選 球 眼
senkyugan  2001.6

2001.06.01

梅雨の気配も日増しになり、蒸し暑い季節がやってくる。にわかに職場の回りでも慌ただしい季節だ。府労連は夏季闘争に突入しボーナスを含む要求の実現に向けて動き出す

◆国が進める公務員制度改革の「基本設計」は、7月にまとめられるとしているし、府は府で、新行財政計画の素案をまとめるとするなど、労働条件に関わる諸々の制度が、これほどまでに動き変化した時代は過去にあっただろうか

◆自治労府職は、府の行財政計画に対して「検討委員会」をつくり、労働組合としての新計画に対する考え方・意見をまとめようとしている。新計画には、アウトソーシングやエージェンシー化、組織のスリム化、シェイプアップなどと並び立てられピンとこない言葉も多い。ただ具体的に、この職場はいるとかいらないとかで議論されるとしたら、それに対する明確な対案が無ければ太刀打ちできない

◆歳出を減らすためなら、さらに一人ひとりの小さい努力も積み上げなければならない時期だと思うし、本当に仕事を見つめ直し無駄なことは無いのか、真剣に話し合うときだ。反対だと叫ぶだけでは流される大波が、もうすぐ押しよせてこようとしているのだから。(T)
2001.06.11

 組合員による自主的な運営サークルの輪が広がった。ツーリングクラブに続いて発足したのは、ダイビングクラブ(空を飛ぶんとちゃいまっせ)。酸素ボンベを担いで海に潜るスキンダイビングを楽しもうというクラブだ

◆初代、ツーリングクラブはオートバイ好きの仲間同士が、ダイビングクラブは海の神秘と美しさに魅せられた仲間同士が職場の枠を飛び越えて集まった。その活動は、単にツーリングに行く、海に潜るということだけの「寄り合い」ではない。趣味を通して、仲間の輪を広げていく熱いサークルだ

◆両クラブにはどことなく共通することがある。それは、道路を走る、海に潜るという、一つ間違えば事故や危険なこともあり得るという点だ。「連帯感」というか、仲間同士の気持ちを合わせることが大切で、1人でも自分勝手にチームワークを乱せば、安全で楽しいはずの活動が台無しになってしまうこともある

◆クラブの活動は、いうなれば組合の活動形態の縮図だ。共通の課題で集まった組合員が助け合う。自分勝手な人間のためにチームワークが乱れた組織は、何をしようにも前には進まない。お互いを理解しあう手段の一つ、趣味は大きな武器だ。(T)
2001.06.21

酸素ボンベと圧縮空気ボンベは似て比なるもの。「スキンダイビング」はシュノーケルなどを使う程度で素潜りのこと、ボンベから空気が吸える機材を装着して海に潜るのは「スキューバダイビング」と言います。まことに失礼いたしました。前号のこのコラム、誤りがありました。ご指摘に感謝申し上げます

◆まずは、空気の正しい認識について。通常、人間が吸っているのはその成分の約78パーセントが窒素、酸素が約20パーセントで、ほかアルゴンや二酸化炭素などが含まれる混合気体。人間は酸素を取り込み養分を分解して生きているが、病気や極度の体力消耗がない限り純粋な酸素だけを吸う機会は少ない。海に潜る時に使うのも通常の生活と同様に「空気」を使う。だから、酸素ボンベは誤り

◆スキューバダイビングの資格を取るときには、「空気」のような基本的なことから、海の中で呼吸するという自然界で人間にはできないことを機材を用いて行ううえでの危険な事柄を熟知して初めて、潜水を楽しむことができる

◆いやぁ、実は私も一度だけ体験ダイビングを経験した訳ですが、ずーっと酸素ボンベと思っていたわけで今回のコラムの一件で、一つ知識が増えましたなぁ。(T)