機関紙「自治労府職」
2004年6月11日号
与党の年金改悪強行に怒り
連合が事務局長談話、参院選の勝利をめざし闘う
自民・公明両党は5日、一方的に参議院本会議を開き、民主・社民両党欠席のまま、午前9時過ぎに年金関連法案を賛成多数で強行突破した。 連合は本会議の傍聴行動を行うとともに、5日の事態を受け「前代未聞の暴挙、議会制民主主義の原則からして許し難い。今後民主党などと連携し、政府・与党の責任を徹底的に追及するため、さらに闘いの輪をひろげていく」とする「年金改悪法案の参議院強行突破についての事務局長談話」を発表した。
同日は、参院議長に対し不信任決議案が出されていたため、副議長によって本会議の散会手続きが行われたにもかかわらず、当の議長が登壇してその手続きの無効を宣言するという憲政史上例のない異常事態の中で行われた暴挙である。
民主党は参議院本会議に先立ち、4日午前中に国井正幸厚生労働委員長の解任決議案を提出。午後1時に開催された本会議で、民主党・森ゆう子議員は3時間にわたる解任決議案の提案理由説明、民主党・大塚耕平議員、共産党・井上美代議員は、それぞれ2時間を超える賛成討論を行い、熱弁をふるった。本会議は休憩を挟んで日付をまたぎ5日となってから、委員長解任決議案を採決、与党の賛成多数で否決された。
その後野党は、5日未明に倉田寛之議長や坂口力厚生労働大臣、未納閣僚ら11人の問責・不信任決議案を提出。午前4時すぎに開会した本会議では、倉田議長に代わって議長席に座った本岡昭次副議長が、直ちに散会を宣言した。
しかし、この後、不信任決議案が出されている倉田議長が登壇し、散会宣言を無効とした。休憩後、本会議は与党のみで強行され、倉田議長の不信任決議案、坂口厚生労働相の問責決議案などを反対多数で否決し、年金関連法案の強行突破に踏み切った。民主党などは、倉田議長の議事運営に対し、採決無効を主張している。
2004年6月5日
日本労働組合総連合会
事務局長 草野 忠義
年金改悪法案の参議院強行突破についての談話
1.自民・公明両党は5日朝、参議院本会議を一方的に開催し、年金改悪法案の強行突破を図った。これは、参議院副議長によって本会議の散会手続きが行われたにもかかわらず、不信任決議案が出されている議長が登壇しその手続きの無効を宣言するという、前代未聞の事態のなかで行われた暴挙であり、法案の内容もさることながら、議会制民主主義の原則からしても許し難いことである。
2.今回の年金改悪法案は、14年間にわたって連続して保険料引き上げと給付削減が行われることを柱としていたが、閣僚を中心とする相次ぐ未納・未加入問題の発覚に加え、政府が約束していたはずの保険料の上限固定や給付水準の所得代替率保障など、制度の基本に関わる部分がまったくのまやかしであったことが明らかになり、国民の年金・政治不信はいまや頂点に達している。
3.自民・公明両党による、参議院厚生労働委員会における強行採決、今回の本会議の強行突破は、こうした国民の怒りの声を数の力によって封殺しようとするものである。焦燥感に満ちた国会運営そのものが、今回の法案が国民の期待にまったく応えていないことを自ら示すものに他ならない。
4.連合は、公平・公正で、真に国民皆年金となる年金制度を確立するため、基礎年金の税方式化を柱とする抜本改革案を提起し、その実現と政府案の撤回に向け、職場・地域でかつてない取り組みを進めてきた。国民がいま求めているのも、単なる数字合わせではない、将来にわたる安心と信頼の年金制度確立である。自民・公明両党は、こうした声に真摯に耳を傾け、直ちに国会を正常化させ、国民が納得できる改革の道筋を示すべきである。
われわれは、民主党などと連携し、政府・与党の責任を徹底的に追及するとともに、来る参院選の勝利をめざしてさらに闘いの輪を広げていく決意である。
以上
たかしま議員の再選誓う
市内1ブロックが学習総決起集会
自治労大阪府本部市内第1ブロックは4日、エルおおさかで「参議院選挙闘争勝利!学習総決起集会」を開いた。
集会には150人が参加し、7月に執行される参議院議員選挙で自治労組織内予定候補のたかしま良充参議院議員の再選を勝ち取るための決意を固めあった。
主催者を代表してあいさつした大橋議長(自治労府職)は公務員が選挙闘争に取り組む意義について「公務員は業務内容など細かな点も法律や条例で決められており、労働条件を含め、多くの課題が国会など政治の場で決定される。そして、一度国会で決まったことを覆すことは難しく、議会のなかで影響力をもって取り組みを進めなくては実現しないことも多い。組織内や協力国会議員を中心とした国会での取り組みがあったからこそ国費職員の国一元化でも附則が定められたり、地方独法化でも付帯決議がされた。これらを足がかりに地方では交渉が進められており、その基礎は国会にある」としたうえで「国会で議論されている年金制度改革で小泉首相は『人生いろいろ、会社もいろいろ、人もいろいろ』と無責任な答弁を行い、国民の6・7割が反対するなか、参院厚生労働委員会委員では野党の質問を打ち切って強行採決するという暴挙に出た。数を頼った与党に対抗するためにも、高嶋議員の再選と奮闘を期待したい」とあいさつした。
続いて、自治労大阪府本部の冨永書記長から参議院議員選挙への府本部の取り組み方針などが報告された。
また、本人は年金問題で参議院の審議が行われている時期ということもあり、高嶋議員夫人が支援の訴えに駆けつけ、市内第1ブロックから必勝を期して花束が贈呈され、参加者からの大きな拍手が鳴り響いた。
特別報告では社保労組の柴野執行委員から「安心と信頼の公的年金制度を確立しよう」と題して講演を行い、最後に団結ガンバロウを三唱して集会を終えた。
たかしまの政策
平和と人権が大切にされる地域社会に。
地球市民として世界に貢献する
ひとづくりをすすめます。
すべての人の人権が尊重され、多様な価値観が共存できる、成熟した民主的な社会をめざします。また、地域や世界に貢献する市民活動の活性化をはかります。
人権が尊重される社会をつくります
●参議院議員(比例代表選出)たかしま良充
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平和行進レポートA
住民や労組の行動が基地を造らせない力
炎天下の道を数千人が3日かけて沖縄を縦断した27回目の平和行進は、現に行われている戦争に反対する一大キャンペーンとして行われた。高齢の参加者も遅れながら必死に歩いていた。
行進3日目の5月16日には、約2万人が参加して普天間基地を包囲する「人間の鎖」行動に合流した。「世界一危険な基地」と米政府も認めた普天間基地は、96年に「5年から7年の返還」が日米政府で合意されたが、いまだに約束は守られていない。日常的な爆音被害・事故などに市民は常に危険にさらされ、年々訓練が激しくなり爆音被害が深刻化している。アメリカが戦争をするということは遠い世界の話ではない。沖縄の米軍が3000人も派兵されており、基地被害の深刻化はその帰結としてある。
この行動には、基地の従業員である組合も多数参加していた。基地を支える仕事と、基地に反対するという矛盾的な立場は、想像することしかできない。しかし、今回の平和行進と包囲行動の成功は「基地に頼らない沖縄」に向けて事態が動き始めたということだと考えている。
一方で普天間基地の代替として、名護市の辺野古では海上基地建設が計画されている。事実上の着工となるボーリング調査に対し「戦争のための基地は絶対につくらせない」「豊かな海をつぶさせない」と戦争経験者の高齢者たちを先頭に、住民がすでに約2か月にわたり座り込みを続けストップさせている。私が訪れたのは座り込み開始から29日目だが、地元住民や沖縄の自治労、市民団体などの行動が、実際に基地を造らせないパワーになっていることを見ることができた。
その場で山内徳信(元読谷村長)さんが発言した「基地をなくす闘いは、憲法の実践である」という言葉が印象に残っている。戦争をしない平和な日本を実現するためにも、沖縄の問題として終わらせてはならないと思う。そのために何をしたらよいのか、今回の経験の上で、みんなで考えていきたいと思う。
最後に、沖縄に送り出していただいた組合員、職場の皆さんに心から感謝いたします。
【岡田 茂彦 建設支部】
戦跡と基地の現状に「このままでいいのか」
沖縄平和行進にはじめて参加させていただきました。私自身、日常から平和というものに対する意識を人一倍強くもっているというわけではありませんでしたが、今回、全国から集まった多くの仲間と行動を共にしながら沖縄における戦争の傷跡と米軍基地の現状を目の当たりにし「このままでいいのか……」という問題意識が心に芽生えるのを感じました。
行進は西コースの2日目から参加しましたが、何より驚いたのは、この行進が労働組合主体で市民不在のものになってしまっているのではなく、地元沖縄の人たちと連帯して取り組まれているということでした。
私たちが行進している時も、年配の男性(おそらく若い頃に沖縄戦を経験されたのでしょう。)が家の中から出てきてくれて、行進隊に向かって「がんばれ〜」と声をかけてくれる……、あちらこちらの家のベランダや走行中の車の窓からも激励のため手を振ってくれる……、もちろん行進隊にも沖縄の市民団体や地元の学生たちが多く参加してくれている。
これらのことから分かるように「平和問題」「基地問題」というものが大阪で働く私たちの意識のレベルをはるかに超えた切実な市民問題になっていることをあらためて思い知らされました。
沖縄は梅雨の真っ最中でしたが、私たちの熱い思いが天に伝わったかのように真夏のような陽差しと暑さの中での行進となった。
日に焼けた顔と腕が沖縄土産となりましたが、日焼けの跡は時の経過と共に消えていくでしょう。しかし、自分の目で見た基地の現状、芽生えた問題意識は時が経過しても忘れてはならないと思うと共に、機会があれば大阪の仲間に思いを伝えることが今回参加した者の務めでもあると思っています。
最後になりましたが、今回の行進では多くのスタッフやボランティアの皆さんにお世話になりました。また、多くの皆さんからカンパをいただくとともに、業務に追われる忙しい毎日の中、快く送り出してくれた職場の仲間に感謝します。ありがとうございました。
【米沢 正明 職安労組】