機関紙「自治労府職」
2000年11月21日号
府労連秋季年末闘争
一時金2・35月分12月8日に支給
若年層に配慮したリフレッシュ休暇の拡充
取得促進策の協議も確認
府労連の要求どおり
今季の府労連秋季年末闘争は、府における引き続く危機的な財政状況、公務員を取り巻く厳しい環境の中で、2年連続の減額勧告(給与改定なし、扶養手当の増、一時金0・2カ月削減)が出されるなどの厳しい環境下での取り組みとなった。
府労連は11月2日の太田知事との第1回団体交渉以降、13日の人事室企画課長との第2回団交、数次にわたる事務折衝を行ったが、当局は条例に明記している一時金の支給すら明言しない、かたくなな態度に終始していた。
本日の第3回人事室長交渉でも、@一時金の条例どおりの支給(12月8日2・35カ月分)と、自主研修支援方策の拡充については回答したものの、他の要求課題に対して前進回答が得られない状況となった。
交渉後、府労連田渕委員長はリフレッシュ休暇の拡充を初めとした重点項目を総務部長に要請。その結果、午後7時からの総務部長との団体交渉(回答要旨は別紙に掲載)で休暇制度の改善を含む最終回答を得た。
府労連はただちに闘争委員会を開き、闘争委員会見解を確認し11月24日、午後6時半からの中央委員会で妥結を確認する。
〈府労連闘争委員会見解〉
府労連は11月1日に第2回中央委員会を開催し、秋季年末闘争方針と30項目の要求書を決定し、11月2日の知事との第1回団体交渉以降、4回の団体交渉と数次にわたる事務折衝を重ねてきた。
この間、9日に各単組中央委員クラス意思統一集会、13日の拡大闘争委員会及び職場決議の人事室長への提出、さらに、20日の要求貫徹決起集会等、要求実現に向けた行動を展開した。
本日、午後7時からの第4回団体交渉での到達点は以下のとおりである。
【今季前進・解決した課題】
@労使慣行の厳守:府労連との労使慣行を維持・発展させることを確認。
A2000年度給与改定:本年の人事院及び大阪府人事委員会の勧告は「マイナス勧告」であり、我々としては不満の強い内容であったが、府当局に人事院勧告制度を尊重させ、昨年に続き完全実施とした。《一時金0・2月削減(2001年3月期末手当0・55月↓0・35月)・扶養手当2000年4月から改定》
B一時金:12月8日、条例どおり2・35月支給を確認。
C調整手当:府人事委員会勧告を踏まえ、国・他府県の動向に留意し、適切に対処を確認。
D学校栄養職員の主査任用:2001年度より拡大を確認。
E小・中学校事務職員の新規採用:2001年度再開を確認。
F介護欠勤制度:制度内容改善の検討を確認。
Gセクハラ防止対策:2001年度に啓発ポスターの作成と職場配布を確認。
Hリフレッシュ休暇:2001年度より若年層に配慮した拡充と取得促進を図るための協議を確認。
I通学職免:2001年度より、大学院(夜間修士課程)・通信課程(修士課程)への拡大を確認。
J自主研修:2001年度より、短期自主調査研究(国内1週間以内、国外2週間以内)の職免を確認。
【引き続き協議・前進を求める課題】
@定期昇給・特別昇給の早期復元と、昇給停止年齢引き下げにともなう諸問題の解決。
A昇給停止年齢の引き下げにともなう任用制度の抜本的改善。とくに教育職¥外字(8872)表1級適用者の2級昇格基準、現業職員の吏員任用選考資格要件の改善。
B新人事評価システムの試験的実施の検証内容の協議と給与・昇給等に反映させない。
C特殊勤務手当、教員特殊業務手当の改善。
D旧姓使用の制度化。
E職員の健康診断、人間ドックの制度・診断内容の改善。
F非常勤特別嘱託員等の報酬および交通費相当額の改善。
G新再任用の制度運用にかかる諸問題。
到達点は以上のとおりである。
この間、当局から「大阪府財政は、今後、最大6千億円を超える財政源不足が見込まれるなど極めて深刻な状況」という中で、財政負担のともなう要求については、ほとんど前進しなかった。
上記以外にも勤務時間の短縮等切実な要求が重要な課題として残っており、我々が十分満足できる回答内容ではないが、現在の府労連(公務員)を取り巻く厳しい環境の下で、一定の成果と到達点を確認し、前進回答部分について妥結する。今後、協議促進を図り決着をめざす。
継続課題については、府労連4単組の団結で9万5千人の大阪府職員・従業員の労働条件に責任を持って引き続き交渉を展開する。また、府政再生に向けた「新しい行財政計画」を策定するとして、11月7日に「新行財政計画策定準備チーム」が発足した。来年度以降も厳しい状況が予想されるが、安易な人件費攻撃を許さず、労働条件を守り、教育・福祉などの府民サービスを低下させない闘いを、全職場から全力で取り組むものである。
2000年11月20日
大阪府労働組合連合会闘争委員会
ワースト2の汚名返上に向け
大和川・石川まつりで意識啓発
11月12日の日曜日、藤井寺の大和川河川敷できれいな川を取り戻そうと大和川・石川まつりが開かれ、流域の住民をはじめイベントに賛同する団体など多くの参加者でにぎわった。
自治労府職も模擬店を出店し、来場者に飲み物・焼き鳥・ポップコーン・お菓子を販売。イベントのメインステージ正面という好条件も重なってか用意したメニューは完売した。
会場では、府の環境指導室・農政室・河川課・公園課・下水道課なども水質浄化や河川保全の取り組みを紹介するコーナーを出展して来場者に訴えていた。
大和川の水質は依然として環境基準を大幅に上回っており、全国でもワースト2の河川となっている。
このイベントは、水質改善方策の一環として大和川の上下流域の国・府県・市町村が一体的に取り組み、生活廃水対策の強化や下水道の普及促進、河川浄化施設の整備などをいっそう進めるための啓発事業として流域住民を対象に毎年開かれている。
きれいな川、自然を守る取り組みには自治労府職として今後も積極的に参加していく。
新環境総合計画策定に自治労府職意見書提出
府の現行の環境総合計画は、来年にはその計画期間が終了する。府では新たに循環型社会づくりなど今日的な環境の課題に対応するため、新しい環境総合計画をつくる作業がはじまっている。
知事から諮問をうけた環境審議会は、環境総合計画部会を設置し、計画策定の早い段階からの市民参加をめざして、意見募集を行った。自治労府職も新計画策定に向けて次のとおり意見書を提出。また、自治労府本部も21日に開かれる部会で意見陳述を行う。
2000年11月14日 環境審議会新環境総合計画部会 御中 自治労大阪府職員労働組合 委員長 大橋 敏博 新環境総合計画策定に関する意見 新環境総合計画策定に向けて、熱心な議論を行われていることに関し、敬意を表します。さて、策定議論の早い段階から府民意見の聴取の機会を設けられたことに全面的に賛同し、下記の意見を書面により提出します。 記 1 計画の位置付けについて 今日の自動車公害、廃棄物問題などの生活型公害の解決には、大量浪費型の社会システムの変革が不可欠であり、その実現は市民 参加なくしてはありえない。 環境総合計画を、単に大阪府施策の基本方針を示すものにとどめず、市民、NGOとのパートナーシップ行政展開の宣言書と位置付け、各主体の取り組みを含めた府総体の計画となるよう検討すること。 2 市民参加について 上記1を実現するためにも、今後とも市民参加型で計画を策定するとともに、計画にも市民参加を促進するシステムを盛り込むこと。また 、NGOへの支援を充実すること。 3 市町村との関係について 地方分権一括法が施行され、まだ課題は多いものの分権時代が到来した。環境施策についても、府と市町村との役割分担のあるべき 姿を打ち出す計画とすること。 4 進行管理と策定評価について 環境総合計画とその実現のための個別計画について、適切な時期ごとに評価を行い、数値目標を拡大するなど進行管理ができるシス テムを盛り込むこと。また、府民が環境施策の適否を判断できるよう政策評価の仕組みを構想すること。 5 戦略アセスメントの導入 今後、立案される公共事業等の計画について、立案段階に市民参加で環境面から予測評価を行うシステムを導入することを総合計画 で示すこと。 6 府独自の研究体制の拡充について 財政危機により環境総合センター構想が凍結されている。府独自の研究体制については、現状の公害監視センター等で対応している が、人員が補充されず、厳しい状況におかれている。 高度に都市化した府域の実情に合わせた研究の必要性は高く、研究体制の維持、拡充を計画に盛りこむべき。 以上 |
自治研第3小委員会学習会
―「川に学ぶ」シンポジウムを通して
官・民がともにマイ・リバーの認識高め
自治研第3小委員会では、本年9月9日、10日の2日間、、八幡市文化センターで開かれた「川に学ぶ」シンポジウムin近畿の実行委員長を務められた環境農林水産支部の土谷朋子さんを講師に招き11月6日、学習会を開いた。
市民団体と役所が共同作業!?
同シンポジウムは、本年が3回目でこれまで静岡と北上で開かれた。本年、近畿で開いたきっかけは北上のシンポに参加した土谷さんが、交流会の席でお酒の勢いもあって「来年は近畿でやります」と宣言したことからだとか。
しかし、昨年10月からいざ準備を始めてみると苦労の連続。その理由は、実行委員会に参加したのが、市民団体だけでなく近畿地方建設局という役所のメンバーもいて、なかなか議論が進まない状態が続いたからだそうだ。通算約60回もやった会議の約半数は、1時間以上発言のないたいへんな状態。「ああ、もうだめか」と思われた6月から急に実行委員会が弾けたように動きだしてなんとか開催にこぎつけたとのこと。
当日は、大盛況
シンポジウムでは、近畿オリジナルの企画として「川なんでも市」を開き、全国からマイリバーの写真やブースの出展を募集。写真は約150枚、ブースは約60団体と多数が参加。1日目の分科会の後の交流会の参加者がなんと300人。様々な人がそれぞれの川への思いをもって集まったシンポジウムとなった。
「マイリバー」の認識から
シンポジウムを振り返って土谷さんは「全国各地の先輩方の先進的な活動に触れ、地元地域に勝るお手本はない。官民協働で川づくりを行うには川を生活の場としている民と業務の現場としている官が、時間をたっぷりかけてご当地の川に対して共通の『マイリバー』の認識を持つことから始めることが肝要だと思います」と感想を述べられた。
次回自治研第3小委員会
・12月4日(月)午後6時半〜
・旧職員会館2階会議室
・自治労の環境自治体運動10年の歴史と今後、他
現評 職場の声ぶつけ団体交渉
2001年度要求書・当局回答
現業評議会は11月9日、10月19日に手交した2001年度要求書について当局と第1回の団体交渉を行い、当局回答に対する職場の声や思いをぶつけた。
要求書の手交時に重点課題として誠意ある回答を求め、団体交渉では要求20項目に対し当局が回答した。
回答のなかで、暫定不補充になっている職場への正規職員補充の要求に対して人事室は「平成13年度当初の補充については適切な業務執行体制の確保に留意しながら、採用という選択肢も含めて検討を重ねる」との態度を示した。
一方で、各要求に対する回答では納得できる回答が得られていないため、現評として改めて折衝を行うとした。
現評定期大会
12月6日(水)午後1時
旧職員会館2階会議室
現業評議会は、12月6日には旧職員会館2階で2001年度定期大会を開き、新年度の運動方針を確立する。組合員の皆さんの積極的なご参加を。
情報
12月公開の映画
「サンピエールの命」
フランス領サン・ピエール島。穏やかなこの村で事件が起こった。漁師のニールが酒に酔い人を殺してしまったのだ。裁判で死刑を宣告されるニール。しかし島にはギロチンがなかった。統治監督はフランス政府にギロチンを送るよう要請した。ギロチンが到着するまでの期間、ニールを預かることになったのは島に駐留しているフランス軍隊長ジャン。ジャンと妻のポリーヌが住む家の敷地内に拘留されるニール。軍人の妻であるが進歩的な考えをもつポリーヌは、拘留中のニールに読み書きを教え、外出に付き添わせ、花壇づくりを手伝わせた。彼女は次第にニールに対して母性とも愛情ともとれる感情を感じる。村の未亡人マルヴィランの家の屋根の修理にいったことをきっかけに度々彼女の家でささやかだが幸せな時間を過ごすことになったニール。そんなある日、暴走する荷車を止め、女性の命を救ったニールは一躍村の人気者になった。一方ニールの子を宿したマルヴィランは、たとえわずかの間でも夫婦としての関係を保ちたいと望む。そのことを知ったポリーヌは喜んで二人の仲を取り持った。しかし、ギロチンを乗せた船は着々と島に近づき、とうとう島の数キロ先にその姿を現した。ニールの死刑執行に反対する村人たち。ポリーヌはニールを逃亡させようとするが、ポリーヌの立場を思い、戻ってくるニール。最愛の妻ポリーヌの純真な思いを理解する夫のジャンは、自分の立場が最悪になることを承知しながら処刑への立ち会いを拒否したが…。
愛にはさまざまな形と大きさがある。そんなことをしっとりと語りかけているような作品だ。
▼11月18日(土)からロードショー(京都、神戸は近日公開)▼99年フランス映画/監督=パトリス・ルコント/出演=ジュリエット・ビノシュ、ダニエル・オートゥイユ、エミール・クストリッツァ▼上映館/(大阪)梅田ガーデンシネマTEL06-6440-5977、(京都)京都朝日シネマTEL075-255-6760、(神戸)三宮アサヒシネマTEL078-251-9877
各支部だより
レク報告 建設支部
府立病院支部
手強かった奥水間のマス
魚釣り、バーベキュー
建設支部と府立病院支部は11月12日、奥水間アスレチックコースで「魚釣り&バーベキュー」を開いた。
奥水間アスレチックコースは、フィールドアスレチックコース、ゴルフショートコースもあれば、ベニマス釣り、飯ごう炊さん場もありで、「これは、海釣りよりおもしろそうだ」ということで、本年はここに決定。ただし、ここのベニマスは釣り客に合わせて放流しないので、なかなか釣れないとの事前情報もあり、バーベキューの食材には肉や野菜を多めに買い込み、万全の体制で臨んだ。
天候は秋晴れとはいかなかったが、25人の組合員と家族が参加、ほとんどがベニマス釣りに挑戦したが午前中の釣果は10尾程度で、全員が釣れたてのベニマスのバーベキューに舌鼓を打つところまではいかなかった。
「このままでは記事になりません」とばかりに、全員が挑戦したが事前情報に違わず、ベニマスたちは眼前に垂れてくる釣り糸の餌には目もくれず、スイスイと向きを変えたり、餌よりも水苔ほついばんだりで、さっぱり相手にされず。参加者は地団駄を踏んだりしたが、それでもワイワイガヤガヤ、秋の一日を楽しんだ。
帰りには、このコースから1キロほど奥に入った奥水間温泉でゆっくり暖まり、気持ちよく散会した。
組合員に限り両日とも先着10人
コンサートチケットを5,000円で
故 杉原千畝元リトアニア領事代理は6000人の命のビザを発給した外交官。1940年8月にナチスドイツの迫害から行き場を失ったユダヤ人難民に対し、当時の日本政府の意向に反して自分の判断で日本通過ビザ(査証)を発給して約6000人のユダヤ人の命を救った。世界では「日本のシンドラー」と呼ばれ、その功績は1986年に亡くなったあとも海外で高く評価され今なお尊敬の念を持って語り継がれている。
杉原さんの功績を讃えその偉業を日本人の誇るべき遺産として21世紀に引き継いでいくため、杉原千畝生誕100周年記念式典が12月11日に行われ、スペシャルイベントとしてコンサートが開かれる。
自治労府職はコンサートチケットを先着20人に限り5000円であっせんする。ご希望の方は本部まで(TEL06―6945―4056)
日時/12月11日(月)、12日(火)
開場/17時30分 開演/18時30分
会場/大阪国際会議場
(メインホール5F)