機関紙「自治労府職」

 1999年10月21日号 

現業・公企統一闘争に全力
10・18府本部総決起集会に1600人

自治労大阪府本部は10月18日、中之島の剣先公園で「地方分権を担う自治体改革・財政確立推進、99現業統一闘争、公企統一闘争、賃金確定闘争勝利」10・18府本部総決起集会を開いた。ここ数日で急激に冷え込み肌寒いなか、仕事を終えた組合員1600人が集会に参加した。主催者を代表して山田委員長は「自治体財政の非常事態宣言が出されるなど厳しい情勢だが、決して悲観せず今こそ組合員の闘うエネルギーを結集する時だ。厳しさに対して受け身の姿勢ではなく、時には『物分かりの悪いノーと言える』自治労であるべきだ。財政危機に対しては、その責任の所在を明確にさせ、私たちの運動で住民要求を切り捨てさせない公共サービスの拡充をめざそう」とあいさつ。
 集会基調では橋本書記長が「史上初の年収減額勧告だが制度の意義と社会的波及の観点から年内完全実施を求めていく。財政危機を理由にした合理化、総合的な再建策不在の安易な人件費・人員への転嫁には明確な対決姿勢で臨む。また、自治体改革の視点から政策参加へと踏み込んだ運動をめざしたい」と提起。青年部のキャラバン行動アピール、集会宣言を採択したあと府庁前までデモ行進しながら、闘うシュプレヒコールを繰り返した。

自治労大阪府本部第43回定期大会
21世紀に向け方針確立

自由・公正・連帯の21世紀へ、自治体改革を進め、ゆたかな地域公共サービスを創造しよう││をメインスローガンに10月8日、エルおおさか(府立労働センター)で府本部第43回定期大会が開かれた。
 大会には286人の代議員が参加。2000年度運動方針案や21世紀の自治労大阪をつくる組織強化基本計画など10議案が提案され、経過報告を含め8人の代議員が討論参加して、圧倒的多数で原案通り可決した。

役員選挙で信任・嵯峨山さん(税務)府本部で奮闘

 役員選挙では山田委員長をはじめ、自治労府職から嵯峨山豊子執行委員が立候補し、定数内の信任で32人の執行部が選出された。
 執行部を代表して山田委員長は「地方分権一括法の成立や介護保険の導入は、わたしたちの働き方と運動に大きな変化をもたらす。当面する現業・公企統一闘争や秋期年末闘争に全力をあげ、ワンランクアップの自治労大阪の運動を創り出そう」とあいさつした。
 大会議論では、自治労府職の大橋副委員長が身分移管闘争について発言。「社会保険事務所などに働く国費職員の地方公務員への移管を求めて組織の総力をあげて闘ってきたが、第145国会で地方分権一括法が成立し、残念ながら来年4月から「国一元化」ということになった。しかし、無修正で法案通過といわれていた最終局面で民主党や社民党の協力を得てギリギリの選択として社会保険関係の地方事務官については都道府県職労への加盟を認め、地方職員共済への継続はダメだが国公共済に新たな独自共済を認めるなどの附則修正を勝ち取ることができた。現在、『組織機構問題』や共済・互助会などの具体的な協議を進めている。地方分権を推進するためには社会保険や職安行政を地方に取り戻す必要がある。引き続くご支援とご協力を」と決意を述べた。

総務支部・原子力防災で再度申し入れ  申し入れ書へ

10月5日、総務支部は府当局に原子力防災対策の強化に関する第2次の申し入れを行った。支部は6月に申し入れを行ったが、今回は7月12日に起きた敦賀原発2号機の冷却水漏洩事故、9月30日に茨城県東海村で核燃料製造会社でおきた臨界・被曝事故の発生を重視し、府域内での事故発生を想定した具体的な防災計画の改訂を求めた。
 総務支部からは申し入れに関して次のように問題提起の投稿があったので掲載する。


 東海村の臨界事故による被曝の規模についてはまだ不明の点があります。しかし、現段階でも言えることは、世界の原子力災害史の中では「小さい」事故だということです。1986年4月に旧ソ連のウクライナで起きたチェルノブイリ原発事故による被曝の規模はどんなものかご存じでしょうか。事故当時18歳以下であって放射性のヨウ素131に被曝した人の数は旧ソ連だけで約410万人です。単位が間違っているのではありません。IAEA=国際原子力機関の報告では放射性ヨウ素との関連が深い小児甲状腺がんが事故の4年目以降に急増しています。
 消防防災安全課をはじめ災害時に現場出動する組合員が多い総務支部では去る6月に「原子力防災計画の充実と防災業務従事者の防護対策に関する申し入れ」を行いました(「自治労府職7月11日号」既報)。その直後には敦賀原発2号炉の事故もあり、総務支部の申し入れを受けた府側の検討も徐々に進行していましたが、支部では東海村の臨界事故の状況を踏まえ10月5日に別記のとおり第2次の申し入れを行いました。
 東海村の事故では、JCO職員などに加えて東海村消防本部の救急隊員3人が被曝しました。マスコミにはあまり出ていませんが、災害応急対策に従事した東海村役場の職員も被曝したようです。被曝した職員などが運ばれた病院では、医師・看護婦が防護具・防護服を着用しているのをテレビで見られたことと思います。住民の被曝防止はもちろんですが、このような2次被曝を防止することも大阪府をはじめとする防災関係機関の重要な役割です。今回のような「小さい」事故でも被曝は起きてしまいましたが、大規模原子力災害では防災機関職員の被曝は避けられないかも知れません。チェルノブイリ原発では、爆発後に駆けつけ消火活動をした消防士等の内237人が急性放射線障害と診断され、28人は86年8月までに死亡しました。この方たちの多くは、隣接する3号原子炉への延焼をくい止めるために、放射能の危険を知っていて消火活動を行ったのです。また、爆発した4号原子炉の封じ込め(「石棺」建設)と放射能汚染除去作業には86年内に20万人以上の人が動員され、その人たちの間で白血病が増加していることが報告されています。防災機関職員は危険を知っていても現場に出ざるを得ないことがあるということを踏まえて、被曝を最小限に抑える対策を準備しておかなければなりません。

自治労府職再建10周年記念「支部対抗軟式野球大会」
組み合わせ決まる
自治労府職再建10周年記念行事「支部対抗軟式野球大会」は10月24日(日)、寝屋川公園野球場で熱戦が繰り広げられる。
 10月15日、出場チームの主将会議が開かれ、組み合わせが決まった。支部連合チームや常連チームなど6チームが参戦。今大会の優勝チームには自治労府本部大会出場権が与えられる。
 白熱した接戦を期待したい。第1試合は午前9時30分プレーボール。組合員のみなさん、応援よろしく。

台湾大地震に救援カンパ・自治労府職集約は10月25日

9月21日、台湾中西部で発生した地震は、95年の阪神淡路大震災に似た内陸部の直下型地震とみられ、その被害は台湾全土におよび死者・負傷者など1万人を越す大惨事となった。
 自治労は8月に起きたトルコ大地震の救援カンパに続き、台湾大地震に対するカンパ活動を決定した。
 自治労府職も自治労の要請を受け組合員1人300円以上(コーヒー一杯分)の救援カンパに取り組んでいる。集約は10月25日。
 組合員みなさんの積極的なご協力をお願いします。
 カンパは自治労中央本部で集約後、現地に届けられ被災者救援、生活支援に活用されます。