機関紙「自治労府職」

 2005年8月1日号

公務員連絡会が中央行動と人事院交渉を実施
地域給与の交渉 ヤマ場迫る
2日に第5次中央行動

 公務員連絡会は、2005人勧期闘争の大きなヤマ場に設定した7月22日、全国の組合員5000人を集め第4次中央行動を行った。
 人事院給与局長との交渉では、地域給与・給与制度見直しについて「強い要望として受け止める」としたのみで、これまでの回答を繰り返すにとどまった。また、給与・一時金では@民調はまだ集計中であり、較差は最終集計までわからないが、途中段階の感触では、ある程度のマイナス較差を想定せざるを得ない、A一時金は、地域や企業によって格差が大きいので、調査途中での感触がつかみにくい状況で現時点では何とも言えない、とするなど、極めて不満な回答に止まった。
 さらに、本年の勧告日は「給与制度見直しで倍以上の作業量となっており、例年より遅れ気味となっている」として例年(6〜8日)より遅れることを示唆した。
 公務員連絡会は「ぎりぎりまで要求実現に向けた取り組みを強化する必要がある」として、8月2日に第5次中央行動・第4次全国統一行動を配置し、人事院に誠意ある回答を迫ることを決定した。
 交渉に先立って開かれた中央決起集会は、2005人勧期闘争のヤマ場を迎え、人事院に怒りをぶつける熱気ある集会となった。
 公務員連絡会の丸山議長は「これまで闘いを繰り広げてきたが、いまだ人事院は固い姿勢を変えていない。公務員連絡会は、委員長・書記長・幹事で構成する闘争委員会を開き、人勧期を要求実現まで闘い抜くことを意思統一した。秋の確定期まで、連続した闘いの決意を固めあってもらいたい」と訴えた。
 集会を終えた参加者は、霞ヶ関一周のデモ行進部隊と人事院前で交渉を支援する部隊に分かれて行動。「俸給表の引下げ反対」「評価制度の整備なき査定昇給反対」「賃金水準を維持する給与勧告を行え」とシュプレヒコールをあげた。


本庁ブロック発
中央と連携して学習会
地域給与導入に反対


 本庁ブロックは7月27日、組合員40人を集め、現在、中央で交渉が進められている地域給与・給与制度見直しの問題についてランチタイム学習会を開いた。
 学習会で、自治労府本部調査部長の伊東俊明さんは「地域給与を導入しても、国家公務員は『広域異動手当』や『本府省手当』を創設するなど、単なる人件費の配分の問題だが、地方公務員は人件費削減だけである。また、給与制度見直しでは、人事評価制度が拡大される恐れもある」など、問題点と今後の取り組みを分かりやすく説明していただいた。
 また、同日の時間外には地域のユニオンを招いてユニオンシネマが行われ「グッバイ・レーニン」が上映された。参加した組合員からは「面白かったし、最後は感動した」という意見が出された。


公務員連絡会
育児・介護を行う職員の短時間勤務制度
先送りは極めて遺憾

 公務員連絡会は7月22日、勤務時間関係の人勧期要求や多様な勤務形態に関する研究会・最終報告の取り扱いなどについて人事院と交渉した。
 公務員連絡会は「本年の人勧期要求で重点課題に設定した育児・介護を行う職員の短時間勤務制度の意見の申出について、これまでの交渉で夏の勧告時点までには困難との回答が示されたが、極めて遺憾」として、次の4点について見解を求めた、@「割振り制度」は、一方的な弾力化とならないよう慎重に検討すべき、A修学・ボランティアのための休業制度は、早期に実現すべき、B常勤職員の本格的な短時間勤務制度は、骨太方針で言及されていることも含め、早期実現に向けた検討の促進を、C徹底した勤務時間管理、実効ある超勤縮減策の具体的な提言を行うべき、とした。
 これに対して人事院職員福祉局長は「総務省などと定員管理のあり方について調整しているが、現段階ではその見通しが立っておらず、夏の勧告時までに意見の申出を行うことは困難」としたうえで、@国民のニーズに答えサービスを効率的に提供していくことは職員の思いでもあるが、一律・画一的な勤務時間制度のため、そう出来ない、改善に向けて積極的な検討を行っていくべきと考える、A当面は早出遅出勤務の適用を具体化し、検討を進めていきたい、B育児・介護を行う職員の短時間勤務制度を優先的に検討し、引き続き、本格的な短時間勤務制度も検討していきたい、C「実際に行った超勤時間を把握するシステム」を導入し、超勤を最小限に抑制していくことが重要であり、夏の報告では、このことを求めたいと考えている、と回答した。


8月3日(水)
自治労全国統一行動日



見上げれば星空
天の川は宇宙の姿

 最近は「天の川」を見たという人が少なくなっています。なかには7月7日の七夕の日にしか見ることができないと思っている人たちもいます。それほど天の川を見る機会がなくなっていると思うと少し残念です。
 都会の街明かりによって明るくなった夜空では、1等星あるいは2等星までの明るい星しか見えず、星座の形もわからないものです。そのような所で天の川を見るのは難しく、街明かりを離れた山や海に出かけなくては5等星、6等星の暗い星たちと天の川を見ることはできないでしょう。
 時期的に言えば、夏の天の川は8月の午後9時ごろが一番見やすい位置にあります。夏の大三角と呼ばれる明るい星たちで作る三角形は一番見つけやすい頭上に輝き、都会でも見つかるはずです。3個の星のなかで一番明るく輝いているのが「こと座のベガ」、南よりに輝いているのが「わし座のアルタイル」、北東よりに「はくちょう座のデネブ」となります。
 七夕の星で言えば、ベガは織女星であり、アルタイルが牽牛(けんぎゅう)星ですから2人の間を天の川が流れていることになります。また、デネブは天の川のまっただ中に輝いています。
 天の川は織女星と牽牛星の間だけでなく、「わし座」から「たて座」を通り「いて座」へと続いています。これより南は地平線下になってしまうため、日本国内では見ることができませんが、有名な南十字星あたりを通って続きます。
 天の川はたくさんの星の集まりで、これは私たちの銀河系宇宙の星、約2千億個を束ねて見ている姿と考えられています。スケールが違うのですが、台風の渦巻きのように2千億個の星が渦を巻いていると考えられており、その直径は約10万光年(光の速度で10万年かかる距離)、厚みは約1万光年、そしてわれわれの太陽系は中心から約3万光年離れた渦巻きの腕の中にあります。

銀河系の中心は
いて座の方向
 天の川の明るさを見ると、はくちょう座からわし座、わし座からたて座、たて座からいて座と、徐々に明るくなっていることがわかります。実は、いて座あたりの天の川が一番明るく、銀河系の中心がいて座の方向にあることを教えてくれています。つまり多くの星が重なって見えているので明るく見えるのです。
 日本でのいて座は南の低空にあって、ややもすると大気の吸収によって天の川の光が弱められて目立たないのですが、いて座が天頂付近にやってくるオーストラリアなどでは、天の川の明るさによって人影ができると言いますから、かなりの明るさです。
 天の川はこうして見ていくと地球を取り巻いているのですが、日本から見えるのは夏・秋・冬の天の川で、春の天の川はずっと南の国へ行かなくてはなりません。天の川が見える場所で双眼鏡を使って天の川あたりをのぞくと、これぞ星空と言った具合に数え切れない星々を見ることができるでしょう。
 最近では、日本中の多くが梅雨の最中で晴れる機会の少ない7月7日の七夕から、太陰太陽暦(旧暦)の7月7日に行う「伝統的七夕」を国立天文台は勧め始めています。今年は8月11日になります。
 この夏、街明かりを離れて天の川を見てください。そこは本当に宇宙ですから。


労災事故のウラオモテ
知られていなかったアスベスト被害


 アスベスト被害が連日マスコミをにぎわせている。新聞でも盛んに解説記事があるが、少しだけ触れておこう。
 アスベスト(石綿)を吸引したことが原因とされる病気「中皮腫」を医学辞典などで調べてみると、必ず「まれながん」とか「発症は非常にまれ」と説明されている。そしてアスベストを吸引してから発症するまでの潜伏期間は20年から50年といわれる。
 しばらく前まで、呼吸器を専門とする医師でさえ、教科書で知っているだけで、患者には出会ったことがないのが普通だといわれたぐらいだった。その病気がいまどんどん増えている。
 1995年に年間500人がこの病気で死亡し、件数は着々と増え、2003年では878人が死亡している。そして深刻なのは、専門家の予測によると日本の男子に発症する中皮腫に限っても、これから10万人が死亡すると推計されていることである。
 なぜそんなことが分かるのか。日本がアスベストを大量に輸入し、建築材料などに使用したのが1960年代から90年代前半にかけてであることが分かっており、日本より20年ぐらい早く大量使用し健康影響が大問題となったヨーロッパやアメリカの例で、発症のリスクを測ることが可能だからである。
 もう1つの大問題は、死亡者数がこんなに増えてきているのに、労災認定の件数が少ないということだ。878人が死亡した2003年で労災として認定されたのはわずか83件。これも原因が推測できる。
 被災者にとって仕事のときにアスベストを吸ったのは何十年も前の話だし、お医者さんもどんな仕事でアスベストを吸ったのか分からないから、労災保険が受けられるとアドバイスをしようもない。そもそも退職してから長い時間がたっているから、かつて仕事をしていた会社のほうもそんな昔の話は知らないというわけだ。
 アスベストは、建材や吹き付けなどの建設関係から、自動車のブレーキ関係部品、船舶や鉄道車両の断熱材のような代表的なものに含まれるだけでなく、意外なものにも含まれている。たとえば子どもの頃にコンクリートに絵を描いて遊んだ「ろう石」には、不純物としてアスベストが混入している。実際、これを石筆として長年使用していた労働者の中皮腫は、労災認定を受けている。
 アスベスト問題は過去を問い、未来も問い続ける。
連合大阪
労働安全衛生センター
 事務局次長 西野方庸