機関紙「自治労府職」

 2007年5月1号

第78回大阪地方メーデー
雨のメーデーに5万人
格差拡大させる安倍政権との対決姿勢鮮明に


 連休の合間の5月1日、大阪城公園太陽の広場に5万人の労働組合員を集め、第78回大阪地方メーデーが開かれた。雨が強く降り注ぐなかでの集会となったが、自民党政権下で進む格差社会に歯止めをかけ、来るべき参議院選挙での比例区組織内8候補と大阪選挙区を闘う梅村さとし予定候補の必勝を参加者全員で誓いあった。
 メーデー実行委員会の伊東実行委員長(連合大阪会長)は「戦後最大の景気回復が続いていると言われているが、われわれ働く者にとって、実感の持てるものはなく『格差拡大・格差固定』は社会問題化している。また、労働市場の規制改革推進の動きすら見えている状況であり、われわれは社会的な使命と影響力を持つ労働組合・労働団体として『格差拡大・格差固定』にストップをかけ、パート・派遣・請負などをはじめ、中小企業で働く者の格差是正を求め、仕事と生活の調和が取れる労働市場を実現しなければならない」として、具体的には春闘や労働運動の強化、政治改革による生活維新の取り組みなどを訴え「メーデーに結集された皆さんが闘う決意を固め、挑戦し、闘う連合大阪の本領を存分に発揮し、成果を勝ち取ろう」と語った。

 メーデーは1886年5月1日に米国の労働者が1日8時間労働を求めて立ち上ったのを起源とします。当時、米国の労働者は低賃金と長時間労働に苦しめられ、労働時間の短縮は切実な要求で、第1回国際メーデーは1890年にスタートしました。
 日本では1920年5月2日に第1回メーデーが東京・上野公園で開かれましたが、治安維持法下で労働運動は弾圧され、日本が次第に戦争へとのめり込む中で1936年に起きた「2.26事件を契機にメーデーは禁止されました。
 第2次世界大戦後、メーデーは労働組合の復活とともに再開され、わが国の労働者の地位や労働条件の向上・権利拡大をはじめ、人権・労働基本権の確立、民主主義の発展、恒久平和の希求に深く貢献し、その役割を果たしています。


情報流出に対し 知事に厳重抗議

 4月18日に発生した大阪府全職員の個人情報(人事情報)流出問題に関連し、自治労府職は19日、太田知事に対し抗議の申し入れを実施した。
 今回の問題では、部局内の個人情報だけではなく、直接、職務に関係しない全職員の個人データを入手・保管しており、人事当局内部では個人情報の管理もできておらずモラルが崩壊していることを内外に示すものであり、断じて放置しておくことはできない。
 申し入れでは、@今回の情報流出が原因で職員に損害が生じた場合の損害賠償を行うとともに、個人情報流出にかかる対応方針の早期策定・公開、A情報を流出させた職員が二重に権限外(部局人事が全部局の情報を所持したのか、人事セクションを異動したにもかかわらず前職場の情報を所持できたのか)事実解明を行い、情報管理体制の再構築を行うこと、の2点を求めた。


ぶんのさん初当選
勝利の勢いを夏の参院選へ


 4月22日に執行された統一自治体選挙後半戦、自治労府職組織内候補のぶんの慎治さんが初当選を決めた。16人の定数に18人が立候補した熊取町議会議員選挙だったが、1319票を得て、6位での当選となった。
 連合大阪をはじめとする府内の広範な産別組織からの支持・推薦と地元後援会の支えがあってのものだが、何よりも自治労府職組合員の皆さんの強力な支援を受けた結果が実を結んだものだ。
 このほかに行われた府内自治体選挙では、自治労府本部組織内協力候補が全員当選を決めており、この勢いを7月に執行される参議院選挙での「あいはらくみこ」さんの必勝につなげ、現在の反動的な政治の流れを大きくチェンジしていく必要がある。


受講費用は本部が負担
労働大学の受講生募集


聴講制度利用で1コマから受講可能

 労働問題に関する知識を基礎から専門分野まで体系的に学ぶため、大阪労働協会では労働大学を毎年開講している。
 自治労府職では、労使関係や雇用・企業経営など、労働問題のスペシャリストを養成するため、労働大学への受講希望者に対し、受講経費を全額負担する(前期・後期で39000円)。
◆期間/【前期】5月11日から9月中旬まで(週2・3回程度)18時30分から20時30分、【後期】10月上旬から08年2月上旬まで(週2回)18時30分から20時30分※後期講座は前期講座修了者を対象に行われるため、後期講座のみの受講は不可)◆会場/エル・おおさか(大阪府立労働センター)本館または南館会議室
◆受講料/無料
 ※本部が全額負担。
◆内容/前期:39回(講義式)、後期:26回(ゼミ式)
◆修了資格/【前期】講義回数39回のうち26回以上出席し、全科目の試験に合格した者、【後期】講義回数26回のうち17回以上受講し、論文試験に合格した者
 ※前期講座を修了した者には、大阪労働大学講座協議会会長から修了証明書を、さらに、後期講座を修了した者には修了証書を交付する。
◆表彰/修了者のうち、前期・後期講座を通し、成績優秀者には厚生労働大臣表彰・知事市長賞を交付する。
◆聴講制度/前期講座の特定科目は1科目ごとに聴講することができる。1回当たり1500円で、定員は30人程度。受講を希望する場合、費用は本部が負担する。
 受講を希望する組合員は、自治労府職書記局までご連絡を。


公務員制度改革関連法案が閣議決定
公務労協
行革担当大臣と交渉


 政府は4月24日19時30分から開いた閣議で「公務員制度改革関連法案」(国家公務員法等の一部を改正する法律案)と全体パッケージに関する「公務員制度改革について」を閣議決定し、法案を国会に提出した。
 法案は13日の「公務員制度改革に関する政府・与党合意」のうち、能力・実績主義に基づく人事管理及び再就職規制の強化について、国家公務員法等関連法案の改正として具体化したもの。また「公務員制度改革について」は「政府・与党合意」の内容を政府の方針として閣議決定したものであり、今回法案としてとりまとめられた事項以外については、いわゆる「全体パッケージ」として総理の下に置かれる有識者による検討の場で議論し、次期通常国会に国家公務員制度改革基本法として提出することとしている。
 公務労協・公務員制度改革対策本部は、この閣議決定より前に渡辺行政改革担当大臣と交渉を持ち、13日に提出した「公務員制度改革関連法案の取りまとめに当たっての申入れ」に対する回答を求めた。
 渡辺大臣は「閣議決定は本日(4月24日)になる。今回の改正法案は能力・実績主義の人事管理と再就職規制の強化である。その他の労働基本権、定年延長、公募制、官民交流などの課題は、来年の通常国会にプログラム法として提出する予定だ。そのことを6月の骨太方針に書かせてもらいたいと考えている。能力・実績主義人事管理の導入にあたって組合から要請のあった事項である、@人事評価の設計、活用のあり方については組合と協議を行う、A労働基本権の保障については本日の専門調査会でつっこんだ議論を期待している」と見解を表明した。
 また「私としては、労働基本権を制限している状態は正常ではないと思う。今回の能力・実績主義は非現業一般職に対して導入するもので、非現業一般職に基本権を付与すべきだと考える。基本権は専門調査会で検討頂いているので、団結権、団体交渉権に加えて協約締結権、争議権を付与する方向で議論されることを期待している。パッケージの改革課題は、総理の下に有識者会議を設置して検討してもらうことになる。公務員制度改革については、引き続き組合と十分話し合っていきたい」と述べた。
 対策本部は25日、大臣交渉や法案の閣議決定を受けて「公務員制度改革関連法案の閣議決定・国会提出についての見解」を発表し、引き続きILO基準を満たした労働基本権確立と民主的公務員制度改革実現に向けて奮闘する、としている。


こころとからだの健康づくり
「五月病」とストレス


 新緑があざやかで、目にもまぶしい季節となってきました。春は就職や人事異動の季節。そろそろ新しい環境にも慣れてきたころなのに、何となく気がめいって仕事に身が入らない、集中できないなどの症状のある方はおられませんか?
 今回は「五月病とストレス」についてお話しします。

五月病とは?
 「五月病」とは、元来、大学入学後の学生が、5月連休後くらいから無気力な状態になることからついた病名といわれています。しかし、新入社員に限らず、また5月に限った病気というわけではなく、新しい環境の変化についていけず、知らず知らずのうちに自分の中に閉じこもりがちになってしまう「心のスランプ」状態ともいえます。
 つまり新たな環境に適応できずに、そのことへの焦りがストレスになり、「何とかしなければ」と思えば思うほど、深みにはまってしまうわけです。

五月病の症状は?
 精神的なものとしては、やる気がでない、なんとなく気持ちが落ち込んでいる、イライラ感、おっくう、憂うつなどの症状が出ます。
 身体的には、脱力感、消化器症状、睡眠障害、頭痛、めまい、動悸(どうき)、肩こりなどの症状が出ます。

五月病をのりきるには?
 五月病は誰でもがかかりうる「こころの病」といえます。気持ちが不安定になった時に症状が現れますが、大半は1〜2カ月で治るといわれています。もし、家族や友人が五月病になってしまったら、ゆっくり話を聞いてあげたりして、気持ちの整理がつくまで優しく見守ってあげましょう。 もし、あなた自身が五月病になっているとしたら、無理に頑張ろうとせずに、自分らしさを取り戻すために、自分の好きなことをしたり、のんびりし、ホッとできる時間を持ちましょう。スポーツをしたり音楽を聞く、読書をするなど、自分に合ったストレスの解消法を普段から見つけておくことも大切です。
 また、家族や友人に悩みを話したり、愚痴をこぼすことも大切です。話しているうちに、自分が何を悩んでいたのか心が整理され、柔軟に現実に対処できるようになることも多いのです。症状が長引いたり、不安が強い時には、一人で悩まず思い切って専門医に相談してみるのも一つの方法です。
 「五月病」は、新しい環境で頑張ろうと心身を使った結果ともいえます。頑張ってきた自分へのご褒美に、この辺で肩の力を抜いて、ちょっと一息入れてみませんか?


デイリースポーツ永井 功さんが
参加者を直接指導


機関紙編集者クラブ主催
スポーツ紙に学ぶ見出しテクニック
第41回広報宣伝セミナー


6月9日(土)
●午前10時〜午後5時
●大阪市水道局研修センター

【内容】
@講  演「スポーツ新聞の作り方
        −問われる即応力、編集力(仮題)」
A技術講座「魅力ある見出しを作ろう」
B技術講座「見出しを生かすレイアウトを作る」
【講師】
デイリースポーツ社 永井功さん(編集局整理部副部長)
【申し込み方法】
各単組・支部の役員を通じ、お申し込みください。
【その他】
各単組・支部につき、1人の参加費(10,000円)は本部が負担します。その他不明な点は本部教宣部までお問い合わせください