機関紙「自治労府職」

 2004年5月1日号

年金制度改革
政府案に全国から怒りの結集
身分移管闘争の前進と併せ、社保労組が議員要請行動

 連合は4月21日「抜本改革なき負担増、給付削減の年金改革法案の成立阻止」に向け、国会包囲行動を行った。国会前集会や座り込み行動には連合関東ブロックと福島、新潟、香川から2375人が結集し、議員会館前を埋め尽くした。
 正午から行われた「怒りの昼集会」では、国会議事堂に向かって「政府案を撤回しろ」「政府は国民の声を聞け」と参加者全員で力強くシュプレヒコールを行い、闘う決意を示した。
 集会で連合の笹森会長は「政府が国家百年の大計と言う年金改正案は、給付切り下げと負担増、そして税金を引き上げる。いままでで一番悪い法案だ。与党は連休前に強行採決する構えだ。民主・社民党が体を張って阻止しているが、いまや絶望的な状況。働く者の代表として連合が国民の声を総結集し、年金改悪阻止と笑顔で暮らせる日本の実現に向け、立ち上がろう」と呼びかけた。
 集会には民主党や社民党の各議員が激励のあいさつを行い、続いて参加者からの決意表明を受け「団結ガンバロー」を三唱し、政府案成立阻止に向けた決意を固めた。
 今国会での、安心・信頼の年金制度改革実現と、地方分権一括法附則252条に基づく身分移管闘争を前進させるため、社保労組は蓮池執行委員を先頭に6人が上京し、大阪選出の民主党議員に要請を行った。同日は、連合の国会包囲行動が取り組まれるなかであり、また、衆議院厚生労働委員会では五島議員(高知選出・自治労協力国会議員団議長)からの「国一元化」問題の指摘に対し、坂口厚生労働大臣は「国民年金収納率は、指摘のとおり下落している。国に徴収体制が代わってから低下した。県や市町村が行う場合と国が一体的に行う場合ではきめの細やかさが違ってくる。この問題は失敗だった」と、大臣が「国一元化」の誤りを認める内容の答弁を行った日だった。
 また、3人の議員(稲見哲男衆議員、藤村修衆議員、山本孝史参議員)と面談して要請し、政府案阻止に向けた院内での努力と身分移管闘争への理解・協力を求めた。
【社保労組発】


野宿生活者の課題で連合大阪がシンポ
自立支援へ活発な議論


 連合大阪は4月17日、エルおおさか南館で「シンポジウム―野宿生活者自立支援のための自治体の具体策とNPO・労組などの役割」を開き、組合員やNPO団体など約200人が参加した。
 2001年6月に民主党から「ホームレスの自立の支援策等に関する臨時措置法案」が出され、2002年8月に「ホームレス自立支援法」が10年の時限立法として施行。2004年度は厚生労働省予算として約30億円が自立支援事業、保健衛生の向上、就業機会の確保にあてられている。
 野宿生活者は全国で25000人、そのうち大阪府に7700人(大阪市内は6600人)と報告されており、連合大阪では1996年から「あいりん地区問題プロジェクト」を立ち上げ、日雇労働者の問題とともに大阪府・大阪市に対して就労・福祉・医療などの対策を要望してきた。
 今回のシンポジウムでは、大阪労働局・大阪府・大阪市・NPO・連合大阪の各代表がパネラーとなってディスカッションを行った。
 府・市からは自治体政策としての野宿生活者支援や総合評価方式による入札での就労支援が報告され、NPOからは1993年からの反失連の活動や釜ヶ崎の現状と実施事業、自立支援センターなどの自治体政策について提言があった。
 最後にコーディネーターから「今後も連合大阪あいりん問題プロジェクトを中心として、定期的に議論できる場を設定して取り組みを進めよう」との呼びかけがありシンポジウムは終了した。


協力 羽曳野病院支部
健康一番13


喘息の薬について
「気管支の炎症」を重視
病気を長期コントロール


 当科は、その名が示すように年間延べ2万人を超える通院患者さんの90%以上が喘息を主病とし、日本でも数少ない成人喘息治療の専門科です。
 喘息は古くから知られている病気ですが、現代病としての側面も持ち、世界中で患者数は増加傾向にあります。
 現在わが国においても、小児も含め100万人以上の方が病院・診療所で治療を受けていると言われています。
 さて、喘息の治療については、いろいろな方法、薬剤が使われてきましたが、近年になってそれらを整理し、効果の確かめられた標準化した医療を進めようという動きが現れ、各国で相次いでガイドラインがまとめられました。
 日本では、アレルギー学会によって作られた「喘息管理・予防ガイドライン」があり、我々もこの指針に基づいた診療を行っています。その内容を詳しく述べる余裕はありませんが、最近の喘息の原因に対する考え方の大きな変化として「気管支の炎症」を重視するようになってきたことが上げられると思います。
 喘息の症状としては発作性に呼吸が「ゼーゼー、ヒューヒュー」いって息苦しい、というような表現がよくなされます。これは気管支が細くなっている(狭窄している)ためで、かつては細くなっている気管支を拡げる気管支拡張剤が治療の主役でした。しかし、この薬剤のみでは長期に喘息をコントロールするのは難しいのが現実でした。
 「気管支の炎症」を重視するようになってから、事情は大きく変化しました。ガイドラインにもあるように、ある程度以上の喘息の症状を持つ患者さんには抗「炎症」薬が第一選択の薬剤として処方されるようになったわけです。
 そして、最も確実に炎症を抑える薬剤として現在では吸入ステロイド剤が多用されています。従来、ステロイド剤は、副作用の多いことで使用をためらう傾向がありましたが、吸入ステロイド剤は内服や注射と比べて格段に副作用は少なく、実際ふつうに見られるものとしては、声がかれる(嗄声)、口の中にカビが生える(口腔カンジダ症)といった限られたものです。
 そしてその効果は大きく、たとえば吸入ステロイドを大幅に導入した施設では、長期のコントロールがよくなり発作により入院する患者さんの数が激減している、という事実があります。本当は喘息を完全に治す薬剤が理想でしょうが、残念ながらまだ将来の話といえるでしょう。しかし「治す」のは難しくとも、多くの患者さんにおいてこの病気をうまくコントロールできる時代になっています。
 喘息の原因、病態、重症度などは患者さんによってさまざまで、ここでは薬剤の話だけをしましたが患者さんの体質、生活様式など検討しなければならないことは多々あります。我々の施設ではこうした点に注意を払い、喘息治療の進歩の恩恵をすべての患者さんが受けられるように日夜、努力を続けています。
 大阪府立呼吸器アレルギー医療センター
 喘息内科
   部長 鳥羽 宏和


棚田で自然と触れあおう
5月23日(日)に田植えイベント開催

5月17日申込締切

 能勢町ながたに地区に広がる田園風景。棚田が育む自然環境の保護を目的に「能勢みくさ山棚田府民農園」が開設され、多くの府民が田植えなどを通じて棚田を守る活動に貢献している。
 昨年度からは地元の管理組合が主体となって運営しており、自治労府職でも、環境農林水産支部を中心に各支部と本部が共催で、恒例のイベントを開いている。
 今年は5月23日(日)に田植えを行う。参加希望の組合員は各支部・職場の組合役員、自治労府職本部までご連絡を。なお、申し込みの締め切りは、5月17日(月)となっており、組合員の皆さんの積極的なご参加をお待ちしています。
日時:5月23日(日)午前9時30分集合(雨天決行)
場所:能勢町長谷地区公民館前広場※参加者には地図を送ります。
内容:田植え(手植え)、府民牧場に移動してのバーベキュー、昼食後は自由行動
参加費:大人1人1000円(中学生以下は無料)
アクセス:阪急梅田→川西能勢口駅→能勢電鉄・山下駅→阪急バス森上下車→徒歩約30分→現地
        ※交通手段のない方は、事前に本部までご連絡ください。
その他:タオル・着替え・雨具などは各自持参のこと。
参加申込:自治労府職書記局まで  電話:06(6945)4056


Let's フットサル
親睦だけどガチンコ勝負
参加チーム大募集


5月29日(土)
10:00 キックオフ

■日時  5月29日(土)10:00キックオフ
     ※9時30分から受付
■場所  万博フットサルクラブ
     吹田市千里万博公園11‐1
■募集チーム数 8チーム(先着順)
     ※1チーム5名以上最大8名で構成し、選手はすべて組
      合員かつ過半数のユース部員を含むことが条件
■登録費用 1人1000円
■応募方法 ユース部作成の大会告知ビラ裏面の様式に、チーム
      名、登録選手等を記入の上、FAXまたはてい送で自
      治労府職ユース部まで送付のこと。
      (FAX06‐6945‐1315)
■募集締め切り 5月10日(月)
■問い合せ  06‐6945‐4056(本部書記局内)