機関紙「自治労府職」

 2005年11月1日号

府人事委員会
地域手当 府内一律支給を勧告
給与構造改革に踏み込む


 人事委員会は10月21日、知事と府議会議長に「平成17年4月の公民較差に基づく給与改定」と「平成18年度の給与構造改革のための改正について」報告と勧告を行った。
 本年4月の公民較差はマイナス0.27%(△1150円)で、府人事委員会としては、初のマイナス勧告である。給料表の改定は行わず、民間給与との較差を考慮して、若年層等に配慮した職員の給与上の措置を求めている。また、配偶者にかかる扶養手当の月額について1000円引き下げ15000円とする。一時金は、年間支給月数を0.05月引き上げ、4.45月(再任用職員は2.35月、任期付職員は3.35月)とするとしている。なお、この改定は、この勧告を実施するための条例の公布の日の属する月の翌月から実施するとし、本年12月に支給する期末手当において、本年4月からこの改定の実施の日の前日までの期間に係る公民較差相当分を解消するため、所要の調整を行うとしている。
 平成18年度以降の給与構造改革は「給料表の切り替え」「昇給制度」「経過措置」などは人事院勧告に準じて改定するとしている。ただし「地域手当」は、国と同様の調整手当を地域手当に改めるが、支給地域及び支給割合は、府域の一体性や職員の勤務の実情、調整手当からの移行などの諸事情を踏まえ、条例で具体的に定めるとし、意見として、15%の支給割合(段階的実施)を適用することを基本として府域の一体性などを考慮して対応を求めている。
 本年の府人勧は、今年度公民較差をマイナスとしながら、具体的な改定については示さず労使交渉に委ねる内容となっている。また、18年度以降の給与構造改革は、勤務実績により昇給制度の導入など、半世紀にわたる公務員賃金制度を根底から変革する内容であり、府労連は、問題点をさらに整理し、秋季年末闘争方針を確立していく。


人事室と交渉
放射線取扱手当・税務手当の改悪に反対

 自治労府職は10月27日、人事室と「特殊勤務手当見直し提案」に係る団体交渉を行った。
 放射線取扱手当を「現行の撮影枚数に応じた支給から、1月100マイクロシーベルトを越える被ばくを行った場合に支給する」との改定と、税務手当を「@現在の月額か日額に改める、A徴収部門は1日1130円、課税部門は1日900円、出張して、特に困難な業務に従事した場合は1日550円を支給する」との提案が行われており、自治労府職はこれらの改悪に対し反対の取り組みを進めている。
 阪田執行委員から194人分の放射線取扱手当改悪に抗議する署名と、651人分の「税務手当改悪反対・一言意見書」を手渡し「職場からの抗議の声である、真摯に受け止めて欲しい」として人事室に手交した。
 交渉では放射線取扱手当について、@危険区域に入る際に放射線量を測定するガラスバッジを最大3個つける必要があるのに1つしかつけていない、Aレントゲン撮影の際に介助で入る看護師などはガラスバッジをつけておらず、被ばく量で図るのであれば全員にガラスバッジを配布するべきである、などを実態の確認と対策を求めた。
 人事室は、この基準による手当受給者は、保健所で9%、病院で7%、産業技術研究所で0%であることを明らかにしたうえで、医療法施行規則どおり最大3個の測定値をつけた場合、この割合が増えること、さらに、医療法施行規則が遵守されていない責任は保健所では所長、病院では総長・院長にあることも明らかにした。
 また、税務手当では本部の川本副委員長が「手当の根拠は税務職俸給表、国税職員と差異はない、提案内容は矛盾に満ちている」「現場が懸命に税収確保の努力をしているのになぜ改悪提案か、職場の理解を得られるはずがない」と追及するとともに、税務支部の大西副支部長は「7年前、日額化せず月額だと明言したではないか、2割の格差に理論的根拠がない、また非支給エリアも含めた一体的努力を承知しているのか、給与本体で措置せよ」と追及した。
 これに対して人事室は「これまで税務室に対し要請・交渉されている内容は承知している、税職場の努力も認識している」としながらも「特勤手当全般をめぐる情勢は厳しい、適正に措置すること(支給すべきか、その水準はどうかなど)が求められている、厚遇やお手盛りの批判に対しメリハリの対応が必要であり日額・部門間格差は避けて通れない」また「経過はあるが、国の指導も含め特勤手当で措置しており他府県等も同様、納税者と対応する場面は共通だと認識するが、課税部門等は相対的に内部事務を多く抱え総合的に検討して2区分と判断した」さらに「7年前の経過はあるがゼロベース議論も含め、特勤手当を巡る情勢は大きく変化し、調整額が社会的に通用するとも考えにくい」などと述べるにとどまったた。
 このため、自治労府職は改めて交渉を設置することを人事室に通告し、交渉を終えた。


手当改悪に闘う意思統一
税務支部決起集会に214人


 税務支部は10月27日、新別館北館多目的ホールで「税務手当改悪反対!税務支部総決起集会」を開いた。
 集会は、すべての税務職場から集まった組合員214人で埋めつくされ、現場実態を無視した税務手当改悪に断固として反対する意思統一を行った。
 酒井支部長からは組織の先頭に立って最後まで闘いぬく決意が込められた力強いあいさつがあり、続いて、浪江書記長からは、集会の基調提起を行った。
 続いて、なにわ東分会の清久さんと中河内分会の高野さんの2人から、決意表明が行われ、集会決議を確認した後、大西副支部長の団結ガンバロウで集会を終えた。
 税務支部執行部では、提案の撤回を求めて最後まで闘い抜くとの決意を固めており、支部・本部・府労連への固い結集を呼びかけている。


負け犬の遠吠え
水緑事業は止まらない


 10月21日、9月府議会が終了した。本議会で知事提出の特定事業契約締結の件(水と緑の健康都市第1期整備等事業)、いわゆるPFI事業契約が原案可決され締結されることになった。機関紙「自治労府職」7月11日号において「そして水がなくなった」のタイトルで水と緑の健康都市事業(以下「水緑事業」という)の撤退を主張し寄稿した者として、府議会審議を関心をもって見守ってきた。府議会ホームページ等によると、代表質問では民主党、主権おおさか、共産党が水緑事業について質問をしたが、自民党、公明党はしなかった。委員会審議では民主党、社民党から質問があった。

 1.本会議

 本会議で民主党の代表質問に知事は「ダム湖を意識した本都市のイメージが変化することから、今後、公募などにより、新たに本都市に相応しい愛称を定めることを検討する」と答弁して、名称変更を示唆した。
 また、人口が張りつく見通しを質されて「PFI事業者の提案のなかでも(中略)適切な価格帯を設定する販売戦略によって、年間100区画以上の販売が期待される」とした。この答弁はふたつの間違いを犯している。ひとつは、知事は「イメージの変化」を認めているが、このPFI事業者の提案は余野川ダム建設の凍結が発表される前に出されたものであり、前提条件が違う。余野川ダム凍結による「イメージの変化」の影響が分析されたものとは言えない。水緑事業のダム湖を囲う街づくりは、他には例がなく独創性に富んでおり、景観、環境が大きな「売り」だった。ダム建設凍結は、単に「イメージの変化」にとどまらず、販売の大きなダメージに繋がるものとなる。
 ふたつめは「年間100区画以上の販売が期待されます」と答弁しているが、では何故、このPFI事業を落札した事業者は、販売責任を51区画だけに限定したのか。これは販売について、先行き不安感を持った入札結果と言える。また、某大手ハウスメーカーの調査によると、余野川ダム建設が前提の場合でも、水緑事業の住宅販売については「当初、年間100区画以上の販売が期待されます」としていると聞く。この「当初」があるかなしでは大違いだ。当初は100区画以上売れることを期待するが、その後については触れられておらず先行き不安だ。これでは知事の言う「民の目線」に従うのではなく、逆に、従わないことになるのではないか。

 2.委員会

 土木建築常任委員会審議では、余野川ダム凍結の影響に関する質問に「ダム湖の景観が失われ、事業地のイメージが大きく変化する」「恒久調整池の整備が必要」「境界部の盛土工事や付替市道などへの影響」があるとされた。その上「これらの影響を極小化するよう、代替措置などを国に要望し、現在、協議を進めている」との答弁があった。特に、盛土工事や付替市道の協議結果によっては、民間開発の導入ができず、箕面市との基本合意が果たせなくなり、1万人程度の「街」づくりができなくなる要素を含んでいる。協議結果を注視したい。
 さらに、委員会では、保留地処分についても審議がされた。答弁は「事業費の一部に充当する保留地を300区画処分することとし、そのうち51区画をPFI事業者が買い取りの提案があり、残る249区画を販売代理させる」とのことだった。売れ残った場合は「府において保留地を販売する」が、それでも売れない場合は収入減となる。専門の住宅販売会社が売れなかった保留地を、「府が販売する」ことは「民の目線」の存在すらない。
 ここで忘れてはならないのは、地権者が仮換地されている土地が約800区画もあることだ。中には自分で建物を建てて住む人がいるが、売りに出される土地もある。また、地権者は事業協力者であるから、おそらく、比較的良い区画に仮換地されていることだろう。であることから、宅地販売は1100戸のオーダーで考えるべきだ。そこで「当初、年間100区画以上の販売が期待されます」という調査結果を思い出して欲しい。府の保留地は売れ残る可能性が高く、新たな財政負担を強いられることになる。


 3.主要プロジェクト評価

 主権おおさかの代表質問に「主要プロジェクト評価に影響が生じないよう」との知事答弁があった。水緑事業の過去の主要プロジェクト評価調書を見ると、平成12年度の事業見直し時に、土地価格については「現時点での地価をベースに算定した」とあり、収入を186億円としている。であるならば、毎年度、地価の変動に合わせて修正すべきであるのに、保留地処分等の収入は、平成15年度になってもそのままであり、186億円となっている。地価が下落しているにもかかわらず、平成16年は保留地処分等の収入が49億円増えて、235億円になっている。支出は同じく49億円増えたため、事業の収支は変わらず、750億円の赤字となっている。これが将来の府民負担になるとしている。
 では、これまでの土地価格の推移はどのようなものだったのか。大阪府地価調査によれば、平成12年から17年までの宅地価格は、水緑事業を見直した平成12年を100とすると、平成17年は69・2となっている。郊外の宅地価格はもっと下落している。大阪府基準地価によると、水緑事業地に近接する豊能町東ときわ台は、平成12年113000/uが、平成17年66800円/uとなり、59・1に下がっている。これを参考に修正すれば、96億円の収入減になるから、合わせて846億円の赤字額になる。
 これに「ダム湖の景観が失われ、事業地のイメージが大きく変化する」のだから、その変化がどのように価格反映されるのか。また、PFI事業者が言う「適切な価格帯を設定する販売戦略」によって、保留地処分価格の設定がどうなるのか。また、売れ残った場合の金利負担の推移と、その負担額はどの程度か。加えて、返済計画はどうなるのか。府民に説明責任を果たすべきだ。今年度の水緑事業の主要プロジェクト評価は、真摯に検討評価し、今後の府民負担を明確にする必要がある。これまでのような行政評価が行われるのであれば、府民に大阪府の行政評価そのものの真価が問われることになる。

 4.おわりに

 大阪府の最高議決機関である府議会で、水緑事業のPFI事業契約が承認された。これで水緑事業は、もう、止まることはない。あえて事業を推進するならば、府民負担の軽減に全力で取組んで欲しい。パラパラとしか家が建たなければ、それこそ野犬の遠吠えが聞こえることになる。


 今回の酒井さんの投稿に対する意見や、府政全般の課題など、メールなどで積極的にご意見をお寄せ下さい。
E-mail=jichifu@j-fusyoku.jp(本部書記局)


国立精神・医療センター武蔵病院
医療観察法病棟見学報告


 殺人などの重大な犯罪を犯しながら心神喪失を理由に不起訴や無罪となった触法精神障害者を必要に応じて専門病棟に強制入院させ、手厚い治療に取り組む新制度を定めた「心神喪失者等医療観察法」が7月15日に施行された。今回、同法による指定入院医療施設である、国立精神・医療センター武蔵病院の医療観察法病棟(8病棟)を見学した。
 武蔵病院は東京都小平市にある。8病棟の構造は閉鎖病棟で、玄関は電気錠による二重扉になっていた。私たちは訪問者リストに名前・訪問目的や訪問時間・連絡先等を記入した。そして、鍵のついたロッカーに私物を入れ、金属探知機と手指による持ち物検査を受けてから病棟に入った。建物は平屋建てで十字型をしており、無断退去や外部からの侵入及び投げ込みを防止するため、病棟周囲に二重フェンスを設置してあった。外側には樹木が植えられ、モニター・保安灯(感知機能)・振動センサー及び赤外線センサーが設置されていた。
 人員配置は医師が3名常勤・1名併任(精神保健指定医1名以上)、看護師43名(男女比4対6)、作業療法士2名、臨床心理技術者3名、精神保健福祉士2名、事務職員2名、警備員1名(24時間体制)であった。また、看護師はおおむね日勤15名、準夜勤6名、深夜勤5名であった。
 病床は33床で、急性期ユニット6床・回復期ユニット14床・社会復帰ユニット8床・共用ユニット5床の4ユニット制であった。床面積は2400平方bで病室はすべて個室(10平方b以上)、保護室は1床のみであった。抑制帯による身体的拘束は原則として行わず、スタッフは包括的暴力防止プログラムを修得し、活用していた。また、保護室は最低1名のスタッフを常時配置し看護を行っているとのことであった。他に合併症病室、処置室、診察室、作業療法室、集団精神療法室、食堂、ディルーム、屋内スポーツ場、公衆電話コーナー、喫煙コーナー、面会室等が設置されていた。病棟の中心にはアトリウム(内部広場)が広く作られており、底に面して2カ所にスタッフステーションがあった。各ユニットに1つの中庭があり、他のユニットにいる人は他の中庭には行けない構造になっていた。
 治療の特色としては、@薬物療法は疾患ごとの治療ガイドラインに従って、同種同効の薬剤は単剤を基本とし、多剤併用を避ける、A入院時からの治療の一貫性の確保、多職種チーム内の評価視点の統一、さらに他の施設間での治療の標準化を図るために、共通評価項目を設ける、B認知行動療法やアンガーマネジメント(怒りのコントロール法)、作業療法などのプログラムを積極的に行う、C重度の合併症医療については関係病院と連携して行う、D治療目的及び社会復帰のために慎重なアセスメントを実施したうえ、医学的管理下で外出や外泊を行う、等があった。
 今回の見学で、医療観察法病棟では厳重な警備体制と手厚い人員配置及びアメニティの充実を実現して、積極的な治療・看護がなされている様子が伺えた。今後の活躍に期待したい。
【この報告は10月5日に中宮病院労組の村上茂さん・福永義純さん・本部の山中執行委員が見学したときのものです】


クレオ公開セミナー
人生は逆転に満ちている


 クレオ大阪東では公開セミナー「人生は逆転に満ちている〜大丈夫、挫折も逆境も吹きとばせ!〜」を開く。講師は(有)ノモ・ソリューション代表の笹岡郁子さん。
 脊柱(せきちゅう)そくわん症という病気、不良という暴走、社会に出ればスランプ、バッシングなどの荒波。それらを正面から受け止め乗り越えてきた笹岡さん。その心には「負けたくない、このままでは終わらない」という熱い思いがあったという。
 ヤンキーから企業管理職、そして経営者と波乱に満ちた人生を歩んできた笹岡さんに、10代の若者に大人はどう向き合えばいいのか、そして困難を明日へのパワーに変える秘けつを語っていただくセミナーだ。
▼日時/11月19日(土)午後2時〜4時▼会場/クレオ大阪東(JR「京橋」駅下車、南口より南へ徒歩9分)▼申込方法/往復ハガキ・FAXの場合は、セミナー名「人生は逆転に満ちている」・住所・名前・年齢・電話番号・FAX番号を記入し、11月10日(当日消印有効)までに左記に送付。直接来館でも受付可能。※一時保育(1歳半〜就学前・200円)を希望の方は子どもの名前(ふりがな)と年齢を、手話通訳希望の方はその旨を明記▼申込先・問い合わせ/〒536―0014 大阪市城東区鴫野西2―1―21  クレオ大阪東「公開セミナー」係TEL06(6965)1200、FAX06(6965)1500


在日米軍の再編・強化反対
平和人権センターが扇町公園で集会開く
10・24大阪集会


 大阪平和人権センターは10月24日、「在日米軍の再編・強化反対、イラク戦争を終わらせよう!10・24大阪集会」を扇町公園で開いた。自治労府職からは約100人が参加した。
 あいさつに立った大阪平和人権センターの田渕理事長は「戦後60年・被爆60年の節目の年にあたり、改めて平和の確立を願うとともに、アジアの人たちと平和・友好・連帯を発展させる年になると思っていたが、小泉首相の靖国神社参拝強行や戦争の歴史を歪める教科書の発行、教育基本法に愛国心を盛り込もうという動きなど、不信を増大させた年となった。われわれはアジアの人たちとの共通の歴史を理解しあい、それを広め、平和のために運動を進めていくことを決意したい」とするとともに「米軍の世界規模での再編のなかで、沖縄の基地強化、とりわけ米海兵隊の普天間基地移設は、辺野古またはキャンプシュワプへの移転による基地の強化を政府との間で決着させようとしている。われわれは米軍基地の強化を断じて容認することは出来ない」と基地再編の動きを厳しく批判し、平和を願う多くの団体・個人との連帯の必要性を訴えた。
 連帯アピールや団体からの決意表明を受け、集会アピールを確認して集会は終了した。
 その後、デモが行われ「イラクから自衛隊を戻そう」などを市民に訴えながら、大阪市役所前までデモ行進した。


これぞ自治体の平和力
非核平和条例を考える全国集会に参加

 10月8・9日に小樽市で行われた「非核平和条例を考える全国集会」に参加し、大阪府の国民保護計画策定に対する自治労の取り組みを報告する機会を得た。この集会は、民間港に米国軍事艦船が寄港することに反対する条例の制定を目指した函館市の闘いをもとに始められたもので、今年で6回目。「これぞ自治体の平和力」というサブスローガンが付けられている。
 初日の全体会では、普天間基地を抱える沖縄・宜野湾市の伊波市長が「政府は市民・自治体の側になく、米軍の側についている。今の状況は、日本の沖縄化だ。」と記念講演で警鐘を鳴らした。また、鳥越・前苫小牧市長や小樽市総務部長らが米艦寄港時の対応などを報告し、困難な状況の中でも平和を求める運動を続けていくことの重要性を確認しあった。
 2日目の分科会では、テーマの一つに国民保護計画が設定された。NPO法人ピースデポの田巻副代表が、国民保護計画は災害対策のマニュアルとしての面と有事を考えるマインドコントロールの面の2面があると指摘。私からは、計画を治安統制のためにしないためにも、地方自治の観点から自治体の役割分担などを監視していく重要性を訴え、自治労大阪の取り組みを紹介した。原水禁平和フォーラムからは、美浜原発で11月に計画されている国民保護訓練の問題点などが報告された。全国の代表者が集う場でのこの問題の討議はこれまであまりなく、有意義なものとなった。
【環農水支部・末田】


障害者把握で指針
改正障対法


 厚生労働省は、さきの通常国会で成立した改正障害者雇用促進法により、平成18年4月から精神障害者が雇用率の算定対象となるため、プライバシーに配慮した「障害者の把握・確認ガイドライン」(案)を作成した。
 雇用義務制度や納付金制度の対象となる障害者を把握する時期は採用段階と採用後に分かれる。とくに採用後に障害が発生したり、採用面接段階で障害を有することを明らかにしなかった者の把握がトラブルとなりやすい。
 採用後に把握・確認する場合は、雇用者全員に対し、メールや書類の配布などで自己申告を呼び掛けるとした。呼びかけに際しては、回答が業務命令でないことを明らかにする。
 収集した情報は、毎年報告などで利用する点や障害等級の変更を確認する場合があることについて本人の同意を得る。申告強要や精神障害者健康福祉手帳の取得強要は禁止している。


連合が労契法最終報告に
「極めて遺憾」と談話


 連合は9月13日、厚生労働省の「今後の労働契約法制の在り方に関する研究会」がまとめた最終報告に対して、草野忠義事務局長名で「中間報告の際に内容の修正・再検討を求めた点が一顧だにされておらず極めて遺憾」と談話を発表。
 個別労働紛争の増加傾向を指摘しながら「労働契約法」の制定自体は認識が一致しているとした。しかし労働組合ではない「労使委員会」に労働条件の決定や変更協議という重要な機能を担わせたり、解雇無効の判決が出ても職場復帰できないような解雇の「金銭解決制度」を導入しようとしている点に対して、反対の姿勢を鮮明にした。
 「労働者に対して労働条件の変更か解雇かを迫る」として雇用継続型契約変更制度に反対。ホワイトカラーイグゼンプション制度の導入に対しては「労働時間の原則を骨抜きにし、長時間労働を助長しかねない」とし、「労働者のためとは到底言えない」とした。


能勢棚田収穫祭
でっちようかんも食べてみた


 前日までの強い雨がウソのように晴れ上がった秋空の下、10月30日の日曜日に恒例の能勢棚田収穫祭に参加した。
 参加者に遅れをとるまいと早めに出発し、道中で阪田執行委員と合流して現地に向かった。集合時間より30分以上前に到着したが、すでに食材が到着していた。肉担当?の中村現評議長が1時間以上も早く現地入りしていたようである。
 なんだかんだとしている間に参加者が集まり、子供らはイモ掘り会場に向かった。その間にも参加者に手伝ってもらいながら着々とバーベキューの準備をすすめ、肉の仕分けも終わり、新米が炊けたころには子供たちも帰ってきたので井上組織部長のあいさつもそこそこにバーベキューがスタートした。
 バーベキューも佳境に入ったころ、中村現評議長が思い出したように「能勢名物の『でっちようかん』買いに行こうか」と言い出し、参加者に「買ってくるけどいる人は〜?」と確認。16人の手があがり、買いに行ったが思いのほか重たかった。帰って2箱分を参加者に振る舞うと、バーベキューのタレでしつこくなった口にひんやりとした甘さに舌鼓を打った。
 最後に前角支部長のあいさつで解散となり、参加者はとれたての新米を手に家路についた。準備をご協力いただいた皆さん。お疲れ様でした。
【本部 池口忠史】


労災事故のウラオモテ
労働基準のモラルハザード


 「エエですか。うちでは何であろうと労災扱いというのは無いんです。ずっと前からです。本人が不注意でけがすんのをイチイチ保険やらなんやらしてたら、会社がつぶれてしまいますがな」
 さすがにこんな文句で労災隠しを居直る事業主は珍しいけれど、たまにはある。10年ぐらい前に、とある工場の事業主と電話で話をしたやりとりの一幕。この会社はさすがに30人も人を雇っているだけあって労災保険未加入というわけではなかったが、そもそも労災保険の手続きをしていない事業場というのもたくさんある。
 その数は、昨年の総合規制改革会議の答申によれば、60万事業場とされ、10年ほど前に行われた労災保険の行政監察結果では、5人未満の労働者数の事業場のうち、半分が未加入のままであるという。と、ここまで読んで、なかには疑問をお持ちの方もおられるかもしれない。喫茶店でアルバイトを一人雇っているぐらいなら労災保険は関係ないのでは…などと。
 そもそも労災保険とは労基法で決められた事業主の災害補償義務を確実に確保するためのもので、アルバイト一人でも、賃金を支払って人を使用するという関係が成立したら、自動的に保険関係ができるという制度だ。「強制加入」といわれるゆえんである。
 だから、もし労災保険の手続きをしていない喫茶店で、アルバイト学生が出前の配達中にけがをしたら、当然労災として労基署に届け出さえすれば各種の労災保険給付を受けることができる。それではその場合保険料の支払いはどうなるか、義務なのに加入手続きさえしていなかった事業主にペナルティはないのか……。
 この点について、労災保険制度はこれまで、実に寛大な制度として運営されてきた。未加入で災害が発生し、保険給付を行っても知らなかったのならおトガメなし、労基署から指導を受け知っていても、労働者に給付される休業補償などの4割を限度に徴収されるだけ。しかも、労基署はこの徴収手続きはほとんどしていないのが実態だ。
 この11月からこれを改め、知らなくても労災保険適用事業場になってから1年以上なら4割、指導を受けていたのに怠っていたら10割の徴収となる。労働基準をめぐるモラルハザードは、この際しっかり立て直さねばならない。
連合大阪労働安全衛生 センター事務局次長 西野方庸


食べる健康事典
実りの秋、カキの季節


 秋が旬の代表的な果実がカキです。カキは日本原産とされ、種が縄文時代の遺跡からも出てきます。また現在栽培されている大きなカキはもともと中国から入ってきたとされ、平安時代の延喜式(法典)には干し柿が祭礼用の品として出てきます。このころは砂糖がないので干し柿の甘みはたいへん貴重品であったにちがいないでしょう。
 種類は多く、なんと1000種類以上はあるとされています。代表的な品種は富有や次郎と呼ぶものです。富有は江戸末期から明治はじめに栽培が始められ、今では福岡、奈良、岐阜をはじめ広い範囲で栽培されている甘ガキの代表です。次郎はコリコリとした食感が特徴で上品な味わいを身上としています。
 カキには甘ガキと渋ガキがありますが、渋ガキは山形の庄内柿など、平核無(ひらたねなし)という有名な品種なのです。
 渋味の原因はタンニンのシブオールという物質です。渋ガキを食べたときに舌がザラザラになり、えぐみに閉口した人もいることでしょう。
 渋はタンニンを水溶性から不溶性に変えて固定することで抜けます。
 炭酸ガスやアルコールを使って渋を固定する方法が行われています。ヘタを焼酎やアルコールに漬けビニール袋に入れて暖かいところに5日ほど置いておくと渋が抜けます。ゴマ状の褐色の斑点が固定された証拠で、甘いカキに変身したものです。また、干し柿を作ると渋ガキが自然と甘くなるように、時間をかけて渋味をなくす方法もあります。
 カキの栄養ですが「柿が赤くなると医者が青くなる」ということわざがあります。ビタミンやミネラルを多く含むカキは健康によい食べ物です。ビタミンCがとくに豊富でタンニンとともにアルコール分を外へ排出してくれる働きがあるので、お酒をよく飲む人には持ってこいです。
 見分け方ですが、皮の色が均一でむらがなく左右対称のものを選んでください。ヘタは乾燥しておらず変色のないものがよいでしょう。
 食べ方はもちろんそのまま。歯ごたえ派、柔らか好きと分かれるところですが、あなたはどちらでしょう。
 カキの製品ではジャム、ジュース、ゼリー、ようかん、シャーベット、ワイン、柿酢、ピューレなどさまざまです。葉の製品は柿の葉茶が有名です。柿の葉ずしに使うのは抗菌効果を利用した昔の人の知恵です。
 ヨーロッパでは“神さんからの贈り物”という素晴らしい名前がつけられているカキ、この秋にはしっかりと食べて元気にお過ごしください。