答日を皮切りに、大手、中堅とその取り組み、現在その闘いは続いている。景気の低迷や、雇用情勢の悪化など、厳しい情勢ではあるが、人勧期闘争に向けて、公務員連絡会に結集して要求の実現に取り組む」とし、人勧期における取り組みの決意を述べた。
 また6月25日に予定されている総選挙について触れ「森首相は、『神の国』発言が示すとおり時代錯誤的な危険な政権であるとともに、労働組合弾圧のためにチェックオフ禁止法案提出の動きをみせている」とし「民主党をはじめとした、民主リベラル勢力の勝利と、政権交代に向けて連合とともに全力を挙げて取り組む」などとし、当面する重要課題の前進に向け全組合員の結集を求めた。
 中央委員会では、当面の闘争方針(案)を含む議題が提案され、各県本部からの意見討論の後、全ての報告・提案が執行部原案どおり承認・可決された。


調整手当・人事院給与局長交渉で見直し対象地域の最終整理

調整手当切り下げ反対
 連合大阪官公労組連絡会は5月15日、調整手当見直し問題で2度目の府人事委員会・人事院近畿事務局への要請行動を行い、府労連も参加して次の3点を強く要請した。@地域の中核性、中核都市との一体性、人事管理上の要請など総合的観点から判断すること、A府域の特殊性(経済・通勤・生活圏が同一)を十分踏まえた見直しとすること、B以上の点から今回提示された7市(堺・岸和田・池田・八尾・寝屋川・東大阪・柏原)の見直し地域を撤回すること。

 府労連決起集会
 府労連は5月16日に新別館多目的ホールで調整手当切り下げ反対・府労連決起集会を開き、この間の情勢と今後の取り組みを意志統一した。

 公務員連絡会・中央行動
 5月17日には全電通会館ホールで開かれた連合公務員連絡会の中央行動に参加し、府域・職場の実情を強く訴えた。

 連合大阪官公連
 5・22人事院要請行動
 また、5月22日には都市センターホテル東京で開かれた連合大阪官公連・調整手当切り下げ反対・人事院要請行動に参加して人事院との直接交渉を行った。
 行動には大阪から63人(自治労府職から20人参加)が参加。20人の交渉代表団に組合員3万4888人の署名と1326団体署名を託した。
 交渉では国公・地公の各単組から、職場の声や実情、府域の特殊性、見直し基準の矛盾などをあらためて訴え、人事院が提示する見直し案の修正を求めた。
 人事院の佐久間団体審議官は「皆さんの意見をふまえ検討したい」と、これまでの回答を繰り返すのみで官公連の橋本事務局長は「要は地域として7市もの見直しには絶えられない状況。切実な意見を十分認識し、誠意ある対応をお願いする」と訴え交渉を終えた。

 自治労・見直し該当
 地域対策会議開催

 自治労は5月29日、調整手当見直し問題で該当県の代表者を集めた対策会議を開催した。
 調整手当の見直し問題についてはこの間、該当地域の上京行動で各地域の実情を直接、人事院に伝える行動を積み重ねてきた。
 自治労府職も要請打電、要請署名・はがき行動を職場から積み重ね、上京行動の際も、該当職場を中心に組合員参加を得ながら取り組みを進めてきた。
 公務員連絡会は、各地域の実情を踏まえ今後、各産別の書記長クラスで構成する「調整手当問題対策委員会」と人事院局長との間で、@見直し対象とされている地域の圧縮、A経過措置の実施問題などの課題について最終的な交渉を行い、7月上旬の決着をめざす事としている。
 昨年から2年間に渡っての厳しい交渉となった調整手当の見直し問題に対する、職場・組合員の行動参加に感謝するとともに、残された課題の解決に向け、最後まで公務員連絡会・自治労に結集し取り組む決意である。

府当局 新人事評価制度6月から試験的実施
府労連 評価者研修・実施内容など
引き続き取り組み強化

府労連は5月29日、人事室長に対し知事あて申し入れ書(別掲)を提出し、試験的実施の準備・検証あらゆる段階で府労連との意見交換を行なうことを確認した。

 5月16日、当局は4月28日の府労連との折衝での府労連の指摘を入れて変更した「勤務成績報告書」の様式と12種類の職種区分毎の評定要素群分類表を提示した。
 府労連は職種区分と評定要素について、さらに問題点を指摘し、検証の中での検討を求めた。
 当局は、新人事評価制度試験的実施内容の周知を6月中旬に行い、その後チャレンジシートを職員に配布、そのご評価者研修を順次行い、10月から11月にかけて面談を行い評価したいとしている。その後検証を行い、府労連との意見交換を行うとしている。
 府労連は、5月19日の三役会議で、成績主義の導入は反対であるが、今回の新人事評価システムを当局責任での一方的実施とさせないよう試験的実施及びその検証についての当局との具体的検討・意見交換を行うこととした。各単組での討議をへて26日に意見集約し、29日に申し入れを行った。
 今後、試験的実施の節々で問題点を集約し、その都度当局と折衝を行い、職場組合員の意見を基に組合としての点検を行っていく。

府労連
女子事務服廃止提案で交渉
男女事務作業服の検討を申し入れ

5月25日、府労連は、女性事務服の廃止提案にかかる交渉を行い、自治労府職女性部も積極的に参加した。
 当局は、実態調査を踏まえて今回の被服の適正化についての考え方を出した。貸与被服120品目を個々に優先度の高いものから協議していく。今回の実態調査が女性事務服廃止の根拠になっているわけではないが、行政評価でもきびしい内部管理事務の見直しが求められており被服事務についても例外ではない。他府県でも女性事務服の見直しが行われている(別表)と説明した。女性部は、事務服のありかたについて考える場を持つよう以前から問題提起していたにもかかわらず、今回の廃止提案が唐突であることに抗議をし、男女雇用機会均等法の改正等、近年の社会情勢の変化から事務服を廃止することについては理解するが、事務服の廃止を契機として、職場での分煙・セクシュアル・ハラスメント対策など、大阪府が男女平等の職場作りをいっそう推進することを明確に打ち出すこと。貸与被服の見直しとして男女共通の事務作業服を検討するよう申し入れた。
 当局は、きびしい財政状況の中、新たな負担を生むことは難しいが、府労連の求めに応じて、男性の事務服の支給状況について他府県の調査を行い回答することを約束した。また、現在貸与されている被服については、事務作業も煩雑になるので、返納としないが、廃止後は趣旨からして着つづけることは否定しなかった。

禁煙タイム延長  午前 10時から12時・午後 2時から4時
健康を守る快適な職場環境の確保を


5月31日から6月6日までは、禁煙週間です。安全衛生協議会での確認に基づき今年は、「5月31日の世界禁煙デーを(WHO提唱)1日禁煙デー」として実施されました。また、禁煙タイムは、6月1日より午前10時から12時、午後2時から4時に延長されます。会議中の禁煙とあわせてみんなの協力で実行しよう。
 自治労府職は空間分煙を進める立場から「分煙器」の増設を求めていた。今年は、喫煙コーナーモデル職場は、現在の7箇所から5箇所増設される6月23日が希望申し出の締め切りとなっており各所属で安全衛生委員会などで議論し、設置しよう。
 また、人事室厚生課は、職場の禁煙を推進するポスターの原画募集を行っている。締め切りは、8月31日。優秀賞は、1万円相当の図書券、準優勝は若干名に5千円相当の図書券が贈られる。詳細は、厚生課健康管理グループへ(府庁内線5711)。

沖縄平和行進
沖縄に、日本に、基地はいらない!
第1回
参加者の声・向井 彦

沖縄平和行進への参加は、今回が初めてだが、すでに参加したことのある仲間から、「行けば(実態が)分かるし、行けば(考え方が)変わる」と聞いていた言葉をやっと理解することができた。
 わたしたちは、名護市から宜野湾市までの約70キロを3日間で行進したが、途中、地元の人たちの声援や給水所などでの出迎えに心から励まされ、勇気づけられた。
 行進初日は、名護市から恩納村まで朝から夕方まで歩き続け、青い空、青い海を見ながら、リゾート地沖縄を見て取ることができた。しかし、2日目からは一転、もう一つの沖縄を見せつけられた。行進の途中に立ち寄った読谷村役場は、広大な米軍基地の跡地にポツンと建てられ、北谷町役場は基地に四方を囲まれた中に建てられていることに、疑問と不自然さを感じた。しかし、その思いはすぐに解消された。米軍基地の中に役場を建てることにより、事実上の返還を勝ち取り平和と文化の発信拠点としているという新しい試みであることを知った。もちろん、このことは、一朝一夕に達成できることではなく、沖縄が米軍支配下にあるときから今日までの長きにわたる間、基地撤去に向けた闘いを住民と自治体が一体となって闘ってきた「平和の砦」なのだと実感した。
 また、読谷村役場は、「象のおり」と言われる礎辺通信所を正面に見る場所に立っているが、役場の門の上のシーサー(沖縄では魔よけとして家の屋根など置かれている)が、象のおりを睨みつけているように見えてならなかった。
 最終日は嘉手納町役場前を出発。その直後から極東最大の空軍基地である嘉手納基地のフェンス沿いを延々と歩く。嘉手納町の84%が基地で、住民は限られた土地に追いやられ、物凄い爆音といつ起きてもおかしくない墜落事故におびえながらの生活を余儀なくされている。
 3日間の行進で、2つの顔をもつ「沖縄」について学ぶことができた。沖縄に、日本に基地は要らない。腹の底からそう思う。この思いを、基地のない所で生活しているわたしたちが、主体的にどれだけ周りの仲間に事実を伝え、沖縄とともに闘いに立ち上がことができるかが問われていると実感した。


北河内地区評 発・家族参加で「いちご」を満喫

北河内地区評は5月14日、毎年恒例の家族参加型イベントである「いちご狩り」を交野市「さきいち砂糖いちご園」にて開催しました。
 今年は、例年の参加者を大きく上回る150人の組合員とその家族・友人・知人が参加しました。当日は、前日の雨混じりの天気を吹き飛ばすような良い天気で、京阪私市駅に集まった参加者は、清々しい気分で、目的のいちご畑に向かいました。
 畑のいちごは、お店に並んでいるような、きれいな形のものばかりではなく、大きいものりから小さいもの、個性的なものまで、その形は様々でした。しかし、自然の中で食べるいちごの味は最高で、参加した子ども達(大人達も)は、口の周りをいちごで真っ赤にしながら、畑でしっかりと赤くなったいちごに舌鼓を打ちました。
 その後「おみやげ用」のかごに入りきらないほどのいちごを詰め込み、場所を変えての昼食と懇親会を行い、組合員とその家族・友人知人に至るまで、楽しい一日を過ごしました。