機関紙「自治労府職」

 2004年5月21日号

公務員制度改革で第1回政労協議を実施
問題解決へ協議の必要性を確認

 連合は13日、公務員制度改革に関する政府との第1回政労協議を行い、労働側から草野連合事務局長、丸山公務労協「対策本部」本部長、人見公務労協議長が、政府側は金子行革担当大臣、麻生総務大臣、坂口厚生労働大臣が出席した。
 金子大臣が今回の公務員制度改革の必要性などについて触れ「能力・実績主義の人事管理への転換や再就職ルールの確立などを柱に掲げ、能力等級制や評価制度の具体化にむけ意見交換したい」との考えを示した。
 労働側は「国内外からの厳しい批判を踏まえ『誰のために、何を、どのように、どんな手法で、改革すべきか』という骨組みを示す必要がある」と指摘。そのうえで改革の前提として、@公務員への信頼回復と国民の意を体した政治主導の確立、A諸課題の一体的改革、B公務における労使関係の存在、C新給与・人事制度に見合う評価制度と労使関係制度の民主的改革、をあげた。そして、具体的な改革課題として、@公正・中立な公務員人事管理の徹底、A縦割り行政の弊害是正、B特権的キャリア制度の抜本的改革、CILO国際労働基準を満たした公務労使関係・人権の確立(消防・刑務所、刑事罰からの解放等)、D天下り禁止と適正な退職管理、の実現を求めた。
 意見交換で労働側は、消防職員の団結権問題について、協議の場を通じて解決するよう重ねて求めるとともに、6月に開催されるILO総会への対応について「ILOに提訴し勧告がなされた経緯を踏まえつつも、国内で問題解決し国際舞台で無益な対立は避けるべき、というのが基本姿勢である」として、政府側の見解を質した。政府側は「歓迎すべき提案であり、双方で足並みを揃えた対応を望んでいる」との考えを示した。
 今後、双方の実務者間での協議を実施し、議論の進め方などについて整理していくことを確認。その結果を踏まえ次回の開催時期を決めることにした。対策本部は、この政労協議の開催をうけ、労働基本権の確立と民主的な公務員制度改革を実現するため、構成組織の職場段階からの取り組み態勢を再確立することにしている。


府民のための病院が前提
府労連が地方独法で学習会


 府労連は17日、たかつガーデンに組合員100人を集め「地方独立行政法人化―課題と対応A」と題した学習会を開いた。
 大橋書記長は「行財政計画(案)の見直しでは、より具体化したものが出てくる恐れがある。3年前に3000人削減の方針が出され、750人が削減された。残る7年で2250人の削減が迫られている状況で、定数上は削減となる独法化検討が加速する。職員の身分と労働条件の問題とともに住民の立場からの分析・対策も必要となる」とあいさつした。
 続いて「地方独立行政法人制度への対応について」と題した講演で、自治労政治政策局長の大門正彦さんは「導入して3年目の国では、多くの法人で良い結果が出ていない。国が成功していないなか、地方で簡単に成功するとは思えない」「全適と独法を比較すれば、ケースバイケース。独法への移行には、借金があればその対応が必要なほか、長の権限が強化され、労使関係が明確化し、経営改善なども責任を持って知恵を出し合う余地も出てくる。また、年金や共済、退職金などの通算も変わらない。予算や人員で制約の大きな全適と比較すると、両制度長短がある」として「経営改善に向けた議論や、さまざまな手法を講じることは必要だが『府立の病院が、府民のためにどのような役割を果たすべきなのか』との考えが前提に無ければ正しい判断はできない」などと話があった。
 自治労府職では、今回の学習会を受け、今夏に予定される新行財政計画(案)の見直し問題や府立5病院運営形態検討会議の議論に参画し、取り組みを強める。


反戦・反基地を訴え
沖縄平和行進に参加、平和思い強く


 イラクへの自衛隊派兵に加え、名護市辺野古ではボーリング調査強行の動きが進む中で行われた沖縄平和行進が5月14日から3日間の日程で行われ、自治労府職からも高橋淳一郎さん(ユース部長)、木村順一さん(社保労組)、松山剛さん(社保労組)、米沢正明さん(職安労組)、岡田茂彦さん(建設支部)、青山純一さん(中宮病院支部)、森広映治さん(中宮病院支部)が参加。最後まで元気よく行進した。また、行進最終日に行われた「普天間基地包囲行動」には16000人の仲間とともに参加し、反戦・反基地をアピールした。
 基地撤去を要求する沖縄と本土が連帯する平和行進は、基地問題を沖縄の問題とするのではなく日本に住むすべての人の問題として、絆を強める重要な取り組みである。 次号以降は、参加者の感想とメッセージを掲載し、基地問題・平和への思いを共有化したい。


府労連夏季闘争がスタート
全職場から結集を


 府労連は26日に2004年度の定期大会を開き年間の運動方針・当面の闘争方針を確立する。
 退職時特別昇給の廃止や行財政計画(案)の見直し、公民較差を反映した人事委員会勧告への取り組み、地方独立行政法人化への対応と新生「大阪府立大学」の発足に向けた取り組みなど、組合員の生活と権利を守る要求の実現や、府の仕事のあり方などの課題解決に向け、夏季闘争を皮切りに年間の闘いを進める。
 自治労府職も府労連に結集しながら、組合員の要求実現に向け取り組みを強めていく。

府労連日程
5月26日(水)15:00
  第54回定期大会
夏季闘争(6月)
4日(金)11:00
 知事に要求書手交
 第1回団体交渉
10日(木)18:30
 全職場代表者会議
14日(月)
 第2回団体交渉
 18:30 拡大闘争委
       職場決議手交
18日(金)
 第3回団体交渉
 15:00 要求貫徹決起集会・デモ(教育塔前ひろば)


お地蔵さまに出会えるあじさい寺
矢田寺〈矢田山/金剛山寺〉


 梅雨時の花といえばあじさい。雨に打たれた姿は可憐で、さまざまに変化する花の色は幻想的ですらある。そんなあじさいを育てている寺は全国に数多くあり、境内一帯に多種多様なあじさいを植え、あじさい寺と称されているものもたくさんある。今回の訪問はそんなあじさい寺のひとつ、奈良県大和郡山市の矢田寺におじゃました。
 「花の色の移り変わる様が諸行無常という釈迦の教えを伝え、お地蔵様の化身のようなあじさいは、仏教と関連の深い花です。そのあじさいをこちらに植え始めたのは昭和40年頃のこと。いまでは60種8000株にもなり、あじさい園はもちろん境内のあらゆる所であじさいの花が見られます。これらの花は参拝された方々の気持ちをいやしてくれますし、花をきっかけに仏縁を結ばれる方もいらっしゃるんですよ」とほほえむのは矢田寺大門坊の前川真澄住職だ。6月には訪れる人が引きを切らず、普段は物静かな参道にも数多くの店が並び、門前町のにぎわいで活気づくという。
 矢田山の中腹に位置する矢田寺は25000m2の広い境内を持ち、立体的な風景が楽しめる寺でもある。山門から境内へと続く長い階段、延命地蔵菩薩が安置されている本堂、阿弥陀堂、焔魔堂、大門坊をはじめとした四つの塔頭、あじさい庭園、四国八十八カ所の霊場を移した裏山(地蔵山)。参拝や散策はもちろん、都会の喧噪を忘れて心静かに時を過ごすには最適の場所だ。
 矢田寺のメインシーズンはやはり6月のあじさい。お茶席や精進料理の席も設けられ、梅雨時期に楽しめる数少ない名所となっている。しかし、あじさいだけでなく桜やつつじ、紅葉に山茶花と四季折々さまざまな花に囲まれている矢田寺。時期を変えてそれぞれの季節の表情や脈々と続いてきた寺の歴史を体感するのもなかなかのもの。まずはこの6月は、雨がよく似合うあじさいを楽しみに出かけたい。
〈矢田寺(金剛山寺)〉
▼交通/近鉄「郡山」駅下車、奈良交通バス・矢田寺行き乗車17分。6月中はJR「法隆寺」駅より臨時バス運行あり▼開門時間/午前8時半〜午後5時▼入山料/大人(中学生以上)400円、小学生200円(6月1日〜7月10日の期間のみ)▼問い合わせ/矢田寺大門坊TEL0743(53)1445


たべる健康事典
子どもの食生活と脂肪の取り方


 崩れる子どもの食生活
 今回は、子どもの栄養の問題と脂肪の摂取を取り上げました。
 日本の食生活は、欧米の人々から「日本型食生活」として高い評価を得たにもかかわらず、今では偏りが出てきました。海外から見て理想とされる炭水化物・たんぱく質・脂肪の摂取バランスを自ら壊しているのが今の食生活の実態です。
 現在の傾向としてよくいわれるのに「3つのこしょく」があります。1番目は「粉食」で、文字通り「粉もん」への偏りです。これはご飯に比べて咀嚼力(そしゃくりょく―よくかみ砕く力)の低下を招きます。2つ目は「小食」で、ダイエット志向によって食事の量が減ることです。しかしそのため間食が増え、ひいては空腹と満腹のリズムが失われ自律神経に影響を及ぼします。3つ目は「孤食」で子どもだけによる食事が増えることで偏食気味になり、栄養バランスが崩れるというものです。

 脂肪の摂取
 最近の食事の傾向は欧米型の食生活に近づいています。その最も端的なものが脂肪の摂取です。「脂肪はあまり取らない」と思う回転ずしに行っても「○○マヨ」というように結構マヨネーズが使われていたり、コンビニでも油を使った食品やお菓子の占める割合が大きいと感じます。必要以上の脂肪を取る環境が定着しているのです。
 脂肪は大きく分けて飽和脂肪酸とよばれる主に固形の脂、一価不飽和脂肪酸(オレイン酸といってオリーブ油などの食物油)、多価不飽和脂肪酸に分けられます。多価不飽和脂肪酸はさらにn―6系とn―3系に分かれます。前者はリノール酸とよぶ紅花油やコーン油・大豆油・ヒマワリ油など多くの植物油が該当します。後者はα―リノレン酸(シソ油)や最近よく聞くDHA・EPAという魚に含まれる脂肪酸です。
 これら脂肪酸を摂取する中で特徴的なことは、n―6系の過剰摂取とn―3系の不足という点です。どちらも人の体では作ることができない必須脂肪酸のため、外から摂取しなければならないという点では必要なものなのです。ところがそのバランスに著しい偏りがあるということが最近の研究結果で分かりました。リノール酸は体内に入るとアイコサノイドという物質になるのですが、これが悪玉の作用をして肥満や血管・心臓など循環器系の病気、アレルギーなどの原因を作り出しているとされます。摂取する割合は1対1でもよいのではないかともいわれています。
 そこで、DHA・EPAを多く含む魚をおいしく、楽しく、よくかんで食べることが必要です。n―6系の脂肪を控え、バランスの良い脂肪の摂取を心がけることが上手な脂肪の取り方といえます。DHA・EPAを多く含む代表はウナギ・マグロの脂身・養殖ハマチ・サバ・イワシ・サンマ・ブリなどです。
 1日に1食は魚を食べて健康が続くよう、心がけたいものです。


ユース限定
野球観戦ツアーin大阪ドーム


6月11日(金)18時00分
プレーボール

近鉄vs日本ハム
と  き 6月11日(金)18:00プレーボール
と こ ろ 大阪ドーム
対 象 者 参加対象はユース部員・新規採用者限定です。
参 加 費 1,000円
申し込み 自治労府職ユース部まで TEL06−6945−4056
締め切り 5月31日(月)または定員(30人)に達したとき
そ の 他 お弁当と飲み物もついています。