機関紙「自治労府職」
2002年10月1日号
政府
人勧完全実施を決定
減額調整のほか、退職手当見直しも
公務員連絡会
給与法改正時、減額調整措置の取り扱い
「修正」求め国会対策へ
2面に抗議声明を掲載
政府は27日、国家公務員の給与は8月8日の人事院勧告どおり改定を行う、また、退職手当は「民間企業退職金実態調査に基づき支給水準を見直し、これに伴う関係法律の改正案を次期通常国会に提出する」と閣議決定した。総務省人事・恩給局はこれを踏まえ、臨時国会の早い段階で給与法改正法案を国会提出すべく法改正作業を進め、退職手当も通常国会に提出すべく、見直し作業を進めるとした。
公務員連絡会は同日、抗議の「声明」を発表するとともに、@十分な法的説明がないまま、減額調整措置を実施するとの閣議決定を行ったこと、A退職手当の見直しの基本方針を一方的に閣議決定したこと、などに抗議し、B今後の秋季闘争後段のたたかいの決意を固める、時間外職場集会を中心とした全国統一行動を実施し、各級機関名で内閣総理大臣・総務大臣あての抗議打電行動に取り組んだ。
公務員連絡会は今後の給与法改正法案作業の過程で、@総務大臣が約束した減額調整措置についての明確な政府見解を求め、それを行わないよう求めて取り組みを強め、A仮に政府が減額調整措置を実施する給与法改正法案を国会提出した場合は、その部分の「修正」を与野党に求め国会段階の取り組みを継続するとした。そのため、11月14日には秋闘第2次行動を実施する予定。
また、退職手当の見直しに関しては、連合官公部門連絡会「退職手当見直し対策委員会」に結集し通常国会に向けて、見直し内容をめぐる総務省との交渉・協議を一層強めることとしている。
地公確定への取り組み重要
政府の決定をうけ、総務省は各都道府県知事に対し、総務事務次官通知を出し、地方公務員の給与改定についても国の改定の主旨を踏まえ適切に対処するよう求めており、地公確定への労組の取り組みが重要となっている。
退職手当官民比較 官が5.6%上回る
総務省人事・恩給局が行った平成13年民間企業退職金実態調査の結果は9月20日に公表された。
その官民比較は、平成11年度の官民の退職者の退職手当・退職金の支給水準をラスパイレス比較したもの。それぞれ、勤続20年以上の大卒と高卒者で、国家公務員は行政職俸給表(一)適用者で定年と勧奨による退職者、民間企業従業員は事務・技術関係職種の常勤従業員で定年と会社都合による退職者を対象とした。
その結果は、国家公務員が平均2948万円、民間企業従業員が平均2790万8000円となり、国家公務員が民間企業従業員の水準を5・6%上回っているとした。
この調査結果を踏まえ総務省人事・恩給局は、報道資料のなかで
も国家公務員退職手当法に基づく退職手当の支給水準の見直しを進
めると、明言していた。
自治労府職(府費)本部・現業評議会
圧倒的な信任で役員を選出
自治労府職本部と現業評議会は、2003年度役員選挙の信任投票を9月26日に行い即日開票の結果、圧倒的な信任で新役員を選出した。
本部役員
■執行委員長 大橋 敏博(信任2529・不信任49・無効62)
■副執行委員長 嵯峨山豊子(信任2524・不信任45・無効71)
後藤 健司(信任2515・不信任48・無効77)
■書記長 西浦 昌寛(信任2519・不信任51・無効70)
■書記次長 竹下 知法(信任2529・不信任42・無効69)
■会計 松田 章義(信任2532・不信任37・無効71)
■会計監事 大石 利樹(信任2527・不信任47・無効66)
臼井 久直(信任2521・不信任49・無効70)
■執行委員 末田 一秀(信任2527・不信任39・無効74)
浪江 達也(信任2534・不信任35・無効71)
中村 正則(信任2523・不信任46・無効71)
森口 修弘(信任2523・不信任45・無効72)
森下 博二(信任2529・不信任39・無効72)
池口 忠史(信任2528・不信任42・無効70)
現業評議会役員
■議長 里中 博(信任317・不信任12・無効8)
■副議長 堀内 義信(信任312・不信任14・無効11)
臼井 久直(信任304・不信任20・無効13)
■事務局長中村 正則(信任314・不信任16・無効7)
自治労府職(府費)本部・現業評議会
ご信任ありがとうございました
新役員一同
公務員連絡会の抗議声明
人事院勧告の取り扱いと退職手当見直しの閣議決定に当たっての声明
(1) 政府は本日、第2回目の給与関係閣僚会議を開いて本年の人事院勧告を勧告通り実施する方針を確認し、その後の閣議で正式決定した。また、国家公務員の退職手当を削減する内容の退職手当改正法案を次期通常国会に提出する方針も閣議で決定した。
(2) 本日の人事院勧告に関わる閣議決定については、8月8日の勧告の際にもわれわれの態度を明確にしたとおり、月例給与のマイナスや一時金削減はわれわれ公務員労働者の生活に大きな影響を及ぼすものであり極めて遺憾であるが、それが民間の実勢を正確に反映したものであれば受け止めざるを得ないものである。
しかし、不利益不遡及の原則に照らして違法性の疑いが強い減額調整措置については、政府から十分な納得のいく法的な説明もなく一方的に決定されたものであり、これを到底受け入れることはできない。本年の勧告の取り扱い方針を決定するに当たってわれわれは、政府に対して「十分な交渉・協議と合意」を強く申し入れてきたが、それが十分に受け止められることなく閣議決定されたことに強く抗議するものである。
この減額調整措置の問題については、引き続き政府と交渉・協議を継続させ、政府がそれを盛り込んだ改正法案を閣議決定した場合は、減額調整措置を行わないよう修正を求める国会段階の取り組みを進めていくこととする。
(3) 退職手当の見直しに関わる閣議決定についても、官民較差に基づく削減幅と改正法案の国会提出時期を政治的に確定し、われわれとの交渉・協議を実質的に拘束するものであり、極めて遺憾といわざるを得ない。
われわれは、本日の閣議決定によって退職手当の削減法案が通常国会に提出されることはさけられない情勢となったことを十分認識しつつ、一方的な退職手当の削減には反対の立場を明確にし、政府に対して文字通り見直し内容に関わる十分な交渉・協議と合意を得るよう強く求め、連合官公部門連絡会としての取り組みを一層強化することとする。
(4) 来年度予算編成をめぐって、国民生活関連予算と公務員の総人件費の削減が政治課題に位置づけられ、小泉構造改革路線の具体化が国民と公務員にだけ痛みを強要するものであることがますます明らかとなってきている。
公務員連絡会としては、連合に結集して国民的な課題の解決に向けた取り組みを進めるとともに、あくまで公務員の生活を防衛する基本的な視点に立って、給与法改正法案や退職手当の見直しに対する取り組み、地方公務員や独立行政法人、政府関係法人の賃金確定闘争など、秋季闘争後段の闘いを全力で進めていくこととする。そのため公務員連絡会は、本日、時間外職場集会を中心とした全国統一行動を実施し、減額調整措置と退職手当の削減方針が一方的に閣議決定されたことに抗議の意を表するとともに、今後の闘いへの決意を固めることとする。
臨時国会段階の取り組みは、一方で「大綱撤回と民主的公務員制度改革」を求める闘いの大きな山場でもある。公務員をめぐる情勢は引き続き極めて厳しく、かつ課題が山積する困難な局面が継続することとなるが、これらの秋季闘争課題と公務員制度改革の取り組みを結合させ、文字通り21世紀における公務・公共部門の未来をかけ、組織の総力を挙げた闘いを進めていかねばならない。
2002年9月27日
公務員労働組合連絡会
府労連・特昇問題で三役交渉
実質的な成績主義導入など問題点を追及
府労連は9月24日、15年度に再開される特別昇給の問題で、三役交渉を行い当局提案に対する問題点を追及し、次のような点で要求した。
交渉では、@新人事評価制度によるD・E評価者に対する特昇を除外する問題(実質的な成績主義の導入)、A学校職員の15年度特別昇給に反映される「暫定措置としての評価」の内容と16・17年度の取り扱い、B本人に対する当該年度の特別昇給の有無の開示の時期と内容、開示結果に対する不服などへの対応と救済措置の問題、C15年度実施の「若手職員」の範囲、また、年齢設定により平成6年度以降に中途で採用された職員が10年間、特昇を受けられないケースの発生などへの配慮、D16〜17年度実施の際に一定年齢以上の職員は特昇除外とすることの問題、などのほか、当局の考え方を質したが明確な回答はなかった。
府労連は交渉後、闘争委員会を開き同日の交渉経過を報告するとともに意思統一を行い、今後も折衝・交渉などを強めながら要求実現に向けて取り組みを進めるとした。
また、闘争委員会後には府労連各単組の代表者が職場決議を人事室長に手交し、組合員の要求に答えるよう訴えた。自治労府職からは吉留執行委員が職場決議を手交しながら、職場組合員の声を反映した公平・公正で、納得できる特別昇給制度の再開を強く求めた。
各単組代表者 人事室長に訴え
職場決議を手交
府労連 時短リフレ研で議論
超勤縮減や「ゆとりの日」で
13年度
1人1月当たり時間外勤務実績 10.7時間で前年比0.2時間減
年360時間超の本庁職員は増加
9月20日、府労連、府当局と人事委員会で構成する「総合的労働時間短縮等研究会(略称・時短リフレ研)」の第13回研究会が開かれ、平成13年度の時間外実績や「ゆとりの日」の実施状況などの報告をうけ、今後の時間外勤務縮減に向けた方策を議論した。
本庁約5人に1人
長時間の超過勤務
13年度の職員1人1月当たりの時間外勤務実績(表―1参照)は、10・7時間で前年より微減(対前年比0・2時間減)となった。出先は7・5時間で対前年比0・3時間減、本庁は17・6時間で0・2時間減となった。一方で11年度との比較では、まだ0・2時間上回っている。
部局別(表―2参照)では、17部局中11部局で前年を上回り、特に直轄・環境農林水産・土木の本庁などで時間外勤務が増加している。増加の要因では、安全な街づくり条例、大学のあり方検討、男女共同参画条例、狂牛病対策、大阪エコアクション宣言作成など、が考えられる。
月別では、議会と予算関係業務のため10月が最も多く、次いで5月、3月の順になっている。
年間360時間を超える時間外勤務者は全体で1215人(8・3%)、本庁では901人となり約5人に1人(19・0%)が長時間の超過勤務をしていたことが明らかになった。出先では、前年対比0・3%減少しているのに対し本庁では0・6%増加している。
「ゆとりの日」の実施率向上を要求
「ゆとりの日」の実施状況(表―3・図―1参照)は、85・5%で実施率は年々落ちてきている。とくに本庁の実施率は78・2%であり、5課に1課の割合で「ゆとりの日」という全庁的な取り組みが遂行されていないことになる。
年次有給休暇の取得率(表―4参照)は、全体で13日7時間で年々少しづつ上昇し、都道府県の中でも東京の15日6時間に次いで2番目。あわせて、府立学校教職員の年休取得状況も示されたが、まったく年休を取得していない教職員が179人(1・3%)いることが明らかになった。
府労連は、「ゆとりの日」が形骸化してきていることに危惧を表明するとともに、本庁を中心に依然として多い時間外勤務の削減を進めるよう要求した。また、本年2月に厚生労働省から、過労死対策として産業医の面接指導などの総合対策が通知されたことを踏まえ、当局に対して、より一層の残業縮減と職員の健康管理対策を要求した。
より一層の残業縮減、健康管理対策を要求
能勢みくさ山棚田府民農園
稲刈りは10月6日(日)
申し込み・問い合せ
自治労府職まで(06‐6945‐4056)
■場所 能勢町長谷地区
能勢電鉄「山下駅」下車、送迎バスあり。車利用の場合、阪神高速池田線「池田木部」出口から国道173号線北上、能勢第2トンネル越えて信号3つ目左折。
稲刈り ・2002年10月6日(日)9:30集合
雨天の場合は10月8日(火)に順延
・集合場所 農園番号J石倉一二三指導員(案内板あり)宅
《内容》
9:30 集 合
10:00 稲刈り(手刈り)
12:00 昼食(弁当、飲み物を配布します)
13:00 解散・自由行動
(みくさ山散策、コスモス花摘み、温泉など)
・参加費 無料
・軍手、タオル、着替え、長靴などは、各自ご用意ください。
自治労府職各支部対抗ゴルフ大会
羽曳野病院が3連覇
個人 小林さん(労働)が初優勝
羽曳野病院・中宮病院・商工の各支部長、社保労組委員長が主催して開かれた、2002年度・自治労府職各支部対抗ゴルフ大会は晴天の9月7日、京都の加茂カントリークラブで行われ、39人が参加して、日頃の腕を競い合った。
各単組・支部の組合員など10組がアウト・インに分かれてスタート。各組はスタート時に記念写真でにっこり、ティーショットに向かい初秋の1日、楽しく汗を流した。
スコアが気になる昼食休憩では、カード交換で互いの成績をけん制。一方で、ビールの方がいいやとばかりにグイグイやる参加者も。
競技はダブルペリア方式で行われ、表彰式では大橋委員長・杉本府議(豊中)・西浦府議(城東)などから寄贈された景品などを含め、各賞のほか参加賞など全員に賞品が授与(女性にはレディース賞)された。
成績は、団体の部で羽曳野病院支部が見事3連覇を達成。個人の部では、労働支部・能力開発分会の小林高志さんが初優勝した。次回もぜひ企画をとの参加者の声に、主催者もやる気十分の楽しい取り組みになった。
【商工支部 江原 均】
JFTC(自治労府職ツーリングクラブ)
一緒に走ろう 参加者募集中
若狭高速ツーリング
集合日時 10月5日AM8:00
集合場所 大手前遊歩道
行 き 先 若狭湾河野海岸道路
行 程 新御堂→中国道→名神→北陸道→敦賀IC→国道8号→昼食
昼食後ゆっくりしてから帰阪予定。
参 加 費 高速・昼食代等実費
能勢ツーリング
集合日時 10月27日AM8:30
集合場所 大手前遊歩道
行 き 先 能勢町みくさ山棚田
行 程 新御堂→国道2号→176号→173号→栗栖左折→みくさ山
棚田でバーベキューののち散策、帰阪。
参 加 費 無料
自動車、ご家族の参加もOK
申し込み・問い合せ
会長の小田さん(健康福祉支部・岸和田保健所)または自治労府職教宣部(06‐6945‐4056)まで。
情 報
平和を作る女たち
講座 10月29日(火)
ワーキング・ウイメンズ・ネットワークや世界女性会議ネットワーク関西などの女性団体が中心となって主催する講座、「平和を作る女たち―北アイルランド・ボスニア・イスラエルなどの紛争地を調査して」が開かれる。講師にはロンドン市立大学教授のシンシア・コウバーンさんを招く。
富の偏在、荒廃した地球環境、戦争準備に走るアメリカなど、世界は今、危険な瀬戸際にある。この6年間、世界の紛争地に出かけ女性の活動を調査したシンシアさん。彼女は日本の女性に語りかけたいことがいっぱいあるという。あらゆる分野への女性の参画は何のためのなのか、平和を作るために私たちができることは何か、グローバルな視点でシンシアさんと語りあう講座となる。
▼日時/10月29日(火)午後6時半〜9時▼会場/ドーンセンター特別会議室(京阪・地下鉄谷町線「天満橋」駅下車、1番出口より東へ350メートル)▼参加費/500円(通訳つき)▼問い合わせ/ワーキング・ウイメンズ・ネットワークTEL06(6941)8700(月・水・金曜の正午から6時)