選 球 眼 |
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2003.12.1・11 イラクで日本人外交官2人が死亡した。2人は車で移動中に銃撃を受け死亡したとのこと。犯人が何者か判明していないが、2人に哀悼の意を表したい ◆大量破壊兵器保有やテロ組織との結びつきへの疑惑から始まったイラク戦争だが、日本に住む私たちは実感に乏しい。しかし、戦争勃発後、初めての日本人犠牲者が出て、改めて戦争について考え込んでしまった ◆いまも大量破壊兵器は発見されず、テロ組織との結びつきも証明できていない。米大統領の「戦争の大義」は失われつつあるが、日本政府は米国への支援の姿勢を変えず、自衛隊を派兵するとしている ◆テレビでも大勢は「自衛隊派遣を取りやめればテロ組織に屈することになる」という。現状ではそのとおりだろう。しかし、当初の目的を失った戦争に「国益」だけで参戦することが正しいのか。もはや国連への働きかけはできないのか。今回の外交官の死が、悲劇の序章でないことを心から祈りたい。(K) |
2003.12.21 組織の中にいると、その組織がどのように変わってきているのか分からなくなってくる。しかし、世間の状況は確実に変化してきている ◆17日に厚生労働省が発表した「労働組合基礎調査」の結果は、我々にショッキングな事実を見せつけている。昨年度の労働組合組織率は戦後初めて20%を下回り、19・6%となった。すべての労働者のうち、労働組合に加入している人が5人に1人にも満たなくなった ◆GHQによる民主化政策の中で急成長を遂げた労働組合は、当初50%を超える組織率を背景に労働者の地位向上を勝ち取ったが、いまでは企業規模が1000人以上の企業での組織率が50%を今も超えているのに対して100人未満の企業ではわずか1・2%となっている ◆派遣やパート、請負などの組織化が進んでいない分野や中小零細企業で働く労働者の組織化は急務であり、自治労もいま以上に積極的に中小労働運動に踏み込んでいくことが必要ではないだろうか。(K) |