機関紙「自治労府職」

 2007年11月1号

第2回中央委員会
大阪市長選 平松さんの推薦を決定
連合大阪 政策協定を締結し、労使での意思疎通を図ることを確認


 自治労府職(府費労組)は10月30日、第2回中央委員会を行い、府労連中央委員会に臨むの態度や育児短時間勤務制度の導入などを確認するとともに、11月4日告示・11月18日に執行される大阪市長選挙において、民主党推薦で無所属・新人の平松邦夫(58)さんの推薦を決定した。
 19日には連合大阪が執行委員会で推薦を決定し、選挙戦勝利に向けて闘う体制を確立することを確認した。それを踏まえ、連合大阪会長・連合大阪大阪市地域協議会議長職務代行・平松予定候補の3者で5項目の「政策協定(左下に掲載)を締結した。
 平松さんは、18日の正式出馬表明後、住民投票条例の制定や市財政再建、第3セクターの破たん処理など、16項目のマニフェストを発表した。
 大阪市では、政府・マスコミによる公務員労組批判に悪乗りした現市長のもとで、不当労働行為的な攻撃が続けられており、正常な労使関係の確立が求められている。
 自治労府職では、連合大阪に結集して、取り組みを進めていくことを確認した。

プロフィル
1948年兵庫県尼崎市生まれ。71年同志社大学法学部法律学科卒業。同年毎日放送にアナウンサーとして入社。現在、毎日放送局長。現在は大阪市北区在住。〈主な仕事〉「MBSナウ」キャスター(76〜94年)、「あどりぶランド」(84〜95年)、「サントリー1万人の第九」司会(87〜92年、94、98年)

平松邦夫予定候補・連合大阪会長・連合大阪大阪市地域協議会議長職務代行が締結した政策協定の内容
@ 市政への住民参加を推進し、地方自治の確立をめざす。
A 大阪市民の信頼を得るため、市民から見て納得のいく「大阪市政改革」を推進・強化する。
B 市政改革は大阪市庁内一体的に取り組む必要があり、大阪市で働く幹部を含めた職員の意識改革を含め、職員全体が一丸となって取り組めるよう努力する。
C 「適正な労使協議」を適宜行い、労使での意思疎通を図る。
D 連合大阪と連携をはかり、政策協議を適宜、真摯に行う。


テロ特措法を廃案に!
新法制定に反対しよう
平和人権センターの集会に3100人


 大阪平和人権センターは10月24日、テロ特措法を廃止へ! 海上自衛隊のインド洋からの撤退を! 10・24大阪決起集会を扇町公園で行った。
 集会には3100人の市民団体や労働組合員が結集し、自治労府職からも50人が参加した。
 平和人権センターの田渕理事長は、テロ特措法の廃止と新法の制定反対を訴えるとともに、海上自衛隊による米艦船への給油実態の全容を解明するための取り組みを提起した。続いて基調報告が冨永事務局長から行われ、新法制定に反対する運動を職場・地域から起こして行こうと訴えた。
 集会終了後は、アメリカ領事館前を経て大阪市役所前までデモ行進を行い、自治労府本部の宣伝カーからの少し不慣れな(というか初々しい…)シュプレヒコールで通行中の市民に訴えた。
 行政改革推進本部専門調査会は10月19日、「公務員の労働基本権のあり方について(報告)」を公表した。この報告は、総理大臣の下におかれ、公務員の人事制度全般の課題について検討している「公務員制度の総合的な改革に関する懇談会」にも報告され、来年の通常国会に提出予定の「基本法」にも大きな影響を与える。
 「報告」は「一定の範囲の非現業職員に労働協約締結権を付与」「人事院・人事委員会の勧告制度を廃止」することが目玉。『一定の範囲』とは、管理職等や国民に一方的に権利義務を設定する等「行政に固有の業務に従事する職員」にかかる取扱いが決定されていない。また、給与水準を勧告してきた人事院・人事委員会勧告制度の廃止により、給与も労使による決定事項となる。なお、スト権については両論併記とされた。
 今夏の参議院選挙での民主党の躍進により、政府内外において労働基本権付与に係る公務員制度改革を先延ばしし、現状維持を望む勢力がある。「報告」においても、体制整備に「概ね5年程度の期間が必要」とされている。しかし「報告」で「能力成果主義の浸透」等により改革の必要性が出てきているとしていながら、既に大阪府においても査定昇給が導入され、国でも来年度から予定されている現状では猶予できない課題であるはず。自治労声名でも「改革のスピードが遅すぎて、受け入れられるものではない」としている。


所得税の地震保険料控除について

 そろそろ皆さまのお手元に「共済掛金証明書」が届く頃ではないでしょうか? 2006年度の税制改正により、今年は証明内容が一部変わっていますので、ご確認ください。

 2006年度の所得税法等の改正により、損害保険料控除は、2006年12月末で廃止となり、2007年1月から地震保険料控除が新設されました。地震保険料控除は、2007年1月以降の所得税に適用され、控除限度額は年間5万円です。
 これにより、2007年1月から、火災共済と交通災害共済の掛金は保険料控除の対象外となりますが、自然災害共済の掛金のうち、地震等損害部分にかかわる掛金が、地震保険料控除の対象となります。
 地震保険料控除の対象となる掛金については、左記の表をご参照ください。
 なお、火災共済貸家契約の掛金証明書は、保険料控除ではなく、不動産所得の必要経費として提出する火災共済掛金の領収書となるため、従来どおり、自然災害共済だけでなく、火災共済もあわせて募集掛金から割戻金を差し引いた証明書が発行されます。
 くわしくは、自治労府職福利厚生部にお問い合わせください。


加入は毎日受付中
大阪府政の推進と職員の労働条件に責任を持つ労働組合・自治労府職は、職員の皆さんの参加を待っています♪



緑の地球を再生
中国・黄土高原緑化協力事業に参加して


 7月24日から29日にかけて、自治労大阪府本部の取り組みである「第2回中国・黄土高原緑化協力事業」が行われ、自治労府職から環境農林水産支部の定延淳子さんと長谷川仁一さんが参加しました。この事業は、自治労大阪府本部が2005年の定期大会で決定した国際協力事業の一環で「緑の地球ネットワーク」の協力を受け、昨年から5カ年の取り組みとして行われています。今回、定延さんから体験談の寄稿がありましたので、その全文を掲載します。

 年々日本でも被害が拡大している黄砂。その原因となる風砂の吹き出し口に位置する山西省大同市の黄土高原。北京から北西に300qの位置にある。標高は1400b。気温は夏35℃、冬氷点下40℃。10年のうち9年は日照りで1年は大水という。その上6から8月にしか雨は降らず、年間降水量300_という過酷な地。日本の降水量の約20%、生活用水にも事欠いている。その同じ国内では、来年北京五輪が開催されるため、現在は建設ラッシュで粉塵がとめどなく舞い、その上高級外車が走り回る。格差の激しさに驚愕した。
 黄土高原では、こんな過酷な環境の下、緑の地球ネットワーク(以下GEN)が植林支援を進めて15年が経った。最初は失敗の連続だったそうだ。雑草さえも無い、無毛の荒地。現地で植林に理解を示す人は皆無で、技術的にも環境的にも厳しい状況であった。
 今回、特に印象に残っているのは「カササギの森」である。見渡す限り浸食された谷が広がり、ここで植林が成功すれば、かなりの宣伝力があるといわれるほど、劣悪なところである。昨年度の自治労ツアーでも植林がされた場所である。600ヘクタールの原野。以前は耕作がされていたとはその片鱗も感じることができない。現在は、実験林場として使われ、自生しているナラ、カエデやカバの種を集め、育苗している。植林の記念碑が協力体制の拡大を表していた。そのほか、現在は植林活動の拠点となっている「環境林センター」や「白登苗圃」で、様々な環境にあった苗を育て、その後、山への植林がなされている。これは、地道な取り組みにより、現地での植林に対する意識が改革され「退耕還林」という施策展開がなされたことが、大きな礎になっているのだと感じた。
 このような過酷な環境下で15年も掛けて軌道に乗せ、植林プロジェクトを成功させているGENの活動には敬服する。様々な貴重な経験ができ、現場を見て植林の重要性を肌で感じることができた。次回も多くの人に参加してもらえることを願って止まない。
 自治労でこんな国際協力事業を行っていることは、不勉強でまったく知らなかった。今回、縁があり参加することとなった。学生時代からの思いもあった。漠然と砂漠緑化をしてみたいと思い、乾燥地研究で有名だった大学に進学した。そして、一番手っ取り早い緑化の方法ではないかと、いかに農業用水を引き込むかということを考え、農業土木という分野を専攻したが、今回現地を訪れて驚いた。水を引こうにも水がなかった。河川はあれども、水がない。机上論では何も前に進まない。百聞は一見にしかず。これは今後の教訓として生かしたい。GENの高見邦夫さんから「文明の前には森があり、文明の後には砂漠が残る」という言。持続可能な国際貢献。今後我々に出来ることは何だろう?と帰国の途に着いた。
 環境農林水産支部  定延 淳子


秋晴れの棚田で収穫祭
今年も石倉さんにお世話になりました♪


 10月28日に、能勢の棚田で実ったお米の収穫祭が行われました。
 前日の雨も止み、秋晴れの一日で汗ばむほどの陽気となりました。
 子どもたちは朝からイモ掘りなどで楽しみ、その後みんなでバーベキューをしました。
 今年も棚田のお世話をしていただいている農家の石倉さんが、とってもおいしいお餅やお漬物その他いろいろ作ってくれました。“どんだけ〜” 今年の参加者は、62人でした。棚田のおいしいお米を味わったことのない組合員さんなんて“シンジラレナ〜イ“って日ハムのヒルマン監督も言ってたよ?
 5月の田植えや稲刈りも、けっこう楽しいので家族づれで参加してくださいね。
【執行部 針田 宏】
※教宣部では、参加された皆さんに5月の田植え、10月の稲刈り&収穫祭の記録写真をCDで配布しています。イベントに参加された方で、写真の提供をご希望される方は、自治労府職教宣部までお名前と支部・職場名を明記のうえ、メールかファクスで申し込みをお願いします。
メールアドレス:jichifu@j-fusyoku.jp
ファクス:06―6945―1315