機関紙「自治労府職」

 2005年2月1日号

自治労が厚生労働省にヒアリングを実施
職業安定社会保険 市場化の検討状況を聴取


 自治労は1月18日、規制改革・民間開放推進会議「第1次答申」について、厚生労働省のヒヤリングを行った。ヒヤリングでは、厚生労働省から基本スタンスの説明があり、続いて「第1次答申」の「V 主要官製市場の改革の推進」が取り上げている厚生労働省所管の各テーマについて、担当局が説明し、質疑と意見交換を行った。

【厚生労働省へのヒアリングにおける主要な質疑】
項目 自 治 労 質 問 厚 生 労 働 働 省 回 答 
市場化テスト 「第1次答申」は「価格と質の面で優れたものが落札する制度」としているが、質の評価基準や評価手法についてどのように考えているのか? 具体的な議論は未だなされていないところ。今後、内閣府を中心に検討がなされると思われる。
落札できなかった事業者の下で働く労働者にとっては雇用問題が切実だが、雇用についての考え方はあるか? 公務員の処遇については、課題の一つである。今後、内閣府を中心に検討し、各府省と密接に連絡、調整を行うことが必要である。
市場化テストモデル事業実施のための法改正はあるか? 今回のモデル事業の実施は民間委託拡大の範疇であり、法改正は不要である。
ハローワーク関連事業の民間開放促進 キャリア交流プラザなどの入札に、官は応札できるのか? 今回実施するのはキャリア交流プラザなどの民間委託であり、官は入札に参加しない。従って「官民競争入札制度」ではない。しかし、同じ事業を官も行うため、官が行う事業と民が行う事業が、事後に比較されることになるため競争関係にはなる。
価格と質の基準をどのように決めるのか?
人件費基準をどのような水準で決めるのか?考え方はあるのか?
ILO94号条約を批准する必要があるのでは?
仕様書の内容は検討中だが、一般競争入札で民間企業を募ることになる。
国の責任で委託する以上価格だけで評価するのなく、質も確保する必要がある。
民間委託されるキャリア交流プラザに、現在働いている臨時職員の雇用はどのように扱われるのか?
厚生労働省は雇用問題を所管する省でもあり、落札する企業に現職員の雇用を義務付けるべきではないか?
入札の仕様書は必ずしも厚生労働省主導で作れるわけではなく規制改革・民間開放推進会議との調整をしながら作成することとなるため、現時点で言えることはない。
社会保険の民間開放促進 モデル事業について、質と価格をどのように設定するのか?はかれるものか疑問に感じている。 入札の仕様書、評価基準等については規制改革・民間開放推進会議とも調整しながら検討する。
2005年度に入ってから入札し業務を委託しても年度末まで半年程度しかない。今回の委託先がモデル足り得るのか? 予算は単年度主義が原則だが、市場化テストについては年度をまたいでの契約ができるよう財務省と協議を進めている。
未適用事業所の加入促進にかかるモデル事業は結果が見えやすいが、納付促進は制度の説明と被保険者の納得が表裏一体であり、職員の努力と納付の因果関係はわかりにくい。 納付促進業務は評価が難しい。評価指標作りは相当時間がかかると考えている。同規模の年金電話相談センター同士の比較、サービスの質を比較する必要がある。


【厚生労働省の説明】
@ 基本スタンス
 厚生労働省が所管するサービスは国民の生命や安全、労働など、国民生活に密接なサービスであり、慎重な対応が必要であると考えている。規制改革・民間開放推進会議は、12月24日に「第1次答申」を決定したところである。今後、この答申で記載されていること以外の課題も引き続き議論し、2月に追加の答申を予定している。政府は「具体的施策について尊重する」との閣議決定を踏まえ、3月末には規制改革3か年計画の改定を行う。内閣府は市場化テスト準備室の次年度設置を検討している。
A ハローワーク民間開放促進
 日本政府はILO88号条約を批准しており「国の指揮監督の下で、公務員による全国的な体系の職業安定機関」で行わなければ条約違反となる。また、雇用保険制度の健全な運営には職業紹介と一体的に行うことが必要不可欠である。再就職の意思があることを確認しつつ雇用保険給付を行うことで濫給防止になる。包括的な民間委託はできない。
 モデル事業はキャリア交流プラザ等の4事業を民間に委託する。
B 社会保険の民間開放促進
 保険料徴収業務などのために市町村から提供されている被保険者の所得情報を民間に渡すこと、また、強制徴収業務(滞納処分)を民間事業者が行うことについて、類似の業務に共通する法的問題などを慎重に検討することが不可欠である。
 社会保険庁組織の改革は「社会保険庁のあり方に関する有識者会議」で検討し、今夏までに結論を得るとなっている。
 質疑・意見交換の後、自治労から「厚生労働省は雇用問題を担当する省である。ILO94号条約(公契約)の批准を検討するべきではないか。また、市場化テストモデル事業の実施で熟練労働者が職を失う結果にならないよう、省としてしっかり対応してもらいたい。市場化テストに関する諸外国の事例は省として独自の調査研究も行い、広く情報提供してもらいたい」と要請し、ヒヤリングを終了した。


公務労協春闘方針
格差拡大、負担増の小泉改革NO
良い社会を作る公共サービスキャンペーンを推進

 公務労協は1月25日、東京で第3回代表者会議を開き、2005春季生活闘争方針を決定した。
 人見議長は「いま日本は、どのような社会になっていくのかの大きな分かれ目にたっている。小泉構造改革は社会を明らかに悪い方向に導くものであるし、いずれ行き詰まる。連合の提起に応え、公共サービスのあり方を問う大きな運動への決意を固めよう」と「良い社会を作る公共サービスキャンペーン」運動に全力を挙げることを呼びかけた。
 続いて事務局から春季生活闘争方針が提案され、質疑のあと、満場の拍手で採択された。
 決定された方針では、@春から6月にかけて連合の「格差拡大、負担増の小泉構造改革NO」の全国運動と一体で公共サービスキャンペーンの取り組みを進める、A2〜3月は、連合が提起する制度政策の運動に結集し、地域給与見直しを含めた課題について地方連合会を中心とした団体署名・地方議会決議などの取り組みを進める、B4〜6月にかけて地方紙への意見広告やシンポなどの取り組みを進める、などとなっている。また「公務公共部門労働者の生活を防衛するため、賃金水準を維持・改善すること」を統一要求基準とし、春の賃金・労働条件改善の取り組みも全力で進めることを確認した。
 この方針を踏まえ、公務労協は「良い社会を作る公共サービスキャンペーン推進本部」を発足し、推進体制を確立するとともに当面の取り組み方針を確認した。この方針に基づき、公務労協は一斉に公共サービスキャンペーンの取り組みや、地域給与見直しに関する団体署名、議会決議などの取り組みを開始することとなる。


市場化・独法化と対決
全職場代表者会議で取り組みを確認


 自治労府職は1月21日、エルおおさか南館で全職場代表者会議を開いた。会議には組合員約90人が集まり、春闘方針(案)を確認するとともに各単組から闘争の取り組み報告が行われた。
 社保労組の的場書記長からは職場改革アクションをはじめとするの取り組みや良質な公務サービス提供に向けた取り組み、市場化テストへの対応などが報告された。職安労組の山口書記長からは、ハローワークの民営化阻止に向けた国費評労働部会の取り組みと課題について報告した。地方独立行政法人化反対闘争委員会の川本事務局長は、これまでの病院独法化反対闘争の取り組みとパブリックコメントへの意見集中、今後の闘争方針についての提起があった。
 全職場代表者会議の終了後、新春の集いが開かれ、自治労府本部の冨永書記長をはじめ、太田知事など多数の来ひんが参加し、親睦を深めるとともに、2005年を力強く闘いを進めていくことを確認しあった。


2005春闘
自治労府職決起学習会

2月18日(金)18時30分〜20時00分
会場:エルおおさか南館10階

「中小労働運動からの2005年春闘の取り組みと自治労との産別統合について」
講師:全国一般労働組合 中央本部
   副執行委員長 福井 工(たくみ)さん

すべての職場から決起しよう


自治労共済基本型の加入者に日頃の感謝をこめて
甲子園球場オレンジシート(3塁側)


抽選で阪神タイガース戦のペアチケットプレゼント

 自治労共済大阪府支部から、日頃の自治労共済のご利用に感謝を込めて、自治労共済基本型の加入者の皆さまに05年セントラルリーグ・阪神タイガース戦のペアチケット2組(3塁側オレンジシート)を抽選でプレゼントします。

@4月日(金)阪神×横浜
A4月日(土)阪神×横浜
B4月10日(日)阪神×横浜
C4月12日(火)阪神×巨人
D4月13日(水)阪神×巨人
E4月14日(木)阪神×巨人

*試合開始時間は2月中旬に決定
*予定の試合が悪天候等で中止の場合は再試合日程が決まり次第、連絡いたします。

応募方法
 官製はがき1枚につき、ご希望の1試合を明記して@組合・支部名Aお名前B〒・住所C電話番号を記入のうえ自治労共済大阪府支部まで送付して下さい。応募の締切りは05年2月21日(消印有効)当選者には組合を通じてチケットをお渡しします。
〒530−0041 大阪市北区天神橋3−9−27
PLP会館1階 自治労共済大阪府支部
        甲子園チケット係まで

お問い合わせは自治労共済大阪府支部まで
TEL 06‐6242‐2233


 オリジナルクイズ、1月1日付け新年号の「ナンバークロス」の質問文は「アタラシイトシノモクヒヨウヤユメハナンデスカ(新しい年の目標や夢はなんですか)」でした。
 応募総数167通(はがき98通、Eメール69通)のうち、厳正な抽選の結果、次の5人の方々に1万円分の商品券、20人の方々に図書券を送ります(敬称略)。
【1万円分商品券】
八竹 正夫(健福・保健所)
中村 兼次(職安労組)
西川 貴文(税務・なにわ東)
大木  愛(社保・吹田)
菊池 武士(商工・産技総研)
【1000円分図書券】
浴畑  心(社保・玉出)
立石 光男(社保・堺東)
浅尾 明子(社保・事務C)
平  雅也(職安労組)
森本 幹雄(税務・なにわ北)
北井 武美(税務・中河内)
岡本 康治(税務・豊能)
山田 弓子(税務・北河内)
池田 恵子(税務・なにわ南)
細野 晶子(税務・中央)
山本 益二(総務・用度)
新田  仁(商工・産技総研)
小林 由紀(労働・総合労働)
瀬崎 隆史(労働・松原技専校)
殿貝 和美(環農水・南河内農緑)
西野 朋子(健福・相談所)
山崎 誠治(建設・富田林土木)
藤田 秀樹(羽曳野病院)
福山 絹美(羽曳野病院)
増本 裕司(直属・学務管理)