機関紙「自治労府職」
2006年12月11・21号
第89回定期大会
社保が中央方針受け全国組織結成へ
関係労組離脱後の全国組織結成支援を確認
自治労府職は13日、新別館北館多目的ホールに代議員・役員など200人を集め、第89回定期大会を開いた。議事では、一般経過報告、2006年度運動方針案、当面の闘争方針案など提案され、すべての報告・議案が全会一致で承認・可決された。
中垣執行委員長は府労連闘争や行財政改革について述べるとともに「安倍内閣は『美しい国・日本』という言葉とは裏腹に、小泉内閣の市場原理主義と規制緩和を継承し『格差社会』の拡大を一層進めようしている。教育基本法の改悪に向けた動きや防衛省昇格法案の成立をもくろむなど『タカ派的本性』をむきだしにし、今後は来年の通常国会での国民投票法案を経ての「憲法改悪」を企図しており、危険な国へと進んでいる危ぐを抱かざるを得ない」「自民党は、統一地方選挙や参議院選挙に向け、自治労や日教組に対する攻撃を強めている。また、大阪府においても、いわゆる「裏金問題」が、マスコミ報道をされているが、これが更なるバッシングの引き金になるのではと強く危惧している。われわれは「格差社会」が進行し、生活不安が増大するなかで、政治の流れを変えるため、統一地方選挙での自治労推薦各級議員の勝利、とりわけ税務支部推薦で熊取町から出馬予定の自治労組織内である文野慎治さん必勝に向けた取り組みと、7月の参議院選挙における、自治労組織内の「あいはらくみこ」の必勝をめざして取り組むことが重要な課題となっている」と訴えた。
第4号議案では、自治労府職本部内に「現業評議会組織整備対策委員会」を設置し、現業評議会が当局に対する交渉権限をさらに強化するため、単組としての機能を持つように組織整備を図ることを確認した。今後は、労働委員会闘争を含む、あらゆる闘いを展望し組織強化に取り組むこととした。また、第5号議案では、関係労組の構成組織である社保労組が、自治労中央の方針に従い「全国社会保険職員労働組合(仮称)」を結成し、関係労組からの離脱を余儀なくされることから、関係労組としても、社会保険の全国組織結成を支援するとともに、これまでの信頼関係を大切にし、引き続き連携しつつ、ともに自治労運動を地域から推進することを確認した。
社保労組定期大会
新組織の確立が急務
活発な議論を経て全議案を全会一致で確認
12月2日、大阪社会保険職員労働組合は、第7回定期大会を開いた。大会には、各職場を代表し総勢203人の代議員が参加。来賓として、自治労府職関係労組から中垣執行委員長、川本書記長、職安労組の山本委員長、病院労連の青木委員長らが参加した。また、国費評議会高端議長、芳賀事務局長(自治労中央本部執行委員長)をはじめ、全国から多くの国費評議会の仲間も駆けつけた。さらに、来春熊取町議会に出馬予定の文野さんも参加され、連帯のあいさつをいただいた。
大会の冒頭、西岡委員長は「この2年間、職場から改革を実行し、信頼回復と行政サービスの向上に向けて、精一杯頑張ってきた。しかし、一人ひとりの頑張りも限界があり、多くの仲間が体調を崩し、休職せざるを得ない状況になったり、退職を余儀なくされるなどの厳しい状況となっている。今こそ労働安全衛生の取り組みが重要である。また、私たちを取り巻く情勢を見据えながら、新たな組織の確立が急務となっている。本日の議案でも提起しているが、活発な議論をお願いする」とあいさつした。
引き続き自治労府職中垣委員長からは「これまでの結集にお礼申し上げるとともに、新体制確立にむけ自治労府職としても協力を惜しまず取り組む。精一杯頑張ろう」とあいさつした。
方針議論では、各職場での1年間の職場活動総括に基づく活発な議論を行いながら、新たな運動方針を確立した。また、社保労組の新たな組織確立に向けた取り組みの提案をはじめ、全議案についても全会一致で可決された。
【社保労組発】
退任された皆さん
今大会で退任された役員には、中垣執行委員長から感謝状が贈られ、自治労府職運動への長年の労を称えた。
退任された皆さんからは、これまで支援に対する感謝と、今後も各単組・支部、職場から自治労府職運動を進めていくという決意の言葉が述べられた。
なお、退任された役員は以下のとおり。
【前副執行委員長】
青木 浩幸さん(病院労連)
【前書記長】
山嵜 聡さん(労働)
【前書記次長】
則定 義秀さん(健康福祉)
【前執行委員】
山中 章さん(病院労連)
山口正強生さん(職安)
井上 忠宏さん(総務)
宇野 利彦さん(税務)
【前会計監事】
古村 明さん(建設)
【前特別執行委員】
後藤 健司さん(労働)
美ら島でかたらい
ひろげる共生の輪
住民との対話・情報の共有から協働できる町づくりへ
熱気が残る那覇市内の会場では、頭の上を飛ぶ軍用機の轟音が耳についた。私はテーマ別分科会の「税財政の分権改革と新たな自治体の課題」に参加した。
基調講演として自治総研の飛田さんが「三位一体改革と今後の分権改革」と題し、国主導の改革では、税源移譲に見合う補助金廃止は補助率の見直しに留まり、国の強い関与は堅持されたまま、結局、国の財政負担が軽減されたに過ぎない。真の地方分権をめざし、第二の改革を進めるべきと述べられた。また、法政大学の廣瀬教授からは研究会報告として「電子自治体のあるべき将来像」と題し、国からの一方的な電子政府方針により、利用者側のニーズとのズレが生じ、地方分権の流れにも逆行している。自治体にとって、ハード・ソフト両面の情報通信基盤の整備や情報漏洩防止が責務であり、住民との政策づくりのコミュニケーションツールとしてITの活用が課題であると伝えられた。
次に宮崎県五ケ瀬町職からは実践レポートとして、合併ではなく自立の道を選んだ町での財政分析と地道な経費節減、組織の枠から一歩踏み出して、住民と対話し協働して取り組む町づくりが紹介された。最後に私自身が自主レポートとして「不公平税制の是正と更なる税源移譲」と題し、格差拡大傾向のなか証券税制など優遇措置の見直しが早急に必要であるにも関わらず、政府は消費税論議を先送りするために税制全般の論議を停滞させた状況と更なる税源移譲への取り組みや住民の痛税感を知る上で責任ある直接徴収の重要性を訴えた。
全体の議論のなかでは何度も行政サービスの必要性が挙げられた。冷静な財政分析をもとに住民との対話や情報共有により信頼が生まれ、協働できる町づくりが実現される。委託化が進められるなか、地方行政の本質が問われるなか、自治研活動が熱気を帯びてきた。
【税務支部 曽野部 真吾】
女性政策の今後の方向が分かる分科会だった
テーマ別分科会の「男女平等」に参加しました。中央大学教授の広岡守穂さんが男女平等の現状と課題を講演し@意識改革AエンパワーメントB女性の人権擁護の三点を今の課題としてあげられた。講演の後、地域からのチャレンジ支援報告があり、自治体として自治会の女性役員をどうやって増やすかの取り組み報告が彦根市の担当者からあった。
また、地域からの実践としては3件あり「女性センターの運営が行政直轄から指定管理者制度になることに伴いセンター設立を働きかけた女性団体がNPO法人をつくり、その運営事業にかかわっている。そのてんまつを本にした」「女性センターの保育者養成講座の受講者が講座終了後にボランティアグループで子育て支援事業を実践している」「DV被害者であったが、女性センターの講座を受講して後、自分の体験を生かしながら被害者支援事業を行っている」と、まさに女性のエンパワーメントの結果ともいえるような報告がされた。2日目はジェンダー監査から自治体・組合の男女平等政策をどうすすめるか、弁護士の中野麻美さんと元沖縄県本部副委員長の桑江テル子さんによるトークショーがあった。
女性センター・女性政策の今後の方向がわかる分科会だったと思う。
【総務支部 上野万里子】
非核・平和条例を考える全国集会inナガサキ
国民保護計画に対する取り組みを
報告 市民300人と論議深める
「第7回非核・平和条例を考える全国集会inナガサキ」が、2日から3日にかけて「今だからこそグラウンド・ゼロ(爆心地)に立つ」をテーマに長崎原爆資料館などを会場に開かれた。全国集会は、港湾管理者の権限で民間港への軍艦寄航阻止を闘うなかで自治体の平和力を高めようと各地の港湾都市を会場に開催されている。今回も平和運動や基地監視活動に取り組む市民約300人が論議を深めた。私は自治労府職での国民保護計画に対する取り組みなどを報告するよう要請を受けて参加した。
初日の全体集会では、軍事評論家の前田哲男さんが「憲法改正を先取りする形で在日米軍と自衛隊の再編が進み、指揮系統面で自衛隊は吸収されようとしている」と指摘した。沖縄など各地の報告も行われ、保守系市長の元で市を挙げて基地撤去に取り組んでいる相模原市製作のビデオも上映された。2日目の分科会「国民保護法と自治体」では、「核攻撃から市民を守れないというのが広島長崎の教訓で、核廃絶運動が取組まれている。実態に基づいた核被害想定を国が示さない場合、その部分は国民保護計画から除外すると長崎市長は明言した」と地元から報告が行われた。私は、平和への努力を書いている都道府県計画は長崎、広島、兵庫の計画のみであること、最終段階を迎えている市町村の計画策定への取り組みの重要性や国主催の訓練が国際人道法違反の状態で行われていることの問題などを指摘した。中山均新潟市議も国際人道法を生かした国民保護計画のあり方を詳細に解説した。助言者の舟越耿一長崎大教授が「戦争できる国づくりのための有事法に基づく理想的な国民保護計画などありえない」と挑発したため、興味深い議論が展開された。
【環農水支部 末田一秀】
自動車共済・火災共済
年末・年始 緊急時の連絡先
1 自治労自動車共済
(1) 夜間・休日事故受付番号
TEL0120―810―625
(2) 期間は、12月28日(木)午後6時00分から
1月4日(木)午前9時00分まで
(3) 事故が起こったら(自動車共済の手引きを参考に)次の手順に従ってください。
@ 相手方の救護処置、警察への届出を必ず行って下さい。
A 相手方の損害状況と自分の車の写真、修理費用の見積もりを取って下さい。
B 事故の状況の記録(できる限り詳細に書き留める)を行ったうえで、夜間・休日事故受付電話に連絡するか、1月4日以降、自治労共済近畿自動車サービスセンターに連絡して下さい。示談は査定専門員と相談して行って下さい。
なお、人身事故の場合は、被害者と被害者の家族へは、お見舞いに行くなど十分な誠意を示すよう努めて下さい。
2 火災共済
(1) 罹災連絡先(罹災受付だけに限ります)
全労済・中日本事業本部
TEL06―6612―0117
(2) 期間は、12月29日(木)〜1月3日(火)
午前9時〜午後5時まで。
(3) 罹災した場合、次の内容を連絡して下さい。
@ 罹災者の名前
A 罹災住所と電話番号(連絡先と電話番号)
B 罹災日時、罹災内容とその程度
C 所属県・単組名(大阪府・自治労大阪府職と連絡してください)
D 火災契約内容(契約口数など)