選 球 眼
senkyugan  2006.1

2006.1.1

下流社会という本がベストセラーとなった2005年。国内の階級化が進行していることに多くの人が気づいてきたのだろうか。労働者は政府の意思決定の外に置かれ、すべては「経営者・株主の利益のため」だけに実体の無い巨額の金が動かされている

◆労働組合は「悪しき平等主義の権化」と決め付けられ、政府・マスコミによる官公労への攻撃は、労働運動を確実に弱体化させている。2006年もこの攻撃は続き、労働運動は衰退するのだろうか

◆「もし我々が空想家のようだと言われるならば、救い難い理想主義者だと言われるならば、できもしないことを考えていると言われるならば何千回でも答えよう『その通りだ』」キューバの革命家、チェ・ゲバラの言葉だ

◆暴力革命を支持するつもりは無いが、若き情熱で命を懸けて闘った若者は独裁政権を倒し、革命を成し遂げた。自治労府職も組合員とともに、組合員の視点で情熱と理想を捨てず、運動を進める。(K)
2006.1.11

ようやく松の内も明けて、そろそろ本気で仕事に取り掛からなくてはならない。しかし、なぜかやる気がわかない。今年は年末年始の休みが短かったせいだろうか。以下、やる気の無い理由をいくつか考えてみた

◆年始から餅を食べ過ぎ、意に反して体重が増加してしまったからだろうか? それとも、年末に高い金を出して車検から帰ってきた愛車が、寒い日の朝に「みゅいーん」と変な音を立てるからだろうか? はたまた、年末に自分達こそ特権階級的な給与をもらいながら、下請け労働者を踏みつけながらバッシングのための記事を書く読●新聞の一方的な記事を読んでしまったからだろうか

◆組合的に考えると、まもなく府労連闘争が組織される給与制度改悪により、将来設計が足元から崩されかねない不安から仕事をやる気が一切起こらないのだろうか

◆と、いろいろ羅列して考えてみたけれど、単に正月休みから現実に戻るのがイヤで逃避していただけのような気が…。(K)
2006.1.21

偽計取引だ、粉飾決算だとマスコミが報道を繰り返し、小泉と並ぶ劇場型で世間を騒がせてきたホリエモンことライブドア社長の疑惑を増幅させている

◆株主最優先の発言を繰り返し、現場で働く者の苦労は無駄であるかのような軽薄な口は、東京地検特捜部という強大な力の前に封じ込められてしまったのだろうか。頼みの綱の株主や世間の支持も失速をはじめ、もはや風前の灯だ

◆新聞もテレビも、トップニュースはホリエモンで埋めつくされているが、一方で耐震強度偽造での証人喚問の詳細や、政治献金をもらって国土交通省との会談に同席して圧力をかけた伊藤公介議員の関与などの情報が少なすぎる

◆阪神大震災から11年目が経過したが、倒壊した建物の耐震強度はどの程度だったのか。利益のために鉄骨を抜き、加水したコンクリートで家を建てられ、補償を求めれば恫喝される。このことを掘り下げず、マスコミはいつまでホリエモンに踊らされるのか。(K)