機関紙「自治労府職」
2003年3月1日号
アメリカによるイラク攻撃反対
大阪平和人権センター
国連主導の平和的解決求める
3・1大阪集会
雨のなか3000人
3月1日、雨の中之島・剣先公園には大阪平和人権センターに結集する労働組合や市民団体から3000人が集まり、緊迫した情勢となったアメリカによるイラク攻撃と日本政府のアメリカへの戦争協力に反対し、国連主導による平和的解決を求める集会決議を採択するなど、各地域・職場で取り組みを強めていくことを誓い合った。
集会では、2月にニューヨークで開かれた2・15反戦集会(約38万人参加)に参加した大阪市職の岩中さんから報告があり「アメリカ国内での反戦運動の高まりをあらためて実感した。反戦・平和を願うすべての人々と連帯して取り組みを強めよう」と訴えた。
集会決議では、@平和を求める市民と連帯し、国連によるイラク大量破壊兵器の査察の公平と公正を求め、国連主導の平和的解決求める、A「人間の安全保障」を求める立場で戦争による解決にはあくまでも反対し、憲法理念の精神による平和的解決求める、B日本政府のイラク攻撃への一切の協力の拒否と、戦争費用の分担を行わないよう求める、C有事法制三法の廃案を求める、ことを確認し合い採択した。
集会後は、大阪市役所、アメリカ領事館を通る中央郵便局前までのデモ行進を行い、「アメリカのイラク攻撃反対」などをシュプレヒコールで訴えた。
2003自治労スト批准投票
批准率85・17%
圧倒的な成功で自治労結集示す
2月21日に行った2003年自治労統一ストライキ批准投票は、即日開票の結果、投票率91・64%、賛成率92・94%、批准率85・17%となり圧倒的な成功を収めた。これにより、組織の団結力と自治労への結集を内外に示した。
自治労府職は6日にも春闘決起集会を開き、今春闘課題の意思統一を図る。また、12日から18日にかかる民間・公務員連絡会の今春闘ヤマ場を基準に、2月6日提出の春闘要求実現に向けて取り組みを強めていく。
各単組・支部組合員の引き続きの結集をお願いする。
医療年金制度学習会
制度の問題、課題で講演
府立大学里見教授
現状の財源問題を指摘し、年金制度の抜本改革を提言
本年4月からの健康保険法改悪による自己負担の3割化、保険料引き上げ・給付抑制など財政問題の解決を優先する国民年金制度「改革」など、社会保障制度のあり方で国民への負担のみを強めようとする小泉政権。当面する課題が山積するなか、自治労府職は2月27日に新別館多目的ホールで医療年金制度学習会を開き、社会保障制度を取り巻く情勢・課題の意思統一を図った。
集会には、府立大学社会福祉学科の里見賢治教授を招き「社会保障制度における現状の問題点と課題」で講演をうけた。
里見教授は、現行の社会保険方式は強制加入による保険料の納付に応じた給付が大前提だが、保険料未納者の問題が深刻化している。国民皆年金・国民皆保険(普遍主義)との理念との間にすでに矛盾があり、制度が崩れつつあると指摘。「社会保障制度はいま、国民生活の基盤の安定を図るために何が必要か、その目標・給付水準をどうするかなど、財政・運営方式の選択を迫られている」と強調。抜本的な方策として「公費(税)負担を柱に、所得比例型給付に関する社会保険方式を併用した制度への転換が必要で、その財源政策(直接税か間接税か)などの具体的な検討が重要だ」と訴えた。
講演後、西岡副委員長が集会を総括し、住民に密着した社会保険職場に関わる重要な課題。引き続き、身分移管闘争を強めながら、真の社会保障制度を追求する取り組みを進めていくとした。
公務員制度改革 3野党が決起集会
2月25日、国会近くの星陵会館では「民主的で透明な公務員制度改革を求める3野党決起集会」が、民主・自由・社民・連合のILO調査団の報告会として開かれ、菅直人民主党代表・藤井裕久自由党幹事長・土井たか子社民党党首はじめ3野党から115人の衆参両院議員が参加。連合・連合官公部門の参加者を合わせ350人が集まり盛り上がりをみせた。
3野党の国会議員が一堂に会して集会を開いたのは久々のことで、政府がILO勧告を無視し、通常国会に「公務員制度改革大綱」に基づく国公法・地公法の改正案を提出することを許さないとする、3野党間の連携強化を確認した。
民主党の菅代表は「予算に続き公務員制度改革の課題でも3党はスクラムを組んで対応し成果をあげたい。国民の期待に応える公務員制度改革を実現し、そして働く者の権利が守られるよう、全力を尽くす必要がある。本来の公務員制度改革の実現に皆さんと互いに力をあわせたい」とあいさつした。
03春闘春闘決起集会
3月6日(木)
午後6時45分〜 大阪市立中央青年センター
ILO勧告から見た日本の公務員労働者の現状と課題(仮題)
連合官公部門連絡会対策本部 大塚 実事務局次長
公務員制度改革で政府を追及
新たな協議の場の設定、大臣見解の撤回求める
改革強行、独走はできない
対策本部・石原大臣と交渉
労組と十分に意見交換する
連合・福田官房長官と会談
石原大臣
労働基本権問題は将来の課題
連合は2月24日、首相官邸で福田官房長官に会い、「民主的な公務員制度改革に向けた労使協議実施の要請書」を提出。@連合・連合官公部門連絡会と政府の公務員制度改革責任者との間での協議の場の設置、A協議はILO勧告が指摘する論点を含め法改正に向けて行うことを要請。官房長官は「公務員制度改革で強行するつもりはなく、職員団体とよく話し合いたい。独走はできない。協議の場は検討」との見解を示した。
要請書提出の際、草野事務局長は公務員制度を国際労働基準に沿った改革とするため、ILO勧告が労使間の全面的かつ有意義な協議を求めていることに触れながら、政府の見解を求めた。
福田官房長官は、@現在、政府は大綱に基づきその具体化の検討中。国公法改正では職員団体と誠意をもって交渉・協議する。担当の石原行革担当大臣に要請の趣旨を伝える、A今回のILO勧告はわが国の人勧制度への理解が十分でなく、過去の見解との整合性もない。理解を得るためILOに情報提供する、との見解を示した。
組合側は再度、@政府側の責任者は、制度全体の政治決断は官邸、使用者の立場を代表して法改正問題は石原大臣と理解する、A公務員制度改革は選挙制度と同じく、政権交替でも対応できるものでなくてはならない。政府・与党の強行では制度は機能しない。十分な話し合い・合意を行い、労使間協議の場を設置するよう強く要請した。
連合の公務員制度改革対策本部は2月25日、内閣府で石原行革担当大臣に会い、昨年12月の申入れに対する回答を求めるとともに、前日の官房長官との会見も含め交渉した。交渉では、ILO勧告や労働基本権に関する大臣見解が、根幹部分で対策本部側と大きくくい違っていることから、対策本部は到底認められないとした。また、くい違いを十分突き詰めることを抜きにした交渉・協議の意味はなく、既成事実化に手をかさないよう大臣見解の撤回を求めることとした。
労使協議などで石原大臣は、@改革の検討では節々で組合側と意見交換したい。能力等級制度も固まりつつあり議論したい、A申入れの趣旨は十分認識、率直な意見交換が重要。現在、大綱に基づき国公法改正の検討中、前広に情報を提供し話し合い、交渉したい、B「労使協議の場の設定」は政府全体の問題として検討したい。との見解を示した。
一方で、ILO勧告や労働基本権に関するやりとりでは、次のような議論が交わされた。
(組合) 問題はILO勧告を踏まえてどう対応するかだ。
(大臣) ILO勧告は「中間報告」と認識。これまでの見解と180度変わっており、日本の風習、慣行を考慮せず、公務員制度のあるべき姿を思いのままつづったという感じ。消防職員の団結権問題もしかり。素直にILO勧告どおり行うとは言えない。これが政府の立場。労働基本権問題は1、2カ月では結論が出ない。政党政治のもとで与党の中でも考えが違い、基本権のあり方は将来の課題。今回は「大綱」にある基本権制約のもとで制度設計し次のステップで議論したい。ILOの趣旨は非常によく分かるが、いま、ゼロからこの問題をやろうとは考えていない。労働団体とはいつでも会えるよう部屋のドアは開けてある。事務局とは、きたんない意見交換をしてほしい。
(組合) 国の行政のあり方を決める公務員制度の分野は連合対応、国公法・地公法改正で労働条件に直接影響を受けるわれわれとは、大臣と推進事務局とが交渉・協議し合意のもとに制度改革を進めること。ILO勧告に対する総務省見解や関係閣僚の国会答弁は、われわれの認識とかなりのずれがある。大綱に基づき法改正作業を進めるというが、大綱では採用試験制度、能力給、天下り等々すでに変わってきている。ILO勧告を踏まえ大綱を見直し、労使協議の場を設定すべきだ。
(大臣) 制度とその運用のあり方は、事務局とよく論議してほしい。
(組合) 事務局との協議を積み上げ、それをトップレベルの交渉に持ち上げ、合意をもとに制度改革を行う。すなわち、交渉・協議のうえに改正法案を作り、一方的に強行しないこと。公務員制度という行政の基本をなす法案を対決法案として強行突破すべきでない。
(大臣) 今回の制度改革では人事院の代償措置制度も残され、能力等級制度を導入しても基本権制約を変える仕組みでなくてもいい。ILO勧告は最終報告が出れば、政府の受け止め方は当然変わるものと思う。事務レベルでは基本権問題の扱いで議論しても難しい。ステップアップした別のところで相談したい。この問題は自民党にも、きちんとした議論をお願いしている。
(組合) 基本的にわれわれと認識が異なる。第1に、「大綱」は内閣と各府省大臣の人事管理権限を強め、基本権制約の代償機関である人事院の機能を大きく縮小している。基本権を制約したまま使用者の権限が強まれば、公務員労働者は丸裸にされ労働組合は解散に追い込まれる。第2は、ILO勧告への政府見解は納得できない。十分、日本の実情を調査したうえでの勧告だ。第3に、ILO勧告は労使協議のもとでの制度設計を求めている。合意なしに強行突破は許されない。
(大臣) 丸裸というが人事院の代償措置は残し勧告権もある。その意味で制度は現行の制約のもとでクリアされている。基本権がなぜ中期の課題かといえば、いま、公務員にスト権を与えても国民は拍手しないだろう。もちろん今回のILOの勧告は公務員制度改革において大きな出来事と認識している。
(組合) 労働組合との協議の場を設定してできるだけ詰めていく、そのなかで不一致点があれば政治の場に持ち上げて詰める、という形をとる必要がある。
(大臣) 協議の場の設定は政府全体の話として検討したい。互いに一致点をめざしたい。本日を第一歩として、きちんと誠意を持って交渉・協議していく。
地方公務員制度改革
公務員連絡会地公部会
総務省と交渉
国公法と同時期地公法改正示唆 能力等級制導入も視野
公務員連絡会地公部会は2月19日、総務省公務員部と交渉し地方公務員制度改革、地方公務員制度調査研究会(地公研)報告の課題で検討状況を質し、一方的に閣議決定せず十分な交渉・協議を行うよう要請した。
総務省側からは、@行革推進事務局が国公法改正案を3月中に固める作業中。地公法も国と『同時期に改正』とされ骨子を作成して示す、A協議の点では地方公共団体などから幅広く意見を聞き素案を作成し労働団体とも話したい、B地公研報告で、能力・実績重視の人事制度の地方公務員への導入が示された。国公法改正ポイントでもあり、能力等級制導入は年功から能力・実績重視へという点で地公法にも共通する。また、人事委員会・公平委員会の第三者機関の充実、能率的運営などの観点で見直し提案する、C構造改革特区の課題では、臨時的任用期間の延長を特区制度で対応。一般職員の短時間勤務制は課題整理の必要から1年かけて有識者などの意見を踏まえ検討し所要の措置を講じる、とした。
見解に対し地公部会側は、@国公法と同日に地公法も閣議決定を行うのでは議論の時間がない、A人事委員会・公平委員会の見直しは、機能強化・恣意性の排除、公平性の担保で配慮が必要、B能力・実績重視の人事制度のポイントは評価の仕組み。自治体が導入する場合、労使協議の仕組みとセットにすべき、C構造改革特区で一般職員の短時間勤務制を検討することになった経過を明らかにすること。と再度、見解を質した。
総務省側は、@閣議決定について、この間の経過から国公法で労働団体とも意見交換することが考えられる。その経過を経て地公法も議論するのでは、A人事、公平委員会見直しの問題意識は違わない、B評価基準のあり方は職員団体も含め、幅広い視点での議論が大切、C短時間勤務の議論は以前からあり、地方自治体の要望も多く取り組む方針、などとした。
地公部会は、できるだけ早く地公法改正案を示すこと、十分な交渉協議を行うこと、一方的な閣議決定は行わないことを再度要請した。
知事部局全体で130人減員
高槻保健所・滝畑ダム管理事務所・堺高等職業技術専門校を廃止
平成15年度組織改正・職員定数配置計画
2月26日、府当局は平成15年度の「組織改正(案)」及び「職員定数配置計画」を自治労府職に提案した。職員定数に関しては、府行財政計画(案)の集中取り組み期間ということもあり、全体で130人程度の減員提案となっている。詳細については、各支部ニュースに委ねるが府当局は、3月19日を目途に回答を得たいとしており、今後、支部・分会での検討・論議を進めていく。
組織改正
組織改正では、「総務サービス整備運営事業」の着手に向けた課の新設や、子どもライフサポートセンターの新設とそれに伴う寝屋川・堺の子ども家庭センターの再編、府立・羽曳野・中宮の3病院の名称変更と診療科名などの院内組織の再編、食品衛生課の「食の安全推進課」への名称変更、高槻保健所、堺技専校、滝畑ダム管理事務所の廃止などを内容としている。
定数配置
「職員定数配置計画」では、知事部局全体で、約130人余の減員提案があった。「府行財政計画(案)」に基づき実施される「総務サービス整備運営事業」に関連して、関係課の業務の移管や人員の増減が提案されている。
減員の大きな部署としては、一病棟休床による羽曳野病院の17人の減。また、中核市への移管に伴い廃止される高槻保健所の40人減や、検診事業の見直しによる保健所の臨床放射線技師・運転手合わせて12人減員などとなっている。
自治労府職第9回囲碁・将棋大会
囲碁
将棋
各クラスとも12人で締切り
【日時】3月15日(土)、午前9時30分集合、午前10時対局開始
【場所】住友生命「釣鐘倶楽部」 大阪市中央区釣鐘町2−2−11
【対戦方法】囲碁・将棋とも個人戦(トーナメント方式)。各クラス,A(3段以上)・B(2段・初段)・C(級位者)ごとに対戦。
【参加申込】電話またはFAXで。@氏名A単組・支部・分会名B囲碁・将棋のクラスを明記、または申し出てください。
※囲碁・将棋の各クラスとも受付順で12人になり次第締め切ります。
【申込・問い合わせ先】自治労府職教宣部まで。
電話06−6945−4056(府庁内線3781)、FAX06−6945−1315
ユース部
今年もフットサル
いい汗流そう・万博公園で
参加チーム募集中
4月5日(土)10:00キックオフ
■日時 4月5日(土)10:00キックオフ
※9時30分から受付
■場所 万博フットサルクラブ
吹田市千里万博公園11‐1
(阪急千里線・モノレール山田駅より
北へ徒歩15分)
TEL 06‐6877‐3356
■募集チーム数 8チーム
※1チーム5名以上最大8名で構成し、選手はすべて組合員かつ過半数のユース部員を含むことが条件
■登録費用 1人1000円
■応募方法 ユース部作成の大会告知ビラ裏面の様式に、チーム名、登録選手等を記入の上、FAXまたはてい送で自治労府職ユース部・來山・高橋まで送付のこと。(FAX06‐6945‐1315)
■募集締め切り 3月19日(水)
■問い合せ 電話 06‐6945‐4056(本部書記局内)
先着8チームまで3月19日締切
情報 ピースおおさか特別展3/25〜5/18
「戦争下の大阪〜失われた文化財」
戦争は、人の命を奪い、町を破壊するとともに、人が長い歴史と日々の生活のなかで築き上げてきた文化をも破壊する。
日本では、満州事変から1945年に敗戦を迎えるまでの15年間、人々の生活と文化が戦争一色に塗りつぶされながら、武器製造などのために金属の供出が求められ、お寺の金や銅像など、貴重な文化財も姿を消した。
大阪では、米軍の空襲で多数の市民のいのちとともに、町そのものが壊滅し同時に多くの貴重な歴史的遺産が失われた。
ピースおおさかは、戦争によっていかに多くの歴史的建造物や文化財が失われたかを知ることを通して、戦争の悲惨さと愚かしさを思い起こし、平和の尊さを考える機会として、3月25日(火)〜5月18日(日)、特別展「戦時下の大阪〜失われた文化財」を催す。
◆開館時間 9時30分〜17時、休館日は毎週月曜日と4月30日(水)、5月6日(火)
◆入館料 大人250円、高校生150円、中学生以下、65歳以上、障害者の方は無料
◆会場 ピースおおさか1階特別展示室(大阪市中央区大阪城2―1、JR環状線、地下鉄「森ノ宮」駅西へ徒歩5分)TEL06―6947―7208