選 球 眼
senkyugan  2006.12

2006.12.1

 空港で大臣を出迎え、ハイヤーまで案内して1万5千円。ハイヤーで到着した大臣を迎え、エレベーターへの案内で4万円。大臣が降りたエレベーターから控え室までの案内で1万5千円。大臣がエレベーターで待たないようにボタンを押す係は5千円。政府寄りの発言謝礼に5千円

◆共産党の高橋衆院議員の指摘から発覚した「タウンミーティングのやらせ」問題だが、民主党の蓮舫衆院議員の追及などで「やらせ」にかかる人件費など、一部が明らかになってきた

◆社員の平均年齢が39・2歳で年収1335万円の広告代理店「電●」にとって「エレベーター待ち=5千円」が高いか安いかは分からないが、世論誘導のために、国民から集めた税金を垂れ流されてはたまらない

◆捏造した世論を元にできる法案で「愛国心」を子どもに強制して、本当に「愛」が生まれるのか。日本が本当に国民の声を聞く民主主義の国なら、この「やらせ問題」を徹底的に究明するべきだ。(K)


2006.12.11

「人事院を含めた政府の人件費決定方式は時代遅れだ」経済財政諮問会議での発言。発言の主は、政府税制調査会長や経済財政諮問会議の議員を務める大阪大学の本間正明教授だ

◆「小さな政府」論の旗振り役である本間教授は「公務員の退職者は民間委託で補充せよ」「公的部門全体の人的コストを抑制せよ」と、聖域無き構造改革を進めていたかに思われたが「聖域中の聖域」は自身の私生活のようだ

◆官舎全廃を主張していた本人が「同様のマンションなら50万円」といわれている原宿の官舎に月8万円足らずで3年も居座っていた。しかも、実際に住んでいたのは本間教授と愛人関係にあった北新地の女性だ

◆「公務員の給与・手当・運用の情報を比較可能な形で開示し適正化を図れ」と主張していた人間が、マスコミに問われると「プライバシーの侵害だ」と声を荒げた。税金を愛人との暮らしに使っておいて、国家公務員を続けられるとは、なんとも厚顔無恥な改革者だ。(K)