機関紙「自治労府職」

 2003年11月21日号

府労連闘争
到達点確認、妥結を決定
新採職員昇給6月短縮、子ども看護など拡充


 府労連は秋季年末闘争最大のヤマ場を11月12日に設定し、同日行われた人事室長・総務部長との交渉で、新規採用職員の次期昇給期間短縮や盲導犬訓練のための休暇、メンタルヘルス対策での自己チェック方策導入など前進回答を引き出した。
 一方、給与改定では当局が「人事委員会勧告は尊重すべきもの」と言いながら「厳しい財政状況の元では給与抑制を継続せざるを得ない」として府人勧を無視し、国に準じたマイナス改定を行うと回答した。
 府労連はこれら回答を受け、給与など大変不満な内容であるが厳しい財政状況下での一定の到達点とし、11月17日に開いた中央委員会で闘争の妥結を確認した。
 10月8日に出された府人勧は「公民較差を昨年に引き続きプラス2.16%(9454円)」「24月定期昇給延伸などの影響を強く受けている若年・中堅層が重い給与抑制の影響を受け、不均衡・不公平が5年にわたり継続している。配分において中堅・若年層への重点的措置と新規採用職員の昇給改善を求める」などとした。
 府労連は、10月21日の太田知事あて要求書提出・第1回団体交渉を皮切りに今季闘争をスタートした。門川委員長は知事に「職・従業員は数年の給与抑制に耐えており、士気・勤労意欲を高めるためにどうしていくのか議論したい。働きやすい職場への改善が財政再建に取り組む意欲につながる」と訴え、誠意ある対応と検討を求めた。
 以降、折衝・交渉を重ねた府労連は、11月5日に知事あて職場決議を人事室長に手交、12日のヤマ場には要求貫徹決起集会を配置、自治労府職も独自で本庁朝ビラ配布行動を行うなど、闘争を積み上げ、当局に要求実現を迫った。
 自治労府職では、今後の継続課題となった給与抑制措置の復元や地方独立行政法人制度導入検討問題など、山積する課題解決に向け、引き続き府労連に結集し、取り組みを進める。


公務員連絡会、財務省に申し入れ
各種手当、宿舎など改善求め


 公務員連絡会は17日、財務省に給与や公務員宿舎の確保・現状復帰のあり方など福利厚生施策、年金・共済制度に関わる事項を柱とする「2004賃金・労働条件に関わる基本事項の申入れ」を提出し回答を求めた。
 財務省は@給与改定財源は、人事院勧告尊重の基本姿勢で適切に対処。通勤手当、超過勤務手当も同様、A旅費支給基準は職員の職域、職制により支給されるものでもあり、級に応じて差が出るのはやむを得ない。宿泊費、移転料は実態調査により大幅な開きが出ているときは対処する、B宿舎の戸数は足りていると認識。限られた予算内で、緊急性の高いものから建替え・整備している、C宿舎貸与基準は原則の変更は困難、D原状回復費用は、本年6月に一定の改善が図られたと理解している、と回答した。
 これに対し連絡会は、@超勤は来年度予算を増額し、将来はすべての超勤に手当を支払う仕組みに転換すべき、A宿舎は勤務条件性を伴う福利厚生事項。それを認識し、さらに拡充に努めるべき、B原状回復は今後もきちんと検証し、必要に応じて新たな基準設定を行うなどの取り組みを進めるべきだ、とただした。
 財務省からは、@超勤は、各省庁で適切な勤務時間管理をしていただくことに尽きる。昨今の財政事情から超勤予算増は難しい、A旅費基準は、公務出張が贅沢にならないよう設けられているもの。合理性を欠くケースがあれば個別に対処する、B原状回復は、きちんと行うべきと考えており、会議などでその旨指示しており、もう少し様子を見ていただきたい、と答えるにとどまった。
 連絡会は最後に、来年度予算編成前後に給与改定費の取り扱いなどを情報提供することや申し入れ実現に努力することを求め、この日の交渉を締めくくった。


安心・信頼の年金制度へ
連合大阪の集会に1万人


 連合大阪は18日、安心と信頼の年金制度を求める連合大阪11・18総決起集会を扇町公演で開いた。集会には1万人を超える労働組合員が集まり、自治労府職からも90人が参加した。
 連合大阪伊東会長は「多くの人が現在の年金制度に不信を持っている。これは、これまで財政のつじつま合わせだけの年金改革を行ってきた政府の責任だ。連合は年金不信解消のため、@基礎年金国庫負担引き上げ、A基礎年金の税方式化などの抜本改革、B給付水準維持、など3つの柱を要求している。しかし、昨日発表された政府案は保険料を引き上げ、給付水準を引き下げるとしており、不信や不安を高めるものだ」として「将来にわたり安心できる年金制度とするため、連合が求める改革案の実現に全力をあげよう」と訴えた。
 集会終了後、参加者は大阪市役所前と中央郵便局前に向けてデモ行進し、安心できる年金制度の確立などをシュプレヒコールで訴えた。


自治労府職12月10日に大会
全職場で方針議論を


 「チームワークが羅針盤 運動の地平を切り拓く」自治労府職は1年の闘いを総括し、今後1年の方針を確立するため、12月10日、第85回定期大会を新別館北館多目的ホールで開く。
 長引く景気の低迷から、失業率や有効求人倍率といった雇用関係の各種数値は厳しい状況を示しており、公務に携わる我々の賃金や労働条件も維持することさえ困難な状況となっている。
 困難な状況だからこそチームワークを固め、明日を切り拓く行動力が必要となる。方針案に基づき、すべての職場での議論をお願いします。
 なお、定期大会の開催に伴い、12月10日(水)は自治労府職書記局は終日閉局します。恐れ入りますがご理解・ご協力をお願いします。


満員御礼
オーケストラなのに手拍子で音頭?
音楽を満喫!飛躍へのチャレンジを確信!


 11月13日、森ノ宮ピロティホール入り口には、開場30分前から入場を待ちきれない子どもたちを先頭に、組合員とその家族が列をつくり、コンサートが始まるのを待っていた。自治労府職がチャレンジ基金を活用して実施した「センチュリーファンタジックワールド」は、1000人収容できる会場を組合員とその家族、自治労の仲間、社会福祉施設の子どもたちで埋め尽くした。
 センチュリーオーケストラ自主公演を決めたのが8月、公演が11月ということで、とり急ぎ組まれた事務局体制。宣伝期間の短さから「会場を満席に出来るのか」との不安もあったが、募集をスタートさせ、開催が近づくにつれて参加申し込みは増え続け、11月に入ってからは申し込みを断るほどにまで膨らんだ。
 コンサートが始まるまで、会場は子どもたちの声などで騒がしい状態だったが、指揮者が立ち、演奏が始まると舞台の動きと音に吸い寄せられるように静かに眺めるようになり、序盤で行われた「楽器の紹介」では、指揮者の堀俊輔さんによるユーモアを交えたお話と楽団員の皆さんのサービス精神あふれる演奏で会場は笑いに包まれた。
 コンサートでは子どもたちの参加も多数見込んで、プログラムでは宮崎駿アニメムービーメドレーを設定。千と千尋の神隠しやとなりのトトロ、もののけ姫などを演奏してもらい、子どもたちは生オーケストラの演奏に合わせて歌を口ずさみ、大いに盛り上がった。
 オペラ座の怪人や映画ロード・オブ・ザ・リングのテーマで終演したが、参加者を代表して生駒学園の北岡由衣さん、竹田彩乃さんが指揮者などに花束を贈呈。アンコールに導かれた。アンコール曲では子どもたちの親が歌えるようにと、少年時代が演奏され、最後にラデッキー行進曲を会場全体で手拍子しながらリズムを取り、ステージと客席が一体となって楽しむことができた。
 また、コンサートには太田知事も駆け付け「今日のコンサートは子どもたちに『良い音楽を聴いてもらおう』と、聴いたことがある曲を取り揃えてくれている。皆さんが良いと思ったら色んな音楽を聴いて、自分から挑戦すること。文化の秋を楽しんで欲しい。また、職員の皆さんには厳しい中、頑張ってもらい感謝している。まだまだ厳しい時代は続くが、もっともっと元気を出して一緒に大阪を立て直すためにがんばろう」と参加した子どもたちや組合員にエールを送った。
 自治労府職では今回のイベントで得た組合員とその家族との連帯感や、前例に捕らわれず、新たなことに取り組むチャレンジ精神を運動に取り入れ、今後も元気に活動を進めていく決意だ。

チャレンジ基金とは
 元総務支部長で故紀ノ本様のご遺族、元環境農林水産支部執行委員で故石崎様のご遺族、元本部女性部常任委員の奥村様から「組合の発展に役立てて欲しい」との厚い志を自治労府職にいただきました。
 自治労府職では、いただいた貴重なご寄付で意欲的なアイデアを形にし、組合運動の領域を広げる目的で活用するため「チャレンジ基金」と名付けました。


アジアの森林・日本の森林
守ろう暮らしと地球環境

 「アジアの森林・日本の森林、守ろう暮らしと地球環境」実行委員会は、12月13日(土)にシンポジウムを開く。
 シベリアから東南アジアに至るアジアの東岸・列島部は緑豊かな森林が成り立つ地帯だが、日本と同じ北緯25〜45度の大部分の地帯は、水が不足するため、砂漠・半砂漠で森林が満足に育たない乾燥地帯となっている。日本は恵まれた森林資源を持ちながら、その持続的活用を放置し、海外の森林に依存している。
 森林の保護・保全・再生には豊かな森林地帯で生活する日本を含むアジアの人々が責任を負うべきで、東アジアの森林地帯での生活の立場から、自然と人間、人と森林の関わりを考える。
▼とき/12月13日(土)午後1時〜5時▼ところ/府立労働センター(エルおおさか)大ホール(京阪・地下鉄谷町線天満橋駅下車、西へ徒歩5分)▼参加費/資料引換券500円▼参加方法/直接会場に行ってもらい、現地受付でお申し込み下さい▼問い合せ/NPO法人自然と緑、TEL06―6978―5060、FAX06―6978―5061


労働支部提供
エキスポランド入園券
50枚をプレゼント


 労働支部から、12月14日(日)まで使えるエキスポランド入園券50枚の提供がありました。
 つきましては、先着順で組合員の皆様にお譲りいたしますので、自治労府職教宣部まで電話でお申し込み下さい。
有 効 期 間 12月14日(日)まで
受 付 方 法 先着順50枚まで
申し込み先 自治労府職教宣部
        TEL06-6945-4056
その他 数に限りがありますので、最大4枚までのお申し込みとさせていただききます。