機関紙「自治労府職」

 2003年5月21日号

扇町で集会
有事法の制定許さない
廃案求め3500人が参加


 有事関連3法案が、衆議院で与野党多数の賛成を得て可決されるなか、基本的人権の侵害や表現の自由、国民保護の観点が欠落した有事法の廃案を求める「戦争準備の有事法案の廃案を求める5・17大阪集会」が17日、市民・労働組合員など約3500人を集め、扇町公園で開かれた。
 主催者の大阪平和人権センター上坂理事長は、「有事関連3法は平和憲法への挑戦で、戦前回帰の様相を呈すものだ。国連が機能していないと言われているが、日本は国連予算で米国に次ぐ20%を出しており、有事法を制定するより国連が機能するための改革案を示すべきだ」と訴えた。
 また、しないさせない戦争協力関西ネットワークの中北共同代表は「野党が人権保護などを盛り込ませるため協議したが、結果として可決へのアクセルの役割を果たしてしまった。米国はイラク戦争後の北朝鮮有事を想定し、日本に有事法制定を強く求めていた。平和憲法を持つわれわれが、有事法を廃案に追い込まなければならない」とした。
 集会にはイラク戦争を取材した報道写真家の豊田直巳さんも駆けつけ、戦闘の残酷さを報告しながら「戦争をする側は大きなウソをつくものだ。フセイン像を市民が引き倒すシーンが報道されたが、あれは米軍などによって作られたもの。イラク軍も市民を守ると言いながら守ろうとはしなかった。日本でも今、有事法をめぐって大きなウソがまかり通っている。そのウソの行き着く先は戦争だ」と訴えた。
 集会の最後には、有事法反対の集会決議を採択した後、参加者が淀屋橋までデモ行進し有事法廃案を市民に訴えた。


基地撤去・反戦を訴え
沖縄平和行進に自治労府職も参加
職場からのカンパ・ご支援ありがとうございました

 有事関連3法案が審議されるなか、基地のない沖縄をめざす沖縄平和行進が5月15日から3日間の日程で行われ、自治労府職からも高橋淳一郎さん(ユース部長)、夾山直之さん(ユース部書記長)、福永健志さん(社保労組)、今西健二さん(社保労組)、筒井清隆さん(中宮病院支部)が参加。行進を貫徹し、反戦・反基地を訴えた。
 沖縄返還から31年が経過するが、米軍基地の整理縮小は進まず、基地に関連しての悲惨な事故は後を絶たない。
 基地撤去を要求する沖縄と本土が連帯する平和行進は、基地問題を沖縄の問題とするのではなく日本に住むすべての人の問題として、絆を強める重要な取り組みである。
 次号以降は、参加者の感想とメッセージを掲載し、基地問題・平和への思いを共有化したい。


府労連
夏季闘争スタート
要求実現へ職場から結集を


 府労連は23日に2003年度の定期大会を開き年間の運動方針・当面の闘争方針を確立する。
 本年度の特別昇給再開問題や新人事評価制度のあり方、府の公民較差を反映した人事委員会勧告への取り組み、地方独立行政法人化、地方税財源問題など、組合員の生活と権利を守る要求の実現や、府の仕事のあり方など重要な課題の解決に向け、夏季闘争を皮切りに年間のたたかいを進める(詳細は5月16日付府労連ニュース参照)。
 自治労府職も府労連に結集しながら、組合員の要求実現に向け取り組みを強めていく。

府労連日程
5月23日(金)15:00
  第53回定期大会

夏季闘争(6月)
3日(火)11:00
 知事に要求書手交
 第1回団体交渉
10日(火)18:30
 全職場代表者会議
12日(木)
 第2回団体交渉
 17:00 拡大闘争委
 職場決議手交
18日(水)
 第3回団体交渉
 15:00 要求貫徹決
 起集会・デモ(教育塔前ひろば)


改悪反対
労働法制
全職場から職場決議を

労働者派遣法
労働者を使いやすくする

労働基準法
労働者を解雇しやすくする

 政府は今国会で、解雇をしやすくするルールの策定や、労働者をより使い勝手の良いものにしようとする労働基準法と労働者派遣法の改悪法案を成立させようとしており、連合をはじめとする労働団体は、政府案に強く反対している。
 連合では、労働法制の改悪阻止に向けて、5月中・下旬といわれるヤマ場での取り組みとして、国会請願行動や集会などを予定している。
 自治労府職も職場ポスターの掲示や職場決議に取り組みながら、連合・自治労に結集する。労働者の雇用・生活を守る重要な局面、各単組・支部での積極的な取り組みをお願いします。


庁舎内終日禁煙
喫煙は指定場所で
5月31日から


 受動喫煙防止対策で当局は、31日から本庁・出先で実施する「庁舎内終日禁煙」の概要を、次のとおり示した。
 自治労府職では、これまでも時間分煙ではなく場所分煙を求めており、今回の取り組みを一定了解する。一方で、「喫煙場所」の構造設計なども含めて引き続き、当局に改善を求めていく。
 組合員の皆さんの意見を自治労府職に寄せてください。
【基本方針】31日の世界禁煙デーを機に、本庁・出先とも庁舎管理責任者が指定する「喫煙場所」等以外で、庁舎内終日禁煙(廊下・トイレ含む)とする。
【喫煙場所】●府民・職員が利用する、●タバコの煙は他の空間に漏れないことが望ましいが、換気機能を備え、一定の漏れ防止などの配慮があれば喫煙場所として指定する。庁舎出入口以外の灰皿は撤去。●この間の分煙の取り組み経過から、「なお、執務室内、会議室等の個室で『喫煙場所』程度に配慮した場所であれば当面の間、管理責任者の責任で喫煙場所を設けることができる」


棚田で田植え
秋の収穫楽しみに


 自治労府職の恒例行事となっている、能勢みくさ山棚田府民農園での田植えが17日の土曜日に行われ、組合員とその家族など約30人が参加した。
 参加者は裸足で田に入って、ひんやりヌルヌルの泥の感触を堪能しながら、大人も子どもも丁寧に手で稲を植え付けた。棚田は昔ながらの自然を生かした作り。沢ガニやカエルなどが生息し、カニやカエル取りに夢中になる子どもたちの姿も。
 田植えは午前中で無事に終了。参加者には、レタスやタマネギ、卵などのおみやげも配られた。昼食は、近隣の府民牧場に移動してのバーベキュー。食後は、園内散策や牛・羊など動物たちとふれあうなど、休日を自然に囲まれて過ごした。
 秋には、田を管理していただいている石倉さんのおかげで、おいしい新米が実る。稲刈り・収穫祭のイベントも開かれ、イモ掘りも体験できる。秋にもぜひご参加を。