機関紙「自治労府職」
2005年9月1日号
自治労大会
全国一般との統合決定
植本さん役員改選で副委員長に
自治労は8月23日から4日間、第76回定期大会を鹿児島市内で開いた。全国からは代議員・傍聴者など6000人が参加し、自治労府職からも代議員をはじめ、各単組・支部から傍聴などを含め参加した。
2006−2007運動方針案、当面の闘争方針案、地公3単産の組織統合の取り組みについて(組織討議案)、全国一般との組織統合、などについて活発な議論を行い、11の議案すべてが圧倒的多数の賛成を得て承認・可決された。また、34単組(2855人)の新規加盟も報告され、全体の拍手で承認された。
人見委員長はあいさつで「自治労は連合最大の産別。すべての地域で自治労の旗を高く掲げ、総選挙闘争、自治体確定闘争の勝利、地域給与導入阻止、公共サービス擁護をめざして全力でたたかいぬこう」と述べ、自治労の団結と産別運動の前進を確認できる大会となるよう訴えた。
方針議論では平和基本法(仮称)や全国一般との組織統合、地域給与などが中心に行われ、とりわけ平和基本法(仮称)では修正案が出されたが本部の「憲法9条死守」の決意表明と連合への意見書提出などを受け、取り下げられた。福井・岐阜県本部から出された全国一般との組織統合についての修正案は、賛成少数で否決された。
大会最終日には、役員選挙が行われ、岡部謙治中央執行委員長(福岡県本部)、金田文夫書記長が新たに選出された。自治労府職の特別執行委員で、植本眞砂子さんも副中央執行委員長に信任された。
なお、中央執行委員として国費評議会の先頭で活躍した平岡伸さん(社保労組)は、今回の大会で任期を終えて退任。大阪から自治労運動を支えることとなった。
2006年1月1日に組織統合を行うことが決まった全国一般は、統合後の自治労内部に「全国一般評議会」を設置し、3年間の経過措置を経て、各県本部の所属単組とすることが決まった。
府労連、近畿地連県職共闘が人事委員会に要請
地域給与など組合と十分協議せよ
8月30日、府労連は府人事委員会に対し、勧告に向けた要請を行った。山口委員長は「人事院は8月15日に月例給を0・36%引き下げる勧告を行ったが、府では財政問題などで、給与抑制措置が続けられている。府人勧では第三者機関として機能を、十分に発揮してもらいたい」として、要請書を手交した。
要請書は大橋書記長が説明を行い、@府の公民較差を反映した賃金引上げ勧告を行うとともに、一時金の時限的カットは府労連も人事委員会も反対の立場であることを明確にすること、A国の地域給与・給与制度見直しは、国家公務員給与の配分の問題とするのが人事院の立場。府人勧では勧告・報告を行わないこと。また、昇給制度に係る給与制度見直しは、現行人事評価制度は問題が多く、本年は報告に止め、府労連と十分協議を行うこと、B夏季闘争でもメンタルヘルス対策など一定前進した項目もあるが、要求項目に対して人事委員会の前向きな勧告を行うこと、などを求めた。
人事委員会の松本事務局長は「地域給与などの課題では、国の勧告を全く無視するわけにもいかず、他の人事委員会とも連携しながら検討を続けている」と答えた。
府労連は9月13日、人事委員長を含む3人事委員との意見交換を予定しており、勧告に向けた更なる協議を続ける。
また、8月31日には自治労近畿地連県職共闘が、近畿人事委員会協議会の会長である帯野府人事委員長に対し、地域給与・給与制度見直しなど、拙速な勧告を行わず、労働組合と十分な協議を行うよう要請した。
投票日は9・11
だけど…
期日前投票は9月10日(土)までOK
投票日に投票に行けない人は、前もって投票しよう!手続きは簡単です♪
最近読んだ本
カミングアウト
自分らしさを見つける旅
尾辻 かな子 著
多様性を認めながら
自分らしく生きる
「性的マイノリティとは、ゲイ、レズビアンなどの同性愛者、バイセクシュアル、インターセックス、トランスジェンター、性同一性障害をかかえる人々等を指します。(中略)性は実に多様なものです。だれもが多様性を認め合いながら、自分らしく生きていけるまちにしていきたい」
2003年12月、この府議会本会議での発言をテレビ中継で聞きながら、私は、この“刺激的な”内容に驚いていた。同性愛などの話は、面白おかしく話題になることはあっても、人権問題として真正面から語られることがあっただろうか。
そして本の出版。私はレズビアン、当事者として政治に関わりたい。この本に書かれているのは、筆者のあまりにも一途で不器用な生き様であった。集団によるいじめで自尊心を失い、同性愛者であることを公表したら排除されると恐怖してきた日々。筆者の経験は、性的マイノリティの人々にとっては「あたりまえ」の現実なのだろう。
ホモ、オカマ…、誰もが笑いのネタにしたことがあると思う。身近にいる彼・彼女らの存在に気づきもしなかったのだ。性愛のカタチに「あたりまえ」はない。実際には10人に1人は同性愛者と言われる。隠しているうちはよいが、公(おおやけ)にした途端、差別され、解雇されるケースもあると言う。「彼女はいるの?」「結婚は?」…職場で、飲み会であたりまえのように話題にしてきたことが、どれだけの緊張を強いてきたのだろう。結婚したくないのではなく、周囲と、国家が認めないのである。
国家や家族制度の均質性を守ろうという風潮が強まり、同性愛者の結婚は「国家を崩壊させる」と言う人たちもいる。しかし男や女、夫や妻という社会的規範を演じることに、本当は誰もが疲れていると思う。自分に正直に生きている人たちの存在は勇気を与え「あたりまえ」な社会を確実に変えていくだろう。
個人の人生より「お国」が優先される社会は、誰にとっても生きにくいのだから。
【建設支部 岡田茂彦】