機関紙「自治労府職」

 2003年9月1日号

自治労大会
運動方針を可決、21世紀宣言(案)は否決
役員選出含め9月末に続開

 自治労は8月26日から4日間、第74回定期大会を横浜市内で開いた。全国からは代議員・中央委員・傍聴者など6000人が参加。自治労府職からも代議員をはじめ、各単組・支部から傍聴などを含め参加した。4日間の活発な討論を経て、今後2年間の運動方針などを圧倒的多数で決めた。
 一方で、自治労の再生を内外に示すとして提案された自治労21世紀宣言(案)は、出席代議員3分の2の賛成を得られず否決された。
 この事態をうけて、北岡中央執行委員長は「否決は極めて残念。執行部には重大な責任がある」としながら、現執行部の総意として「同宣言(案)は今大会で組織的に自治労の再生を示すことが求められる重要な議案。現執行部の責任において改めて承認を得るために努力したい。そのために本大会を休会とし9月末に続開したい」と提案。これについて満場の拍手で承認され、自治労としては異例の大会運営となった。なお、定数内立候補の新年度役員信任投票も続開大会で行われる。
 大会では、一般経過報告などを満場の拍手で承認。方針の質疑討論では27人の代議員から発言があり、調整方式をめぐる2003人事院勧告への対応、賃金確定闘争の取り組み、自治労21世紀宣言(案)の取り扱いなどに意見が集中した。
 執行部は極めて建設的な意見として受け止め、活動強化、自治労の再生を期したいとの総括見解を示した。議案では「自治労21世紀宣言(案)」「特別執行委員等の選任」を除く、運動方針、予算、規約・規程の改正などが圧倒的多数で承認された。
 大会初日には、本年5月の中央委員会以降、新規加盟が16県本部26単組1256人との報告があり満場の拍手で承認。以上により2003年度は28県本部79単組3558人が新たに加盟した。


府労連、人事委員会へ要請
勧告に要求の反映求める


 府労連は6月3日に続き9月1日に府人事委員会に要請書を提出した。これは8月8日の人事院勧告を受け、@職・従業員の生活の維持・改善のため、大阪における「公民較差」を反映した引上げ勧告、定期昇給延伸などで生じた不均衡・不公平の早期是正措置、A一時金の現行水準維持、B大都市事情を反映した諸手当改善、C超勤縮減、過重労働による健康被害防止策強化、など重点11項目について府労連の要求を十分に反映した勧告を求める内容。
 大阪府では4年連続マイナス人勧の実施や定昇延伸・特昇停止などで給与実態は全国最低レベルにある。人事委員会は02勧告で、抑制の被害が大きい若年層への配慮と、職員の意欲向上と職場活性化の観点から、財政難を理由とした抑制継続の勧告は困難としており、府労連は03勧告でもその姿勢堅持を強く求めた。


本紙、今号で500号
 労働運動の大きな再編の中で、自治労の旗を守るために再建した「自治労府職」の機関紙も、毎月3回の発行を14年続け500号を迎えた。
 創刊号は89年8月30日で紙面は手書き。同日に行われた再建臨時大会の報告が1面を飾り、紙面からは新たな運動をつくり出そうとする躍動感であふれている。
 再建時の熱い思いを紙面に込めて今後も親しみやすい紙面づくりに向けてがんばります。


健康一番D
協力 羽曳野病院支部
糖尿病性網膜症


 糖尿病は、発病の初期にはほとんど自覚症状が無いため、気づいた時には全身に合併症をきたしている場合が多く軽視できない疾患です。特に三大合併症と言われる「網膜症」、「腎症」、「神経症」は重篤化しやすい慢性疾患です。今回は糖尿病の眼の合併症について、網膜症を中心にお話します。糖尿病の眼合併症には網膜症以外にも、白内障、角膜障害、視神経障害などがありますが、その中でも網膜症が最も問題視されるのは、網膜症が生じると緑内障、硝子体出血、網膜剥離が随伴し、直接失明に結びつくからです。実際、糖尿病性網膜症は、現在日本の成人の失明原因の第1位になっています。
 網膜は直接光に反応するカメラのフィルムにあたる重要な器官ですが、ここには多くの血管が分布しております。糖尿病による高血糖とそれに伴う代謝異常によって糖尿病患者さんの血液成分が変化し、毛細血管を閉塞させたり、血管壁に負担をかけたりします。そのため、網膜の酸素不足や栄養不足が生じ、網膜出血や硝子体出血をきたして網膜症となります。
 網膜症は次の3期に分類され、それぞれ治療法が異なります。
【単純糖尿病網膜症】
毛細血管のこぶ(瘤)や点状・斑状の出血が見られる時期で、初期の網膜症です。3月に1度ぐらいの眼底検査を行い、治療には血管壁強化剤・循環改善剤の投与をする場合があります。
【増殖前糖尿病網膜症】
血管障害が広く進行し、虚血性の網膜変化が認められます。頻繁な眼底検査と血管造影検査が必要となり、網膜光凝固治療を行います。この時期で網膜症の進行を止めることができれば、多少視力の低下はあっても失明することはありません。
【増殖糖尿病網膜症】
網膜に新生血管ができたり、網膜の表面に膜が張ったり、あるいは硝子体出血が生じて視力低下が著しくすすみます。さらに悪化すると緑内障や網膜剥離をきたして失明に至るときがあります。治療には、網膜光凝固に加えて硝子体手術が必要となる場合がしばしばあります。
 糖尿病に罹患して10年経つと、約半数の患者さんに網膜症が合併します。糖尿病になっているのに何年も気がつかなかった人や、糖尿病の管理や治療を途中で勝手に止めてしまい放置していた人が、網膜症を悪化させます。糖尿病網膜症を悪化させないためには、定期検診などを通じて早く糖尿病にかかったことに気づき、早期に内科的治療・指導を受けるようにしましょう。そして必ず定期的に眼科を受診してください。
 羽曳野病院 眼科 部長 笹部 哲生


11月13日実施、チャレンジ基金を活用
オーケストラ自主公演を決定


 自治労府職はチャレンジ基金を活用し、11月13日に森ノ宮ピロティホールでセンチュリーオーケストラ自主公演を行う。
 チャレンジ基金は、組合員からの自治労府職への寄付を基金化し、文化活動やボランティア活動に支出するもので、今回の自主公演では参加対象に組合員やJS会員をはじめ、府内の福祉関係施設の子どもたちを招待する予定。
 今後は9月初めに実行委員会を立ち上げ、詳細が決まり次第、機関紙やチラシなどで参加者を募ることとなっている。
 大阪センチュリー交響楽団は、89年に設立されたオーケストラで、青少年のための音楽鑑賞会にも積極的に取り組んでおり、クラシックが好きな人だけではなく、多くの人に親しまれるオーケストラをめざして、積極的な活動を行っている。


泉北ブロック発
地区評だより


ビール祭りで親睦
今日はこの位にしといたろ…

 泉州地区評泉北ブロック協議会は8月22日、飲み放題・食べ放題・ビール祭りをリーガロイヤルホテル堺で開いた。台風のため急な日程変更があったが、組合員約60人が参加し、大いに盛り上がった。
 前日には「府立5病院独法化反対総決起集会」が開かれたこともあり、本部の西浦書記長が「自治労府職の団結を軸とした取り組みの強化」を訴えるとともに、乾杯で意思統一した。
 参加した組合員の1人は、腹が立つことが多い分飲み過ぎ「今日はこの位にしといたろ」と満足げに家路についたとか。
 泉北ブロック協議会では、今後も地域の親睦と連帯を深め、さなざまな取り組みにがんばる決意で大会を終了した。
【文責 香西 昇】


「自治労府職」500号記念
USJペアチケットを5組に


コメントを添えて応募を

 機関紙「自治労府職」の500号を記念して2人1組で5人にユニバーサルスタジオジャパンの入場券をプレゼントします。皆さんの応募をお待ちしています。

【応募方法】

 はがきに@氏名、A支部・分会名、Bコメント(自治労府職に期待すること、自治労府職の活動についてなど)を明記して〒540―8570 大阪市中央区大手前2―1―22大阪府庁内自治労府職教宣部まで送ってください。Eメールでの応募も可能です(アドレスは欄外に掲載)。@からBの応募事項を必ずメッセージ欄に記入し、添付ファイルは使用しないで下さい。締め切りは9月25日必着、発表は10月1日号で。


情 報
「ゲロッパ」


 羽原組組長の羽原大介は数日後に収監される。関係各所へのあいさつを済ませ、借金の棒引きも了解を取り付けた。3人いる子分たちには組の解散を宣言し、堅気になるように言い渡した。すべてを片づけたかのように見える羽原だが、それでもやり残していることがあった。1つは大好きなジェームス・ブラウンの名古屋公演に行くこと。そしてもう1つは25年前に生き別れになってしまった1人娘のかおりに再会することだ。
 元気のない羽原。そんな羽原の様子を見ていた弟分の金山組組長・金山はある決心をする。数日後、羽原の3人の子分、太郎たちに金山が下した命令は「今すぐジェームス・ブラウンをさらってこい」というとんでもないものだった。
 さっそく、ジェームス・ブラウンの宿泊先へ車を走らせる太郎たちだったが、この奇想天外な誘拐は成功するのだろうか、そしてかおりとの再会は…。
 テレビでも大人気の井筒和幸監督の最新作。全編にあふれる大阪弁とR&B/ソウルミュージック。笑って泣ける痛快娯楽ムービーだ。
▼8月30日(土)からロードショー
▼2003年日本/監督=井筒和幸/出演=西田敏行(羽原)、常盤貴子(かおり)、山本太郎(太郎)
▼上映館/〈大阪〉シネ・リーブル梅田TEL06(6440)5930、他、〈京都〉MOVIX京都TEL075(254)3215、〈神戸〉三宮アサヒシネマTEL078(221)5588