機関紙「自治労府職」

 2001年7月21日号

公務員連絡会・人事院と交渉「勧告日は未定」
ベア・一時金の明確な回答追及

 公務員連絡会は7月19日に中央行動を配置、集会には全国から800人が参加して、6月20日に提出した人勧期要求の実現に向けた取り組みを強めた。また、同日は集会を背景に人事院と交渉し、誠意ある対応を求めた。自治労府職も自治労全国統一行動指令に基づき、職場集会や号外ビラ配布を行い公務員連絡会の行動を支援した。
 中央集会では丸山代表委員が人勧期の課題について「本年のたたかいは3年連続の年収マイナスを許さないことが最大の課題。勧告作業は厳しい状況下だが、一時金支給水準の確保に全力をあげよう」と訴えた。また、公務員制度改革にもふれ労働基本権確立に向けて全力で取り組むことを訴え、29日に迫った参議院選挙でも各構成組織の推薦候補の当選を勝ち取ろうと訴えた。集会後は、人事院前での交渉支援行動を行い、「ベア勧告を行え」「一時金を防衛せよ」などとシュプレヒコールを繰り返した。
 人事院との交渉では、職員団体審議官が「@ベアについて確定的なことはまだ言えない、春闘状況から厳しい数値が出ると思う、A一時金の集計はまだ出ていないが昨年の夏が悪く、年間トータルで厳しい状況、B両立支援策では、民間の育児介護休業法が継続審議中、来年4月の施行に合わせた国会審議が進むと思う。公務も遅れないよう措置したい、C育児休業(部分休業)は、対象となる子の年齢を引き上げる方向で検討中、D介護休暇は民間の期間の実態が公務の3カ月を超える実態あり、期間の延長を検討中、などと見解を示し、勧告日については官邸との日程調整がつかず固まっていないが、昨年、一昨年は遅いとの認識にあるとした。
 公務員連絡会は両立支援策で要望を訴えるとともに、月末の交渉での人事院の誠意ある明確な回答を強く求めて交渉を終えた。


7・25「基本設計」で交渉開始
労働基本権の確立求め

 公務員制度改革に対する公務員連絡会の対策本部会議が7月19日に開かれ、25日に行革推進事務局と交渉し、正式に使用者の案として「基本設計」の提示を受け具体的な交渉を始めることを決めた。
 会議では、交渉・協議に臨むスタンスとして、とくに交渉・協議のスケジュールと12月策定の「公務員制度改革大綱」の性格などを質し、具体的な制度設計の前提として「労働基本権の確立」に関する立場を明確にさせることとした。
 25日の交渉後には、8月7日に対策本部会議を開き政党対策やマスコミ対策、地域からの取り組みなどを協議して、12月にまとめるとする「大綱」策定に対する運動の構えを決めていくとした。


参院選
比例区はあさひ俊弘さん、大阪選挙区は山本たかしさんで生活者優先の社会に
痛み押し付けの小泉改革にNOを

 いよいよ大詰めの参議院選挙は29日が投票日。自治労府職が推薦する、自治労組織内候補のあさひ俊弘さんと山本たかしさんは12日の公示以降、政権交代で真の改革をめざすべく選挙戦をたたかっている。
 13日には、あさひさんが府庁別館前で演説し「小泉内閣の改革という言葉の響きだけにとらわれてはダメ。地方切り捨て、社会保障切り捨ての改革には反撃しなければならない。公務員制度改革でも分権時代にふさわしい民主的な制度確立が重要だ」と強く訴えた。
 山本たかしさんは「日本を沈没から救えるか、みんなの暮らしがかかった命がけの選挙。雇用確保を最重点に暮らしと命を守る政治をつくる」と訴えている。


青年部 主催
女性部 共催 3回連続講座


私たちの手でイキイキと働ける21世紀の大阪府庁をつくろうよ
セミナー


 自治労府職青年部は「女性労働問題連続講座」をテーマ別に3回開き、女性部も共催する。男女雇用機会均等法の改正などで、男女が対等に役割を担う社会づくりが進められ、特に労働の分野で女性が能力を発揮し、将来にわたり充実した職業生活を送ることができる職場環境をつくることが重要な課題となっている。

 青年部も「21世紀の府庁・府政」を担う青年労働者が主体的に学習し、男女が互いに尊重しあい十分に能力を発揮して、生き生きと働き、充実した行政サービスを提供する職場をつくるために学習会で意識を高め合う。各講座はいずれもドーンセンター(セミナー室1)で午後6時45分から開講。参加申し込み・問い合わせは各支部を通じて青年部・女性部まで。


参加申し込み 各支部通じて 青年部・女性部まで

◆第1講
 これからのパートナーシップ
 ―男女共同社会への壁! ジェンダーとは何か―

【日時】8月7日(火)

【講師】吉田 清彦氏(フリーライター)
【内容】職場や家庭生活での男女のトラブル発生の要素としてある「男らしさ」「女らしさ」といった性的役割意識が、職場や家庭で「自分らしさ」を発揮することを阻害したり、セクシャルハラスメントやDV(ドメスティックバイオレンス)を引き起こす原因の一つになっている。ジェンダーについて事例を参考にしながら、どうすれば男女がお互いを尊敬し共同することができるのかを考える。
◆第2講
 セクシュアルハラスメントが
 与える影響と防止に向けて(仮題)

【日時】8月21日(火)

【講師】宮本 由起代氏(大阪心のサポートセンター代表)
【内容】「セクハラ」という言葉が定着して10年以上、いまだにその本質的な意味より言葉だけが先行している風潮。その被害者には「セクハラ」が心に重くのしかかり、対処を誤れば仕事という生活手段を奪いかねない深刻な問題。「セクハラ」の実態と職場や人に与える影響、その防止策などで事例を交えながら考える。
◆第3講
 愛があるから殴るのか?
 ドメスティックバイオレンスとは?(仮題)

【日時】9月4日(火)
【講師】中村 彰 氏(メンズセンター座長)
【内容】夫婦や恋人といった親しい男女間で行われる暴力のことを「ドメスティックバイオレンス(DV)」という。背景にはジェンダーや、経済的な力関係のアンバランスなどがあるとも言われる。DVの実態とその防止などで事例を交えながら今後の課題を考える。

各講座はいずれもドーンセンター(セミナー室)午後6時45分開講


ピースアクション2001
沖縄平和行進参加者からのメッセージB


中宮病院支部・坂東博和
美しい自然を犠牲にしてまで基地が必要か

 今回、基地のない平和な沖縄を訴える「平和行進」に初めて参加しました。また、沖縄という土地も初めてでした。行進初日の出発地、名護は美しい海と自然が残る所でした。この名護に、普天間基地の移設が検討されていることを聞きました。「なぜ、美しい自然を壊してまで基地を建設する必要があるのか?」疑問でなりません。断固反対する思いで行進しました。
 2日目、読谷村役場からの出発までの時間、軍用機が爆音を発しながら上空を飛び交うのを見て「沖縄は本当に基地の島だ」と感じるとともに、嘉手納基地周辺では米軍機の離発着が盛んに行われ、「ここは本当に日本か?」との疑問を感じずにはいられませんでした。そして、この基地が「思いやり予算」として日本の税金で成り立っていることを知り、税金の使い方を政府はもっと考えて欲しいものだと思いました。
 3日目は、宜野湾市役所から最終地点の県庁前までの行進で、3日間の中で最も交通量、道行く人が多く、その人たちに平和行進の意義・平和な沖縄を訴え行進しました。
 戦後56年、沖縄が本土に復帰して29年が経ちましたが、沖縄は相変わらず基地の重圧を受けていることを知りました。また、3日間歩くことで基地の現状を肌で感じ、体に叩き込むことができました。
 基地問題は、今すぐ解決されるものではありませんが、平和行進に参加した者が平和な沖縄という強い思いで歩きとおしました。今回、参加して沖縄の実態を考えさせられ、また感じたことを今後の運動につなげたいと思います。最後に、職場の理解のもと、参加させていただいたことに深く感謝いたします。

税務支部・清水重樹
平和行進する必要がない沖縄が実現するまで希望持つ

 沖縄が本土に復帰して29年。しかし、日本全土のわずか0・6%にしか過ぎないこの島に、在日米軍基地の75%が押し付けられている。復帰後も何も変わらない沖縄。「平和行進」参加は今回が初めてだが、以前、参加した人から「沖縄の実態は行かなければ分からないし、考え方も変わらない」と聞いていた。まったくそのとおりであった。
 私たちが名護市から那覇市までの約61キロを行進中、沿道の皆さんから「がんばって」とか「ありがとう」といった声援を送られ、勇気づけられた。この声援があったからこそ3日間歩き通せたと思う。
 3日間の行進で、ニつの顔を持つ沖縄を学ぶことができた。一つは、多くのリゾートホテルが立ち並び、本当にここが日本かと思うほど美しい景色の顔を持つ沖縄。そしてもう一つが、戦地の島であり、戦時中の悲惨な状況を物語る戦跡と米軍基地が今もなお存在する沖縄だ。
 極東最大の空軍基地である嘉手納基地では、軍用機が頭上を凄まじい爆音をあげて離着陸を繰り返す。いつ起きてもおかしくない軍用機の墜落事故におびえながら住民は生活している。美しい沖縄に基地はいらない。
 沖縄から基地がなくなるまでには色々な問題があり時間がかかるかもしれないが、基地がなくなり県民が安心して生活できるようになったとき、はじめて日本に本当の平和が訪れるだろうと思う。今、基地のない所で生活している私たちができることは、歩くことで知った沖縄の実態や県民の皆さんから私たちにかけられた声援を大阪や近畿、さらには全国に広め、理解を求めていくことだと思う。
 21世紀がスタートした今年、この沖縄平和行進がいつまで続くのかわからないが、1日も早く平和行進をする必要のない「平和な沖縄」が実現するよう、希望を持って今後の運動につなげていきたいと思う。


労働支部・松山俊也
基地の恩恵も沖縄のもう一つの現状問題の本質見抜く


 以前に参加した行進では沖縄の南部地域の激戦地をたどり、当時の住民が逃げまどい悲惨な最後を遂げた戦跡を目の当たりにしました。今回はヘリポートの移設問題に揺れる名護市から那覇市までの行進で、2日目には極東最大の米軍「嘉手納基地」のフェンス沿いを延々と歩きました。嘉手納町の84%は基地。住民は限られた土地に追いやられ、爆音といつ起きるともしれない墜落事故におびえながらの生活を余儀なくされています。私たちが行進する最中も、米軍機が何度も離発着を繰り返し、凄まじい爆音を体験しました。
 今回の参加では沖縄県民の生活を脅かす「基地はいらないという想い」と、もう一方では基地の県内移設を担保とした地域振興策の受入れに見られる「県民の基地に対するそれぞれの想い」を考えさせられました。
 基地が縮小される地域と新設や移設で拡大される地域、また、基地の受入れによる振興策の恩恵を受ける地域と受けない地域では、「基地に対する想い」にも違いがあると思います。私たちは基地をなくす運動だけでなく、基地とともに生活を営んでいる人たちの問題も、同時に考えていかなければなりません。
 とはいえ、行動に参加した県内・本土の行進団、行進団に沿道から手を振り応援してくれた多くの県民に接することで「平和への想い」は一つであることを再認識しました。
 行進で沖縄の現状を実感した私たちが次にできることは、県民の思い、沖縄の過去・歴史を本土・大阪の仲間に伝え、基地問題は沖縄だけの問題ではなく、私たちの問題でもあることを伝えていくことだと思います。最後に平和行進参加への各職場からのご支援、ありがとうございました。


夏休み・リフレッシュの場にいかが

自治労府職の特約施設   利用時は福利厚生部まで  06―6945―4056

 ♪あー夏休みぃー がやってきた 自治労府職の特約施設でリフレッシュはいかが

◇ウィスタリアンライフクラブ周辺情報

【鳥羽周辺】
@「火祭」〜勇壮な楽供の音と炎で祖先を慰める〜8月15日(水)鳥羽市河内町
 午後7時ごろ人里離れた隠殿岡に里人が集まり楽供打ちが始まる。祭を担うのは中学3年生から20代後半の町の若衆70人ほど。体を大きく揺り動かし重さ60〜70¥外字(8042)もある鉦を叩く姿が勇壮。
 A「わらじ祭り」〜大わらじを海に流して怪物撃退の故事伝えて〜 9月18日(火)大王町
 その昔、ダンダラボウシという一つ目・一本足の大男がいて、ときおり波切の里にやってきては浜に大波を起こしたり、村の娘をさらったりと悪さをしていた。「何とかせないかん」と一計をめぐらせた村人たちは大わらじを編むことに。「俺よりもでかい奴がいる」と驚いたダンダラボウシは退散したという。

【宇佐美周辺】
 「宇佐美海上・灯篭流しと花火」 8月1日(水)宇佐美海岸
 午後7時30分〜 スターマインなど約500発の花火が打ち上げられる。

【野尻湖周辺】
 「長野びんずる」 8月4日(土)長野市
 市民総参加の総和楽の市民祭。思い思いの衣装をまとった踊り衆が市内全域を踊り歩く。長野駅前の中央通り、昭和通りがメイン。

【箱根周辺】
 「大文字焼き」 8月16日(木)強羅
 箱根の夏の風物詩といえばこれ。箱根外輪山の一つ標高924bの明星ヶ岳に大の文字がくっきり浮かぶ炎の祭典。花火もある。

自治労府職特約施設
◇ウィスタリアンライフクラブ
鳥羽・野尻湖・箱根・熱海・宇佐美利用可
いずれも予約制で朝・夕食を別途申込
◇オーナーズクラブ
東条湖・軽井沢・浜名湖・上越・白馬コルチナ利用可
必ず食事付(5000円から設定)の宿泊で申込
◇グリーンフィールドクラブ
奥琵琶湖・越前・白馬が利用可
ログハウスやキャンプ場利用の施設
※食事は自炊や、施設によりレストラン・ 出前が利用可。
◎いずれの施設も申し込みは自治労府職福利厚生部を通して。詳細は問い合わせください。


組合員の投稿
建設支部
門脇 績

あえて賃金カットを求める

 府の新行財政計画の公表が間近。賃金抑制の内容はいかなるものか。門脇さんからは一方的な当局提案より自ら考えることとして投稿があり、その考察を掲載する。

「財プロ」から「新行財政計画」へ

 平成10年に策定された「大阪府財政再建プログラム」(以下「財プロ」)に基づき、平成11年度から定期昇給2年と特別昇給3年の延伸が実施された。
 関西経済は、全国平均の水準よりもなおさら景気の低迷が著しく、企業流出も止まらない現状。それを受けて、府の税収の落込みは「財プロ」策定時よりも一層、深刻な状態となっている。府の財政危機は全国で最も深刻だが、今般の地方財政の危機が全国的な問題になっていることを見ても、国と地方との税財源の配分に、根本的な問題の一つが存在するのは事実である。しかし、この問題はすぐに解決が図られる性質のものではないのも厳然たる事実であることから、当面の財政危機の現実的な解決の道を選択せざるを得ない状況である。
 「財プロ」策定時の見通しよりも、さらに財政状況がより一層、厳しさを増すという客観的状況のもと、「財プロ」の緊急3カ年が終了することに合わせ、太田府政のもと「大阪府新行財政計画」(以下「計画」と呼ぶ)が策定中である。
 その内容は、太田知事が唱える「負の遺産の整理」に向け、相当思い切った内容になるものと考えられる。
 府庁に働く者としては、「計画」が賃金・労働条件にどのような影響を与えるのか、深い関心を寄せざるを得ない。
 確かに昨年8月に発行された「大阪府行財政改革レポート」の中では、太田知事自らが府の職員給与抑制策は全国一厳しいものであることを認め、その削減効果額が10年間で4823億円(積分値での削減効果額)、1人当たり年間平均では約54万円にもなることが明記されている(別図@参照)。
 しかし、「新行財政計画」が今まさに策定中で、しかも、今年の2月議会では法人府民税の均等割り部分の増税案が原案修正のうえ可決した。また、「計画」で事業の大幅カットが予想されることを勘案すれば、賃金面で「何もない」と思う方が不自然であろう。

なぜ「賃金カット」か
 どのような状況であろうとも府当局は、職員の労働基本権が制約されている代償措置としての人事委員会勧告を守るべきである。しかし、依然として未曾有の財政危機が続き、すでに「財プロ」による人事委勧告無視の定昇・特昇延伸が行なわれている現実を直視するならば、労働組合の方からしかるべき対抗策を出すべきだと考える。
 そのために、あえて個人的見解として批判を恐れずに提案すると、以下の4点になる。
 @まず定期昇給延伸で生じた犠牲分の復元を全職員に対して行うこと、Aその上で全職員の本給は今後の行財政計画の中で、府民に対して協力を求めていくのと合わせ、期間とパーセンテージを明示するとの条件でカットを行なう、Bさらに、管理職手当は本給のカット分の10倍の割合でカットを行うこと、C退職者は退職時に復元し、退職金に跳ね返らせないこと。
 それでは、このような提案を行う理由を説明する。
 限られた財源の中で、財政再建を果たすにはどのような形であれ、府民の理解と協力を求めなければならない。職員だけが「我も被害者」と言いながら痛みから逃れようとするのは、敵前逃亡に等しい行為。地方公共団体の労働組合の「連帯心」は職員だけでなく、住民に対しても向けられてしかるべきだろう。

問題はその「下がり方」である

 例えば、定昇2年延伸で生じる犠牲を行政職給料表をもとに年齢別(比較を容易にするため、ベースアップ分を除き単純に平成13年度の給料表による)で見てみると、30歳前後の職員(仮にAさん)が適用される月額21万9500円から、仮に定昇があれば月額25万1100円となり、その間差は月額で3万1600円。
 40代後半の職員(仮にBさん)では、月額40万8700円から、同様に定昇があれば月額41万5800円になり、その間差は月額7100円となる。Aさんが被っている犠牲分と比較すると約4分の1である。割合の間差はBさんの給料が倍近く多いのであるから、Aさんの犠牲分は実質的には8倍とさらに広がる。
 これを仮に一律賃金カットを行った場合と比較すれば、財プロに基づき実施された定期昇給2年延伸が、一見、人件費抑制策を行なっていることを議会や府民向けには装いながら、実際には幹部職員や高齢層はそれほど痛まずに、いかに若年層により多くの不当な犠牲を強いているかが改めて分かるだろう。
 しかも、財政危機をもたらした責任は、幹部職員と一般職員では幹部職員の方が、若年層と高齢層とでは高齢層の方が、より高いことには間違いないのだから、2重の意味で若年層が過分に犠牲を負っている。また、一般職員の本給に手をつける以上、管理職手当は無傷というわけにはいかないだろうし、その理由を今さら長々と説明を行うまでもないだろう。
 また、準用再建団体転落回避のため、どの点で労使間で歩み寄って協力できるのか、また、意見の一致を見ることができないのか、についてのオープンな論争を行うことが必要だ。また、庁内や府民に広く情報を公開して、より多くの意見を集めることが必要ではないだろうか。

「労働組合」の存在価値はどこへ?

 確かに、労働組合の側からわざわざ賃金の切り下げに言及すべきではないという意見は現に存在するし、私もそれは基本的には間違っていないと考える。
 しかし、府財政の危機を通じて今、問われているのは賃金が上がるか下がるかという問題以前に、労働組合の魂のより所である『団結と連帯』それ自体である。かつての右肩上がりの経済成長が続いていた状況であれば、「パイの増分」の分け方を考えていればよいのであり、よほどの不公正な分配方法が行なわれない限り、少なくとも損をする人は出ないから、『団結と連帯』を守るのにそれほど苦労を要することはない。
 が、今は府のみならず日本経済全体でいわば「パイ」が縮小している(もちろん、マクロ経済政策上、そのような状態を放置していてよいのかという議論は存在するが、ここではあえてその問題には立ち入らない。)状況下では、労働組合としていかに「パイのマイナス分」を平等に分かち合うのか、という議論にまで立ち入らざるを得ないかもしれないのである。
 従来のように、かつての55年体制よろしく「悪いことはすべて当局に責任があり、組合に責任はない」という態度を続けながら、その実、現に不当にもより多くの犠牲を被っている若年層を見て見ぬふりをするのか、それとも、厳しい現実の中で少しでも『団結と連帯』を取り戻す道を探すのか、今まさに労働組合の存在価値を守れるか否かの分岐点に立っている。
 そして、組合内部でも、『団結と連帯』の言葉を問い直し、どの道を歩むのが一番正しいのか常に論議をまき起こす必要があるのではないだろうか。

「沈黙と泣き寝入り」は最悪の選択
 最後に、若年層は「他人任せ、えらい人たちが何とかしてくれる」との態度を取る限り何も状況は変わらないし、大人しく黙っている限りは当局からも組合からも、いとも簡単に見捨てられいいようにされてしまう、ということを財プロ策定時の貴重な教訓として決して忘れてはならない。
 また、どのような組織であれ、下克上と内部での論争がない組織は、その生命を失ってしまう。より多くの若い世代が自治労府職に結集することで、組合、ひいては庁内で大いに論議をまき起こし、活性化を促すよう呼びかけ本論を終わることとする。

活発な議論の材料に

 本論がより活発な論議の契機となれば幸いである。組合内外からのご意見・反論をお待ちしております。


日本を変える7月29日参議院選挙

 民主政治に棄権はキケン。29日の投票日に仕事があったり、冠婚葬祭やレジャーに出かけるなどで、投票へ行けない人は28日までに不在者投票へ。投票時間は午後8時まで。住んでいる市区町村の役所へ、投票所入場券か身分を証明するものを持っていけば簡単に投票できる。印鑑は不要。
不在者投票
棄権はキケン毎日が投票日

 今回の参院選から比例区は非拘束名簿式に変わった。政党内で候補者の当選順位を前もって決めず、候補者名で投票ができる。党名と候補者名の得票を合算して政党ごとの議席が配分され、政党ごとに候補者名の得票順に当選者が決められる。選挙区選挙はこれまでどおりの候補者名投票のまま。
非拘束名簿式 比例区の投票 個人名ベスト


資格取って次は海へ
ダイビングクラブ 体験ダイブ

 7月1日号で掲載した、自治労府職ダイビングクラブの無料体験ダイブに、早速2人の新採さんがチャレンジ。2人は、中宮病院支部の看護婦で勤務の忙しい中、うまく休みをあわせて7月7日、堺市の日本マリンを訪れた。
 その1人、馬場畑絵里子さんは前号でも紹介した西本里香さんと研修の同期。「ひさしぶり〜」とはしゃぎながら、西本さんに器材の説明を受け、ドキドキの初ダイブ。もう1人の石井千絵さんも「水の中は気持ちいいですね」と楽しそう。
 30分後には2人とも余裕でカメラにポーズ。2時間ほどの体験ダイブを思いっきり楽しんだ。
 がんばってライセンス取る? との問いに「ぜったい取ります」と元気いっぱいだった。
 ダイビングクラブ会員は現在13人。まだまだ募集中です。ぜひ一緒にどうですか。詳しくは本部の小田・下川まで(06―6945―4656)。


ロボフェスタ関西2001
応募者全員に入場券進呈

 7月1日号で募集した、ロボフェスタ関西2001入場券プレゼントには、9人の組合員の皆さんから応募があり、全員に入場券を送りました。
 「ロボットが身近にいればやってほしいこと」のコメントでは、自分の代わりに働いてほしい、家事をしてほしい、妻との「こづかい闘争」を代行してほしい、など切実!?な願いもあったり、海外旅行の時に通訳してくれたら、とか、朝の目覚めがいいようにマッサージをしてくれたら、との願いも寄せられました。そんなロボットが会場にいるかも。

 応募者の皆さん(敬称略)
米田 佳弘(健福・砂川)
坂東 聖明(税務・三島)
松井 成文(社保・福島)
殿貝 和美(環農・北部農と緑)
福原 幸雄(税務・豊能)
金重 敦史(社保・城東)
宮田 秀平(健福・豊中)
米田  令(健福・身障更相)
山岡 勝三(税務・北河内)


自治労の旅行や催し
●行事・レクリエーション共済

幹事さんもこれで安心
詳しくはパンフレットをご覧下さい。