機関紙「自治労府職」

 2004年2月11日号

公務労協
春闘決起集会

公共サービスのあり方を研究
公務員叩きへの対抗軸形成へ


 公務労協は6日、2004年春季生活闘争交流決起集会を開いた。
 これは、中期的な公共サービスキャンペーン行動の開始宣言集会との位置づけとして開いたもので、記念講演、5単産からの取り組み報告、集会基調の提起がなされた。 決起集会は800人の組合員が参加して開かれ、あいさつした人見議長は「今春闘は厳しい雇用情勢のもとで、総合的な生活改善の取り組みが求められている。経営側は大幅な純益がでている業種でも賃上げを認めず、定昇さえ抑えようととしており、社会的責任を放棄したものである」として「公務員賃金は、2年連続でマイナス人勧、5年連続で一時金が引き下げられた。3年連続の引き下げ勧告をさせないため、民間の仲間とともに闘い抜こう。また、寒冷地手当、地域給、退職手当などの見直しに対し、反撃していかなければならない。公務の職場には民営化攻撃の流れが強まってきているが、国民が求める安心・安定した良質な公共サービスのあり方を政策研究のうえできちんと打ち出し、真っ正面から取り組んでいきたい。公務員制度改革では、なんとしても労働基本権確立の道筋を立てるよう、がんばらねばならない」と訴えた。
 続いての記念講演には、京都大学経済研究所佐和隆光所長を招き、「日本の構造改革―いま、どう変えるべきか」をテーマに講演を受けた。
 単産からの報告では、自治労、日教組、国公連合、全郵政、都市交の代表が登壇。それぞれの取り組み状況を報告した。
 その後、山本事務局長が集会基調を提起。そのなかで「2004春季生活闘争を中期にわたる新たな取り組みのスタートと位置づける」としたうえで、「波状的な公務員叩きに個別的に防衛するのでなく、公共サービスのあるべき姿を社会に広く提示し国民的な議論と合意を目指す攻勢的な取り組みへと転換する必要がある」と訴えた。そのうえで「公共サービスキャンペーン行動の推進」を提起。当面の取り組みとして、5月に政策制度交流集会を開催、7月をめどに学者・有識者による「対抗軸研究会(仮称)」を立ち上げる考えを示した。そして、「本集会参加者の総意を持って中期取り組みの開始を宣言する」と訴え、参加者は、全体の拍手でこの基調報告を確認した。
 最後に人見議長の音頭で団結がんばろう三唱、集会を締めくくった。


スト批准投票は2月24日
中央委員会で決定、組織の団結示すとき


 自治労府職は9日、第4回中央委員会を開き、春闘方針や要求書、ストライキ批准投票に取り組むことなどを確認した。
 ストライキ批准投票は、2月24日を投票日として実施することとなり、16日以降に投票用紙を交付する。
 自治労は、春闘期に政府・自治体に対して要求書を提出し、年間の賃金闘争をスタートさせる。この闘争体制を実効性あるものとするため、ストライキを含む、闘う体制づくりに向け、1月29日〜30日に開いた中央本部の中央委員会でスト批准投票の実施が決定された。
 また、自治労大阪府本部は4日の中央委員会で春闘方針を確立し、2月24日を基準日と設定して取り組むことを決定している。
 この批准投票は、一波につき2時間のストライキを上限に、1年間を通したスト指令権を自治労本部の中央闘争委員会に委譲することについて組合員の承認を求めるもので、この批准の成功によって、産別としてのストライキ体制が確立される。
 深刻な失業や賃金の引き下げ、公務員制度改革の課題など労働者を取り巻く情勢は厳しさを増しており、自治労は現状を打破するため、闘う決意を内外に示すためにも高率でのスト批准投票成功を呼びかけている。
 自治労府職も高率でスト批准を成功し、さまざまな闘争に参加する。すべての組合員のご理解・ご結集をお願いします。


連合が決起集会
年金制度の抜本改革求める


 連合は6日、年金制度改革などを求め、政策制度要求実現2・6中央総決起集会を開いた。
 集会は「国民の生活不安・将来不安を払拭する予算の実現!」「年金制度の抜本改革なき、給付削減・負担増の撤回!」「若年雇用対策の抜本強化と65歳までの雇用の義務化、パート労働者均等待遇等の法制化!」をスローガンに開かれ、2500人が集まった。
 笹森会長はあいさつで「政府の年金制度改革案は問題を先送りにした負担増と給付減の押しつけだ。連合はこの改悪案を廃案に追い込み、年金の空洞化をなくすため、基礎年金を年金目的税で賄い、労使にかかる過大な負担を避け、給付の切り下げもない抜本的改革案で安心と信頼の年金制度をつくる」と述べた。


府費の組合員さ〜ん  忘れてない?
いきいきフレックスプラン
給付申請は4月30日まで



2004年度 自治労各種(文芸・写真・まんが)コンクール作品募集

1 「文芸」 第20回自治労文芸賞
 (1) 募集ジャンルとテーマ
   散文の部 フィクション(短編小説・戯曲・童話など)
   ノンフィクション(ルポ・紀行文・文芸批評など)
   詩歌の部 詩、短歌、俳句、川柳
   テーマは自由です。未発表(同人誌を除く)の作品に限ります。
 (2) 原稿の書式
   散文は縦書き1枚20字×20行で50枚以内、詩は縦書き1行20字で100行以内、短歌・俳句・川柳は10〜30首(句)とします。
 (3) 賞と賞金
  ●自治労文芸賞
   【フィクション】入選30万円(1点)   佳作5万円(若干数)
   【ノンフィクション】入選15万円(1点)   佳作3万円(若干数)
   【詩・短歌・俳句・川柳】入選各5万円(各1点) 佳作各3万円(各若干数)
  ●自治労50周年記念文芸賞
   2004年が自治労結成50周年にあたるため、「自治労50周年記念文芸賞」を設けます(今回のみ)。選考対象は自治労文芸賞「散文の部」全応募作の中から、「働く・仕事・職場」をテーマにした作品から選考します。自治労文芸賞との重複受賞はありません。
   自治労50周年記念文芸賞50万円(1点) 同文芸奨励賞10万円(若干数)
 (4) 審査委員
  【散文】鎌田慧さん、立松和平さん、増田みず子さん、道浦母都子さん(五十音順)
  【詩】山田隆昭さん 【短歌】馬場あき子さん 【俳句】小沢信男さん
  【川柳】片柳哲郎さん
2 「写真」 第21回写真コンクール
 (1) テーマ 「自由課題」「職場の風景」
 (2) 応募作品
   キャビネ版から四つ切で1人3点までとし、カラー、モノクロどちらでも可。組写真は1点で数えます。応募写真はタイトルの他、作品に関わるエピソードを必ず記入してください。
 (3) 賞と賞金
  【特選】30万円(1点)  【入選】15万円(1点)  【佳作】3万円(3点)
  【努力賞】1万円(3点) 【特別賞】記念品
 (4) 審査委員
  鈴木邦弘さん(写真家)
3 「まんが」 2004まんが大笑
 (1) テーマ 「衣」
 (2) 応募作品
   新作および単組などの自治労の機関紙誌に掲載された2002年6月以降発表された既発表作
 (3) 笑(賞)と笑(賞)金
  【大笑】10万円(1点)
  【アイデア笑】【うまいで笑】各3万円(各3点)
  【もう少笑】【総務報道笑】など各2万円(各3点)
 (4) 審査委員
   佐々木ケンさん(機関紙「じちろう」に「漫画レーダー」を掲載中)
4 応募要項
 (1) 応募資格 組合員および家族、退職者
 (2) 締め切り 各コンクールとも2004年5月26日(水)厳守
 (3) 応募先 てい送または郵送などで自治労府職まで送付してください。
   〒540−8570
   大阪市中央区大手前2−1−22 大阪府庁内
   自治労大阪府職員関係労働組合 教宣部 あて
 (4) 応募上の注意 必ず、単組・支部に配布済みの「応募票」を作品に添付してください。
5 審査および発表
  「写真」「まんが」の審査は6月中旬に行い、機関紙「じちろう」紙上で逐次発表の予定。
  「文芸」は第1次審査を6月、最終審査を7月末までに行い、機関紙「じちろう」紙上で8月に発表の予定。
  「文芸」「写真」「まんが」の各入賞作品は自治労文芸第21号で紹介します(10月発行予定)
  基本的に応募作品の返却はいたしません。出版権は自治労総務報道局に帰属します。


食べる健康事典
ノリで健康


 明治のご一新で西欧から日本に人がやってくるようになると、次のように評されたそうです。いわく「日本の人は黒い紙を食べている」。
 今回ご紹介するノリは私たちにはなじみのもので、朝廷への献上品が記された延喜式(927年)やさらに古くは大宝律令(701年)にも登場し、まさに私たちの食文化といえましょう。この当時のノリは自然に自生するものを摘んでいました。
 ノリ養殖の起源は古く、今から300年ほど前にさかのぼるとされ、海中に木や竹を建ててそこに着生するノリを採っていたようです。人々は昔から自然現象をよく観察し食べ物に取り入れてきたのです。今ではノリがどのようにして発生するのかが発見・究明され、ノリ胞子の着生・採苗・干出・育苗といった養殖工程が計画的になされるようになりました。年間の生産量が板ノリにして百億枚、1人年間100枚近くを食べている勘定になり、コンビニのおにぎりコーナーを見るまでもなく大変身近なものになりました。一方、数10年前の昔を知る人は、ノリが高級な贈答品であったことを記憶しているのではないでしょうか。
 さて、よいノリは味・香り・色・つや・柔らかさとそれぞれに優れています。色の黒さを決定するのは窒素の量です。陸上での人の活動によって海に流れる窒素をノリが取り込んでいることのあかしです。ノリの養殖は「海における農業」と形容され、窒素やリンを取り込んでくれることで物質の円滑な循環を促進する、いわば環境に優しい産業ともいえるわけです。ノリの香りはあぶることでアミノ酸が分解して生ずるもので、なんともいえない磯のよい香りが漂います。つやは生きたノリを製品にすることで光が反射して生ずるものです。そしてうまみは数種類の遊離アミノ酸といううまみ・甘みを構成する成分によります。
 栄養面でも非常に優れもので、タンパク質・ビタミン・ミネラルを豊富に含みます。カルシウム・マグネシウム・鉄・亜鉛をはじめ、人にはなくてはならない微量なミネラルを幅広く含みますから、栄養が偏りがちな今の食生活でもっと見直されてもよいといえましょう。朝食にノリ1枚と野菜をたっぷり入れたみそ汁を食べることが健康維持に役立つと思うのです。またビタミンCを豊富に含むので“ノリを1枚食べると風邪をひかない”とも形容されています。冬場の強い味方といえるわけです。
 環境に優しく、健康の素になるノリを、ちょっとおかずが少ないときや朝食に積極的に取り入れてください。インスタントラーメンやうどんに浮かせるとか、お酒のおつまみにするとか、どんなものにもよく合いますのでこまめにとることを心がけ、今年1年を健康に過ごして下さい。