選 球 眼 |
||||
2005.9.11 米国の労働組合が揺れている。米国唯一のナショナルセンター、AFL−CIO(アメリカ労働総同盟)から7月末に脱退した、サービス業を中心とする主要産別が新たにCWC(勝利のための変革連合)を結成した ◆背景には、労働組合組織率の低下があり、政党への献金で有利な政策を引き出そうとする執行部に対し、CWC加盟の労組はサービス業や最下層の労働条件で働く移民などを組織化対象とし、献金予算を組織化に配分するよう求めてきた ◆AFL−CIOは過去も分裂を経験している。当時の執行部は熟練労働者以外の移民などを軽蔑し、組織化の対象外に置いた。こうした執行部に対し、別労組を結成して組織化を進め、貧困者や移民、少数民族を中心に、10年で1000万人が新たに労働組合に加入した ◆米国での分裂は「栄光をもう一度」という思いかもしれないが、マイノリティの組織化など、全国一般との統合を前に自治労も学ぶことは少なくない。(K) |