選 球 眼
senkyugan  2006.10

2006.10.1

アンパンマンの作者、やなせたかしさんが対談で、戦争体験について「正義というのは信じ難い」「人生で一番つらいのは食べられないこと。正義の味方だったら、まず飢えを助けることだ」と語っている

◆号外や臨時ニュースが北朝鮮の地下核実験を報じている。日本を含む6カ国協議で議論していた問題ではあるが、すでに核兵器を保有している米国などが核実験を実施したときとは比べ物にならない報道量だ

◆北朝鮮政府が瀬戸際外交を推し進めてきた結果であることは容易に想像できるが、どの国の核実験でも断じて容認することはできない。マスコミや一部議員が声高にあおる経済制裁の先は戦争か

◆北朝鮮国民の飢えを救うアンパンマンの登場は難しいが、勇ましく叫ぶ正義には疑ってかかることはできる。拉致問題のように一刻も早い解決が望まれるものはあるが、対話を通じて解決させるための反戦運動を、労働組合が逆風を乗り越えて構築する必要がある。(K)
2006.10.21

-コートを羽織り、全身に包帯を巻いた怪しげな姿の男。包帯を取っていくと見えるはずの体が透明に…。透明人間の典型的なパターンだが、なんと透明人間になれる技術を米国の大学が開発した

◆といっても、漫画に出てくるような「薬を飲んで、目覚めれば透明になっていた…」というものではなく、光の反射を利用して、背面の風景を回り込ませることで、透明に見せる特殊な素材を開発したようで、体そのものを透明にするものではない

◆映画でも漫画でも小説でも、透明人間に善人がいた記憶はないが、米国での研究も「見えない兵士」のための開発とのことで、結局は戦争で使う道具になるようだ

◆それはそうと、本部体制の変更のためか、終わりなき府労連闘争のためか、はたまた飲みに行く回数が多いせいか、家に帰る時間が最近すっかり遅くなっている。配偶者の冷たい目をくらませ、こそーっと家に帰れるような透明マントでも作ってくれへんかねぇ。(K)