機関紙「自治労府職」

 2006年4月11日

ILOが日本政府に3度目の勧告
日本政府は公務労働者に労働基本権を返せ

 日本をはじめ、世界178カ国が加盟する国際労働機関(ILO)は29日、ジュネーブで理事会を開き、日本の公務員制度改革に関連し、@公務員への労働基本権を与えろ、A消防職員および刑務所職員への団結権を与えろ、とする勧告を承認した。これは、理事会の前に開かれた「結社の自由委員会」での結論と勧告を承認したもの。
 日本政府への勧告は、02年11月、03年6月に続き3度目となっている。日本政府の公務員制度改革の進め方が、国際社会のルールでも認められないことが明らかになった。
 これに対し、連合中央は左記のとおり事務局長談話を発表した。

2006年3月30日

公務員制度改革に関するILO勧告に対する談話

日本労働組合総連合会
事務局長 古賀 伸明

 ILO理事会は、3月29日午後(現地時間)、2002年3月に連合と連合官公部門連絡会が提訴した日本の公務員制度改革案件(2177号案件)に対し、過去2回の勧告に加え、その後の進展状況に対応した3回目となる勧告を含む結社の自由委員会の審査の「報告書」を承認した。
 これは3月16〜18日に開催された結社の自由委員会の結論と勧告を、理事会として承認したものであり、ILOが日本の公務労使関係制度のあり方に重要な関心を持ち続けているばかりでなく、公務員制度改革の帰趨はもはや単なる国内問題にとどまらないことを示している。
 「勧告」は1月16日に再開された政労協議の進展に留意しつつ、関係者がさらに踏み込んだ対応を早急にとるよう求めており、具体的には、[1]公務員への労働基本権付与、[2]消防職員および刑務所職員への団結権付与、[3]国家の運営に従事しない公務労働者への団体交渉権および協約締結権の付与と、その権利が法的に制約される労働者については十分な代償措置がとられること、[4]国家の名において職権を行使することのない公務労働者にはストライキ権を保障すること、などについての法改正が関係者間の協議を通じて早急に合意されるよう、関係者の更なる努力を督励している。また、行政改革推進法案、大宇陀町事件に関する最終判決、独立行政法人に移管された労働者の団体交渉権の再構築などについては情報提供を求めている。
 第1回の政労協議の後、3月20日に第2回が開催され、労働基本権を付与する公務員の範囲についての「検討の場」のあり方、設置時期等については、5月に開催する第3回において具体的な成案を得ることになった。今後はこれに向け、実務レベルでの協議を重ねていくことになる。しかし、政府側は「検討の場」が労働基本権付与を前提としたものではなく、あくまでニュートラルな立場で議論したいとしている。これでは、ILOの再三にわたる勧告を真摯に受け止めたものとは言えず、政府は、今度こそ、ILOの勧告を重く受け止め、政労協議を通じて労働基本権の付与を明確にした改革を断行すべきである。
 連合は、共同提訴団となっているICFTU(国際自由労連)をはじめとする国際労働運動の支援に改めて感謝するとともに、公務員の労働基本権回復などILO基準を満たした透明で民主的な公務員制度を実現するよう、日本の労働運動を代表する立場に立って、「検討の場」を通じて全力で取り組む。
以 上


大阪港に米軍艦が入港
抗議集会開き天保山までデモ

 大阪平和人権センターは3日、港区の入船公園に労働組合・市民団体など800人を集め、米軍艦(イージス艦)の大阪港入港に反対する抗議集会を開いた。
 平和人権センターの冨永事務局長は「軍港として利用された大阪港は、敗戦前に壊滅的な打撃を受けた。その反省に立ち、港の管理は国から自治体に移り、大阪市・市民は港の平和貿易港として発展させてきた。今回の入港は、こうした経過を踏みにじるもので認められない」と訴えた。
 集会終了後はデモ行進を行い「イージス艦は大阪港から出て行け」「民間施設の軍事利用反対」などと訴えながら天保山までデモ行進した。


新しいなかまに
労働組合を紹介


 自治労府職(府費労組)は3日、大阪府に新規採用された新しい仲間たちに自治労府職の活動を知ってもらうための説明会を実施した。
 大阪府庁に採用された職員は185人。朝から自治労府職を紹介するビラをユース部を中心に配布し、慣れない環境に戸惑い気味の新しい仲間を出迎えた。
 当日は、府立病院労連も組合説明会を行い、精神医療センター出身で看護助手の筒井さんと、看護師の福光さんから、労働組合の必要性や自治労・府立病院労連の組織と活動などを緊張しながらも新しい仲間に向けて丁寧に説明し、自治労への加入を呼びかけた。
 今後は研修を経て各職場に配属される。すべての職場で加入に向けた声かけをお願いします。


受講経費は本部が負担
労働大学が受講生募集

聴講制度利用で1コマから受講可能

 労働問題に関する知識を基礎から専門分野まで体系的に学ぶため、大阪労働協会では労働大学を毎年開講している。
 自治労府職では、労使関係や雇用・企業経営など、労働問題のスペシャリストを養成するため、労働大学への受講希望者に対し、受講経費を全額負担する(前期・後期で39000円)。
◆期間/【前期】5月10日から9月上旬まで(週2回程度)18時30分から20時30分、【後期】10月上旬から07年2月上旬まで(週2回)18時30分から20時30分※後期講座は前期講座修了者を対象に行われるため、後期講座のみの受講は不可)
◆会場/エル・おおさか(大阪府立労働センター)本館または南館会議室
◆受講料/無料
※本部が全額負担。
◆内容/前期:39回(講義式)、後期:26回(ゼミ式)
◆修了資格/【前期】講義回数39回のうち26回以上出席し、全科目の試験に合格した者、【後期】講義回数26回のうち17回以上受講し、論文試験に合格した者
※前期講座を修了した者には、大阪労働大学講座協議会会長から修了証明書を、さらに、後期講座を修了した者には修了証書を交付する。
◆表彰/修了者のうち、前期・後期講座を通し、成績優秀者には厚生労働大臣表彰・知事市長賞を交付する。
◆聴講制度/前期講座の特定科目は1科目ごとに聴講することができる。1回当たり1500円で、定員は30人程度。受講を希望する場合、費用は本部が負担する。
 受講を希望する組合員は、自治労府職書記局までご連絡を。


春闘交渉
法令順守の立場から府当局を追及
ただちに36協定を締結せよ


 自治労府職は3月23日、昨年11月15日に提出した「2006年度要求書」と、2月21日に提出した「2006年春季生活要求」の団体交渉を行った。当局からの基本回答を受けたあと「時間外勤務命令に関連しての労働基準法第36条の規程に基づく協約締結」を中心に以下の点で当局の見解をただした。
 自治労府職からは、@06年9月にスカイウェルスのプールが廃止されることに対して、府としての、職員の健康増進の考え方を示せ、A本庁庁舎の耐震強度調査結果に関連して、出先の建物に対する調査の進捗状況を明らかにせよ、Bアスベスト対策の現状、Cメンタルヘルス対策の復帰支援プログラムとして、リハビリ出勤での通勤費支給、公務災害の適用はできないか、D時間外勤務命令に関連しての労働基準法第36条に基づく協約締結が必要な職場では、早急に対応するべきではないか、と追及した。
 これに対して府当局は、@既存の施設を有効活用していき、ソフト面でトータルに展開していきたい、A出先建物については、建築都市部において、大阪府住宅耐震10ヵ年計画によって18年度より調査を進めていく、Bアスベスト従事者に対しては、健康相談を実施している。現在実施の建物調査結果でWHOの基準以上の結果がでれば、早急に関係職員の特別健康診断を実施する、Cリハビリ出勤制度は治療の一環であり、適用は困難、D提案内容は認識している。早急に現状を整理して人事委員会とも確認していく、とした。
 時間外勤務命令に関連しての、労働基準法第36条に基づく協約(36協定)締結は、締結が必要な大阪府のすべての職場で実施されておらず、労働基準法に違反した状態となっている。自治労府職ではコンプライアンス(法令順守)の観点からも、府当局が早急に36協定締結のための手続きに入るよう要請している。


HIV・AIDSと
ともに生きて


 リバティおおさかでは第58回特別展「HIV・AIDSとともに生きて―石田吉明、岩崎孝祥作品とメモリアルキルト」を開く。
 HIVが混入した輸入血液製剤で血友病患者がHIVに感染した「薬害エイズ」事件。訴訟の和解から10年経ったが、真相の究明や被害者の救済など課題は残されている。また被害者に対する偏見も存在し、事件はまだ終わってはいない。
 この特別展では、「薬害エイズ」事件との闘いの先頭に立つかたわら、カメラを愛し、日常風景を撮り続け、志半ばで亡くなった石田吉明さんの作品と、病とつきあいながら、身の回りの物を亡くなる直前まで描き続けた岩崎孝祥さんの絵画作品を展示する。またHIV・AIDSで亡くなった人の遺品やメッセージを添え、生きた証を刻もうという思いから作られたメモリアルキルトの展示もある。
 「HIV・AIDSとともに生きる」社会のあり方を考える特別展となる。
▼期間/4月18日(火)〜6月18日(日)▼会場/大阪人権博物館(リバティおおさか)特別展示室(JR環状線「芦原橋」駅下車、南へ600メートル)▼開館時間/午前10時〜午後5時(入館は4時半まで)▼休館日/月曜日と月末の金曜日と5月6日▼入館料/一般500円、高・大学生300円、中学生以下・65歳以上・障害を持つ方(介助者含む)は無料▼問い合わせ/大阪人権博物館 TEL06(6561)8195 URL http://www.liberty.or.jp/


映画
マリーンズ ゴー ホーム

 〜何十年も志を守り、屈せずに生きてきた人たちはいる。日本にも、韓国にも〜
 マリーンズ・ゴーホームは、沖縄の辺野古、北海道の矢臼別、韓国の梅香里で、世界最強といわれる米海兵隊に対し、環境や暮らしを守るために立ち上がった住民たちが、志を守り、圧力に屈することなく闘い続けている姿を捉えている。
 沖縄・辺野古では「人殺しのための基地はつくらせない」と、住民たちの体を張った座り込みと海上での阻止行動で、9年間、海兵隊のヘリ基地建設を阻止し続けている。韓国・梅香里では、50年以上、米空軍の爆撃訓演習に苦しんできた住民の粘り強い闘いが演習場の閉鎖と損害賠償を勝ち取った。北海道・矢臼別では、米海兵隊が実弾砲撃演習にやってくる陸上自衛隊基地の真ん中に40年も住む人を支る日本国憲法9条の存在。
 戦後60年が経過し、憲法や日本を取り巻く状況が様変わりしていく状況にあって、米海兵隊と対峙し、闘いつづける住民の行動から、改めて平和を考え直すきっかけとなるだろう。
 ▼4月15日(土)からロードショー▼2005年日本/ドキュメンタリー2時間11分▼監督=藤本幸久/ナレーター景山あさ子▼上映館/第七藝術劇場(阪急電鉄「十三」駅下車徒歩5分)▼TEL06―6302―2073


非常勤書記
片田さんを採用

 4月1日から自治労府職本部非常勤職員(契約書記)として、片田祐理子(かただゆりこ)さんを採用しました。共済の更新時期に対応するため入局いただきました。
 組合員の皆さん、よろしくお願いします。