機関紙「自治労府職」

 2002年10月21日号

政府 人勧どおりの給与法改正法案を国会提出
公務員連絡会
「減額調整措置」を徹底追及


 政府は10月18日の定例閣議で「減額調整措置」を実施する内容の給与法改正法案を決定し、国会に提出した。
 公務員連絡会は同日、納得いく説明もなく一方的に行われたことで、抗議の第2次全国統一行動を配置し、各構成組織ごとで時間外職場集会を行い総理大臣と総務大臣に抗議打電を集中した。
 自治労府職も、自治労の統一闘争指令に基づきビラ配布や職場集会での情勢報告など行った。
 公務員連絡会は同日の同法案の閣議決定・国会提出を踏まえ、その審議にあたっては「減額調整措置」の問題点を徹底的に追及し、一時金の調整を行うために設ける「付則」の削除を求める修正案を提出するよう野党に要請し、引き続き不利益不遡及の原則に抵触する減額調整措置を行わないよう国会闘争を強めるとしている。
 また、地公確定や政府関係法人の賃金確定闘争も一層強め、秋闘後段の取り組みに全力で臨むこととしている。
 同法案の審議日は現在のところ未定。27日補選までは代表質問や衆・参予算委員会などが予定され、実質的に個別の委員会が開かれないことから、公務員連絡会では11月に入ってからの審議との見通しを立てている。
 公務員連絡会は閣議決定の前日17日に、総務省人事・恩給局長と交渉したが今回の措置は、@不利益遡及には当たらない、A一時金の性格を変えるものではない、と総務省側がこれまでの見解を繰り返した。このため、到底、政府見解は納得いくものではなく認められず18日の閣議決定の延期を求めていたが、総務省は最後までその考え方を変えなかった。


近畿地連 国費評議会
予算要求闘争で人事院・総務省に要請行動
職場の実態、直接ぶつける


 自治労近畿地連・国費評議会は18日、大阪社会福祉指導センターで予算要求決起集会を開いた。集会では、政府の一方的な予算・定員削減、合理化などを許さないため意思統一を図るとともに、並行して人事院近畿事務局、総務省近畿管区行政評価局への要請行動に取り組み、各県から参加した社会保険職場の分会代表者約60人が二手に分かれて職場の切実な要求を訴えた。
 8月に閣議決定された「平成15年度予算の概算要求にあたっての基本的な方針」のなかで政府は、社会保険を名指しで削減、合理化の対象とした。さらに9月、厚生労働省がとりまとめた「医療保険制度の運営効率化に関する検討」では、社会保険庁の事務運営効率化、事務の合理化で言及されるなど、厳しい状況となっている。
 要請行動の間、会場では職場を取り巻く情勢と課題で、自治労国費評議会の高端副議長から講演をうけ、国民年金事務見直しや社会保険事務の効率化・機械化、健康保険法改正など当面する課題に対して、さらなる組織強化で職場を守ろうとの意見提起があった。
 要請行動を終えた仲間からは厳しい職場実態の訴えに、どちらも誠意を持って中央に要請内容を伝えると返答したとの報告があった。
 また、各県の決意表明では自治労府職から社保労組の日野林さんが「職場の定員増は切実な要求だ。電話や窓口相談が増加し、職員の健康面の不安もある。将来の職場や働き方に大きく影響する行政改革などの課題に対し、安心して働き続けられる職場をめざし、近畿の仲間と連携して取り組む」と力強く述べた。
 近畿地連・国費評議会の仲間は厳しい情勢をはね返すため、全国の仲間とともに予算要求闘争を職場からたたかいぬくことを誓い合った。


自治労府職(府費)ユース部・女性部
新体制確立へ役員選挙


 30歳以下の若年女性を新たに組織化し、青年部を組織改変した自治労府職(府費)のユース部と女性部は、ともに2003年度の役員選挙を行う。どちらも10月10日に役員選挙の実施が告示され17日には立候補が締め切られた。いずれの役職も定数内の立候補となり、信任投票が行われる。24日には選挙公報の発行と投票用紙の交付を行う。

 投票は10月31日(木)
 投票日は31日で、投票は午前9時から正午まで各職場で行われ、即日開票される。各役職への立候補者は次のとおり。
ユース部
■部長候補
高橋 淳一郎(総務)  現青年部副部長・現支 部執行委員
■副部長候補
來山 直之(税務)
 現支部青年部常任委員
■書記長候補
松山 俊也(労働)
 現青年部常任委員・現 支部青年部長
女性部
■部長候補
上野 万里子(総務)
 現女性部長
■副部長候補
渡辺 和美(中宮病院)
 現女性部副部長
西村 明子(健康福祉) 現女性部副部長
■書記長候補
阪田 淑子(税務)
 現女性部書記長


自治労府職本部
書記局内を模様替え


【お知らせ】
 自治労府職本部は2003年度の役員体制に合わせて、書記局内のレイアウトを変更しました。

 福利厚生部の受付窓口が移動
 自動ドアのある入り口を入って正面にあった、団生・自動車共済などの受付カウンターは、これまでと同じ入り口ですが入って右側に移動しています。


公務員制度改革
連合・連合官公部門連絡会が10・17中央行動
集会に5000人、11月のILO対策も確認
「大綱」撤回請願署名 国会への提出託す

 臨時国会の開会を翌日に控えた10月17日、連合と連合官公部門連絡会は公務員制度改革「大綱」撤回を求める請願署名の提出と、今後の取り組みの意思統一のため「透明で民主的な公務員制度改革を求める10・17中央行動」を実施。翌日には署名提出集会を開き、集約した1045万6117人の署名のうち、地域・民間組合で集約した130万人分を民主・社民・自由各党議員に手渡し、国会への提出を託した。
 中央集会には全国から5000人が参加、自治労府職からも3人が参加した。主催者代表であいさつした連合の草野事務局長は「連合は、11月のILO勧告がわれわれの主張を十分に取り入れたものとなるよう、現地・ジュネーブでの対策を最後まで進める。公務員関係法案の国会提出には民主党などと十分に連携し民主的な公務員制度の確立に向けた対策を取る」との考えを示した。
 また、対策本部の山本事務局長が基調報告で、@われわれの労働基本権確立のたたかいは、東北アジアひいては世界の公務員労働運動にも影響を及ばすという責務を負った運動、A行革推進事務局が示した労働基本権制約に代わる「相応の措置」の内容は、使用者権限の一層の拡大で人事院の代償機能を無に等しいものにするもの。11月22日のILO理事会では労働側に有利な勧告がなされると確信している、Bわれわれは政治の場で大綱の撤回を求め決着をつける、というスタンスで運動を進める。11月29日を全国統一行動日とし中央行動を配置する。それに向け、地元国会議員へのはがき要請行動、各県での集会、全国からのブロック別上京行動を成功させよう。と提起した。

衆参両院議長にも要請

 17日の中央行動の前段では衆参両議院議長・副議長に対し、公務員制度改革大綱の撤回など署名の請願趣旨の実現に特段の努力を要請した。
 組合側は要請書(別掲)を手渡しながら「国会に1000万人を超す署名を提出する。国民の声として重く受け止めてもらいたい」と述べ、大綱の撤回と国会の場で広く議論して公正・透明な公務員制度改革案を作るよう求め、そのための特別委員会の設置の検討も要請した。あわせて、労働基本権の確立では、憲法の精神と国際労働基準に沿って抜本的に見直すよう強く求めた。
 要請に対し、倉田参議院議長は「要請の趣旨は承った。委員会審議では皆さんの要望を伝える。この問題では十分議論がつくされることが大事と考えている」との見解を示した。また、綿貫衆議院議長は「立法府として皆さんの意見を含めさまざまな意見を聞いて対応することが必要と考えている」と述べた。


衆参両院議長・副議長への公務員制度改革に関する要請

 日頃よりのご指導ご鞭撻に心から感謝申し上げます。
 国の基本的枠組みである公務員制度の改革は、広く国民的な議論と英知を結集し、合意に基づいて進められなければなりません。一部政治家と官僚によって密室で行われるとすれば言語同断です。
 私たちは、「公務員制度改革大綱」の撤回と、公務員の労働基本権を確立し、21世紀社会にふさわしい透明で民主的な公務員制度改革を実現することを求めています。「大綱」は、公務員の労働基本権を引き続き制限したまま、使用者の人事管理権限のみを強めようとしています。マスコミや各界有識者から厳しく批判されているように、依然として特権的官僚制度を温存し、国民から批判の強い天下りを自由化するなど政・官・業のゆ着を断ちきる仕組みがとられていません。国民が求めている改革に逆行しています。
 私たちは、政府が進めている公務員制度改革は国際労働基準に違反しているとしてILO(国際労働機関)に提訴しています。また、全国で請願署名運動に取り組み国民世論に訴えてきました。集約した署名数は10,456,117人にのぼり、臨時国会に提出することにしております。
 貴職におかれましては、署名に託された国民の意思を国政の場で真摯に受け止め、国会への請願事項である下記の実現に向けてご尽力して頂けますよう強く要請いたします。

一 「大綱」を撤回し、国民と労働組合が参加した公正・透明な公務員制度改革案を作ること。
一 T種試験採用者が優遇される特権的官僚制度を廃止し、政・官・業ゆ着を助長させる天下りを全面的に禁止すること。
一 公務員に労働基本権を保障し、対等・平等な労使関係制度を確立すること。


能勢みくさ山棚田府民農園イベント
収穫祭 ですよ

参加希望の方は自治労府職本部
までお電話を(06‐6945‐4056)

 ■場所 能勢町長谷地区
     能勢電鉄「山下駅」下車、送迎バス(下記時刻表参照)あり。車利用の場合、阪神高速池田線「池田木部」出口から国道173号線北上、能勢第2トンネル越えて信号3つ目左折。

 収穫祭 ・2002年10月27日(日)10:00集合
      雨天決行
     ・集合場所 農園番号J石倉一二三指導員(案内板あり)宅
     ・昼食は、バーベキュー、とれたて・炊きたてのおにぎりなどを予定しています。
     ・参加費無料
 《内容》 10:00 集 合
     10:30 オープニング(当日の行事説明)、各種イベントの実施(自由参加)
        ・いも堀り、焼きいも、同試食
        ・展示コーナー、体験コーナー
        ・物産販売、餅つき、同試食 などなど
     13:00〜14:00頃・随時解散


職場からの意見反映を
職場環境改善など要求実現に向けて


 自治労府職の賃金・調査部は各支部(府費)へのアンケートを行い、その結果に基づいて府の2003年度予算に対する職場環境改善、健康管理・福利厚生の充実に関する要求や意見をとりまとめた。
 左記の要求書(案)は10月18日に開いた支部代表者会議での議論を踏まえて確認され、職場討議に付された。
 同(案)は10月末に開く予定の中央委員会で機関決定を経たあと、知事あてに提出しその改善を求めて折衝・交渉を重ねていく。
 要求に対する職場組合員の皆さんの積極的な議論をお願いする。

2002年10月  日

大阪府知事 太田 房江 様

自治労大阪府職員労働組合
執行委員長 大橋 敏博 

2003年度予算に向けた職場環境改善、健康管理・福利厚生の充実についての要求書(案)

 大阪府に働く職員の快適な職場環境の実現をはかるため、第2回中央委員会の決定に基づき下記のとおり要求を行うので、従来の労使慣行を遵守し協議を行うとともに、誠意ある回答されたい。

1.職場環境の改善
 (1) 老朽化した出先職場庁舎(築20年以上)については各部・各所属と協議の上、建替計画を明らかにすること。また、補修・修繕についても計画的に行い、その際には、本部又は支部と十分協議を行うこと。
 (2) 新庁舎整備計画の凍結に関連して、現本庁舎機能の維持に必要な庁舎管理・設備管理に関わる予算は十分に確保すること。
 (3) 本庁舎をはじめとした執務室等の狭隘対策・会議室不足の解消について、十分な策を講じること。
 (4) 労働安全衛生法・大阪府職員衛生管理規程及び職員課長通知(昭和55年4月1日)で定める内容を遵守し、各職場の休養設備・施設、男子・女子更衣室、男女別のトイレなどの設置・改善をはかること。
 (5) 福祉のまちづくり条例にそって府有施設・設備の改修・改善計画を明らかにするとともに、条例を最低限の条件とした十分な措置を講じること。その場合には、当該障害労働者(職員)の意見を十分に尊重すること。また、開かれた府庁を実践する観点からも執務室等の配置については配慮を行うこと。また、全庁的な取り組みとするため施設管理課長会議(仮称)等を設置し、各部局間での調整を図ること。
  @ 本庁本館の全ての出入り口などにスロープ、リフト等を設置すること。
  A 本庁庁舎各階(職員会館を含む)に洋式トイレを設置するとともに、障害者用トイレについて女性が使用しやすいものに引き続き改善を行うこと。
  B 出先府有施設についてスロープ・トイレ・自動ドア・エレベーター等の設置施設の拡大をはかること。
  C 府民が多く利用する府有施設などに引き続き公衆ファックスを設置すること。
 (6) 環境にやさしい府庁管理・運営を行うため、環境マネジメントシステムの本庁での徹底と、出先職場への拡大を図ること。また、その趣旨の職員への周知を徹底すること。
  @ 冷凍機等の特定フロンガス対策について改善計画を明らかにすること。
  A 廃乾電池、廃蛍光灯の適切な処理を引き続き行うこと。
  B 水質保全のため、せっけんの使用を引き続き促進すること。
  C 本庁舎で実施している使用済み用紙の回収・リサイクル、ペットボトル回収など容器包装リサイクルなど出先職場を含め、全ての庁舎で実施すること。
  D 低公害公用車の導入を積極的に促進すること。また、天然圧縮ガス充填施設の設置拡大を引き続きはかること。
  E 大阪府におけるダイオキシン削減対策を強化するとともに、府有施設の簡易焼却炉の撤去、改築、改善に引き続き努力すること。
 (7) 阪神淡路大震災の経験を踏まえ、庁舎・執務室における安全対策(ロッカー等の固定や転落防止等)を講じること。
 (8) 本庁舎における業務上必要な市外外線電話を拡大すること。
 (9) 組織再編にかかる職場環境については、当該支部との協議を誠意を持って行い、快適な職場環境の確保に努めること。
2.労働安全衛生の充実
 「職員の健康を守り、安心して働きつづけられる職場づくり」の観点から、労働安全衛生については予算のマイナスシーリング対象とはせず、以下の項目について実現すること。
 (1) @ 人間ドックについては、毎年、35歳以上の職員の全希望者が受診できるようにすること。
  A 脳ドックに助成を行うなど人間ドック受診時における個人負担を一層軽減し、手続を簡素化すること。
  B ストレスドック等のコースを新設すること。
 (2) @ 定期健康診断については人に着目した検診とし、40歳以上は生活習慣病検診として位置付け同一日にすべての検診が受診できるようにすること。
  A 若年層の疾病の早期発見・予防のため、心電図検査を20歳・25歳のポイントで実施すること。
 (3) 病院職場の定期健康診断を全庁的な健康管理システムに組み入れ、本人通知についても、その他職場と同様の取り扱いが行われるようにすること。
 (4) 健康増進センターの設備・運営とプログラムについて、THPを踏まえた総合健康診断を40歳以上5歳刻みのポイントで行うよう新制度を確立すること。
   婦人科検診、大腸検診、心電図検査をすべての希望者が受診できるようにするとともに、骨密度検診を新設すること。
 (5) 胸部レントゲン撮影については、直接撮影にするなど被曝線量を減少させる対策を講じること。
 (6) 退職後の健康管理(ホームドクターとの連携等)のため、退職直前に在職中の検診データを手渡し、退職後の健康指導を行うこと。
 (7) エイズ・C型肝炎など感染症対策を強化するとともに、エイズ患者等の診療に携わる医師・看護師・検査技師・検体等に接触する職員等については、定期検診時にHIV抗体検査を実施するなど96年6月19日提出の「大阪府におけるエイズをはじめとした感染症対策の強化について」の申し入れ内容を実現すること。また、医療廃棄物に対する適切な処理も引き続き十分行うこと。なお、結核外来・病棟には妊婦の配置を行わないこと。
 (8) 病院・施設等の衛生管理体制を強化し、O−157など食中毒防止のため、今後も施設・設備の改善を行うこと。
 (9) 放射線業務従事職員特別検診について、1990年4月の協議内容を遵守するとともに、一層の充実をはかること。
 (10) 現行のOA機器の配置状況を踏まえた職場実態の点検を行うとともに、当面、「VDT作業のための労働安全衛生管理基準」の職場での徹底を再度はかること。また、VDT特別検診の受診対象を従事者全員に拡大するとともに内容の充実に努めること。
 (11) @ VDT機器等が設置されている職場におけるスペースの確保や配置・照明・低騒音化などの作業環境については、管理基準を最低限の条件とし改善指導を行うこと。
  A 庁舎の雨漏り等による機器の損壊で業務に必要なデータが流失するなどの不測の事態を防ぐため、機器周辺の環境整備・点検を適切に行うこと。また、課内共有・個人端末での保存データのバックアップなど、データ保護の方法を確立するとともにその徹底を図ること。
  B OA化及びA版化に対応する事務机・いすの配置を計画的に行い、必要な予算措置を確保すること。また、その計画内容について明らかにすること。
  C パソコンを職員1人1台の配置とすること。また、必要に応じプリンター等の周辺機器の増設・配置替えを行うこと。
  D 妊産婦については、基本的にOA作業に従事させないこと。やむを得ない場合においても、作業時間の縮小や磁気防止エプロンの購入・着用など十分な配慮を行うこと。
 (12) 非常勤嘱託員についても特別検診の対象とし、ドック受診特別休暇を新設すること。
 (13) 公務災害による死亡・疾病等について、原因を究明し再発を防止すること。また、公務災害によらない現職死亡についても死因等を十分に把握し、健康管理に努めること。
 (14) 健康管理の観点から残業規制の啓発、指導を講じるとともに、メンタルヘルスについても引き続き必要な措置を講じること。また、予防対策としての労働安全衛生教育の徹底を図ること。
 (15) 執務室等における空調、照明、換気、騒音、衛生等について、支部・分会等から指摘があった場合には誠意ある措置を行うこと。特に、冷暖房について職員の健康管理に留意し弾力的な運用を行うこと。また、やむを得ず行う残業時の個別冷暖房器具について、健康管理の観点からもさらに確保すること。
 (16) 健康増進センターにおける産業マッサージを拡充すること。
 (17) 労働安全衛生協議会の確認に基づき、禁煙タイム・各種会議の禁煙の徹底をさらに行うと同時に、禁煙時間帯の拡大、分煙の為の喫煙場所のスペース確保と設備の設置などの禁煙対策を強化すること。
 (18) 労働安全衛生協議会の活動の充実をはかるとともに、各労働安全衛生委員会の機能強化を行うこと。
 (19) 海外派遣職員の健康管理について、家族も含め健康診断の充実を図るとともに、一時帰国時に定期健康診断・人間ドックを義務付けること。また、各国において保険制度が異なることを踏まえ、本人負担がアンバランスにならない措置を講じ、負担軽減を図ること。
 (20) 原子力災害の災害応急対策等、放射線障害になる恐れのある業務に関わる職員の安全を確保する為、次の事項について措置すること。
  @ 防災業務従事者の防護基準として原子力防災計画に記載された「指標は上限であり、防災業務に係る被曝線量をできる限り少なくするよう努力する。」の具体的内容を、アラームメーター設定値を含めて示すこと。
  A 妊娠中の女性は、被曝の可能性がある災害応急対策に従事させないこと。
  B 府立医療機関に除染室を設置すること。
  C 被曝の可能性が高い災害応急対策に従事する部局の職員に対して、原子力災害に関する研修を実施すること。
  D 上記の項目については、周辺府県の災害応急対策の応援に従事する者についても適用すること。
3.福利厚生の充実
 (1) 非常勤職員について、労働安全衛生の観点、当該職場の要望・実態をふまえ被服貸与の対象にすること。
 (2) 職員グランド(舞洲)の整備・拡充を図ること。
 (3) 宅舎・独身寮の廃止については労使合意・居住者自治会等の当事者合意を前提とし、一方的実施は行わないこと。また、必要な維持補修を行い、入居者減少に伴う防犯対策を講じること。
 (4) 各種給付事業について、各年代層に配慮したものに拡充するとともに、手続の簡素化をはかること。また、ライフプランセミナーの拡充(退職前の一泊セミナーは該当者全員に実施するなど)をはかるとともに、ライフプランをサポートする研修制度を確立すること。
 (5) 非常勤職員への福利厚生事業を拡充すること。
4.障害労働者の昇給、貸付などのプライバシー情報について本人に直接伝達される情報保障を拡充すること。
5.研修について、計画段階から労使協議を行うとともに、研修休暇制度の拡充も含め、自己啓発に関する援助制度をより充実すること。また、セクシャルハラスメントについての研修の内容充実と対象拡充を行うこと。
  また、障害労働者職員の研修にあたっては、研修用教材についても十分に配慮すること。
6.大阪府行財政計画(案)に関連した職場環境や健康管理の問題については一方的な改変を行わず充分な協議を行うこと。
7.以上の要求の他、自治労府職の各評議会、専門部、各支部の要求についても誠意ある協議を行い善処すること。

以  上

見上げれば星空 秋

秋深まりて変な星
明るさ変える変光星「ミラ」

 ペガススの四辺形が天高く南の空を通り過ぎるころ、南の空の中天にはくじら座が大きく星空を占拠しています。とは言っても、くじら座に明るい星はなく、探すのがたいへんな星座なのですが、姿が変わってるだけでなく、変な星が輝いています。
 まず最初は、ペガススの四辺形を見つけることから始めましょう。この四辺形は秋の代表でもあり「秋の四辺形」とも呼ばれています。他の季節の代表に比べると、明るい一等星が無くて少々探しにくいのですが、天頂付近を通ることから街中でも何とか見つけることができるでしょう。
 四辺形の右辺(西側)を3倍ほど下(南)に伸ばすと、秋の一つ星フォーマルハウト(みなみのうお座)をたどることができます。四辺形の左辺(東側)を約2倍、同じように下に伸ばすと、くじら座のしっぽにあたるデネブカイトスを見つけることができます。デネブカイトスは「くじらの尾」の意味を持っています。くじら座はこのデネブカイトスから東へ向かって順に星をたどるのですが、大きな星座のわりに明るい星が無くて苦労します。
 くじら座は、名前は「鯨」でも、姿は皆さんの知っている鯨とはまったく違う怪物くじらの星座です。この怪物くじらは古代エチオピアの海岸に現れ、人々を苦しめました。そして美しいアンドロメダ姫を食べようとしたとき、勇士ペルセウスの持つ怪女メドーサの顔を向けられ、石になって海に沈んでしまったのです。星座物語では勇士ペルセウスの引き立て役?として登場します。
 「変な星」はくじら座の胸に輝く「ミラ」と呼ばれる星で、なんと2等星から10等星まで大きく明るさをかえる変光星です。膨らんだり縮んだりして約330日の周期で明るさが変化する「脈動変光星」です。6等星より暗くなると望遠鏡の力を借りないと見ることができません。つまり肉眼では見えていない時が多い変な星なのです。
 また、くじら座のお腹に輝くτ(タウ)星は宇宙人探査の「オズマ計画」で、地球から電波を送った最初の星です。残念ながら返事のメールは返って来ていません。

今年も見れるか、しし座流星群
 昨年の11月19日、皆さんは、しし座流星雨を見られたでしょうか?
 ちょうど日本を含むアジア地域で観測することができ、ピーク時には1秒間に1個の割合で流星を数えることができました。いや、数えきれないほどの流星が見られたのです。イギリスの天文学者デビッド・アッシャー博士らの予報がほぼ的中し、流星観測の新しい時代に入りました。
 実は、2002年にもしし座流星群の流星雨予報が出されています。ところが、予想されるピークが11月19日の13時と19時(日本時)と、日本では観測できない予報なのです。ですから観測される方はヨーロッパやアメリカへと出かけられます。
 今年は満月近い月もあって条件はかなり厳しいのですが、19日の夜明け前、そして19日から20日へと日付が変わるころ、月を背にして夜空を見上げてみてください。運が良ければ流星雨予報のおこぼれに預かれるかもしれません。