機関紙「自治労府職」
2004年12月1日号
ひろげよう連帯の輪
育てよう明日への力
自治労大阪府職員関係労働組合
第86回定期大会
12月10日(金)10時00分開会
公務労協が中央総行動を実施
良質な公共サービス確立に向け
公務労協は11月24日「異議あり、公共サービスと国民生活を破壊する小泉構造改革」をスローガンに中央総行動に取り組んだ。午前中には自民・公明・民主・社民の各政党に対して「良質な公共サービスの確立を求める申入れ」を行い、午後からは、組合員500人が参加して、国会議員に対する要請行動を実施した。午後6時からは、全国から5000人が参加して、日比谷大音楽堂で「国民生活の安定・安心を支える良質な公共サービスの確立を求めるキャンペーン開始宣言11・24中央集会」を開いた。
中央集会で人見議長は「小泉構造改革のもたらしているものを中央・地方で検証し、連合民間組合にも協力を呼びかけ、連合のめざす『活力ある労働を中心とする福祉社会』の実現に、ともに答えをだしていこう」と呼びかけた。
基調報告では「キャンペーン」について「官か民かではなく、公共が問われている」として「すべての人が社会的に排除されず、可能性が平等に保障される協力社会の実現をめざす」ことにおき、@経済的・社会的格差の拡大、深刻な公共サービスの破壊に対し、中央・地方からキャンペーンを行う、A公共サービスから国・地方行政を撤収させ、民間営利事業として開放する政策の問題点を明らかにし、これと対決する取り組みを職場から進める、B「良い社会をつくる公共サービスを考える研究会」を結成したが、研究会は広く開かれたものとして現場との交流などを積極的に進める、としている。
集会後、参加者は国会に向け請願デモを行った。
公共入札制度で要請
全港湾・全国一般と共同で府と交渉
自治労府職は26日、全港湾、全国一般と共同で、清掃や警備業務など人的委託業務の公共入札について府当局に対し要請を行った。
これは7月にも3者が共同で開いた「公共入札を考える 7・21決起集会」で確認した内容を要請したもので「総合評価方式の府内各自治体での導入促進」や「委託請負業者が変更となった場合でも『継続雇用』『雇用継承』の努力」「下請け労働者の最低賃金積算価格を、府に勤務する非常勤嘱託員の時間あたりの単価として適用すること」など6点について要請した。
要請に対し、庁舎管理課からは「総合評価方式は、これまで市・町村会合同会議や財政担当者会議、などで説明を行った。大阪市でも5つの施設で導入が検討されている。各自治体の自治権の問題があるため、強制は出来ないが、説明は行っている。最近では府内の9つの自治体から問い合わせがあり、関心も高まっている」「地方自治法施行令の改正で、契約手法の見直しを検討している」などと回答した。
男女平等に新たな風をB
女性だけの運動から組合の主流の運動へ
「男女平等産別統一闘争」の取り組み
職場における男女平等を実現するために、自治労は「男女平等産別統一闘争」を2002年から取り組んでいます。その目的は、第1は女性の参加を広げ、より多くの組合員にとって労働組合を身近なものにすること。第2は男女がともに仕事と家庭の両立をはかることで職業生活と私生活のバランスを保ち、ひいては職場と地域社会の両立に貢献することです。
男女平等産別統一闘争は、男女がともに担う運動を賃金労働条件課題・政策課題・組織課題の三位一体のものとして取り組みを進めています。
1つ目は雇用主要求による職場の男女平等の実現です。セクハラ対策、職業生活と私生活を両立させるための労働時間の短縮、育児休業や介護休業の充実、男性の育児休暇取得の促進、男女の賃金格差を明らかにさせ、その是正を求めることなどが必要です。
2つ目は地方・国への政策要求に政策要求による男女平等の法制度・社会環境の整備です。男女平等参画社会基本法に基づく政策展開と施策の推進、個人のライフスタイル選択に中立的な税制、社会保障制度の見直し・検討、男女平等関連ILO条約の批准を求めています。
3つ目は、労働組合における男女平等参画です。自治労の女性組合員比率は40%です。しかし、大会や中央委員会・執行委員会における女性の比率は20%をきっているのが現状です。
労働組合の取り組みのあらゆる場面で、女性が責任と権限を持って参加することにより女性のエンパワーメントと労働組合の男女平等を図っていく必要があります。そのためにも組織比率に見合った女性の参画をめざします。
「女性のための労働組合:労働組合のための女性」
連合も加盟している、ICFTU(国際自由労連)のスローガンは「女性のための労働組合:労働組合のための女性」です。女性のための労働組合のサブテーマは「労働組合を女性のために機能させる」です。日本の労働組合の組織率は20%を切っており、男女の比率もおよそ7対3です。しかも多くの女性が労働組合に組織されていない非正規労働者が多数となっています。組合に加入している女性でも男女の賃金格差が解消されないまま定年となった女性に組合はなにをしてきたのかいう反省が込められています。
労働組合のための女性では「未来のための力」がサブテーマとなっています。労働組合を強化する上で女性の主要な役割を向上させるために、具体的で革新的な戦略を策定するとなっており、連合が労働組合の活動を見直すため、外部の評価委員に依頼した「連合評価委員会最終報告」では女性と若者がいきいきと活躍できる労働組合活動でなければ将来性はないと記載されています。
私たちは、女性の課題とされていたものを労働組合の主流の取り組みとするため、積極的に行動を起こしていきましょう。
【女性部長 上野万里子】
どれが甘いか? おいしいか?
南河内地区評の恒例ミカン狩りに大満足
11月23日に南河内地区評で毎年恒例のミカン狩りが開かれました。
毎年、千早赤阪村の「矢田農園」をお借りして、ミカン狩りと焼肉・おでん・豚汁のお昼ご飯が振舞われました。子どもさんが参加できるファミリー参加型のイベントなので、多くの子どもたちが参加してくれました。子どもまた大人にとっても「ミカン狩り」は、山の斜面を登りミカンの木から切りとります。「どれが甘いか?」「やわらかいか?」など1本1本のミカンの木のミカンを味見するので、お腹も膨れるし、斜面を登ることが大変ですが、参加者は、袋2つにミカンをいっぱいにして楽しく山から下りてきました。
昼食の焼肉やおでん、豚汁におにぎりもほとんど無くなり、参加者は、おみやげのミカンを満足そうに持って帰りました。子どもたちには、お菓子と当て物が与えられ「ミカン狩り」以上に熱中していたように写りました。
【本部 井上 忠宏】
ぐんま自治研参加者からの報告レポートB
自治体の
エネルギー政策
環境農林水産支部 末田 一秀
今ではすっかりポピュラーになった「環境自治体」という言葉を初めて提唱したのは1991年の自治労全国自治研集会であった。環境政策に力を入れることはもちろん、自ら事業者として事務所等でも環境配慮に努める自治体を「環境自治体」と呼び、その実現を目指そうと。私たちは、ここまでやればOKというゴールのない運動の提唱に戸惑いながらも、大阪府環境基本条例など先進的な取り組みを全国発信して取り組んできた。
今年の自治研での環境自治体分科会では、これまでの全国での取り組みを踏まえ、地球温暖化対策などを一層進めるために、自治体のエネルギー政策が議論されたのが大きな特徴であった。討論の材料は、組合員やNPO関係者からなる自然エネルギー作業委員会が、都道府県へのアンケート調査や先進事例へのヒアリングで取りまとめた中間報告書。中間報告書は、自治体エネルギー政策の4原則などを提案し、各自治体が地域特性に応じて適切な政策を選択するポリシー・ミックスの必要性を訴えている。
分科会議論は、資源エネルギー庁や電力総連を招いたパネルディスカッション形式で行われ、会場質疑では、私も討論に参加して問題の多い自然エネルギー促進法の早期改正や中間報告書に自治体診断表など加えて分かりやすいものに仕上げるよう訴えた。
分科会では、見直し時期を迎えた容器包装リサイクル法などをテーマにした議論や各地での取り組みレポートも行われた。自治労府職は来年の国会に放射性廃棄物のスソきり処分法案が提案される問題を訴えた。
アートが好き
開催中とこれからの展覧会
「佐伯祐三展」▼期間/12月12日(日)まで▼会場/大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室(地下鉄御堂筋線「心斎橋」駅下車北東へ徒歩3分、出光ナガホリビル13階)▼開館時間/午前11時〜午後7時▼休館日/水曜日▼観覧料/一般500円、高・大学生300円▼TEL06(6208)9096
「郵便配達夫」1928年
「マルセル・デュシャンと20世紀美術」▼期間/12月19日(日)まで▼会場/国立国際美術館(地下鉄四つ橋線「肥後橋」駅下車、3番出口より西へ徒歩10分)▼開館時間/午前10時〜午後5時、金曜日は7時閉館▼休館日/月曜日▼観覧料/一般1300円、高・大学生900円、小・中学校500円▼TEL06(4860)8600
「自転車の車輪」 1913/1964年 (C)Succession Marcel Duchamp/ADAGP, Paris&JVACS, Tokyo, 2004
「ルイ・ヴィトン時空を超える意匠の旅」▼期間/12月25日(土)まで▼会場/兵庫県立美術館(阪神「岩屋」駅下車徒歩8分、JR「灘」駅下車徒歩10分)▼開館時間/午前10時〜午後6時、金・土曜日は8時閉館▼休館日/月曜日▼観覧料/一般1200円、高・大学生900円、小・中学生400円▼TEL078(262)0901
「ルイ・ヴィトンのキャンパスの変遷」(左上)モノグラム1896年、(右上)ダミエ1888年、(左下)レイエ1872年、(右下)グリ・トリアノン1854年(C)Antoine Jarrier