機関紙「自治労府職」

 2000年7月1日号

 

調整手当
      公務員連絡会が人事院給与局長と交渉
見直し地域、一部押し返す

大阪 堺市は現行支給割合を維持
最終交渉への対策強め

公務員連絡会調整手当対策委員会(事務局長、書記長レベル交渉委員、賃専委員長等で構成)は、6月30日10時から人事院給与局長との交渉を行い、現段階での調整手当見直しに関する人事院の考え方を質した。(人事院の回答要旨は次のとおり)

 給与局長回答要旨

1、見直し地域について
 在職者数が多く各省庁の人事管理に与える影響等が大きい札幌市、静岡市、堺市、岡山市、福岡市については現行支給割合を維持。
2、経過措置
 特別移転官署の経過措置(5年間)の例にならって実施。
3、新規支給地域等
 7月6日の協議で示す。
4、その他
 国家公務員が在職しない地域については指定解除を行う。
 回答に対し、公務員連絡会は
(1) 見直し地域についてはいくらか前進した見解が示されたが、依然として地域の声や公務員連絡会の要求を十分反映したものとはなっていない。さらに県庁所在地や地域の中核都市などについては、再度検討し除外してもらいたい。
(2) 経過措置については前進した回答が示されなかったことは極めて遺憾である。公務員連絡会としては、見直し対象となる地域の生活確保の観点から、前回見直しの時と同様の経過措置が行われるのが当然と考えているし、それが引き下げられる地域の組合員の最後のよりどころとなっていること、などを指摘し追及。
 また、「わたしたちの要望を踏まえた再検討を行い『合意できる成案』を示すよう、真剣な努力をお願いしたい」と重ねて要望した。
 給与局長は「皆さんの意見を踏まえ再度精査し、7月6日には人事院としての最終的な見直し案をお示ししたい」と回答し協議を締めくくった。
 公務員連絡会は交渉後に対策委員会を開き、@人事院の回答は見直し地域、経過措置いずれについても合意できる内容ではない、Aしたがって7月6日の最終交渉で「合意できる成案」を回答として引き出すべく、最終盤の取り組みを一層強めていくことを確認した。
 昨年来、取り組みを進めてきた調整手当の見直し問題は、いよいよ最終局面を迎えた。この間の取り組みで「堺市」を押し返したように、最後までの引き続く取り組みで10%維持地域の拡大をめざす。

衆議院総選挙 稲見哲男さん惜敗・民主党は躍進

21世紀の進路を決める第42回衆議院総選挙は6月25日の投開票の結果、自治労・連合の支持する民主党は議席を解散時の95から127へと大きく延ばした。
 大阪第5区から立候補した自治労組織内候補である稲見哲男さんは、自治労・連合の総力をあげた取り組みや、多くの民主団体、市民団体の支援を受け前回に獲得した32299票から大きく延ばし、66679票を獲得した。しかしながら、共産党現職を上回ったものの、公明党現職にあと一歩及ばなかった。重複立候補していた比例区でも、民主党各候補の小選挙区での健闘で惜敗率の結果、12位と及ばなかった。
 一方、自民党は議席を271から233に減らし、与党としては、336から271へと65議席を減らし、自民党単独過半数を阻止したものの、与党全体では、絶対安定多数を許す結果となった。
 また、投票率は全国で62・49%と、過去最低の投票率だった前回選挙の投票率を2・84ポイントしか上回らず、過去2番目の結果となった。大阪府内小選挙区では55・69%と全国最低を記録し、前回をわずか0・88ポイント上回った結果となった。
 6月25日夜、選挙事務所で開票結果を受けて、多くの支持者を前にあいさつした稲見さんは「終盤戦では共産党現職をかわし、公明党現職と一騎討ちと言うところまできたと読んでいた。終盤戦でも、民主党中央に応援をいただき、また、地方議員の皆さんをはじめ、後援会・市民団体・部落開放同盟など多くの皆さんにご支援をいただいた。『連立与党という政治の枠組みを変える』『公明党現職をたたき落とす』ということが目標だったが、連立与党の一員が当選した。
 わたしとしては精一杯がんばったが、不徳の致すところであり申し訳ない。これまでのご支援に感謝を申し上げます。」と、さわやかにお礼を述べた。


自治労府職自治研集会
府民と府政の新たな関係をこうしてつくる
〜分権、参画、改革の時代に〜

■日時 7月21日(金)午後6時30分〜8時30分
■場所 大阪府職員会館多目的ホール(大阪府庁新別館北館内)
■内容 ・基調提起
    ・職員の皆さんへのメッセージ(問題提起)
       太田房江大阪府知事
    ・パネルディスカッション
     『府民と府政の新たな関係の確立』(仮題)
パネラー *連合大阪伊東文生事務局長
     *早瀬昇大阪ボランティア協会事務局長
     *齋藤弥生さん(大阪大学大学院助教授、
太田知事のアドバイザリースタッフ)
コーディネーター 植本眞砂子自治労府職副委員長

新人事評価制度の試験的実施で
自治労府職 全組合員アンケート実施
1回目は7月中旬〜8月下旬に

 「新人事評価制度」の試験的実施として、当局は制度の「概要」と「チャレンジシート(目標設定表)」を全職員に配布し、職場ではさまざまな意見が出されています。
 自治労府職は、この間の府労連としての主張を踏まえ、一方的な実施をさせない取り組みを続けてきました。今年度の試験的実施については
◎府当局が示す、「新人事評価制度」が職場の実情にあったものであるのか? 府当局がいう職員の意識改革、勤務意欲の向上、職員の資質・能力の向上を目的としていることが達成できるのか? 今回示されている評価制度の問題点・矛盾点などを本アンケートを通じて組合員の皆さんの声を集約し、当局との協議の場である「検証」の際の大きなバックデータとして最大限活用するためにアンケートを実施しその検証を行います。
◎また、このアンケートは組合員全員を対象としており、第一次評価者となっている組合員の皆さんにも、率直なご意見をお寄せいただくようお願いするものです。そのことによって被評価者の視点だけではない評価者側の視点からの問題点等も集約したいと考えています。
 以上の趣旨をご理解の上、全組合員の協力をお願いします。
 アンケートの方式は、評価者との面談の事前・事後の2回にわたり行います。
 第1回目は7月中旬から8月上旬にかけて実施し、2回目は11月初旬から下旬にかけて行う予定です。

公務員連絡会・人事院に人勧要求

公務員連絡会は、6月22日に人事院と交渉をもち、2000年勧告にかかる要求書を提出した。
 要求は、@公務員の生活を改善するベア勧告を行うことA配分・諸手当については、公務員連絡会と十分協議し、合意すること。一時金については、公務員の生活を維持・防衛する支給水準とすることB男女平等実現に向けた環境整備と教育の強化策などについての数値目標を含めたポジティブアクション(積極的是正措置を含む)を策定すること−−などである。
      

自治労府職「天下りは反対」人事室と着任前交渉
 
6月23日、自治労府職本部は、7月1日着任の山田宗範企画調整部企画室副理事と、着任日・氏名は未定であるが総務部副理事兼財政課長の人事案件について人事室と交渉を行った。
 人事室企画課長は「全国的な視野を持ち、豊富な行政経験を持つ人材を府庁内外に求めた結果」とした今回の人事配置を説明。
 永久委員長は、天下り5原則の考え方について変更のないことを確認した上で「人事交流については否定するものではないが、職員との均衡や、なぜ庁内の人材ではないのかなど育成について問題があるのではないか」と指摘。企画課長は、国と府の任用差を指摘した上で理解を求めた。
 また、天下り人数については5原則にある縮小方向であり、平成6年当時から4人減少していると人事課長から説明があった。
 永久委員長は再度、人材の内部登用や地方分権の視点からの人事交流を強く求めて交渉を終えた。


沖縄平和行進
沖縄の実態を本土で、近畿で、大阪で伝えることが運動の要

第4回・参加者の声 労働支部  久保宗一

「沖縄の暑い日差しと沖縄県民の平和に対する熱い思いを自分の肌と足の裏で感じとってきた」という感想です。
 沖縄平和行進への参加は今回が初めてで、また、仕事の都合上、行進2日目からの参加となりました。
 この取り組みは青年部員が中心となって毎年行われているものと聞いておりましたが、ここ3年間ほど真剣に走ったことすらない38歳のわたしにとって2日目からの参加とはいえ、体力的な不安を抱えての行進となり、案の定、参加初日からひざはわらい、足の付け根の筋肉がつるという状態でした。
 しかしながら、最終日となる参加2日目は前日の疲労は残っていたものの、不思議なことに足の痛みは消えて最終目的地であるコンベンションセンターまでリタイヤすることなくたどり着くことができました。
 これもおそらく沿道からの声援や行進団を歓迎する看板などに励まされたことによるものだと思います。
 行進を通じて考えさせられたことは読谷町役場や宿泊施設での交流会であいさつをされた地元の方々は皆、口を揃えてこう言ったからです。「この平和の取り組み(行進)はこの島だけで終わらせるのではなく、ぜひ本土へ帰ってもこの運動を広げてほしい」と。
 確かにそう思います。いくら「海上ヘリポート建設反対、平和センターは闘うぞ!」と声高らかにシュプレヒコールを繰り返そうとも、いくら足に多くのマメをつくろうとも、また、たとえ県民が嘉手納基地を包囲しようとも、すぐには解決しない問題であると感じました。重要なのはわたしたちが行進しながら見てきた沖縄の実態や、住居の窓や沿道から私たちにかけられた県民の声援を大阪や近畿、さらには全国に運動として広め、真の理解者を求めていくことだと思います。
 今回は2日間の中途半端な参加となりましたが、来年は中年部員の魂もみせる3日間の行進貫徹にしたいと考えています。

大阪近鉄 VS  オリックス戦・大阪ドームで観戦
勝利の美酒はおあずけ・商工支部

「イ・チ・ロォー…… あれ、ここで応援したらあかんかったかなぁ」−−−
 商工支部は6月28日夜、大阪ドームで大阪近鉄バッファローズ応援のため、オリックスブルーウェーブとの12回戦・観戦ツアーを開き、組合員とその家族が参加した。
 一塁側内野の指定席に陣取った参加者のなかには、本年、庁内に発足した太田房江知事を会長とする大阪近鉄応援団の一員もおり、勝利の美酒を味わうべく熱心に声援を送った。
 ただ、3割9分強の打率を誇る相手チームのイチロー選手には、参加者の子どもたちから熱い視線が注がれ、声援も飛ぶなど両チームの一喜一憂を見守る温かい観戦となった。
 試合は大阪近鉄・ローズ選手の豪快な1発があったが、残念ながら1対3で大阪近鉄が敗れる結果に。

 鋭いやじに熱入る

 また、5回表にオリックス・イチロー選手の打席でのフェア・ファール判定で試合が中断、続行時にはカウントミスも発生して一時、場内が騒然とする中、大阪近鉄・梨田監督の抗議では「妥協したらあかんどぉー」「審判しっかりせんかぁい」、カウントミスでは「どっちでもええから、はよ試合はじめぇー」と威勢の良いやじを飛ばした某支部長は、試合終盤にはぐっすり居眠ってしまうなど、楽しく、ゆったりした観戦を参加者も満喫した。

建設支部主催
自治労府職各支部対抗ボウリング大会
本部Aチーム作戦勝ち

本年で5回目を迎えた建設支部主催(本部協賛)の自治労府職各支部対抗ボウリング大会は6月29日夜、心斎橋のサンボウルで開かれ、各支部から12チームが参加した。
 建設支部・門脇書記長の司会進行で始まり、酒井支部長が「各支部の交流を目的に始めたこの大会も本年で5回目。豪華賞品を用意しており健闘を期待します」とあいさつ。
 本部の大橋副委員長が、惜しくもストライクを逃し9ピンを倒した始球式でゲームスタート。仕事を終えて集まった参加者は各レーンで熱戦を展開し、優勝を狙う精鋭チームや、1ゲーム100を超えるかと心配するチームなどなど、日頃の腕を競いながらも楽しい時間を過ごした。
 昨年優勝の税務チームは支部長ほか大応援団の声援を背に、2連覇をめざしたが、それを制したのは本部Aチーム。同チームは、4人のうち3人が女性という異例の構成で出場。女性は1ゲームにつきハンデ50が与えられる同大会の利点を突いた作戦で優勝した。
 個人戦でも女性3人が上位を独占。次回、ハンディに負けない男性の奮起が待たれる大会になった。
 また、ハンディを除くハイゲーム賞では、1ゲーム183ピンの山口俊幸さん(建設)が獲得した。
 上位の成績は次のとおり。
【団体の部】
優勝 本部A1286ピン
2位 税 務1150ピン
3位 建 設1088ピン
【個人の部】
優勝 嵯峨山豊子(本部)
2位 坂本 博子(本部)
3位 久保 京子(税務)