機関紙「自治労府職」

 2004年8月11日号

行財政計画(案)改訂へ
毎年400〜600億の効果見込む
府労連 安易な人件費抑制を許さない取り組み強化

 府は行財政計画(案)の改訂作業を進めており、2日の第3回行財政改革有識者会議に今後の取り組み(案)を示した。府税収入の低迷と「三位一体改革」による交付税・臨時財政対策債の大幅減で、07年度には赤字再建団体への転落が必至。その回避と赤字構造脱却のため05年度から11年度までを計画期間として、施策見直し、人件費抑制、歳入確保により毎年一般財源ベースで400〜600億程度の取り組みを行うとしている。具体化した素案は8月末頃に公表予定で、府労連に対する厳しい人件費削減の提案が予想される。府労連では財政悪化の原因究明と行財政計画改訂(案)を精査し、安易に人件費にしわ寄せをさせない取り組みを強める。

【財政収支】07年度に歳入不足がマイナス1700億円に達し、減債基金500億円を活用しても累積収支はマイナス1490億円となり、赤字再建団体転落ラインの590億円(03年度ベース)を超える。さらに、08年度以降も多額の収支不足が続き累積収支が年々増加していく。
 これに対し05年度から毎年400〜600億円の取り組みを行い、同年度以降の累積収支を増加させず、11年度には減債基金活用額を0にしようとする計画。なお、この計画は推計であり、毎年度見直される。
【取り組み内容】
1 07年度の危機克服と赤字構造脱却に向け、@施策見直し=施策評価による一層の見直し。企業会計・特別会計への繰出金、出資法人への補助金、委託料、貸付金の精査、A人件費抑制=これまでの措置に加えさらなる抑制を図る、B歳入確保=税の徴収向上や府有地の売り払い、など。
2 府政の新たな展開のために「再生戦略会議」の議論を通じて一層の施策の選択と集中を図る。
3 検討課題
「全国一小さな組織で全国最高のコストパフォーマンス」などの改革理念を掲げており、有識者会議委員、学識経験者も含めた「タスクフォース」を設置して、速やかに結論を得るとしている。
 検討課題として、@公営企業の自立化に向けた経営改革・出資法人改革、独立行政法人化、Aアウトソーシング・指定管理者制度・PFIなどや、B能力・実績主義、給与制度など公務員制度改革を踏まえた改革、C全国水準以上に実施している施策や使用料・手数料、超過課税・法定外税などを挙げた。

府労連の基本的考え方

財政悪化の根本要因は国
三位一体改革の悪影響が深刻(交付税669億円減)

 府は本年2月、行財政計画(案)の集中取組期間の進捗状況をまとめ、職員数削減、給与水準抑制などで当初見込みを越える進捗と取り組み効果額を生み出したとした。定期昇給24月延伸、4年間の特昇停止、人事委員会のプラス勧告に対するマイナス改訂、退職手当制度見直しにより、給与水準は一挙に都道府県の最低水準に落ち込んだ。人員削減でも3000人削減計画を前倒し実施し、集中取組期間の目標を上回った。
 一方、「まとめ」では達成できていない大きな項目の一つに「超勤縮減」を挙げており、厳しい人員削減が職員の恒常的超過勤務を生んでいる。
 府の職・従業員は財政の危機的状況を受け止め、給与抑制などの措置に不満ながらも耐えてきているが、もはや我慢も限界に達していることを府労連は繰り返し主張してきた。一昨年の人事委員会勧告も指摘したように、職場の士気も揺らぎかねない。
 府の再生への取り組みには、職員すべてが持てる力を発揮し、最大限の効果を得ることが求められており、安易な人件費削減に頼らない歳入確保と施策見直しへの府当局の努力と、働く意欲への配慮を十分示すべきである。
 とくに歳入確保は、国の「三位一体改革」の悪影響が深刻(04年度普通交付税等対前年度比14.8%減=669億円)であり、地方行財政制度の抜本改革を強力に迫らなければならない。


ホームレス対策
請願署名にご協力を
自立支援に向け1000億の予算措置求め


 ホームレス対策の予算確保に向けて、NPO法人・釜ヶ崎支援機構が、衆・参両院議長に対し、請願の取り組みを進めている。請願内容は、1年間の予算を200億円と見込み、その5年間分の1000億円を「ホームレス自立支援基金」として、予算措置を要求するもの。
 自治労府職も取り組みの趣旨に賛同し、単組・支部を通じて、8月20日を集約日に設定し、請願署名に取り組んでいる。署名の趣旨を理解いただき、組合員の皆さんのご協力をお願いします。
 「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」が交付されて2年が経過するが、この間、国の「基本指針」が策定され、府・市などいくつかの自治体でも今春「実施計画」が策定済みだが、昨年実施の「全国調査」でも、全都道府県で野宿生活者が確認されているにもかかわらず「実施計画」の策定は全国的な拡がりを見せていない。同法は10年の時限立法であり、立法の目的を達することなく、効力を失う日を迎えかねない状況となっている。
 同法第10条では「国は、ホームレスの自立の支援等に関する施策を推進するため、その区域内にホームレスが多数存在する地方公共団体及びホームレスの自立支援等を行う市民団体を支援するための財政上の措置その他必要な措置を講ずるように努めなければならない」と定めている。
 定められた時限内に目的を達成するため、また、地方公共団体の対策意欲を喚起するためには、現状の限られた事業に対する補助金制度ではなく、基金を設けて交付金による事業実施に切り替えるべきであり、その予算措置を求めている。


組合員訪問
ワッハ上方/森岡成夫さん
おいでやす芸能まつりへ


 1400年ほど前に伝わった雅楽が、いまの演芸・芸能のルーツと言われています。上方芸能まつりinミナミ2004は、その歴史に沿って企画しています。組合員の皆さんには、ぜひ「ワッハ上方」に寄っていただいて楽しんでいただけたらと思います。
 16日から20日まで開かれるイベントを紹介するのは、府立上方演芸資料館(ワッハ上方)に勤務する文化課課長補佐の森岡成夫さん。組合員の皆さんにワッハ上方への誘い。お話をうかがった。
 能の「船弁慶」は落語でパロディー化されてますし、雅楽の「越天楽」という題目は黒田節にそっくり。上方舞の演目は能や歌舞伎と関係が深いです。そして、各地域で行われていた神楽、踊り、にわか、音楽等々が互いに影響を与えたり、与えられたり。落語、漫才などの演芸もその歴史の延長線上です。その流れを感じてもらえたらと思います。地元、千日前道具屋筋商店街の皆さんや多くの共催もいただいています。期間中は商店街でクイズスタンプラリーも行い景品などもご用意いただいて、まつりを盛り上げていただきます。
 まつりの成功に向け熱意がみなぎる。同イベントは、ミナミのまちの活性化も重要な要素。ワッハ上方の知名度アップも図る。一昨年度から文化課分室として直営で運営するワッハ上方。職員の皆さんと張り切っている、森岡さんでした。


上方芸能まつりinミナミ2004
雅楽有料公演など招待
16日〜19日の日程

先着順でプレゼント


 組合員にプレゼント。森岡さんご紹介の「上方芸能まつりinミナミ2004」の次の有料公演に各10人ずつをご招待。ご希望の方は電話・メールで自治労府職本部まで。先着順(1人2枚限度)。
 @16日(月)19時30〜21時/雅楽〜シルクロードを経て正倉院の御物などと一緒に来た音楽と舞〜「迦陵頻」「還城楽」A17日(火)19時30分〜21時/能・狂言〜世界で一番古いミュージカル〜「船弁慶」B19日(木)19時〜20時30分/上方舞4流勢揃い〜空前絶後!上方舞4流が一堂に揃う〜「鉄輪」井上流、「黒髪」楳茂都流、「ゆき」山村流、「越後獅子」吉村流。いずれもワッハ上方5階ワッハホール上演。
 ◇このほか4階は、「笑い」の常設展示室。開場/11〜18時。入館17時30分まで。入場料/大人400円、高・大学生250円、小・中学生120円。休館日/毎週水曜日(休日の場合は翌日)、年末年始12月27日〜1月1日。
 ◎まつり期間中は無料で無休。室内「上方亭」では1日4回各30分の芸能てんこもりライブも。


平和を願うモニュメント
(大阪空襲死没者を追悼し平和を祈念する場)整備事業
募金にご協力をお願いします


 大阪府では、第2次世界大戦末期の空襲により、死者12,620人、行方不明者2,173人の被害があったといわれている。
 ピースおおさかは、施設全体が大阪における戦争犠牲者の追悼の場として位置づけられているが、一昨年10月から今年3月末にかけて編纂された「大阪空襲死没者名簿」の作製を契機として、この名簿の保存と空襲死没者追悼、恒久平和を祈念するため、戦後60年にあたる2005年の完成をめざし、広く府民から募金の協力を得て「大阪空襲死没者を追悼し平和を祈念する場」を整備することとなった。
 戦争の悲惨さを後世に伝え、恒久平和を祈念する目的での取り組みであり、自治労府職の方針にも合致することから、積極的に参加するため、募金に協力します。組合員の皆さんのご理解とご協力をお願いします。

組合員1人あたり
100円の募金にご協力を

1.事業の概要
 @大阪空襲死没者を追悼し、平和を祈念するため、モニュメントを設置します。モニュメントには「大阪空襲死没者名簿」を収納します。
 A設計・監理/粟津 潔さん
 B完成予定日/2005年8月(戦後60周年)
2.募金目標額 2,000万円
3.募金方法・額
  組合員1人あたり100円(各単組・支部・分会を通じて集約させていただきます)
4.剰余金の取り扱い
  事業完了後、剰余金が発生した場合は、(財)大阪国際平和センターの平和基金特別会計に繰り入れ、平和事業に役立てます。
5.実施主体
  大阪空襲死没者を追悼し平和を祈念する場整備のための募金委員会
(構成:大阪府・大阪市・大阪国際平和センター)


off―JTの積極化へ
厚生労働省が研究会


 厚生労働省は、職業能力開発のあり方を見直すため、学識経験者10人からなる研究会をスタートさせた。
 この研究会が主要な検討課題としているのは、企業が労働者に対して実施する技能向上・職業訓練の重要性の再認識に向けた対策である。人材以外に資源の乏しい日本にとって、企業内の能力開発をおろそかにすることはできないが、企業内教育訓練が軽視されつつある背景には、成果主義人事制度の拡大がある。
 成果主義人事制度の拡大で短期の業績達成に目が奪われ、長期的な人材育成や教育訓練が軽視されつつある現状を是正する考えで、企業内における計画的なoff―JTの積極化などが主な課題となる。
 同時に、横断的能力評価基準を社会的インフラとして整備し、採用からキャリア開発などの各段階で活用できるようにする。そして、職業能力開発促進法の改正も視野に置いている。