機関紙「自治労府職」
2005年6月1日号
人事院
給与構造見直し案提示
全体を5%下げ、50代はさらに2%下げ
公務員連絡会は18日、人事院交渉を行い、地域給与・給与制度見直しの検討状況をただした。
人事院から「給与構造の基本的見直しについて(措置案)」【2めんに掲載】の説明を受けた後、公務員連絡会は@「民間賃金の低い地域と高い地域との格差を踏まえ、俸給水準を5%程度引き下げる」としているが、地域別官民較差に基づいて俸給水準を設定するということではなく、公務員給与の地域別配分の見直しとして行うものであることを明確にして欲しい、A俸給水準引下げとフラット化で合わせて最高7%程度の引下げになるが、その根拠は何か。また、枠外はどうするのか、B地域手当の指定基準はいつ頃示すつもりか。5万人以上の市ということだが、未満のところは対象にならないのか、C評価制度の整備や労使関係制度の改善がないまま、査定昇給制度の導入は反対である、と人事院の見解をただした。
これらの質問に対し、人事院は、@民調方式で見た場合、民間給与の地域格差は20%ぐらいとしてきたが、ブロック別に見た場合、最大5%程度の官民逆較差があるということが一致している。ブロック別の較差で自動的に水準を決めるものではないが、大きな要因である。現行の12%を18%にするときの極めて重要な判断基準がブロック別較差の5%ということ、A全体で5%下げるが、40代後半や50代の給与水準は民間がさらに6%弱低いので、フラット化で民間に近づけようということ。それを一気にやるのではなく、民間との逆較差が大きい50代をさらに2%下げるということだ。枠外は最高号俸に切り替えるので7%以上下がる、B地域指定の基準は、なるべく早く示して議論を進めたい。経済活動が安定的に行われているまとまりとしては5万人以上が適当ではないかということだ、C査定昇給制度は、評価制度が整備されるまでは「特に良好」などの分布率は2割程度にすることなどを示したい、とした。
公務員連絡会は「@地域給は合意に基づき、一方的見直しを行わないこと、A評価制度の整備や労使関係制度の改善がないまま査定昇給制度等を本年拙速に勧告しないこと、の2点を求める。『措置案』に対する組合の考え方は後日提出するので、それに基づく交渉・協議を要請する」と述べ、人事院が誠意ある協議を行うことを約束したことから、交渉を終えた。
スポーツ大会軟式野球大会
社保チームが準優勝
15年ぶりの近畿大会出場を決める
5月10日に開幕した自治労スポーツ大会府予選の軟式野球大会に自治労府職の代表として社保チームが参加。準優勝を勝ち取り、15年ぶりの近畿大会出場を獲得した。
熊取町職戦では、川村投手が完投。福池選手の本塁打など5対0で勝利。続く2回戦では優勝経験もある自治労寝屋川と対戦、大森投手、向井(彦)選手の活躍で6回まで2対2の同点、7回表に2点を失うも長谷選手の同点打や粘り強い攻撃の末、劇的なサヨナラ勝ちをおさめた。準々決勝の豊中市職戦では、山本投手、奥野選手の3安打の活躍で14対3のコールド勝ち、準決勝の摂津市職戦では投打がかみ合い、6対2で決勝へ駒を進めた。決勝戦では強豪の大阪市職に4対7で敗れるも準優勝に輝いた。8月に開かれる近畿大会での活躍に期待が高まる。
第11回囲碁・将棋大会
飛び入り参加で優勝!?
親子対決は圧勝し、Cクラスの大人たちを相手に勝ち抜いた。税務支部の瀬間さんの息子、瀬間太一君がCクラスに飛び入り参加し、優勝をさらっていった。
28日の土曜日、自治労府職は第11回囲碁・将棋大会を釣鐘倶楽部で開いた。盤面を挟んで緊張感漂う雰囲気が会場を包むなか、静かな会場内に、パチッ、パチッと手を進める音が響く。真剣な対局の投了後は、互いの手合いを確認し合うなど和やかに繰り広げられた。 今大会の上位入賞者を中心に、6月18日に開催予定の府本部大会に派遣する。主な成績は以下のとおり(敬称略)。
【囲碁の部】
A・Bクラス
優勝 東谷仁志(健福)
2位 竹内 昭(中宮)
Cクラス
優勝 瀬間太一(税務)
2位 鎌田佳裕(税務)
【将棋の部】
Aクラス
優勝 小泉和人(税務)
2位 大沢 実(中宮)
B・Cクラス
優勝 北角 彰(健福)
2位 形山順二(環農水)
自治労共済基本型の加入者に日頃の感謝をこめて
抽選で阪神タイガース戦のペアチケットプレゼント
甲子園球場オレンジシート(3塁側) NO.4
自治労共済大阪府支部から、日頃の自治労共済のご利用に感謝を込めて、自治労共済基本型の加入者の皆さまに05年セントラルリーグ・阪神タイガース戦のペアチケット2組(3塁側オレンジシート)を抽選でプレゼントします。
応募方法
官製はがき1枚につき、ご希望の1試合を明記して@組合・支部名Aお名前B〒・住所C電話番号を記入のうえ自治労共済大阪府支部まで送付して下さい。応募の締切りは05年6月15日(消印有効)当選者には「自治労大阪」でお名前を掲載し組合を通じてチケットをお渡しします。
〒530−0041 大阪市北区天神橋3−9−27
PLP会館1階 自治労共済大阪府支部
甲子園チケット係まで
@6月24日(金)阪神×巨人18時開始
A6月25日(土)阪神×巨人18時開始
B6月26日(日)阪神×巨人18時開始
C7月5日(火)阪神×ヤクルト18時開始
D7月6日(水)阪神×ヤクルト18時開始
E7月7日(木)阪神×ヤクルト18時開始
*予定の試合が悪天候等で中止の場合は再試合日程が決まり次第、連絡いたします。
▼健康福祉支部の中
今こそ平和を考えよう♪
沖縄平和行進レポート…1
人間の鎖で基地包囲
平和への思いを共有
初めて沖縄平和行進に参加しました。今年は復帰33年、戦後60年の節目の年でもあり、全国各地から多くの仲間たちが5・15平和行進に結集した。目で見る沖縄は沖縄本島の20%が基地というだけあって米軍基地が見えないところはなく、基地の大きさに圧倒されるばかりであった。
行進1日目。平和行進では初めて大戦で激戦地となった『伊江島』を歩いた。伊江島は南北3`、東西6`ほどの小さな島ではあるが、旧日本軍の沖縄最大の飛行場(伊江島飛行場)があったことから多くの軍人、島民が犠牲となった島である。島内にはたくさんの戦跡が存在し、改めて戦争の悲惨さ、怖さを実感した。現在も米軍補助飛行場や米軍射爆場、通信基地が残っており、島の3割以上を基地が占めている。自然あふれる風景の中に突如現れる基地を見て、感じたことのない圧迫感と基地に対する怒りがこみ上げてきた。また、基地を目の前にしてのシュプレヒコールは、より一層気持ちのこもったものとなり、全国の仲間たちと、そして沖縄の人たちと平和への思いを共有することができた。
普天間基地包囲行動では地元沖縄のお年寄り、子どもたちと一緒になって手をつなぎ、人間の鎖で基地を包囲し、基地返還を訴えた。包囲行動には過去最多の約2万4千人の参加があり、住民の関心の高さと、基地のない平和な沖縄を望む願いの大きさが伝わってきた。沖縄から戦争につながる一切のものを排除するまでこの闘いは続けていかなければいけない。
平和行進を通じて感じたことを職場・地域に広め、平和に対する想いを忘れることなく心に刻みこんで、これからの反戦・平和運動に参加したい。そして、『平和』を合言葉に世界中の人々が手を取り合って、安心して暮らせる社会をつくっていきたい。みなさんも、もう一度、平和について考えてみませんか。
今回の行動に参加するにあたり、ご協力いただいた組合員、職場のみなさんに感謝します。
【健康福祉支部 中 智章】
給与構造の基本的見直しについて(措置案)
平成17年5月
人 事 院
1 俸給表構造の見直し
現行の俸給水準は、官民給与の全国平均水準をベースに設定されている。地域の公務員給与がそれぞれの地域の民間賃金水準をより適切に反映したものとなるよう、民間賃金の低い地域と民間賃金の高い地域との賃金格差を踏まえ、俸給水準を5%程度引き下げることとする。同時に、年功的な給与上昇を抑制し、職務・職責に応じた給与とするため、級構成、号俸構成及び水準カーブの改正を行う。
行政職俸給表(一)について次のような改正を行う。
(1) 級構成の再編
次のような級構成の見直しを行い、現行の11級制から10級制の級構成とする。
ア 職責の同質化が進み、人事管理上も別々の級として存続させる必要性の少なくなった現行1・2級及び現行4・5級を統合する。
イ 平成13年1月の省庁再編に伴い従前よりも多数の職員を抱え広範かつ高度な業務を担うことになるなど、従来の本省課長の職責を上回る職務が生じてきていることから、これらの職務を適正に評価するため、新たな級(新10級、現行12級相当)を設ける。
(2) 号俸構成等
ア 昇給制度の見直しに伴い、勤務実績を反映させやすくするため現行の号俸を4分割する。
イ 初任の級を除く現行4級以上の各級について、職務給の観点から級間の水準の重複を減少させるため初号等の号俸をカットする。
ウ 年功的な給与制度を見直し、各職務の級における職務・職責の違いを明確化するため、いわゆる枠外昇給制度を廃止する。
(3) 俸給水準是正
俸給水準を全体として5%程度引き下げる。
ア 現行4級以上の各級について、民間水準を上回る傾向が見られはじめる30歳代半ばの職員が適用されている号俸以上の号俸については、水準をさらに最高2%程度引き下げる。他方、現行4・5級等の前半号俸の水準引下げを5%未満に抑制する。
イ 現行1級・2級及び3級の前半号俸については引下げを行わない。3級の後半号俸については4級以上の水準引下げを踏まえ必要最小限の引下げを行う。
(4) 昇格時の号俸決定方式
昇格時の号俸決定方式について、1号上位昇格方式に代えて、昇格前の俸給月額に職務の級別に一定額を加算した額を基礎とする俸給月額となるような方式に改める。
(5) 切替方法
ア 切替日の前日に受けていた号俸等及び当該号俸等に係る経過期間に応じ、新俸給表における細分化された号俸に切り替えることを基本とする。
イ 枠外昇給制度を廃止することに伴い、枠外在職者は全て最高号俸に切り替える。
ウ 級統合に伴う切替については、現行1級及び4級在職者については、現行俸給表上の2級及び5級における直近上位の額の号俸を基礎として、ア及びイに従って切り替える。
エ 新10級の新設に伴う切替については、切替日において新9級(現行11級)から新10級に昇格したものとした場合に得られる号俸に切り替える。
(6) 指定職俸給表
行政職俸給表(一)11級と同程度の引下げを行うとともに、下位号俸をカットする。
(7) 行政職俸給表(一)及び指定職俸給表以外の俸給表の見直し
ア 級構成については、行政職俸給表(一)の取扱いとの関係を踏まえ、各俸給表ごとに適用される各職種における運用実態を考慮しつつ見直す。
イ 号俸構成は、行政職俸給表(一)との均衡を基本として見直す。
ウ 水準是正については、行政職俸給表(一)との均衡を基本として行う。
2 地域手当及び広域異動手当の新設
(1) 地域手当の新設
公務員の俸給水準を民間賃金の低い地域の水準のベースに引き下げることに併せて、調整手当を廃止し、民間賃金の高い地域に勤務する職員に対し、地域手当を支給する。
ア 支給地域の指定は、民間事業所が集積し、経済活動が比較的安定的、継続的に行われている地域を単位として行うとの観点から、人口5万人以上の市を単位として行う。
地域の一体性を考慮して、支給地域に近接する地域の指定について検討する。
イ 民間賃金の高い地域を決定する指標については、現行の調整手当制度における支給地域等の見直しにおいて用いられてきたこと等を考慮して、賃金構造基本統計調査(賃金センサス)の特別集計による賃金指数を基礎資料とする。
ウ 東京都区部の現行給与水準を維持できる水準を上限としつつ、現行の調整手当との連続性等を考慮して、支給区分を3%、6%、10%、12%、15%、18%の6段階とする。
エ 地域指定は、俸給水準が5%程度引き下げられることを考慮した新たな基準に基づいて行う。
オ 地域手当の支給区分が下位の地域に異動した職員については、一定期間手当の特例を検討する。
(2) 広域異動手当の新設(転勤手当の名称を「広域異動手当」とする。)
俸給水準の引下げに伴い、円滑な人事管理の実現に資するため、転勤のある民間事業所(広域展開企業)の賃金水準等を考慮して、転勤を行った職員に対し、最大3年間を限度に3〜6%程度の広域異動手当を支給する。
ア 原則として、転居を伴う勤務地を異にする異動を行った職員に支給する。
イ 地域手当との併給調整を行う。また、特地勤務手当に準ずる手当と広域異動手当が併存する場合には、両手当間で併給調整を行うことについて検討する。
ウ このほか、異動者に対する措置として、民間事業所における単身赴任手当の支給実態を考慮して、単身赴任手当の額の在り方について検討する。
3 勤務実績の給与への反映
(1) 勤務成績に基づく昇給制度の導入
勤務成績を昇給により反映させやすくするため、現行の号俸を4分割し、特別昇給と普通昇給を一本化する。
ア 昇給のための勤務成績判定期間を1月1日〜12月31日とし、昇給時期を全府省共通の年1回、1月1日に統一する。
イ 職員を初任層、中間層及び管理職層に区分し、当該職員層に応じて勤務成績に応じた昇給号俸数及び「特に良好」以上の分布率を設定する。その際、管理職層は、それ以外の職員層よりも「良好(標準)」の場合の昇給号俸数を抑制する。
ウ 55歳昇給停止措置については現行どおり維持することとする。
エ 初任給決定方法については、基本的には現行の考え方を維持する。
(2) 勤勉手当への実績反映の拡大
勤勉手当について、勤務実績を支給額により反映し得るよう、「標準」の成績区分の成績率を引き下げることにより得た原資によって、「特に優秀」及び「優秀」の成績区分の人員分布率を拡大する。また、あわせて、当該人員分布率の基準を設定する。
ア 成績区分別の成績率については、「標準」の成績区分の成績率を5/100引き下げる(一般職員70/100→65/100、特定幹部職員90/100→85/100)。これに伴い、懲戒処分を受けた職員等「標準未満」の成績区分の成績率を引き下げる。
イ 成績区分別の人員分布率の基準を設定する。
(3) 昇格基準の整備
本格的な昇格基準は新評価制度の導入にあわせて整備する。それまでの間の暫定的な措置として、以下のとおり現行制度の枠内での昇格運用の改善措置を進める。
ア 昇格の要件として勤務成績が良好であることを明示し、昇格に係る勤務成績の判定に当たって以下のような運用を行う。
@ 昇格に係る勤務成績判定のための基礎資料の一つとして、勤務評定記録書等とともに昇給及び勤勉手当に係る勤務成績の判定結果を活用する。
A 昇格前1年間における勤務成績が「不良」又は「要努力」に該当していないこと。
イ 級別資格基準表については、職務の級の再編等に応じて修正した上で、昇格のための勤務成績を総合的に判断するための期間として当面存置する。
(4) 給与決定のための勤務成績の判定についての改善
評価システムの整備については引き続き検討を行うこととするが、当面、昇給、勤勉手当における勤務成績の判定をより実効あるものとするとの観点から、従来から各府省で行われている給与上の勤務成績の判定手続をベースにその明確化を図る。
上位の勤務成績の判定は、現行制度と同様に定められた予算枠内で相対的な判定を行うが、判定を行いやすくするとの観点から判定の着眼点、成績の判断基準等の例示について検討する。「良好(標準)未満」の勤務成績の判定には枠は設けず、懲戒処分や矯正措置を受けた場合など全府省共通の統一的な運用の基準を示すことについて検討する。
4 その他の課題
(1) 専門スタッフ職俸給表の新設
行政の多様化、複雑・困難化に対応するとともに、複線型の人事制度の導入に向けての給与制度上の環境整備として、専門的な能力の活用を目的として、3級構成程度の簡素な級構成の専門スタッフ職俸給表の新設を検討する。
(2) 俸給の特別調整額の定額化
特別調整額について、年功的な給与処遇を改め、管理職員の職責等を端的に反映できるよう、民間企業において役付手当が定額化している実態も踏まえ、定率制から定額制に移行する。
ア T種〜X種の適用官職については現行どおりとする。本府省補佐の特別調整額(8%)について本府省手当に改める。
イ 手当額は、職務の級別・支給区分別の定額制とする。
ウ V種〜X種の手当額については、管理職昇任前の超過勤務手当が支給される職員との関係を考慮し、地方機関の超過勤務手当の支給実績を考慮した改善を行う。
(3) 本府省手当の新設
本府省における職務の特殊性・困難性、人材確保の必要性に配慮し、本府省課長補佐の特別調整額を本府省手当に改め、措置の必要性が認められる課長補佐以下の職員を対象とする。
なお、手当額は、職務の級別(役職段階別)の定額制とする。
(4) 民間の同種手当の動向等に鑑み、特別調整額を官民比較の給与種目に加え、通勤手当を比較給与種目から除く。
以上