機関紙「自治労府職」
2002年3月1日号
怒りを強い行動に
2002春闘全国統一行動 連合大阪決起集会に1万人
連合大阪は3月1日、大阪市内で2002春季生活闘争3・1総決起集会を開いた。会場には仕事を終えた府内各産別の組合員1万人が集まり、今春闘の大きなたたかいの柱である雇用の維持・確保はもちろんのこと、厳しい中でも賃金カーブの維持や賃上げ要求を掲げながら、労働者の怒りを政府・経営者側に強くぶつけ、要求実現を勝ち取るため全力でたたかいぬくことを誓い合った。
会場の中之島剣先公園グラウンドを埋め尽くした参加者を前に、あいさつした前田修会長は「自民党を変革できず具体的な景気回復策も打ち出せない小泉政権、また、企業が生き残り策として短期的な業績を追求するために生じた雇用問題、どれも一番弱い立場の労働者へのしわ寄せだ」とこの間の情勢を批判。その打開に向け労働組合として、「いまこそ、それぞれの立場で怒りを行動に表そう。政治への怒り、経営側の安易な判断による雇用不安への怒りを。連合大阪の組織力を総結集しながら府民に訴え、大きな力添えを求める行動を強めよう」と訴えた。
情況報告では、伊藤文生事務局長が今春闘の取り組みで、各労組・交渉のリーダーに向け、@例年以上に組合員に対し説明責任を果たすこと、A各企業・組織の中でセーフティネット構築をはかる(とくに雇用)、B企業・組織の2・3年後の具体的なビジョンを明確にさせる、などを示し、労働組合の存在意義を強く示す行動を提起した。
集会後には2コースに分かれ、デモ行進を行った。自治労府職の参加者は中央郵便局まで行進し、シュプレヒコールで春闘課題と共闘を府民に訴えた。
スト批准83%で成功
再任用職員組合員化 圧倒的多数が賛成
2月22日に行われた自治労府職のストライキ批准投票は即日開票の結果、投票率90・13%、賛成率91・56%となり、スト批准率は82・52%で圧倒的な成功を収めた。
自治労府職は、先月提出した春闘期の要求書で8日に当局と団体交渉を行い、要求実現に向けた誠意ある回答を求める。
また、前日の7日には春闘決起集会を開き、今春闘の課題や問題点などで意思統一を図りながら、翌日の交渉に臨む。
今後の民間大手のヤマ場や公務員連絡会が予定する19日の全国統一行動など、連合・自治労に結集した官民一体の取り組みを進めていく。
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スト批准投票と同時に行った、再任用職員を組合員の範囲とする規約改正の組合員賛否投票も、交付枚数3055枚、投票総数2610枚、賛成票2497枚で圧倒的多数の賛成を得た。
さらなる組織強化に向け活動を充実させる。
連合
公務員制度改革大綱で
ILOに提訴
連合と連合官公部門連絡会は2月26日、ILO「結社の自由委員会」に「日本政府が、日本の公務員制度をILO87号および98号条約を正しく適応した制度に改めることを求める」提訴を連名で行った。
同日、記者会見した連合の笹森会長は、「提訴は連合として初めてのことであり強い決意で取り組む」と考えを示した。また、本年12月にも国公法改正法案要綱の閣議決定が予定されていることから、11月の「委員会」で提訴が審議され、「日本の公務員制度を国際基準に沿って改めることを求める勧告」が出されるよう、強く求めている。
提訴状では、その理由として、@現行の日本の公務員法政がILO87・98号条約に違反していること、A閣議決定された「公務員制度改革大綱」の決定手続きや、ILOが指摘し続けてきた「不適切な代償措置・機能」を一層悪化させていること、などをあげている。
今回の提訴は、国際労働組織が共同提訴人となり支援を約束。G8のナショナルセンターが国際労働組織と共同提訴するのは初めてのケースで、ILOもこのことを極めて重く受け止めている。
自治労府職春闘決起集会
3月7日(木)
【日時】 3月7日(木)
午後6時30分〜8時
【場所】 エルおおさか
7階708号室
【内容】
1 講演「春闘情勢とワークシェアリング」
講師 藤井 博さん
(連合大阪副事務局長、政策局長)
2 自治労府職の春闘取り組み報告
各単組・支部から積極的なご参加を
医療制度の抜本改革求める
1000万人署名 自治労府職3月6日集約
連合2002春闘中央総決起集会
雇用と生活守り抜く制度改悪許さない
安心の医療制度抜本改革
民主的な公務員制度改革
連合は1日、東京・明治公園で2002春季生活闘争3・1中央総決起集会を開いた。集会には、リストラによる雇用・生活不安、歯止めのかからない失業率の上昇、度重なる社会保障制度の改悪による将来不安などに脅かされる中、雇用の維持と安定を求めて全国から2万8500人の組合員が集まった。
集会では、@規制緩和の名の下に派遣や有期雇用などの労働分野で、無原則な緩和を進めようとする動きに対し、ワークルールの連合案を対置した取り組みを強める。また、これ以上、失業者を出さないことを企業の社会的責任として、経営側にその実践を厳しく求める。A抜本的改革を先送りにしたまま、サラリーマンの医療費3割負担などを行うとする医療保険制度改悪に対し、1000万人署名の成功をめざす、B民主的な公務員制度改革の実現に向け、公務部門での労働基本権の確立に向けた問題では、ILO提訴を含め連合の重点課題として取り組む、などを確認し合った。
集会であいさつした連合の笹森会長は「いまだかつてない厳しい状況の今春闘もヤマ場を迎える。雇用の維持と安定に全力を尽くし、すべての組合で賃金カーブ維持を図りパート労働者の賃上げに取り組む。労働者に一方的な犠牲を押しつけ、賃上げ抑制やこれ以上の人員削減を強行しようとする経営側には、断固たる決意で連合は立ち向かう」とし、29日には第二波の統一行動を配置し、今春闘をすべての労働者の怒りを結集してたたかうと決意を述べた。
府労連
特昇再開見送りに抗議
14年度実施求め取り組み強化
中央委員クラス意志統一集会
26日の団体交渉で当局追及
府労連は2月22日、当局から提案された特別昇給再開の平成14年度見送り提案に対し、中央委員クラス意思統一集会を新別館多目的ホールで開き、職場組合員の総意で反対する取り組みを強めることを確認し合った。今後、各職場で「特別昇給の14年度再開見送り提案に抗議する職場決議」を採択し、11日に人事室長に手交する。26日には団体交渉を行い、職場の切実な声を背景に当局責任を追及し、これ以上の痛みを職員に押しつけさせない取り組みを進める。
7日の提案で当局は特昇再開見送りの理由を、@府財政が極めて深刻な状況にある、A2002春闘で民間では定期昇給の見直しなどが争点になるなど厳しい状況、Bこの環境の中での特昇実施は、能力・実績主義を反映した制度の確立が不可欠。知事部局では平成14年度の本格実施に向け協議を行っていく段階、などとした。また、平成15年度以降は評価制度の早期確立に努力し、若手職員のやる気に配慮して行いたい、具体の方法は14年度中に誠意を持って十分協議したいとした。
府労連は提案に対し「約束違反であり了解できない。財政再建プログラム案を強行実施しておきながら、自らの計画をほごにすること自体、安易な計画であったことのあかしだ。この3年間、組合員は我慢に我慢を重ねてきた。その上にまだ加重の負担を負わせるものだ」と抗議。若手職員への配慮も府労連がこの間、再三にわたり主張してきたことで平成14年度から特昇を実施すべきと強く要求した。
集会でも大橋書記長が@特昇再開でも準用再建団体に転落する状況ではない、A厳しい民間の情勢を理由にするのであれば、人事委員会勧告の公民較差を無視している当局の姿勢も問題、B評価制度の確立を特昇再開の理由にするのは当局の怠慢、従来から休職中職員などの摘要除外の措置がある、など問題点を指摘した。
青年の怒り
集会の決意表明では、自治労府職青年部の高橋副青年部長が「昨年の人事委員会勧告や、今回の当局の提案内容でも若手職員に配慮するとの文言があり、私たちに期待を抱かせるが、この間、何一つ改善されたことがない。この先、もっとも長く府に勤める若手職員への誠意はまったく見られない」と訴え、これ以上の痛みの押しつけに対し、府労連・自治労府職の先頭に立って全力で闘いを進めるとした。
自治研学習会「これなら分かる、大阪府財政の真実」
特徴など、わかりやすく解説
大阪地方自治研究センター 永峰幸三郎さん
自治労府職は2月25日夜、「これなら分かる、大阪府財政の真実」と題して、大阪地方自治研究センターの永峰幸三郎さんを講師に招き、学習会を開いた。
永峰さんは、府が発行する「財政のあらまし」を活用しながら、その財政診断や特徴などを具体的な数字・統計を交えながらわかりやすく解説した。
永峰さんが指摘した事柄から、府財政の特徴をまとめてみると、近畿圏にとどまらず関ヶ原から沖縄までに及ぶ広域的影響力を持つ、福祉・医療・住宅など生活直結施策への支出要請と実績(補助・貸付)が多い、すべての産業・企業が併存・集積し、突出した業種がないなどの府内の経済的特徴を反映している、西日本全体の失業対策重視など大阪の歴史と風土に規定されている、など。 また、府が財政危機を乗り越えるポイントとして、歴史的な有効性を失った分野・施策は中止・縮小する、市町村などへの過剰支援をやめ府独自の財政的役割を打ち出す、重点分野や優先分野を絞り込み府県平均的な財政出動はやめる、近畿圏の中心生、独自な国際性の再生に努力する、などがあげられた。
自治労府職は、春に自自治研集会の開催を予定しており、この学習会はその成功に向けた有効な場となった。
平成14年度組織改正・職員定数配置計画
知事部局全体で160人が減員
知事公室の企画体制は強化、労働事務所・教育センター統合
2月26日、府当局は平成14年度の「組織改正(案)」及び「職員定数配置計画」を自治労府職に提案した。職員定数に関しては府行財政計画の実行年度でもあり、全体で160人程減員となっている。府当局は3月20日を目途に回答を得たいとしており、今後、各支部・分会での検討・論議を進めていく。
労働事務所や教育センターなど統合
組織改正では出先機関の統合が提案された。例えば現在3つある労働事務所は再編し、総合労働事務所に統合する。各府民センターにある教育振興センターは統合し、教育事務所として本庁に設置する。北部公園事務所と東部公園事務所を統合する。農林技術センターと淡水試験所を統合し、「食とみどりの総合技術センター」に名称変更を行う。
一方、知事直轄の知事公室では企画立案体制を強化するため、企画調整部企画室計画課を知事公室内に移転する。
知事部局全体で160人ほど減員
「職員定数配置計画」では、知事部局全体では160人ほどの減員提案があった。「大阪府行財政計画(案)」に基づき職員定数削減を実行していく。安全な街づくりで警察官や教育の充実で教員が増員される中で、行政一般職のみが削減の対象となっている。減員の大きな部署は、成人病センターで付属高等看護学院の廃止などにより30人の減、中宮病院で病棟の一部休床により17人の減などである。
定昇ストップは経営者の恥だ
「若手に期待」と講師の要
自治労府職青年部は2月27日、エルおおさかで「組織拡大・強化学習会」を開いた。青年部は将来の組織の担い手を教育し、組織化を円滑かつ強力に進めることを目的に行い、昨年に続き2回目の開催となった。
今回は、連合大阪中小労働センター所長の要宏輝(かなめひろあき)さんを講師に招き、「民間中小企業労働者の現状と運動の進め方」で講演をうけた。
要さんは、中小労働者が置かれている現状などの説明のほか、今春闘について、労使間で定昇確保の論議があるが、「定昇は企業のコストアップにつながらない内転原資で、これをストップしようとする経営側の姿勢は言語道断だ。これは誰にでもできる経営手法で、経営者として恥ずべき行為だ」と厳しく非難。また、労組側の対応では、「1年間の定昇ストップ提案があれば、1年間の雇用延長を経営側に求めるという交渉の手法もある」との考え方なども示した。
また、今日の厳しい状況は、いずれは公務労働者にも波及し、自治労、とくに若い青年部の皆さんの取り組みに期待したい」と激励の言葉を述べた。
講演後の質疑応答では参加者が、ワークシェアリングで「本来あるべき姿はどのようなものか」と質問。「時短で雇用維持・増を図ることが本来の姿であり、日経連が提唱しているそれは、賃金カットで雇用を維持するという、雇用調整そのもの」との考えを述べた。
講演終了後は、要さんとの懇親会を開き、青年部をはじめ若手労働者にこれから期待することなどで意見交換を行い、参加者は有意義な時間を過ごした。
【青年部常任委員会】
もう済みましたか
要請署名
安心の医療制度への抜本改革を求め、負担増に反対する
なぜ、抜本的な医療保険制度の改革を求めるのか。現在の制度の問題点をさぐる。
■医療改革セミナー
現行医療制度の問題点 @
□診療報酬制度と薬価基準制度
現行の医療保険制度の最大の問題点は、診療報酬制度が「点数単価出来高払い方式」であること。医師の診療行為(診察・検査・手術など)や入院などには診療報酬点数がついている。医療費はこの診療報酬点数を積み上げて、これに1点の単価10円を乗じて算出する。医療機関は1カ月ごとに患者の窓口負担を除いた医療費を計算したレセプトを、審査機関を通じて保険者に請求するシステムになっている。また、保険適用の薬剤は政府が価格を決定(これを薬価という)。医療機関が購入する薬剤の価格は薬価より安いため、その差益が医療機関の収入になる。医療材料や検査も同じ。
だから、診療行為を行えば行うほど点数は加算され、薬を使えば使うほど、検査をすればするほど、医療機関の収入(差益)が増える仕組みになっている。
この出来高払い方式による診療報酬制度が、医療費を膨張させる要因になっている。医療の無駄、非効率を生む「出来高払い方式」の診療報酬制度の改革は、医療制度抜本改革の最大の課題だ。
私たちの声を署名で国会に届けよう
詰碁&詰将棋
オリジナルレインボーカード
応募者全員に
詰将棋
白1・3が最強ですが、これには黒4・6という強手があって、手にすることができます。
詰将棋
3一銀、同玉、2二銀、同玉、3四桂、2三玉、1二角、同香、2四金まで9手詰。
2月1日付、詰碁&詰将棋の解答は上記のとおり。次の応募者全員に、オリジナルレインボーカード(1000円分)を送ります。
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寺垣 武雄(税務・なにわ南)
星田 仁孝(税務・なにわ西)
桝田 孝(環農・滝畑ダム)
寺田 大樹(府立病院)
原野 秀夫(健福・高齢介護)