選 球 眼
senkyugan  2005.11

2005.11.1

戦後の民主化政策の一翼を担うために労組結成が推進され、雨後の竹の子のように労組が結成された。しかし政府の想像を超えて高揚する労働運動を恐れたGHQ・政府は、運動の先頭に立つ官公労のスト権を剥奪し沈静を図った

◆高度経済成長のなか、大手企業を中心に労働条件が整備されるなか、官公労のスト権は剥奪されたままで、組合も無い中小・零細企業で働く労働者の労働条件はわずかに向上したに過ぎず、それもバブル崩壊で風前の灯だ

◆組織も活動家も無い職場に労組をつくり運営していくことは簡単ではない。しかし、低位に置かれている中小・零細企業で働く労働者の労働条件を引き上げる努力をしなくては、われわれの賃金・労働条件も下がる一方だ

◆自分たちの職場と労働条件を守るのに、自分たちだけの職場に閉じこもっていては、いつか職場ごと潰されかねない。組織の内外で苦しい立場にある仲間とともに運動を進めなければ未来は暗いままだ。(K)