機関紙「自治労府職」

 2005年3月11日号

公務員連絡会が総務省・人事院と交渉
給与を政治の道具とするな


 公務員連絡会は8日、2005春季要求の回答を求めて総務省人事・恩給局次長、人事院職員団体審議官と交渉を行い、中間的な回答を引き出した。8日の段階では、総務省、人事院のいずれも給与改定に対する基本的な姿勢は確認したものの、回答内容は抽象的なものにとどまっている。公務員連絡会では行動を一層強め、22日の回答指定日には誠意ある回答を引き出すよう取り組みを強めるとしている。
 また、この日、公務労協・公務員連絡会として取り組んだ地域給与に関わる組織内個人署名、197万筆余を人事院に提出した。
〈総務省人事・恩給局次長との交渉経過〉
 公務員連絡会の要求に対し総務省人事・恩給局次長は、@本年の給与改定では従来同様、労働基本権制約の代償措置の根幹をなす人事院勧告制度尊重の基本姿勢の下、適切な給与水準となるよう対処したい、A退職手当制度の見直しでは、公務員制度改革の一環として、また、人事院における「給与構造の基本的見直し」の検討状況などを注視し、制度面の見直しについて検討する必要がある。検討に際しては職員団体の意見は十分承る、B公務員制度改革では、昨年5月の政労協議以降、労働基本権問題も含め幅広く意見交換が進められてきた。公務員制度改革を進めるに当たっては、職員団体を含む関係各方面とも十分に議論していくことが重要と認識している、Cワークシェアリングの実現、労働時間並びに休暇、休業などでは、昨年度の人事院報告で、公務と育児・介護など家庭生活を支援する方策について触れられている。今後は人事院で検討が進められ、具体的な措置に関する意見の申出が行われれば、総務省として適切に対処する、D公務の高齢対策の推進では、実際に再任用された方を対象としたアンケート調査を行うなど、政府全体として、高齢国家公務員の雇用を推進する、E次世代育成支援対策推進法に基づく、特定事業主行動計画の策定は、各府省でアンケートなどを行い意見反映し、本年度末までに策定される。来年度以降、それぞれの行動計画に基づき、仕事と家庭の両立に関する取り組みが推進されるが、各府省に共通する課題や制度的な課題は適切に対応する、F「評価の試行」は、労使で十分な意思疎通を図り、相互信頼関係を維持しながら検討を進めることが重要と認識している、などと回答した。
 回答に対し公務員連絡会からは、さらに幾つかの点で見解をただし「公務員給与が『政治の道具』としてもてあそばれている現状に危機意識を持っている。使用者の立場からも、賃金・労働条件決定の原則をはずれたような動向には毅然として対応することを強く求める」と、総務省の毅然とした対応を要請するとともに「本日の回答は抽象的なものにとどまっており、不満である。さらに検討を重ね、15日の交渉では、より明確な回答を示してもらいたい」と要請し、交渉を終えた。


連合大阪春闘決起集会に7000人が結集
物分りの悪い組合に徹し、闘い抜く


 連合大阪は4日「格差拡大と負担増の小泉改革にNO!」をスローガンに2005春季生活闘争3・4総決起集会を扇町公園で開いた。集会には7000人の組合員が集まり、自治労府職からも100人を超える組合員が参加した。集会終了後には淀屋橋までのデモが行われ、沿道の市民に「サービス残業を許さないぞ」「公務労働者の労働基本権を返せ」などを訴えた。
 伊東会長は「春闘を取り巻く情勢は昨年と比べて明るい状況にあり、8割弱の企業が増益見通しとなっている。これは労働者の犠牲と貢献による成果であり、6年連続マイナスとなっている可処分所得を回復させるためにも適正な配分を求めていかなくてはならない」とするとともに「連合は昨年秋から『格差拡大、負担増の小泉改革』と対決し、公正で安心な職場と社会を実現させることを目的に政策制度要求を展開している。定率減税の縮小や社会保険料の引き上げ、税制改正での負担増で約1兆5000億円もの負担増となる。このような負担増を阻止するためには、@定率減税縮小・廃止の絶対反対、A年金制度、介護保険制度、医療保険制度の一体的な抜本的改革、B非典型労働者の雇用・労働条件格差の改善や均等待遇実現に向けたパート労働法の制定が必要である」として「賃金引上げでは経営者の壁を突き破り、政策制度要求実現では小泉政権の連合バッシングを跳ね返し、政策転換を行わせるため、物分りの悪い労働組合に徹し、断固闘いぬこう」と力強く訴えた。


大阪府当局が5病院問題で
府労連と議会に別の回答
厳重抗議し誠実な協議・交渉求める

 府労連は7日、府立5病院の「地方独法化定款にかかる労働条件改変についての労使交渉要求」について、当局の文書回答を受けた。回答では「いまだ提案する内容は決定していない」としたが、これより以前に行われた3日の府議会では「人事評価システム」や「新たな給与制度」などを答弁していた。
 自治労府職は議会と労働組合に対する回答が異なることについて厳重に抗議し、早急に労使協議を行うことを求めた。
 7日の回答で当局は「今後、職員の具体的な労働条件について提案内容を早急に決定し」として、「未だ提案する内容は決定していない」としていたが、3日の府議会で徳丸議員(民主・無所属ネット議員団)の質問に対して「職員の業績や能力を的確に反映した人事や昇任管理を行うための人事評価システムや給与制度を導入してまいりたいと存じます」と質問内容より踏み込んだ「意図的」とも取れるような回答を行った。

ワッペン闘争決行中!!


現業評議会
退職者集会・女性交流会・春闘学習会開く
事例交え「こころ」の問題を学ぶ


 現業評議会は9日、さいかくホールで退職者集会・女性交流会・春闘学習会を開いた。学習会は現業評議会と本部が共同で開いたもので各単組・支部から現業評議会の組合員を中心に約60人が集まった。
 中村議長は「例年は現評が単独で行っているが、今回は本部と共催で開くことになった。中宮病院に在職していた名越さんを講師に招き『こころ』のケアを含めた、メンタルヘルスの課題で学習会を設定した。最近は人件費削減や民間委託など、お金が原因の話が多いが、お金以上に『こころ』の問題は大事なテーマだと思う。『うつ』についてのチェックシートも用意していただいたので、試してみて自分の働き方を見つめなおしてほしい」とあいさつした。
 森口事務局長からの経過報告に続いて、名越クリニック院長の名越康文さんから「うつ病」などのメンタルヘルスや、家族でも性格の違いが相手の症状を見逃してしまう事例、過剰適応や自己評価の低さが招く共依存の課題など、事例を示しながら分かりやすく解説していただいた。
 学習会後には、市内で交流会を開き、各支部組合員・役員、民主党・無所属ネット府議会議員団の品川公男議員、田中誠太議員も参加して交流を深め、さらなる活動強化を誓い合った。


本庁ブロックが総会開く
連携強化に全力


 中央地区評本庁ブロックは3日、第14回定期総会を以和貴荘で開いた。総会では組織強化・拡大に向けた活動や地域との連帯強化、教宣体制の強化などが確認されたほか、山口治議長(総務支部)、小川晋事務局長(労働支部)を再選した。
 山口議長は「労働組合の組織率低下や公務員バッシングなど、非常に困難な状況が続いている。大阪府でも指定管理者制度や財政状況の悪化など、多くの問題が山積している。こうした状況だからこそ、各支部連携を強めていくことが地区評本来の役割だが、現実には具体的に提起し、取り組むことが不十分であった。各支部・現場から率直な意見をいただきたい」とあいさつした。
 続いて経過報告と決算報告、会計監査報告、役員案、活動方針案が報告・提起され、すべての議案が承認・可決された。方針の議論では、本庁ブロックが役員派遣している「ユニオンひごろ」との連携や国民保護法制の課題、レク活動の強化などの意見が出された。


ピースおおさか
戦争と博覧会

 ピースおおさかでは特別展「戦争と博覧会」を4月24日まで開く。
 博覧会は19世紀後半からロンドンやパリで大規模に開かれるようになり、日本では殖産興業策の1つとして1877年に東京で「第1回内国博覧会」が開かれている。
 その後、新聞社など民間団体が主催する博覧会が開かれるようになったが、1931年の満州事変以降、次第に戦争を題材にした内容へと変化し、日中戦争の長期化では財政事情がひっ迫、1940年に予定されていた日本最初の万国博覧会は中止となった。
 さらに太平洋戦争下では物資不足で規模、回数とも縮小されていった。しかし戦後「復興」「平和」と名付けられ、再び博覧会が各地で盛んに開かれるようになった。
 大正末期から昭和30年ごろまでのこうした博覧会の変化をポスターや絵はがき、雑誌、写真などの展示でたどり、戦争が博覧会に及ぼした影響を理解することを通して、平和について考える。
▼期間/開催中〜4月24日(日)▼会場/ピースおおさか特別展示室(JR環状線・地下鉄中央線「森ノ宮」駅下車、西へ徒歩5分)▼開館時間/午前9時半〜午後5時(入館は4時半まで)▼休館日/月曜日と3月31日▼入館料/一般250円、高校生150円、中学生以下、65歳以上、障害者の方は無料▼問い合わせ/大阪国際平和センター(ピースおおさか)TEL06(6947)7208、FAX06(6943)6080


詰碁&詰将棋

正解者の中から抽選で10人にレインボーカード

 はがきまたはEメール(アドレス下記)に、@どちらかの答えA氏名B支部・分会名C機関紙への感想などコメントを添えて、自治労府職教宣部まで送って下さい(あて先、締切はオリジナルクイズと同様)。
 正解者の中から抽選で10人にレインボーカードを送ります。

【詰碁】 黒先。辺に二眼作るのは難しい。眼を作りにゆく前に何か必要です。
【詰将棋】 いつどこに歩を打つか。

あて先・締切下段のクイズと同様です。