選 球 眼 |
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2004.3.1 労働組合法は、その第7条で不当労働行為の禁止を定めており、憲法が保証する労働組合の団結権を実効あるものとしている ◆労組法が適用されるのは、民間労組なので、公務員には当てはまらない。しかし、労組への弾圧行為や、正当な理由の無い団体交渉拒否は許されるものではなく、使用者である当局は誠実な対応が求められる ◆団交拒否は、単に交渉を拒否するだけではなく、使用者が団交に出席しても、要求に対して理由も説明せずに拒否するだけだったり、回答する権限の無い人が出席し「回答の権限が無い」を繰り返すことも不誠実団交として事実上の団交拒否となる ◆交渉の際に労組が追及すると「それは出先と話し合ってください」を連発し、責任ある回答を避ける部局がある。そんな答弁は不誠実であり、不当労働行為ではないかと思う。勉強会や試行実施として労使関係の形骸化しようとする部署もあり、最近の当局対応は労組軽視ではないかと感じる。(K) |
2004.3.11 インターネット接続会社から451万人、テレビ通販会社から66万人、コンビニチェーンから56万人、サラ金会社から32万人。この1年で発生した顧客情報の流出事件の多さに感覚がマヒする ◆消費者金融や通販など、特定の分野に関心を持つ人の情報だけに、その業界の名簿を手に入れれば企業活動もスムーズにできる。また、情報流出をネタに数十億円も脅し取ろうとした事件も発覚した ◆情報管理が徹底されていない企業は社会的信用を失いかねず、企業の存亡をも左右する。そうした貴重な情報だけに、セキュリティは徹底されているはずだが、顧客情報の流出は後を絶たず、インターネットで調べると大企業の役員名簿などは数百万円で取引されている ◆4月から総務サービスセンターが稼動し、職員の個人情報は職場の端末から入力され管理される。情報管理が生命線とも言える企業からも顧客情報が流出する世の中で、役所の情報管理能力は万全なのだろうか。(K) |
2004.3.21 「我々に武器を執らしめるものは、いつも敵に対する恐怖である。しかもしばしば実在しない架空の敵に対する恐怖である」羅生門や蜘蛛の糸で知られる芥川龍之介の言葉だ ◆「クリーンな戦争」と、マスコミを使い宣伝されたイラク戦争だが、先の湾岸戦争でも使われた「劣化ウラン弾」は、いまも放射能で子ども達をガンや白血病で苦しめ、死に追いやっている ◆劣化ウラン弾は比重が鉛より重く、戦車の装甲さえも貫通する。衝撃で激しく燃焼し、戦車内の兵士を高熱で焼き殺す。乗り捨てられた戦車は通常の数十倍の放射線を発しながら今も存在する。放射線が無害化するには45億年もの時間が必要で、現実には除去しない限り、被害は永遠に続いていく ◆「イラクが大量破壊兵器を保有している」との「戦争の大義」を引っさげて始まった戦争だが、ブッシュやブレアは「架空の敵」を相手に「いまこの瞬間」もイラクの未来を担う子ども達の命を奪い続けている。(K) |