機関紙「自治労府職」
2001年2月21日号
具体的な問題で当局を追及
職場環境改善・健康管理など要求で団体交渉
2月20日、自治労府職は昨年11月27日に提出した2001年度予算編成に向けた職場環境改善・健康管理・福利厚生の充実についての要求書について府当局と団体交渉を行った。
OA環境について
全庁的な対応示さず
OA化に対応する事務机・いすの配置等VDT作業環境要求に対し、当局は、全庁的な配置計画を示すことは困難であると回答。一方で机上にパソコンなどが多くなっている現状を踏まえ、本庁では机・いすの更新時にOA対応のものを配置できるよう、現在「指定用品」として規格を統一している事務机・いすについて平成13年度は「指定用品」を解除し、現存の物品の有効活用は求めながらも各所属の判断で購入できるようにしたいと回答した。
急速に進む各所のOA化については産業医による職場巡視に努め、職場実態を点検し、作業環境改善について引き続き指導を行うとした。また、ノートパソコンの大量配置などにともないVDT特別検診の受診対象者は増加していくとの認識も明らかにした。
セクハラ指針
H・P掲載を検討
セクハラ問題については府労連要求で前進した啓発ポスターについて、現在その原画・標語を庁内公募中であるとし、ポスターには相談窓口の連絡先等についても表示したいとの回答があった。また、自治労府職の指摘を受け、現在有る「職場におけるセクハラの防止及び対応に関する指針」と同「相談記録票」を庁内ホームページに掲載する方向で前向きに検討したいとの回答があった。
舞洲グランドには
砂を入れて整備
職員グランド(舞洲)の整備問題では現在の凸凹状態を指摘したところ、当局からは砂を入れて整備したいとの回答があった。
その他、出先職場の庁舎や施設の改善要求問題、低公害車の導入問題などについて指摘した。
各支部からも
具体的な問題で要望
また、各支部からも意見が出され、府有施設の改修、低公害車に関する問題や被服貸与問題などについて当局に改善を求めた。
交渉を終える際、大橋委員長は当局に対し、「本日の各支部・職場からの声や、その実情を把握して、厳しい財政事情であっても一つでも二つでも何か実現ができるよう、当局のさらなる努力を求める」と要請して交渉を終えた。
2001春闘要求書を提出
自治労府職/公務員連絡会など取り組み本格化
自治労府職は2月14日、人事室に春闘期の要求書を提出し、連合・自治労に結集しながら要求実現に向けた取り組みを強めていく。
3月8日には春闘決起集会を開き、要求課題の意思統一や公務員制度改革などの学習で見識を深める。また、23日のストライキ批准投票や植本眞砂子さん離籍専従役員信任投票を圧倒的な成功に納め、組織をあげて春闘に取り組んでいく。
公務員連絡会は2月15日、総務大臣、人事院総裁に対し2001春季の要求書を提出した。
要求書提出の際、連絡会側は「連年にわたる年間総収入マイナスの現状をふまえ、本年こそ生活改善につながる給与改定を行うこと」を要請。また、新行革大綱による公務員制度改革については、連絡会との十分な交渉・協議を行うようあわせて要請した。
この要求書提出を期に2001春闘が本格的にスタート。公務員連絡会は、3月2日第1次、3月13日第2次の中央行動や全国統一行動を配置しながら、政府人事院との交渉を強め、3月22日を回答指定日に設定して、誠意ある回答を引き出すとしている。
また、公務員制度改革の動向に対しても、「3月の大枠提示」に向け行革推進本部事務局に対して申し入れを行いながら、継続的な協議を進め私たちの意見を反映して公務員制度改革の基本方向を設定するよう、政府に対する取り組みを強めるとしている。
連合大阪官公労組連絡会も19日、公務員連絡会の活動に合わせて人事院近畿事務局に春季の要求書を提出し、地方の切実な声を本院に伝えるよう要請した。
要求書提出には国公労組をはじめ府労連も参加。賃金引き上げはもちろん、人事院が進める俸給体系見直し内容や人事管理制度、公務員制度改革の課題などで職場の声をぶつけた。
要請に対し事務局側は「皆さんの要求を本院に伝え誠意をもって対応する」との見解を示した。
退職後の不安解消に一役
税金・年金・組合共済など手続き説明
退職予定者集会
自治労府職は2月19日、中央区の釣鐘倶楽部で今年度末の退職予定者集会を開き、各支部・単組から組合員が参加。退職後の税金・年金・健康保険・自治労共済などの手続きや制度の説明があり、参加者からは具体的な質問も出され、互いに認識を高めた。
本部を代表してあいさつした酒井副委員長は「先輩方の長年のご苦労に敬意を表します。今後も府をとりまく情勢は厳しいものがありますが、自治労府職として府政再生に向け取り組みます。今後ともご支援、ご協力を」と訴えた。
また、退職者会の満薗会長も駆けつけ「退職後も自治労府職に結集することを切にお願いします」と訴え、退職者会を通じた交流などその活動を紹介した。集会では、酒井副委員長が退職金の計算方法やその後の税金の手続きについて事例を示しながら、注意事項などを説明。年金・健康保険については岩井副委員長が、その取り扱いを説明した。また、退職後の自治労共済・自動車共済の取り扱いを、福利厚生部担当の下川執行委員が説明。退職後も安心の自治労共済制度の活用を訴えた。
集会後には懇親会も開かれ、相互に交流を深めた。
新行財政計画への組合見解
府労連に新年度予算案提示
行財政計画骨子(案) 検討加え提言活動進める
自治労府職 骨子(案)に対する見解まとめ
自治労府職は、府の新行財政計画骨子(案)に対し、同案が提示される前段で組合としての基本的考え方(2月1日号掲載)を示した。同案が当局から示されて以降、各支部の意見を集約し、労働組合として次の見解をまとめた。ここに掲載し、職場討議資料とする。
見 解
未曾有の財政危機に対処するため、現在の財政再建プログラム(案)に代わる行財政計画が策定されようとしている。これに対する自治労府職の基本的な考え方は1月31日の執行委員会で確認し、2月1日付け機関紙に掲載したところである。
今般大阪府当局から新行財政計画骨子(案)が公表された。長期財政推計が示されており、2002〜07年度は1000億円を超える不足額が発生し、「減債基金」の取り崩しで補っても2007年度の赤字は再建団体への転落ライン(大阪府の標準財政規模の5%約650億円)を超えるとしている。この試算は、2004年まで府税収入の伸び率ゼロ、2005年度以降も伸び率1・3%といういわば最悪の条件ともいえる前提で行ったものであるが、大阪府の置かれている状況が厳しいことにかわりはない。
公表された骨子(案)に対する評価を、基本的考え方に照らしてとりまとめた。
議論の姿勢
自治労府職は、行財政改革に当たっては「どのような大阪府、大阪府政を目指すのか」という行政目標・理念の議論を徹底し、明確に示すことを求めてきた。
骨子(案)は、前段に当たる「T 府財政の危機と社会潮流」に続き「U 将来の府政の姿」「V 府政再構築の基本方向」と構成されている。また、将来の府政の姿を描く3原則として「府民主権と協働の府政」「積極果敢に挑戦する府政」「公正・透明で簡素・効率的な府政」を掲げている。
再構築の方向においていくつかの点で見解を異にするものの、自治労府職の求めた行政目標・理念の議論を行う姿勢を見せており、その点では評価できる。
人件費
自治労府職の基本的考え方では、「新行財政計画において、これ以上人件費にしわ寄せを行うことは、断じて容認できない。」とあらためて表明してきたところである。
ところが、骨子(案)では、「総人件費の抑制に向けあらゆる方策を検討する」とされている。また、同時に発表された「電子府庁アクションプラン」ではIT化により庶務担当者だけで約150人の人員削減可能が打ち出され、「行財政改革レポート」では教職員もあわせて、平成20年度までに概ね1万人の削減を見込んでいることは重大な問題である。
財政再建プログラム(案)により10年間で7000人の定数削減、定期昇給24月延伸・特別昇給停止などが強行され、都道府県の中では最低レベルの給与水準となり、私たちは十分犠牲を払っている。大阪府に働く職・従業員のさらなる賃金水準の低下は、大阪の民間労働者の賃金水準とも連動することによって景気対策・内需拡大への影響も懸念されること、まず人件費削減ありきでは職・従業員の士気を落とす結果になることや行政水準・サービスの低下を招きかねないことを再度指摘し、人件費攻撃に労働組合として反対していく。
主要プロジェクト
自治労府職は、水と緑の健康都市開発事業の中止、りんくうタウン事業、阪南スカイタウン事業などの見直しを求めてきた。骨子(案)では、「負の遺産」の整理を行うとして水と緑の健康都市については「当初計画どおりの実施はしない」とされている。また、りんくうタウン事業、阪南スカイタウン事業などについても見直しを行うとしている。
一定の評価はできるが、水と緑の健康都市については着手部分の開発を継続することにより、より収支が悪化することも予想される。「負の遺産」として廃止することが適当である。
新庁舎については、設計見直しの前提となる諸条件の検討のために府労連・自治労府職と協議を行った上で、緊急対策期間が終了する4年後に方針を決定すべきである。
関西国際空港2期問題については触れられていないが、新行財政計画の中で位置付けた上で、対処する必要がある。
また、自治労府職は、計画策定前の基本構想段階で計画そのものの是非を判断する戦略的アセスメント(総合アセスメント)の導入を図っていくべきと提言してきたが、骨子(案)では、「事前・事後にわたる評価システムを構築するとともに、外部評価を拡充する」としている。専門家、賛成・反対双方の住民の参加する恒常的な外部評価委員会などを求めて、今後のシステム構築に注目していく。
一方、骨子(案)では、企業局会計について「全体の収支見通しとあり方を明らかにする。」としているものの、その具体化は今後に先送りされている。組合としてもあり方の議論・意見集約を進め、必要な提言を行っていく。
建設事業
骨子(案)では、主要プロジェクトと建設事業(公共事業)が一つに論じられているが、この両者は事業手法や評価基準が違い、別に論じられるべきである。建設事業(公共事業)は国政においても見直しが言われており、予算額も大きいが、骨子(案)の記載は不十分である。ここに踏み込まなければ、財政再建の目途は立たない。
建設事業再評価委員会の対象事業範囲を拡大するとともに、公共事業府政モニターを創設して府民の目で評価してもらうなど、幅広い意見で評価できる制度を構築すべきである。
政策評価システム
自治労府職は、行政評価制度を導入し、政策選択に活用することが不可欠であると主張してきた。
骨子(案)では、自治労府職の主張に沿って「進行管理システムの見直し」の項で、「施策評価を導入し、行政評価による総合計画と予算との連携を図り、PDCAサイクルを確立する」としている。
施策評価の具体化にあたって、制度が実効あるものになるよう引き続き提言等を行っていく。
税財源問題
景気の変動に対し脆弱な都道府県税制度の是正と地方税源の大幅な拡充なしには真の財政再建は不可能である。
骨子(案)では、安定型税財政構造の確立として、抜本的制度改革を国に強力に働きかけることと並んで、緊急的・モデル措置としての財源措置(都市再生包括交付金制度)の創設を提案している。提案の具体化に向け、各方面での議論が行われる必要がある。
骨子(案)や同時に示された行財政改革レポート等では、この他にも様々な問題点がある。自治労府職では、新行財政計画検討委員会などの場を通じて、今後とも骨子(案)について検討を加え、必要な提言を行っていく。
当局 平成13年度当初予算案/府労連に提示
歳出額は3兆円の大台に 2年連続の人件費削減も
2月20日、府労連は総務部次長、財政当局から平成13年度の当初予算案の説明を受けた。一般会計は3兆円台の規模に達したが、特殊要因を除くと実質的に昨年度よりマイナス予算となっている。人件費に関しては、定昇分こそ確保されたものの、今年度も給与改定財源が計上されていなかった。府労連はこれに対し強く抗議、人事室長に強く申入れを行った。
一般会計は3兆円台に
太田知事が作成当初より関わった初の本格的な予算となった当予算案は、不況が続く大阪景気と厳しい府の財政状況の中で、実質的な緊縮予算となった。しかし、大阪の再生をめざし所々に太田カラーをにじませた編成となっている。
一般会計は3兆円台の大台となり、対前年当初比105%と見かけでは大幅な増額予算となったが、これは中小企業制度融資の拡充(1,100億円)、土地開発公社からの用地再取得(500億円)や繰上充用金(443億円)という特殊要因に基づくものである。これらの特殊要因を除くと、一般会計は対前年当初比マイナス0・7%の緊縮予算となっている。
太田カラー「大阪再生特別枠」を設定
全体的には厳しい緊縮型予算であるが、大阪の景気回復策として「大阪再生特別枠」をもうけ、一般財源を42億円投入、きびしい中にも大阪再生のための工夫が見られる。具体的には、大阪産業再生プログラムを推進するため大阪版TLOを設置、旧淀川府税跡地にITのためのインキュベート施設を開設し、ベンチャー企業を支援する。中小企業を金融面から支援するため制度融資の目標額を引き上げる。また緊急地域雇用特別基金を活用し雇用創出の取組も進める。
人権政策や福祉政策にも配慮
子育て支援を充実するため、子供の自立総合支援センターの整備を進めるほか、児童虐待や家庭内暴力からの子供や女性の保護支援、ボランティア・NPO活動を促進するため大阪NPOセンターの整備を進めるなど人権政策や福祉政策にも配慮している。
隠れ負債の整理
土地開発公社が先行取得し大阪府が未だに買い取っていない用地の再取得のため、500億円の予算を組んだ。これはマスコミから隠れ借金と批判されたものだが、この際、整理することとしている。
人件費は166億円の減
人件費に関しては、定数削減と期末勤勉手当てカット(平成12年度人勧に基づく)などにより、12年度当初比で166億円の減予算となっている。前年度と比べた条例定数の減は、知事部局で130人、教育委員会(小中高校学校教職員等)で442人、府立大学等で20人となっている。また、定期昇給に関する予算枠は確保されたが、給与改定の財源は前年度に続き計上していない。府労連は使用者責任を追及し強く抗議した。
税収は法人府民税の増税を先取り
税収は法人府民税の均等割りの増税を見込み対前年当初比103%の増加、地方交付税は200億円の減額、府債は約500億の増加(対前年比119%)を見込んだ。歳入全体では対前年当初比105%とした。府債発行と返済のための公債費支出は雪だるま式に増え、今後も厳しい財政状況が続くものと思われる。
給与改定財源・13年度も計上せず府労連厳しく抗議 使用者責任を追及
今年度も給与改定財源が計上されていないことで府労連は強く抗議。説明終了後、人事室長へ給与改定に関する申入れを行った。申し入れを受け当局は「本府財政が引き続き危機的な状況にあることから、計上できない」と釈明し、「人勧はその制度の趣旨から、基本的には尊重すべきもので、この考え方は変わっていない」、平成13年度の人勧についても「財源が必要となる場合には、その確保に遺漏のないよう措置したい」と回答した。
主要予算項目(再掲分を省略)
(単位:100万円)
「経済を育て雇用を支える」とりくみ
1 大阪産業再生プログラム(案)の推進
(1)中小企業の活力再生
・大阪版TLOの設立100
・ハイテク・サポートセンター(仮称)の整備209
・産学官共同研究新興補助金の創設30
・創業バックアップ奨励金及び経営革新支援事業費
補助金の拡充240
・個人事業者の創業促進支援(創業支援サービス
ステーション(仮称)の設置)69
・ITベンチャーのためのインキュベート施設の開設80
・ベンチャー育成マーケット(エンゼルファンド)
への支援3,000
・ベンチャー企業等への投融資制度の充実2,117
・中小企業制度融資の拡充(融資目標額の増、
金利の引き下げ等)229,436
・食品産業等総合支援システムの構築22
(2)新たな産業分野の創出
・中小企業のIT化推進10
・総合ビジネスポータルサイトの構築28
・ユニバーサルデザイン・ビジネス・フォーラムの開催2
・「インテリジェント・エコ」商品の研究開発支援1
・府立大学 生物資源開発センターの増築793
(3)魅力ある都市の創造
・第14回世界観光機関(WTO)大阪総会の開催支援と
大阪観光推進宣言の策定83
・ロボフェスタ関西2001の開催70
・産業拠点立地企業事業展開補助金の拡充1,325
・海外事務所機能の拡充27
・大阪外国企業誘致センター(仮称)の設置6
・映画等ロケーション誘致への支援3
・「2001食博覧会・大阪」の開催支援12
2 雇用機会の創出
・緊急地域雇用特別基金を活用した雇用創出5,008
・障害者地域雇用支援事業の実施16
・求人情報フェスタ2001(仮称)の開催25
「安全を支え、安心をはぐくむ」とりくみ
1 自立支援型福祉社会の実現
・福祉のまちづくり条例の改正検討8
・鉄道駅舎のバリアフリー化の促進125
・地域福祉権利擁護事業の推進173
・福祉サービス第三者評価の検討2
・乳幼児医療費助成の拡充3,170
・保育施策の充実13,409
・地域における子育て支援緊急対策の推進24
・子どもの自立総合支援センター(仮称)の整備328
・第1回全国障害者芸術・文化祭の開催等70
・障害者起業チャレンジ支援事業1
・高次脳機能障害モデル事業の推進8
2 健康都市の実現
・森ノ宮健康ゾーンの整備1,031
・健康科学センターの運営601
・中宮病院再編基本構想の調査検討10
3 安全なくらしを支える基盤の形成
・ひったくり対策の強化175
・新警察本部庁舎の整備22,771
・広域防災拠点の整備3,066
「人を創り人を活かす」とりくみ
1 人権尊重社会の実現
・児童虐待対策の強化84
・女性に対する暴力対策の実施9
・暴力被害女性の緊急一時保護体制の強化11
2 教育の充実
・各中学校区への地域教育協議会(すこやかネット)
の設置64
・スクールカウンセラーの配置193
・ティーンズライン(青少年相談員電話)の設置12
・生徒の職業観・勤労観の育成9
・カリフォルニア州との教員相互派遣の実施8
・知的障害のある生徒の高校受入調査研究6
・私立高等学校等授業料軽減助成の充実6,530
・府大学のあり方検討7
3 ボランティア・NPO活動の促進
・大阪NPOサポートセンター(仮称)の整備151
・アドプト・ロード・プログラム(地域参加による
道路美化活動)の推進50
「環境を守り地球と生きる」とりくみ
1 循環型社会づくりと環境の保全
・新環境総合計画の策定3
・PCB廃棄物適正処理の推進140
・大阪エコアクション宣言(仮称)の実施1
・ESCOマスタープランの策定20
・太陽光発電設備の設置421
2 自動車公害の防止
・自動車排出ガス総量削減計画の策定18
・交通需要マネジメント(TDM)の推進81
・ディーゼル自動車対策の推進35
・グリーン配送の推進2
・公用車の低公害化212
「都市を活かす」とりくみ
1 都市の再生
・インナーエリア再生指針の策定6
・木造密集市街地の整備促進426
・都市居住再生のための住宅建設の促進93
・電線類の地中化と歩道のバリアフリー化の推進1,248
・府営住宅のバリアフリー化の推進658
2 総合的な交通体系の充実
・阪神西大阪線延伸、京阪中之島線の整備に関する
調査56
・国際文化公園都市モノレールの延伸1,360
・大阪中央環状線の25トン化(国際コンテナ規格)
対応による物流効率化の推進324
・関西国際空港全体構想の推進10,903
「文化を活かし文化を創る」とりくみ
1 文化・スポーツの振興
・東アジア競技大会の開催支援350
・大阪オリンピックの招致推進149
・インターネット美術館(仮称)の開設15
・第10回国際現代造形コンクールの開催100
・第3回世界水フォーラムの開催準備5
IT関連施策
○ 大阪産業再生プログラム(案)の推進
○ 電子府庁の推進
・電子申請に係る実証実験51
・電子府庁推進BPR調査の実施60
・総合行政ネットワークの整備69
・行政文書管理システムの構築83
・情報基盤の整備351
○ 情報通信技術講習基金を活用したIT講習会の実施2,792
○ 府立学校における情報教育の推進1,405
その他
○ 自主的な市町村合併の推進40
○ PFI手法による庁舎整備の調査検討21
地区評総会 活性化に向け次々と
本庁ブロック 組織強化に重点
自治労府職中央地区評本庁ブロック協議会は2月6日、新別館北館で定期総会を開き、仕事を終えた組合員が参加して2001年度の活動方針を確立した。
総会議長に建設支部の近藤和雄さんを選出して議事に入り、本庁ブロックを代表してあいさつした山口議長は「自治労府職が3労組の構成になり、地区評活動の重要性がさらに高まっている。今後も職場のつながりを大切に活動を積み上げたい」と決意を述べた。
大橋委員長もあいさつで「新行財政計画など新たな課題も山積しているが、支部・単組を超えた地区評活動に期待しながら、活動の活性化に向けて本部としても、ともに取り組んでいきたい」と述べた。
2000年度の経過報告・会計決算報告は満場の拍手で承認され、2001年度の運動方針では、本庁職場の組織強化・拡大に向けた取り組みや、機関紙「本庁ネットワーク」発行の活性化などの運動方針も、満場の拍手で確認。新役員も次のとおり確立した。
【議長】
山口 治(総務)
【副議長】
大西 将之(税務)
難波 功(社保労組)
山内 忠(職安労組)
上田 雄二(労働)
江原 均(商工)
則定 義秀(福祉)
【事務局長】
酒井 祥吉(建設)
【事務局次長】
有田 具弘(商工)
【会計】
田中 秀穂(環境農水)
【会計監事】
西岡 裕(社保労組)
【幹事】
上中 直紀(税務)
芳中 浩明(社保労組)
小島 正芳(職安労組)
中垣 雅雄(総務)
久保 宗一(労働)
前角 高広(環境農水)
竹内 正昭(建設)
山崎 健史(健康福祉)
泉南地区評 3月に学習会
2月9日には泉北ブロックが総会を開き、仕事を終えた組合員が泉北府民センターに集まり、2001年度の活動方針を確立した。
総会には、ブロック内の税務・商工・労働・環境農水・建設・健康福祉・センター病院の各支部、社保労組から代議員が参加して、職場交流や府民センター建物共闘などの活動の活性化を確認した。
また、当面の活動として3月に地域学習会、4月に花見会、8月に納涼大会、秋にはボーリング大会を開くなど、具体的な活動も確認した。なお、新年度役員体制は次のとおり。
【議長】
西口 友康(健康福祉・身障センター)
【副議長】
森 保行(社保労組・堺西)
堀内 義信(センター病院・母子センター)
【事務局長】
日朝 展明(社保労組・堺東)
【会計】
土井 亘(税務・泉北)
【会計幹事】
木村 裕和(商工・産技総研)
当局 貸与被服の大幅な改正を提案 品質を向上させ耐用年数引き上げ
2月14日、当局から貸与被服の大幅な改正提案があった。今回の提案は府立5病院・中央卸市場・府営印刷所を除く職場の作業服(制服は含まない)に関する提案で、品質の改善、引上げを中心とした耐用年数の見直し、品目の整理統合を行うものである。
被服に関して自治労府職は従前から、その品質の改善などを要求してきた。今回、シューズをはじめとした品質の改善、作業服の材質は綿と合繊の選択性とすること、夏シャツを長袖と半袖の選択性とすることなど職場の要求に沿った改善も提案されている。なお、耐用年数途中で破損した被服に関しては新制度でも現行制度と同様、再貸与制度がある。
以下に提案内容を示し、職場討議をお願いします。また、職種毎の詳細な資料は各支部に問い合わせてください。
貸与被服の適正化について
1 提案理由
被服については、特定の業務に従事する職員に対し、勤務条件の適正化、業務能率の向上等を目的として貸与している。
しかしながら、昭和57年4月の改正以降、全体的な改正を行っていないことから、この間の社会経済情勢の変化や業務内容の変更等により、品目の改廃や仕様及び耐用年数の見直しなど、改善を要するものが認められるとともに、貸与事務のより一層の効率的な遂行が求められている。
このような状況の下で、人事室が所管する被服の適正化について、先に提示した「貸与被服の適正化についての基本的な考え方」に基づき、平成13年度貸与分から段階的に実施することとしたい。
2 平成13年度における適正化の内容
(1)品目の改廃、新設及び仕様改善の概要
(2)耐用年数の見直しについて
耐用頻度が少ないと認められるもの、仕様の改善により長期の使用に耐えられるものは、耐用年数を延長する。
(3)品目の整理統合、仕様の改善、業務別り品目及び耐用年数について
別紙のとおりとする。
(4)実施時期について
平成13年度の被服貸与時から実施する。
ただし、夏作業シャツ・夏作業ズボン・作業帽については平成14年度の貸与時から実施する。
シアトル5日間の旅
メジャーリーグ マリナーズ観戦
出発 5月4日(金)6月22日(金) 費用 138,000円
募集人員 各日20人限定 最小催行人員15人
イチロー佐々木の活躍その目で
申し込み・問い合わせは
直接、近畿日本ツーリスト堂島支店
山本泰三まで(06―6345―4611)
水と緑の健康都市当局の見直し案を検証
投稿 建設支部酒井支部長の提言
府の新しい行財政計画骨子(案)や平成12年度主要プロジェクト評価結果で、当初計画を縮小して実施するとされた「箕面北部丘陵住宅地区開発事業(水と緑の健康都市)」。
箕面北部の自然と開発を考える府民の会と大阪自然環境保全協会は2月17日、箕面市でシンポジウム「もうええやん公共工事 オオタカ守って財政救え」を開き、同事業を含む公共工事のあり方を議論した。シンポジウムには、同事業主体の企業局に勤める自治労府職建設支部の酒井祥吉支部長が出席し、労働組合としての同事業に対する考え方を報告。酒井さんは「府・企業局の財政状況や見直し計画を検証すると事業規模の縮小ではなく廃止すべき」と提起した。シンポジウムでの酒井さんの報告はマスコミにも取り上げられ、後日、報道数社の取材も受けている。今回、酒井支部長から自治労府職への投稿があり、その提言を掲載する。
水と緑の健康都市事業の検討結果についての小論
はじめに
2月5日、大阪府は「知恵と協働で築く新しい府政」(骨子案)を発表した。主要プロジェクトについては、「負の遺産」の整理の項において、直ちに整理に着手すると宣言している。そのうち、水と緑の健康都市事業は「当初計画どおりでの実施はしない事業として」位置づけられている。「水と緑の健康都市の検討結果について」として、「考え方」「内容」が文書で示され、「収支計画・見通し」が表となり、図面が添付されている。
本小論はこの「検討結果」について考察する。組合員をはじめ、関係者みなさまのご意見・ご批判をお願いする。
企業局会計の破綻
大阪府企業局は堺泉北臨海コンビナート、千里、泉北ニュータウンなど、大阪の産業発展や住宅開発に寄与してきた。特に、ニュータウン開発については、全国のモデルとして、先駆者的役割を担ってきた。企業局会計は収支も良く、健全経営を保ってきた。しかし、関西国際空港事業関連で行ったりんくうタウン、阪南スカイタウン事業は、バブルの崩壊をまともに受け、苦戦を強いられている。
昨年の9月府議会で、民主党関議員から企業局の資金ショート論が数字で示され、企業局会計の破綻は議会で論議された。上記の骨子案にも「企業局会計全体の収支見通しとあり方を明らかにする」ことになっている。企業局会計は瀕死の状態で、その処理を誤ると、一般会計からの多額の繰り入れ金(税金)が必要になる。いや、その額をどれだけ少なくするかが今日的課題だ。そのような状況の中、水と緑の健康都市事業見直し案が提出された。
半歩踏み込んだ検討結果
公共事業の見直し論が国民的な議論となっても、なかなかそれを見直すことは、これまで至難の技だった。この検討結果は「当初計画どおり実施しない」とし、オオタカ保全地を考慮し、現事業計画を予定どおり実施したケースと処理案としての造成区域縮小案が併記され、後者の処理案へ方針転換すると示されている。両案に収支のシュミレーションが概算額で提示され、前者が958億円の赤字、後者は591億円―X+Yとなっている。これまでの「行政無謬論」から脱出し、収支が赤字になることを数字で示し、府民に説明責任を果たそうという姿勢は評価できる。しかし、この事業を廃止した場合のシュミレーションが示されていない。従って、「半歩」と評価をせざるを得ない。
縮小案の収支計画について
縮小案は、「本事業が関係者の協力を得て既に工事中であること、地元市から本事業による地域の発展に強い期待があること等を総合的に勘案した結果、行政としての責任ある処理策」だとしている。これについて述べる前に縮小案の収支について検討したい。
縮小案の収支に591億円―X+Yとなっている。591億円は、これまでの事業手法をもとに、縮小案を投影し、算出したものだ。
それでは、Xとは何か。Xは、これまで府が負担するとしたものを、国、地元市等の協力を求めるとしている。具体的には、箕面市への開発負担金、国(国土交通省)が施行する余野川ダムの工事に伴い、本事業の工事の支援等を求め、事業費の軽減を図るものだ。次に、Yとは、まちづくり事業会計を廃止するので、これまで、まちづくり事業会計で支出済み額約170億円から今回見直しされた未造成区域の局換地の将来処分により回収を目指す額を差し引いた額と想定される。
・Xについて
箕面市の関連公共負担の減額については、茨木市及び箕面市で事業中の国際文化公園都市事業との公平性や箕面市の財政事情から、減額は厳しい。さらに縮小案による住宅戸数の減少により、箕面市の固定資産税や住民税等の税収減、上下水道施設の経営上の非効率といったロスが生じることとなる。むしろ、箕面市から負担金の増額要求をされかねないリスクがあり、収支の改善にはならない。また、余野川ダムからの支援も国の財政赤字から現実性のないものだ。
・Yについて
Yを少なくするには、未造成区域の局換地の処分を見込んでいるが、その一部のオオタカ保全地は処分が不可能だ。また、それ以外の局換地を将来処分するとしているが、文字どおり開発造成し、処分する計画の目処が立っていないことから、金利負担が増えることにより、既に執行済の約170億円相当分が減額になる見通しはない。従ってこれも収支の改善の目処が立たない。
・Y2 Y3 について
縮小案では、赤字増額分としてYのみ計上されているが、Y2 Y3も存在する。
Y2とは、土地区画整理事業の収入に保留地処分金164億円が計上されている。これは第3工区(宅地造成区域)の保留地の売却により得るものであるが、売却が不可能となった場合(これについては後述)には、当然に収入とならないものである。
Y3とは、府道路公社が現在施行中の箕面トンネル有料道路(国道423号バイパス)事業への負担金が約145億円となっている。このトンネルは、第2名神高速道路へのアクセスとしても位置づけられているものであるが、水と緑の健康都市の開発に合わせて事業に着手したものである。今回の縮小案により予定交通量が減少となり、その補償金を求められる可能性がある。その補償金の額は明らかになっていないが、減少交通量から、推定すると、100億円近くになる。
よって、Xは0に限りなく近い、Yは170億超、Y2は164億以内となり、Y3は100億以内とする。最大赤字額と最小赤字額を示すと、
最大赤字額=591億+0億+170億+164億+100億=1、025億円
最小赤字額=591億+0億+170億+Y2+Y3=761億円+Y2+Y3 となる。さらに、見込みどおりの期間で土地売却収入が得られない場合には、現在の予想を上回る金利負担が生じる。
縮小案によるまちづくり
―なぜ売れないか―
縮小案は当初計画より住宅戸数で4分の1の1000戸強に止まっている。千里、泉北両ニュータウンの開発計画では、生活インフラを配置するための基本的な考え方となった近隣住区論(約3000戸)によりまちづくりを行った。しかし、千里、泉北の近隣センター(一住区ごとの商業施設)は一部を除いて何れも経営が困難となっている。縮小案の千戸強では幼稚園、保育園、商店(食料品、衣類、食堂、日用雑貨、電化用品etc)などの立地自体が成り立たず、コンビニエンスストアが立地できる程度と思われる。何ら利便施設のない街に誰が終の住まいを求めるだろうか。少子高齢化社会の住宅需要は郊外型一戸建から、生活インフラの整った市街地への居住指向が強くなっている。故に、縮小案の「宅地造成区域」に住宅地を造り、売却することは現行の計画以上にますます困難となる。
小規模地権者300余人のうち3分の2の所有者が100坪程度か、それより小さい土地所有者である。小規模地権者の平均減歩率79%であるから、仮に、換地前の所有地面積が100坪とすると、21坪が換地される。箕面市の条例では、新規の宅地面積は、約45坪以上となっているが、当該地を宅地にするためには現地の地形から法面を考慮すると60坪が必要となる。そうすると、約40坪程度買い足す必要が生じる。
また、未造成区域は大規模地権者に換地し、「今後環境に配慮しつつ秩序ある土地利用を行うこと」となっているが、事業者が「まちづくり事業会計の廃止」をうたい、まちづくり事業から撤退するとしているのだから、「環境に配慮しつつ秩序ある土地利用」を実現するための担保はどこにあるのか明示すべきだ。
また、大規模地権者が自ら、採算性に疑問がある事業に着手するか、開発するための資本力があるか、疑問だ。
この縮小案は当初の「水と緑の健康都市」構想からかけ離れているだけでなく、まちづくりとはいえなく、ゴーストタウンづくりになる。大阪府企業局は千里、泉北ニュータウンの開発者として、全国の開発プランナーのパイオニア的存在であるし、いまもそうである。おそらく、企業局最後となるこの事業でゴーストタウンづくりはやめるべきだ。
「水と緑の健康都市」の事業廃止が
財政再建・負の遺産の整理の起爆剤に
廃止案の検討
まず廃止案とは、土地区画整理事業自体から撤退することである。
・負担金について
土地区画整理事業から撤退することにより箕面市への開発負担金は不要となる。
箕面トンネル有料道路については、水と緑の健康都市の廃止を前提に事業の見直しを要請すべきだ。私見だが、水と緑の健康都市の廃止に伴い事業の進捗を第2名神高速道路の進捗に合わせて行うべきだ。また、交通量が減少するため、現在施工中の暫定2車線にとどめて事業完了することが経営上望ましい。それにより、負担金の減額又は免除を求めていくべきだ。
・復元工事について
次に、第3工区の復元に伴う費用は、緑のNGOや企業・労組ボランティアに資金や人材の協力を求め、緑化を推進することにより軽減を図る。これは「知恵と協働で築く新しい府政」の中のP5に記載の「府民、NPO等との協働」の視点とも合致するもので、すでに、著者の呼びかけに団体、個人から賛同の声が寄せられている。
・地権者
地権者からの損害賠償請求については、そもそも土地区画整理事業は、各々の地権者が土地を提供することにより社会資本の整備を行うものであり、直接利益を得ることを目的とするものではないため地権者が請求者になり得るえるかどうか自体疑問である。また、区画整理事業の廃止により、土地そのものがなくなるものでなく、不利益も生まれない。
筆者の稚拙な知識では、このような事例の判例は無いと聞いており、充分訴訟に耐えうるものと考える。また、多数の地権者は前述のとおり土地を買い足さないかぎり宅地として使用または処分することができず、しかも、処分するにも買い手がつくかどうかのリスクも背負い込むことになる。
・地元市からの要望について
縮小案は地元市においても前述のとおりデメリットの多い内容となっている。また、箕面市民の世論の動向については、昨年の箕面市長選において、必ずしも水と緑の健康都市事業の推進に市民の圧倒的支持が集まっているとは言い切れない投票結果となっている。現に、開発の中止を強く求める箕面市民の団体も存在する。
・収支の検討
現在の執行済みの事業費は約294億円である。利子払い額は40億円が見込まれる。合わせて334億円は確定赤字額だ。さらに、廃止による防災工事、維持工事費、事務的経費等合わせても、50億円には達せず、400億円を越えることはないと考える。道路公社の箕面有料トンネルの負担金については、前述で提案したが、百歩下がっても、「負の遺産」の整理の範囲内で整理する問題で、オール大阪府として、どちらに「ツケ」を回すことになるかを争っているだけだ。
結 論
水と緑の健康都市事業は廃止し、撤退すべきだ。それは、まちづくりの視点からも財政面からも選択の余地がない。
私の所属する自治労府職建設支部は、昨年の知事選挙で太田知事を推薦し、当選後も太田府政を職場から支えていく決意だ。最後に、水と緑の健康都市事業に実際に担当している職員が「収支が均衡しているような架空の資料づくりや、中途半端な計画でどこにもいい顔するような仕事は苦痛だ。この計画は廃止が一番いい。そのための仕事はきつい。でもやりがいありますよね。酒井さん」と私に語ってくれました。こういう職員がいるかぎり大阪府も捨てたものではない。水と緑の健康都市の廃止は、これだけにとどまることはない。負の遺産の整理も、財政再建も「水緑のようにやろう」という庁内世論の起爆剤になることはまちがいない。
2001年2月19日
自治労府職建設支部
支部長 酒井 祥吉
水と緑の健康都市事業の検討結果について
1.考え方
水と緑の健康都市事業については、昨年来オオタカ保全方策および事業の収支採算性等について点検を行ってきた。去る1月19日にはオオタカ調査委員会による保全方策の提言があり、同提言を尊重し保全方策を実施することにより、事業の採算性に相当程度の影響が出ることが明らかとなった。また、調査の結果、地価動向や当地における住宅需給動向等を併せ勘案すると、当地において早急かつ大量の住宅地供給事業を府として実施する必要性は低下していると判断し、本事業を、当初計画どおり実施しないことを決断した。
その上で、
T.第2名神自動車道と大阪都心部の結節点である箕面インターチェンジに近接する本事業地において、将来適切な土地利用と円滑な地域整備が図られるよう、枠組みをつくる、
U.北摂地域における道路ネットワーク整備に資する、
V.オオタカ調査委員会の提言に則りオオタカ保全区域を設定し保全方策を実施する
必要があること、本事業が関係者の協力を得て既に工事中であること、地元市から本事業による地域の発展に強い期待があること等を総合的に勘案した結果、行政としての責任ある処理策として、
◎ 「住宅造成区域」は、基本的に現在造成中の第3工区にとどめる、
◎ この地域における交通対策として、都市計画道路網を整備する、
◎ 未造成区域を含む全域約314haを「土地区画整理事業」の対象とする、
ことを基本内容とする「土地区画整理事業」として収束させることとする。
なお、「宅地造成区域」については、今後の土地利用計画変更のなかで、社会経済動向や本事業の立地特性を十分分析し、住宅をはじめ、この地区に相応しい施設の誘致が図られるよう幅広く検討を行うとともに、民間活力の導入についても検討する。
また、本事業が既に実施中の事業であることから、当初計画を変更してこの処理策を確定するためには、国土交通省、地元市、地権者等との協議を整える必要があり、今後、平成13年9月議会を目途に、関係者と十分に協議を重ねた上で結論を得たい。
2.内 容
(1)土地区画整理事業について
@「宅地造成区域」には小規模地権者の換地を集約(平均減歩率79%)するほか、事業主体である府が処分する保留地を確保する。
A「未造成区域」は大規模地権者(企業局、府住宅供給公社、民間1社)に換地(平均減歩率35%)し、今後環境に配慮しつつ秩序ある土地利用が行えるよう検討する。
B土地利用が規制される「オオタカ保全地」は公共減歩充当地と企業局換地をもって充てる。
C道路網のうち、都市計画道路止々呂美東西線は土地区画整理事業で整備する。都市計画道路止々呂美吉川線と、付替市道については他事業者の協力により整備に努める。
D所要府費等341億円は土地区画整理法第118条第1項の定めにより支出するが、国、地方市の協力を求め減額に努める。
(2)まちづくり事業について
@企業局は、当初計画した、局換地で住宅造成を行う「まちづくり事業」から撤退する。
A関連公共事業負担(推計約250億円)は、将来それぞれの事業主体で対処するよう協議する。
B未造成区域の局換地は将来処分により回収を目指す。
2001春闘
連合大阪総決起集会
3月4日(日)10時30分〜 扇町公園
自治労府職総決起集会
3月8日(木)18時30分〜 多目的ホール