機関紙「自治労府職」

 2006年3月1日

自治労中央
身分移管闘争委員会を社保庁改革対策委員会に改組
組織課題など対策を議論


 自治労中央本部は2月20日、本部内で「第1回社会保険庁改革対策委員会」を開いた。
 社会保険庁改革対策委員会笠見委員長(本部副執行委員長)から「従来からの歴史ある身分移管闘争委員会を改組して、今年度から社会保険庁改革対策委員会として設置することとなった。社会保険庁を取り巻く情勢は大変厳しい状況におかれている。政管健保の運営を公法人とする医療制度改革関連法案が2月10日に閣議決定し国会に提出されており、また、年金事業の運営は国の『特別の機関』とする法案が3月上旬にも国会に提出されることとなっている。国費評議会はこの間、厳しい状況のなか行政サービス向上と信頼回復にむけ、改革を自らの課題として取り組みを進めてきている。現在おかれている状況・情勢について認識をひとつにし、自治労として取り組みを進めたい」とあいさつした。
 高端副委員長(国費評議会議長)からは「年金制度改革議論から社会保険庁・社会保険事務所に対して多くの批判や指摘を受けたが、国費評議会はこれらについて真摯に受け止め、行政サービス向上と信頼回復、利用者の立場に立った社会保険庁改革の実現にむけて現場から取り組みを進めてきた。職場では将来への不安を抱えながら頑張っているが、一方、職員の健康破壊も深刻な問題となっている。このような中、国費評議会は2月11日に臨時県代表者会議を開催し、取り巻く情勢の意思統一を行うなかから、今後も職場改革アクションなど利用者の立場に立った提言運動や、職員の健康を守りより良い職場環境を求める労働安全衛生活動を、引き続き精一杯取り組んでいくことを確認した。厳しい状況は続くが、本部としても国費評議会の課題や取り組み状況などについて認識いただき、引き続きご理解とご協力をお願いしたい」と発言した。
 続いて芳賀事務局長より、この間「社会保険庁のあり方に関する有識者会議」や「社会保険新組織の実現にむけた有識者会議(新組織実現会議)」などで社会保険庁改革の在り方、組織改革の在り方などが議論されてきた経過とその取りまとめ事項などを報告し、情勢の共有化を行った。
 その後、@社会保険庁改革課題、A国費評議会の組織課題について協議した。各委員からは「労働組合が何を守るのか、具体的ポイントを絞り対応を図らなくてはいけない」、健・年分離と新組織移行は「利用者の利便性を低下させない地方組織の在り方が重要」「職務の専門性や経験の蓄積された現職員の必要性を強く訴えていくべき」、新組織の労組組織は「2008年10月の地方組織の在り方が未だ明確になっておらず、いくつかのパターンの組織形態が考えられるが、組織の団結が維持・強化され、労組機能として実効ある組織を構築しなくてはならない」などの意見があった。また、2007年4月の県職労からの離脱問題には「期限が迫っていることから、2008年組織課題と切り離し、すみやかに県本部・県職への対応が必要」との確認を行った。

2006年度社会保険庁改革対策委員会
委員長 笠見 猛 (副執行委員長)
副委員長 金田 文夫(書記長)
      軍司 輝雄(組織局長)
      高端 照和(国費評議会議長)
事務局長 芳賀 直行(国費評議会事務局長)
事務局次長 巾崎 光雄(国費評議会副議長)
委   員 徳茂万知子(健康福祉局長)
      森  信夫(組織局次長)
      松本 敏之(労働局次長)
      泉  佑子(政治政策局次長)
      安元 直子(組織局書記)
オブザーバー 駒井  卓(国費評議会労働部会副部会長)


2006年度 自治労(文芸・写真・まんが)コンクール作品募集
1 「文芸」 第21回自治労文芸賞
 募集ジャンルとテーマ
 散文の部 フィクション
      (短編小説・戯曲・童話など)
      ノンフィクション
      (ルポ・紀行文・文芸批評など)
 詩歌の部 詩、短歌、俳句、川柳
      テーマは自由です。未発表(同人誌を除く)の作品に限ります。
 原稿の書式
  散文は縦書き1枚20字×20行で50枚以内、詩は縦書き1行20字で100行以内、短歌・俳句・川柳は30首(句)以内とします。
 賞と賞金
 【フィクション】  入選30万円(1点)
           佳作5万円(若干数)
 【ノンフィクション】入選15万円(1点)
           佳作5万円(若干数)
 【詩・短歌・俳句・川柳】入選各5万円(各1点)
           佳作各3万円(各若干数)
 ●「入選2回以上」ルールの適用
  入選作品の作者が応募と同じジャンルで過去に2回以上入選している場合、この作品を【特別賞】とし、賞金は半額とします(文芸賞各ジャンル共通)。
 審査委員
  【散文】鎌田慧さん、立松和平さん、増田みず子さん、道浦母都子さん(50音順)【詩】山田隆昭さん【短歌】馬場あき子さん【俳句】小沢信男さん【川柳】片柳哲郎さん

2 「写真」 第22回写真コンクール
 テーマ 自由
 応募作品
  プリントのサイズはキャビネから四切相当で1人3点までとし、カラー、モノクロどちらでも可。組写真は1点で数えます。デジタル撮影についてもプリントでの応募とします。応募写真はタイトルの他、作品に関わるエピソードを必ず記入してください。
 賞と賞金
 【特選】20万円(1点)【入選】10万円(1点)【佳作】3万円(3点)【努力賞】1万円(3点)【特別賞】記念品
 ●機関誌「自治労通信」表紙掲載
  応募の全作品から編集部が選び、自治労通信表紙採用させていただきます。06年9・10月号から予定。
 審査委員
 鈴木邦弘さん(写真家)

3 「まんが」 2006まんが大笑
 テーマ 「輪」(リング)
 応募作品
  新作および自治労県本部、単組などの機関紙誌(2004年6月以降発行)に掲載された既発表作
 笑(賞)と笑(賞)金
 【大笑】10万円(1点) 
 【アイデア笑】【うまいで笑】各3万円(各3点)
 【もう少笑】【総務報道笑】など各2万円(各3点)
 審査委員
  佐々木ケンさん(機関紙「じちろう」に「漫画レーダー」を掲載中)

4 応募要項
 (1) 応募資格 組合員および家族、退職者
 (2) 締め切り 各コンクールとも2006年5月23日(月)厳守
 (3) 応募先  てい送または郵送などで自治労府職まで送付してください。
    〒540−8570 大阪市中央区大手前2−1−22大阪府庁内 自治労府職 教宣部あて
 (4) 応募上の注意 必ず各単組・支部に配布済みの応募票を作品に添付してください。

5 審査および発表
  「写真」「まんが」の審査は6月中に行い、機関紙「じちろう」紙上で逐次発表の予定。「文芸」は予備選考を6月、本選考を7月末までに行い、機関紙「じちろう」紙上で8月に発表の予定。「文芸」「写真」「まんが」の各入賞作品は自治労文芸第22号で紹介します(10月発行予定)
  応募作品の返却はいたしません。出版権は自治労総務報道局に帰属します。


自治研集会
地域住民と自治体労働者を結ぶ集会となることを期待


 この度の自治労府職自治研集会はなかなか面白かった。
 主な課題は土地開発公社。バブルの崩壊後、所有している土地の評価額が下がり、赤字が増えていく土地開発公社。この改革の取り組みに多くの時間を割いて報告されました。土地開発公社の赤字は大阪府の財政に大きな影響を与えます。土木部の、取り分け用地買収を担当している職員の皆さんは、問題の所在をよく理解されているのかもしれませんが、他部局の者にとってはなかなかピンと来ない問題です。しかし、この日の集会に参加された人びとは問題の所在をつかんだことでしょう。
 まず、問題を提起してこられた建設支部の皆さんの努力があります。そして、時間を割いてお越しくださった関守府議会議員のお話の分かりやすさがありました。いかに無駄なことが行われているか「うん、うん。なるほど」と思える説得力が関議員のお話にはありました。
 もう一つの課題は指定管理者制度でした。
 地方自治法の改定により、新年度から公の施設のほとんどに指定管理者制度が導入されます。この制度の本当の目的は自治体の経費削減と企業の金儲けにあるのではないかと心配です。そうであれば、それぞれの施設の設置目的が軽んじられ、行政サービスの質や水準が下がり、ひいては住民福祉の後退になるのではないでしょうか。
 指定管理者に応募する者は、地方自治体に事業計画を出し、地方自治体は審査基準に基づき事業計画を審査し指定管理者を決定することになります。その審査基準には、自治体への納付金の項目があり、納付金額の多寡が評価されます。このような項目の評価の比重が高ければ、施設の目的を重視する事業計画は不利になり、施設の目的が十分に達成されなくなってしまいます。今後も配点基準の動向に注意しなければなりません。
 もう一つ。経費の節減の手っ取り早い手法として人件費の削減が幅を利かせていますから、働く者の立場に立つなら、指定管理者制度は当然の関心事です。人を削り、人件費を削ることが善であるかのような世の中の風潮に警鐘を鳴らし、異議を唱えないとなりません。人件費の削減の弊害が最近マスコミでも取り上げられ始めました。指定管理者制度がその施設で働く者の暮らしを直撃しないか、チェックしてしすぎることはないでしょう。総務支部がかかわったドーンセンターへの指定管理者制度の導入に関していえば、ドーンセンターの設置に協力し、運営に協力し、利用者していらっしゃる皆さんは、指定管理者制度の導入でドーンセンターがどう変わるのか関心を寄せ、そこで働く皆さんの生活を心配されていました。
 「官」から「民」へ行政サービスを移そうとする流れが大きくなった中で、行政を「見つめる」ことが、私たち自治体に働く者にも、地域住民にも求められているのではないでしょうか。「官」から「民」への行政サービスの移動は、それが本来望ましい姿だからそうしているのではなく、経費の節減と企業の儲けの機会を作ることが目的ではないかと思えます。
 経費がいくらかかってもいいというわけではないけれども、経費節減で必要な行政サービスをなくすわけにもいかないでしょう。行政の水準と住民の負担のバランスをどう取るのか、住民自身が決定しないといけないし、行政の専門家である自治体労働者は自ら行政を見つめ研究し、住民に正しい情報を提供する役割があるのではないでしょうか。
 いま、この文章を書いていて、改めて何故自治研活動をするのか考えを巡らせて見ると、人生の時間的にも、質的にも多くの比重を占める仕事に目を向け、誇りを持って働くこと、そのことが自らの幸福実現に繋がるのではないかということに行き着くのです。
 自治研集会が、地域住民が参加し、自治体労働者と地域住民が結びつく、そんな集会になればいい。
【総務支部 橘 秀郎】


食べる健康事典
ダイコンがおいしい


 寒い時期にはダイコンの甘みが増し、みずみずしく一番の食べごろです。原産地は地中海沿岸と言われ日本へは奈良時代に中国から伝わってきたとされています。栽培が盛んになったのは江戸時代に入ってからです。
 昔は1年を通して野菜をきらさずに確保するのかは大きな問題でした。ダイコンは漬け物の材料としてなくてはならないものだったのです。
 戦争が終わってさまざまな食料が安定して手に入るようになるまでこの事情は大きく変わらず、ダイコンは漬け物や切り干しにして保存食となり、おかゆの材料としてもなくてはならない野菜だったのです。
 さて、ダイコンは日本人が一番食べている野菜です。いくつかの種類がありますが、スーパーなどで売られているのは青首大根がほとんどです。全国各地で栽培され、上から下までほぼ同じ太さで、水分が多くて柔らかいのが特徴です。煮くずれしにくく、甘味があるのも特徴です。
 ダイコンにはビタミンCがたくさん含まれます。これはコラーゲンの生成に欠かせないもので、美肌効果があり、肌荒れが気になる方にはおすすめです。ビタミンCは大根おろしの汁にたくさん含まれています。ダイコンをすりおろしたら早めに食べてください。
 ちょうど風邪がはやる時期、体の抵抗力を高めるダイコンは風邪予防にも役立ちます。
 ほかにも消化を促進するジアスターゼという酵素が含まれており、有害物質を体の外に出すことのほか、肩こり、のどの痛み、二日酔いによる胃のもたれ、胸焼けの解消に効果が期待できます。天ぷらや脂っこい肉・魚の料理といっしょに食べるのは実に理にかなった方法ということです。
 ダイコンの辛み成分であるイソチオシアナートは、血液をサラサラにし、血栓予防効果が期待できます。また、殺菌作用があるので食中毒予防にもなります。食物繊維もたっぷり含まれ、便秘の解消にも役立ちます。
 寒い時期にはだし汁で煮込んだふろふきが一番です。ダイコンは分厚く切り、中まで火が通るように片面に切りこみを入れてください。たっぷりのだしでやわらかくなるまで煮込み、時間をかけてしっかりだしをしみ込ませるのがおいしく仕上げるコツです。みそは好みで白・赤を混ぜてください。それに砂糖とミリンを加えて弱火で練ります。盛り付けはゆずの皮やケシの実、すった白ゴマで整えましょう。さあ、風邪に負けず充実した1日を送ってください。